3行でいうと

  • 話して入れる基本は、入力欄を選んで録音を始め、話し終えて止めるだけです。入れ方は、モードの設定(声のモデルと、整形のAIを使うか)で決まります。
  • 組み込みのモードは、公式の「Built-in Modes」で、Voice to Text(整形なし)、Message、Mail、Note、Super、Custom などが説明されています。Messageは、公式が「recommended」と書くモードです。
  • 語彙(Vocabulary)は、声のモデルへの「認識のヒント」。置き換え(Replacements)は、文字になったあとに機械的に変える仕組み。公式は、この2つの使い分けを説明しています。
  • カスタムモードは「Custom instructions」に、AIにしてほしい変換を自然な言葉で書いて作ります。公式は、2〜3個の例(Spoken input と AI Output の組)を添えることを書いています。
  • 録音は「History」に残り、別のモードでやり直せます。ファイルの文字起こしは、Proの機能です。会議の録音がProかどうかは、読み直した「Record a meeting」には書かれていません。

この記事は、公式の資料を2026年10月25日に読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。画面名・ボタン名・設定名は公式の表記を写しています。画面の表記は版によって変わることがあるので、手元の画面と照らして読んでください。公式のページは要約の形で取得したため、「書かれていない」と言い切らず「読んだ範囲では見つからなかった」と書きます。手順は公式の手順を順に並べたものです。例の指示文のうち、公式に載っているものは「公式の例」、この記事で組んだものは「この記事の例」と書き、後者は動作を確かめていません。

先に結論

前提:用語をそろえる

たとえ話:「話し方の違う3人の秘書」

「そのまま書き取る人」(Voice to Text)、「言い直しや『えー』を整えて書く人」(Message、Mail、Note)、「いま開いている書類を見て、書式まで合わせる人」(Super)がいる、と考えると、モードの違いが分かりやすくなります。誰に頼むかは、そのつど、モードで切り替えます。

場面1:話して入力欄に入れる(基本)

公式の「Quickstart」と「Recording window」の手順です。

  1. 文字を入れたい場所(メモ、メッセージ、メール、コードの画面など)をクリックして、カーソルを置きます。
  2. 録音を始めます。公式の既定では「Right ⌘」を押し続けるか、「⌥ Space」を押します(05の表を参照)。
  3. 録音ウィンドウが出ます。波形が動けば、マイクが働いています。ウィンドウには、いまのモードの表示、「Stop」、「Cancel」があります。
  4. 話し終えたら、押し続けていたキーを離す、または「⌥ Space」をもう一度押す、または「Stop」を押す。
  5. 処理が終わると、文字がカーソルの位置に入ります。メニューバーの点は、処理中は青、終わると緑になります。

途中で録音を捨てたいとき:「Cancel」か「esc」。30秒未満は、確認なしで捨てられ、それより長いと確認が出ます。

結果が貼られる仕組み(公式の「Advanced settings」):「Paste result text」がオンだと、結果をカーソルに貼ります。オフでも、結果はクリップボードに入ります。「Clipboard content」が「Keep what I have copied」だと、貼ったあとで、前にコピーしていた内容が戻ります。

小さな録音ウィンドウを使う

録音中の他の音を整える

場面2:モードを選んで使い分ける

公式の「Built-in Modes」のとおりに、モードを作る手順と、各モードの役目を並べます。

手順:モードを作る

  1. 設定を開き、サイドバーの「Modes」をクリックします。
  2. 「Create mode」(きらめきのアイコン)を押します。
  3. 「Preset」で、Message、Voice to Text、Mail、Note、Super、Custom のどれかを選びます。公式の「Built-in Modes」は、「Message is the recommended preset」と書いています。
  4. モードの名前をクリックすると、名前を変えられます。
  5. 「Voice Model」と、整形のあるモードでは「Language Model」を、ドロップダウンで選びます。

組み込みモードの役目(公式の説明)

