3行でいうと
- 全データの書き出しは「Export Settings & Data」のコマンドで、1つの「.rayconfig」ファイルになります。パスフレーズ(8文字以上)で暗号化され、MacとWindowsの間で使えます。スニペットとQuicklinksは、別にJSONでも書き出せます。
- Cloud Syncは公式が「Beta」と表示しています。有料のProが必要で、オンにする前に書き出しで控えを取るよう案内されています。切ると、その端末のデータは残り、クラウドのデータは消えません。クラウド側を消すには「Delete Cloud Sync Data & Devices」を使います。
- 解約は、アカウント設定で行います。更新日までは今のプランの内容が使え、その後はFreeに戻ります。iOSのApp Store経由の購読は、App Storeで管理し、Raycast側では取り消せない、と公式は書いています。
- AIクレジットは、月ごとの分が付与から60日、追加購入の分が購入から12か月、体験の分が7日で期限切れです。解約しても期限は延びず、使うには有効な有料の購読が要ります。
- 価格は、2026年10月23日の公式の料金ページで、Pro「$10 / month」「$96 / year」、Plus「$20 / month」「$192 / year」、Max「$50 / month」「$480 / year」の表示でした(米ドル)。
この記事は、公式の資料を2026年10月23日に読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。メニュー名や設定名は公式の表記を写しています。公式ページは要約の形で取得したため、読めていない箇所は「確認できていない」と書いています。
先に結論
- まず控えを取る。 公式は、Cloud Syncをオンにする前、削除する前に、書き出しで控えを取るよう、繰り返し案内しています。
- 同期は「バックアップ」ではない。 公式は、同期をオフにして、またオンにすると、設定が戻ったり、消した項目が復活したりしうる、と書いています。控えは別に取りましょう。
- 解約してもデータはすぐ消えない。 解約後はFreeに戻り、端末のデータは残ります。ただし、Freeの上限(クリップボード履歴3か月、ノート5つ。料金ページ)に合わなくなる部分が出る可能性があります。上限を超えた分がどうなるかは、読んだ範囲では確認できていません。
- アカウントの削除は別の操作。 「Account Details」の「Delete Account」で行えると書かれています。削除したあとに何が消えるかの詳細は、マニュアルの記事には書かれていませんでした。プライバシーポリシーは、不要になるかアカウントが削除された時点で、削除または匿名化する、と書いています。
前提:用語をそろえる
- .rayconfig:Raycastの設定とデータを1つにまとめた書き出しファイルです。暗号化され、パスフレーズが要ります。
- Cloud Sync:複数の端末で、スニペットやAIの会話などをそろえる機能です。公式は「Beta」と表示しています。
- AI Credits:AIの使用量の単位です(01と03も参照)。
- Teams、Enterprise:組織で使うプランです。Enterpriseには、AIやCloud Syncなどの管理項目の名前が、公式の目次に並んでいます。
- ZDR:提供元がリクエスト後に入力と出力を保持しないことです(03)。
たとえ話:引っ越しと、家の鍵
Raycastのデータを、家の中の荷物だと考えます。Cloud Syncは「同じ荷物を2軒目にも置く」仕組みで、片方の整理が、もう片方にも伝わります。書き出し(.rayconfig)は、荷物の写真つきの目録で、いつでも別の家で並べ直せます。解約は、鍵を返しても荷物がすぐ消えるわけではない、というイメージです。ただし、小さい家(Free)に戻る場合、入りきらないものが出るかもしれません。これは僕らのたとえで、公式の表現ではありません。
データはどこに保存されるか
| データ | 公式の資料に書かれていること |
|---|---|
| 設定、スニペット、Quicklinksなど | まず端末の中。公式のプライバシーポリシーは、サービスを「ローカルファースト」と書く |
| Cloud Syncの対象 | Quicklinks、Snippets、Raycast Notes、AIの会話履歴、テーマ、ウィンドウ管理のレイアウトなど。ほか、自分で選んだ項目 |
| 同期されないもの | Clipboard History、パスワード類、スクリーンショット、検索履歴。Script Commandsは設定だけが同期され、スクリプト本体は同期されない |
