3行でいうと

  • API文書に載っている現行のモデルは、kimi-k3(文脈1Mトークン)、kimi-k2.7-code(256k)、kimi-k2.7-code-highspeed、kimi-k2.6(256k)です。kimi-k2.5 と moonshot-v1-* の系列などは、2026年8月31日で終了と書かれています。
  • APIの接続先は https://api.moonshot.ai/v1(OpenAI互換)で、Anthropic互換の入口もあります。使った分の従量課金で、アプリの会員とは別の課金です。
  • 重みが公開されているモデルのライセンスは、モデルごとに違います。K3は「Kimi K3 License」、K2.6などは「Modified MIT License」と、公式のモデルカードに表記されています。商用利用は認められていますが、条件があります。
  • コーディングツールの公式は Kimi Code CLI(コマンド kimi)です。旧Python版の kimi-cli は、そのREADMEによると、アーカイブされて保守されていません。

この記事は、公式ドキュメントを2026年10月22日に読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。運営者はKimiを入れていますが、使い心地はこの記事には書いていません。ライセンスの全文は、読めたものとモデルカードの表記だけを根拠にしています。契約や法律の判断は、専門家に確認してください。

先に結論

前提:用語をそろえる

モデルの種類

アプリで選ぶモデル(01の記事の再掲)

アプリのヘルプは、K2.6(速い質疑向け)、K3(最も強い)、K3 集群(大量処理向け)を挙げています。ヘルプはアプリでのK2.6を「1回のやりとりの文脈が約128Kトークン」と書き、APIのK2.6(256k)やHugging Faceのカード(256K)とは数字が違います。公式はこの差の理由を説明しておらず、入口ごとに制限が違う可能性があります。

APIのモデル(モデル一覧のページ)

モデルID 文脈 入力など 公式の説明 確かさ
kimi-k3 1Mトークン テキストと画像(ネイティブの視覚理解) これまででもっとも高性能なモデル、と書かれている。ソフトウェア開発、知識労働、深い推論などが想定用途。パラメータ数は2.8兆と表示 文書に書かれている
kimi-k2.7-code 256k 読んだ範囲では未記載 コーディング専用のモデル 文書に書かれている
kimi-k2.7-code-highspeed 読んだ範囲では未記載 読んだ範囲では未記載 出力が約180トークン/秒、短い文脈では最大260トークン/秒、と書かれている 文書に書かれている
kimi-k2.6 256k テキストと画像 思考ありとなしの両方に対応。会話とエージェントの作業向け 文書に書かれている

終了したモデル。 同じページの「Deprecated」の欄に、次が挙がっています。公式は、置き換え先として kimi-k3 を勧めています。

古い解説記事やサンプルに、これらのモデル名が残っていることがあります。動かないときは、まず名前を確かめます。

K3のAPI上の特徴(K3のクイックスタート)

APIの入口と課金(Open Platform)

項目 公式に書かれていること 確かさ
接続先 https://api.moonshot.ai/v1(クイックスタートの例)。環境変数名の例は MOONSHOT_API_KEY 文書に書かれている
鍵の作成 プラットフォーム(platform.kimi.ai)にログインし、コンソールの「API Keys」で作成。環境変数に入れ、コードに直接書かないよう勧めている 文書に書かれている
SDK OpenAI の SDK の例(Python 3.8以上、Node.js 18以上)。Anthropic互換の入口は、Claude Code 向けの案内で https://api.moonshot.ai/anthropic が使われている 文書に書かれている
課金 従量課金で、サブスクのプランはない。アプリの会員やKimi Codeとは別 文書に書かれている
最初の入金 K3の案内に、最低1ドルの入金が必要とある。累計の入金額で、レート制限の段階が決まる 文書に書かれている
制限 同時接続数、RPM、TPM、TPDがある。ユーザー単位で、モデル全体で共有される。超えると429。リクエストは2時間でタイムアウトし504 文書に書かれている
予算管理 プロジェクトの設定で、1日の使用上限を決められる(反映に約10分かかることがある)。残高の通知もある 文書に書かれている
価格 取得したページでは、価格表が空で読めなかった。入力のキャッシュヒットとミス、出力などの単位で課金される、という説明のみ 確認できず