| 暗号化 | 同期されるデータは、端末の中、通信中、サーバーの中の3か所で暗号化される。パスワードや認証情報は同期されない |
| AI Memory | 端末の中に保存。Cloud Syncをオンにすると、暗号化して同期。表示は読み取り専用で、「Reset Memory」で消せ、設定でオフにできる |
| Dictationの履歴 | 端末に保存。「Dictation History」コマンドで見る |
| AIの会話(Raycast AI) | Cloud Syncがオンなら、暗号化してRaycastのデータベースに置かれる。画像の添付は、既定でRaycastのサーバーへ上がり、会話の削除と一緒に消える |
| 個人データ全般 | 「primarily on servers in the United States」(プライバシーポリシー) |
Automationsは、Cloud Syncで同期されず、作成した端末だけで動く、とマニュアルにあります。
同期(Cloud Sync)の扱い
公式の「Cloud Sync」の記事(Beta表示)の流れは次のとおりです。
- 先に「Export Settings & Data」で、控えを取る。
- Raycastにサインインする。有効なRaycast Proのアカウントが要る(サインインの画面の経路は、読んだ範囲では確認できていません)。
- 「Settings → Cloud Sync」で、同期の項目を「Sync Preferences」から選ぶ。
-
Cloud Syncをオンにして、確認する。macOSのv2で、v1からの移行をまだしていない場合は、先に移行のコマンドを実行する。
-
端末の管理。 「Synced Devices」の画面に、端末のプラットフォーム、アプリのバージョン、最後の同期が出ます。端末を取り除くと、その端末の同期は止まり、アクセス権が取り消されますが、端末の中のデータは残ります。
- オフにしたとき。 その端末の同期が止まり、端末の中身は残ります。クラウドのデータと、ほかの端末には影響しません。再びオンにすると、新しい同期が始まり、設定が戻ったり、消した項目が復活したりしうる、と書かれています。更新を促したいだけなら、オフ・オンではなく、「Retry」、Raycastの再起動、サポートへの連絡を、と案内されています。
- クラウドのデータを消す。 「Settings → Cloud Sync」の「Danger Zone」で、「Delete Cloud Sync Data & Devices」を使います。同期したデータがRaycastのサーバーから完全に消え、端末の接続が外れ、この端末の同期がオフになります。取り消せないので、先に控えを取る、と書かれています。端末の中のデータは残ります。
書き出し(バックアップ)と取り込み
公式の「Import & Export」の記事によると、次のとおりです。
- 全体の書き出し。 「Export Settings & Data」で、1つの「.rayconfig」ファイルにまとまります。記事は、11の区分を挙げています。AIのチャット・コマンド・Agents、Clipboard History、Quicklinks、Snippets、Notes、Emojiと記号の履歴、MCPサーバー、Storeの拡張機能、設定・エイリアス・ホットキー、Raycast Wrapped、ウィンドウ管理のレイアウト、です。
- 暗号化。 .rayconfigは暗号化され、8文字以上のパスフレーズが要ります。初めての書き出しのとき、または「Settings → Advanced → Export」で決めます。
- 別のファイル。 スニペットとQuicklinksは、「Export Snippets」「Export Quicklinks」で、JSONで書き出せます。こちらは暗号化されず、パスフレーズも要りません。
- 自動の書き出し(Pro)。 パスフレーズ、頻度(None、Daily、Weekly、Monthly)、出力先のフォルダーを決められます。古い書き出しの自動削除(最新のみ、直近5、直近10)も選べます。
- 取り込み。 「Import Settings & Data」は、チェック表から項目を選べます。.rayconfigは、MacとWindowsの間で使えます。重複するQuicklinksとスニペットは飛ばされ、そのほかは足されて、上書きはされない、と書かれています。
- AIのチャットを取り込む。 「Import AI chats as copies」は、新しい識別を付けて取り込みます。この場合、AIのチャットとフォルダーが、足されずに置き換わるので、先に新しい控えを取るよう書かれています。