プラットフォームの文書には、料金のページ(pricing/chat)、レート制限のページ(pricing/limits)、バッチAPIなどが別にあります。表の数字は、公式のページで直接確かめてください。

データの扱い(API)。 プラットフォームの利用規約(最終更新2026年7月30日と表示)は、入力と出力に対する所有権を主張しない、としつつ、サービスの提供と改善のために内容を使うことがある、と書いています。モデルの学習への利用を制限したい場合は、企業向けの契約や別の書面が必要、とあります。プライバシーポリシー(最終更新2025年4月30日と表示)は、情報の保管先を「シンガポールのサーバー」としています。企業向けには Zero Data Retention(ZDR)があり、依頼があった場合に使えます。バッチAPIはZDRに対応せず、File Upload API で直接送った画像と動画は保証できない、セキュリティログなどの運用データは対象外、と書かれています。準拠法はシンガポール法です。アプリの規約(中国本土の法律)とは別です。

オープンウェイトのモデルとライセンス

Hugging Face の公式組織(moonshotai)の一覧には、2026年10月22日に19のモデルのうち10が表示されていました。主なものと、各モデルカードの表記は次のとおりです。

モデル 規模(カードの表記) ライセンス(カードの表記) 確かさ
Kimi-K3 総2.8兆、1トークンあたり約104B、文脈1,048,576トークン Kimi K3 License 文書に書かれている
Kimi-K2.7-Code 総1兆、有効32B、文脈256K Modified MIT License(LICENSEを読んだ。表示する名前は「Kimi K2.7 Code」) 文書に書かれている
Kimi-K2.6 総1兆、有効32B、文脈256K Modified MIT License 文書に書かれている
Kimi-K2.5 総1兆、有効32B、文脈256K Modified MIT License(LICENSEを読んだ。表示する名前は「Kimi K2.5」) 文書に書かれている
Kimi-K2-Instruct 総1兆、有効32B、文脈128K Modified MIT License(LICENSEを読んだ。表示する名前は「Kimi K2」) 文書に書かれている

カードによると、K3は重みがMXFP4、活性化がMXFP8の量子化で、vLLM、SGLang、TokenSpeed が推奨の推論エンジンです。K2.6は vLLM、SGLang、KTransformers が推奨です。K3のカードは、llama.cpp、Ollama、LM Studio などで使える量子化版があるとも書いています(どれが公式の配布かは、読めていません)。

Kimi K3 License の中身(LICENSEファイルを読んだ範囲)

K2.6 の Modified MIT License(LICENSEファイルを読んだ範囲)

標準のMITから変えた点は、1つです。月間アクティブユーザーが1億人超、または月の売上が2,000万米ドル相当を超える商用の製品やサービスでは、画面に「Kimi K2.6」を表示します。この表示の条件は、ソフトウェアの派生物を使う場合にも及ぶ、と書かれています。それ以外の使用の制限は、読んだ範囲ではありませんでした。

K2.7-Code、K2.5、K2-Instruct も、カードは「Modified MIT License」と書いています。それぞれのLICENSEを2026年10月22日に読んだところ、変更点は同じ形(1億人超のMAUまたは月2,000万米ドル相当超の商用製品で名前を表示)で、表示する名前だけが違いました(「Kimi K2.7 Code」「Kimi K2.5」「Kimi K2」)。ただし取得は要約なので、使う前にLICENSEの原文を開いてください。

コーディングツール

Kimi Code CLI(公式)

公式のGitHub(MoonshotAI/kimi-code)のREADMEによると、Kimi Code CLI は、ターミナルで動くAIコーディングエージェントです。コードを読み書きし、シェルのコマンドを実行し、ファイルを検索し、ウェブページを取得できます。ライセンスはMITと書かれています。旧Python版の kimi-cli(MoonshotAI/kimi-cli)は、そのREADMEに「アーカイブされ、保守されない」「既存の導入は今後使えなくなる」と書かれています(GitHub上のライセンス表示はApache-2.0)。文書には、旧版からの移行の案内があります。