- 記事の中の食い違い。 同じ記事の中で、Clipboard Historyなどが、.rayconfigに含まれるとも、移行のコマンドの対象とも読める箇所があります。どちらが正しいか、読んだ範囲では確定できていません。
- 新しいMacへ。 古いMacで書き出し、新しいMacで取り込みます。v1からは、「Migrate from Raycast v1」があり、v1.104.16以降が条件、と書かれています。
プランの違い(2026年10月23日の公式の料金ページの表示)
金額は米ドルで、変わることがあります。
| プラン | 月払い | 年払い | AIクレジット | 料金ページの主な内容 |
|---|---|---|---|---|
| Free | Free | Free | なし | クリップボード履歴3か月、ノート5つ |
| Pro | $10 / month | $96 / year | 月500 | クリップボード履歴とノートが無制限、Cloud Sync、Dictation、Custom Themes、Translator、BYOK。上位モデルは含まれない |
| Plus | $20 / month | $192 / year | 月3,000 | 上位モデルを含む |
| Max | $50 / month | $480 / year | 月7,500 | 上位モデルを含む |
| Teams Free | $0 / user / month | $0 / user / year | なし | 共有コマンド5つ、Quicklinks30、スニペット30まで。メンバー数は無制限 |
| Teams Pro | Pro $15、Plus $25、Max $65(いずれも user / month) | Pro $144、Plus $240、Max $624(user / year) | ユーザーごとに500、3,000、7,500 | 共有コマンド、Quicklinks、スニペットが無制限 |
| Enterprise | Custom | Custom | 要問い合わせ | AI Control Center、管理項目(名前が公式の目次に並ぶ) |
マニュアルは、Plusに当たる段を「Pro+」と書いています(名称の食い違い。01を参照)。
AIクレジットの期限と追加購入(公式「AI Credits」、料金ページ)。 - 月の分は、付与から60日で期限が切れます。追加購入の分は、購入から12か月です。体験の分は、付与から7日です。 - 追加購入のパッケージは、500、2,500、5,000、10,000クレジットです。料金ページには価格が載っていません。Proの無料体験中は買えず、Teamsでは、個人のもので、チームで共有されません。 - 使い切ると、Raycast AIは次の付与か追加購入まで止まります。自分の鍵や契約に切り替えて、続けられます。
やめるとき
プランをやめる(解約)
公式の「Billing」の記事によると、次のとおりです。
- アカウント設定で解約します。更新日まで、プランの内容が使え、その後はFreeに戻ります。
- Pro、Pro+、Maxの間の切り替えは、アカウント設定で行います。上げるのは即時で、下げるのは次の更新日からです。
- 請求書が未払いのときは、購読を変えられません。
- iOSのApp Storeで購読した場合は、App Store(端末の「Settings → Subscriptions」)で管理します。Raycastからは、取り消しも変更もできません。
- 無料体験は、Proだけです。課金を避けるには、体験が終わる前に解約します。
- 返金、税、使える支払い方法、通貨については、公式の記事のFAQに項目はあるものの、答えを読めておらず、確認できていません。
アカウントをやめる
- 公式の「Account Management」の記事は、「Account Details」から、アカウントを完全に削除できる、と書いています。手順の詳細と、削除後のデータの扱いは、この記事には書かれていませんでした。
- プライバシーポリシーは、アカウントの削除を、アカウント設定の「Delete Account」、またはRaycastへの連絡で行うと書いています。端末のデータは、端末の側の設定で消します。
- データの開示、訂正、削除などの請求は、プライバシーポリシーに載っている連絡先(privacy@raycast.com)に出します、と書かれています。
- アンインストールの手順は、公式のマニュアルの記事で、読んだ範囲では見つけられませんでした。
データを消す、持ち出す
- 全部を持ち出す:.rayconfigを書き出す(上のとおり)。
- クラウドの同期データだけを消す:「Delete Cloud Sync Data & Devices」。