入れ方とログイン

  1. macOS・Linux は curl -fsSL https://code.kimi.com/kimi-code/install.sh | bash、Windows PowerShell は irm https://code.kimi.com/kimi-code/install.ps1 | iex。npm でも入れられます(npm install -g @moonshot-ai/kimi-code、Node.js 22.19.0以上)。
  2. Windowsでは先に Git for Windows が必要です。Git Bash を別の場所に入れた場合は、環境変数 KIMI_SHELL_PATH で指定します。
  3. プロジェクトのフォルダで kimi を起動し、/login で接続先を選びます。選択肢は「Kimi Code(OAuth)」と「Kimi Platform の API キー」です。ほかの提供元(Anthropic、OpenAI、Google など)は、~/.kimi-code/config.toml を編集します。
  4. 入ったかどうかは kimi --version で確かめます。更新は kimi upgrade です。

設定や履歴は ~/.kimi-code/ に置かれ、KIMI_CODE_HOME で場所を変えられます。

承認(何を勝手にやらせないか)。 公式の文書では、権限のモードは3つです。既定の「Always Ask」(読み取り以外は毎回確認)、/yolo で入る「Ask When Needed」(通常のツール呼び出しは自動承認。機密ファイルや危険なコマンドは確認)、/auto で入る「Never Ask」(すべて自動承認で、機密ファイルも危険なコマンドも確認なし)です。「Never Ask」は完全に無人で動くモードで、エージェントが質問せず、すべてを自分で決める、と書かれています。公式の文書に、このモードの使いどころを限る注意書きは、読んだ範囲では見つかりませんでした。Shift-Tab(または /plan)で Plan モードに入ると、ファイルを変更する前に計画の承認を待ちます。ただし「Never Ask」では、計画の承認も自動で通ります。設定ファイルの [[permission.rules]] で、許可と拒否のルールを書けます。

拡張。 文書の目次には、MCP、Skills、Plugins、Agents、Hooks が並んでいます。README は、MCP を /mcp-config で会話しながら設定できる、と書いています。詳細は、次の別記事の範囲です。

会員で使うか、APIの鍵で使うか

方法 公式の説明 確かさ
Kimi Code の会員 Plus以上で Kimi Code が使える。モデルIDは k3、k3-256k、kimi-for-coding、kimi-for-coding-highspeed。使えるモデルは、プランで変わる 文書に書かれている
Open Platform のAPI鍵 /login で「Kimi Platform API key」を選ぶ。プラットフォームは、鍵を作った場所と合わせる。課金はAPIの従量 文書に書かれている

Kimi Code の文書は、Kimi Code のコンソールで作る鍵(最大5つ)を使う、第三者ツール向けの接続先も挙げています。OpenAI互換が https://api.kimi.ai/coding/v1(海外)、https://api.kimi.com/coding/v1(中国)で、Anthropic互換は末尾の /v1 なしです。また、ツールの User-Agent(クライアントの名乗り)を変えると、会員の権益が停止されることがある、と書かれています。モデルIDによって必要なプランが違い、プランが足りないと401になる、とも書かれています。

他社ツールで Kimi を使う

プラットフォームの文書には、Claude Code、Codex、OpenCode、OpenClaw、Hermes Agent で Kimi を使う案内があります。Claude Code の案内では、~/.claude/settings.json の env に、ANTHROPIC_BASE_URL(https://api.moonshot.ai/anthropic)、ANTHROPIC_AUTH_TOKEN(Kimiの鍵)、ANTHROPIC_MODEL などを入れます。案内は、一部だけ設定すると失敗することがあるので全部入れるよう勧め、ANTHROPIC_API_KEY と ANTHROPIC_AUTH_TOKEN の併用は衝突しうる、と注意しています。

気をつけること

出典