- クリップボード履歴を消す:1件ずつ、直近5、15、30分、1時間、24時間分、または全部。履歴の機能そのものをオフにもできます(公式「Clipboard History」)。
-
Memoryを消す:「Reset Memory」。
-
AIチャットを消す:削除すると「Recently Deleted」に60日置かれ、そのあと完全に消えます。そこから戻す、すぐ完全に消す、空にする、もできます。「Delete All Chats」は、ピン留め以外をまとめて「Recently Deleted」へ移します(公式「AI Chat」)。
- クリップボード履歴の保持期間:Freeは1日、1週間、1か月、3か月から選べ、6か月、1年、無制限はProです(公式「Clipboard History」)。
組織で使う場合
公式の記事によると、Enterpriseでは、組織全体のAIのオン・オフ、AIのメモリーの制御、画面認識(Screen Awareness)の制御、AI提供元の許可リスト、独自のAPIキー(BYOK)、Cloud Syncの制御、クリップボード履歴の制御、拡張機能の許可リストなどの項目が、公式の「Enterprise」のページの目次に並んでいます(各項目の中身の説明は、読んだ範囲では確認できていません)。目次には、このほか、SAMLのシングルサインオン、SCIMプロビジョニング、ドメインキャプチャ、2要素認証の強制、IPの許可リストも並んでいます(公式「Teams」、料金ページ)。公式は、セキュリティについて「SOC2 Type II」に準拠している、と書いています。報告書は、Enterpriseの顧客がTrust Centerから取れます。Enterpriseの機能は、Windows版ではまだ対応していない、とも書かれています。
僕らの見立て(事実とは別)
- 見立て:Cloud Syncを使う場合でも、月に1回など、自動の書き出し(Pro)か手動の書き出しで、別の控えを持っておくと安心そうです。
- 見立て:仕事で使う場合は、会社の方針(AIの許可、同期の許可)を先に確かめるのが無難です。Enterpriseには、AIやCloud Syncなどの管理項目の名前が公式の目次に並んでいます。
- 見立て:解約する前に、.rayconfigを1つ書き出しておくと、のちに戻りたくなったときに楽そうです。
気をつけること
- この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。公式のマニュアルを読んだ範囲です。
- 金額は変わりやすいものです。ここに書いたのは2026年10月23日の表示で、米ドルです。日本円、税、返金の扱いは、確認できていません。
- Cloud Syncは、公式が「Beta」と表示しています。
- Freeに戻ったあと、上限を超えたクリップボード履歴やノートがどうなるかは、読んだ範囲では確認できていません。
- 規約や契約、個人データの扱いの解釈は、必要なら専門家や公式に確認してください。この記事は法律の助言ではありません。
出典
- Pricing(Raycast、確認日 2026-10-23)
- Privacy Policy(Raycast、確認日 2026-10-23)
- Billing(Raycast Manual、Raycast、確認日 2026-10-23)
- Account Management(Raycast Manual、Raycast、確認日 2026-10-23)
- Cloud Sync(Raycast Manual、Raycast、確認日 2026-10-23)
- Import & Export(Raycast Manual、Raycast、確認日 2026-10-23)
- AI Credits(Raycast Manual、Raycast、確認日 2026-10-23)
- Raycast AI Privacy & Security(Raycast Manual、Raycast、確認日 2026-10-23)
- Personalization(Raycast Manual、Raycast、確認日 2026-10-23)
- Automations(Raycast Manual、Raycast、確認日 2026-10-23)
- Dictation(Raycast Manual、Raycast、確認日 2026-10-23)
- Clipboard History(Raycast Manual、Raycast、確認日 2026-10-23)
- Teams(Raycast Manual、Raycast、確認日 2026-10-23)
- Security & Compliance(Raycast Manual、Raycast、確認日 2026-10-23)
- Raycast Manual(Raycast、確認日 2026-10-23)