モード 整形のAI 公式の説明 設定
Voice to Text なし 文字起こしだけ。結果が速く返る。文法の直しや内容の整理なら、Message、Note、Customを使う 声のモデルを選ぶ
Message あり 「えー」などの言いよどみを取り、文法と句読点を直し、読みやすく整える。トーンを保つ 「Tone」のスライダー(Casual〜Formal)
Mail あり メールの形に整える。挨拶、段落、結びを足す 「Tone」のスライダー
Note あり 要点とやることを目立たせ、箇条書きなど、話題に合う構造にする 「Tone」のスライダー
Super あり 画面のアプリに合わせて整える。アプリ固有の語や名前の綴りを直し、話したURLやメールアドレスを正しい形にする。選択した文字への変換の命令(例:「Make this text title case.」)も使える 画面の文脈(アクセシビリティAPI経由)を使う
Custom あり 自分でAIへの指示を書く(場面6) 指示、コンテキスト、例

例:同じ話を、モードを変えて入れる(この記事の例)

次は、動作を確かめていない、考え方の例です。「会議の日程を来週に変えたいとメールを書く」と話した場合、Voice to Textなら言った言葉が並び、Mailなら宛名と挨拶と結びのある形に、Messageなら短い文面に、整えられる想定です(日本語での整形の出来は、公式の資料では確認できていません。01を参照)。

場面3:モードを切り替える

公式の「Switching Modes」にある4つの方法です。

  1. ショートカット:録音ウィンドウを出した状態で「Change Mode」のショートカット(既定は「⌥ ⇧ K」)を押し続け、もう一方のキーを何度か押して、目的のモードで離す。いまのモードの表示は、大きい録音ウィンドウにだけ出ます(「だけ」は、読み直した「Recording window」では確認できていません)。
  2. メニューバー:アイコンをクリックし、いまのモードの名前の項目に合わせ、サブメニューからモードを選ぶ。有効なモードにはチェックが付きます。モードが2つ以上あるときだけ表示されます。
  3. 自動の切り替え:モードの設定の「Add apps and sites」で、アプリやウェブサイトを指定すると、そこで話すときに、そのモードに自動で切り替わります。
  4. ディープリンク(公式の書式):
superwhisper://mode?key=YOUR_MODE_KEY
superwhisper://record
superwhisper://record/start
superwhisper://record/stop
superwhisper://settings

場面4:語彙と置き換えで、誤認識を直す

公式の「Vocabulary」の手順です。

手順:登録する

  1. 「Settings → Vocabulary」を開きます。語彙と置き換えは、1つのリストに並びます。
  2. 上の「New word or replacement」の欄に入力します。
  3. 語彙の語:入力して「Return」(Add word)を押す。
  4. 置き換え:入力して「⌘ Return」(Replace with...)を押し、2つ目の欄に出力の文字を入れ、もう一度「⌘ Return」(Add replacement)を押す。
  5. 消すときは、項目の横の「×」。まとめて入れるときは「Import CSV」ですが、CSVの形式は、公式のページに書かれていません。

2つの違い(公式)

公式の例(写し)

記号の置き換え(言う語 → 出力):at sign → @、dot com → .com、hashtag → #、slash → /、dash → -、underscore → _。 メールの置き換え:my work email → you@yourcompany.com、my personal email → you@personal.com(you@… は公式の例の書き方で、ひな形です)。

公式のコツ

場面5:「History」で確かめる、やり直す、消す

公式の「History」の手順です。

  1. 開く:「Home」の「Recent recordings」(直近5件。件数は公式で確認できていません)の「See all」。またはメニューバーのアイコンの「History...」、または小さな録音ウィンドウを右クリックして「Open History...」。戻るときは「Back to Home」。
  2. 探す:上の「Search history」の欄に入力。検索は元のディクテーションの文字だけが対象で、AIが整えた結果は対象外、と公式にあります。
  3. 見る:録音の「info」アイコンで、音声、文字起こし、AIの結果などが見えます。詳細のサイドバーに「Report issue」のボタンがあります。
  4. やり直す:録音を開き、下の「reprocess」のアイコンを押し、処理するモードを選びます。失敗した文字起こしのやり直しや、昔の録音を別のモードで処理するのに使う、と公式にあります。モデルの変更や書き出しは、このページには書かれていません。
  5. 消す:録音を右クリックして「Delete」。複数は、Shiftで選んで「Delete」。「Select all」もあります。自動の削除は「Settings → Configuration」の「Keep recordings for」で決めます。
  6. 保存の場所:macOSは ~/superwhisper/recordings、Windowsは %LOCALAPPDATA%\com.superwhisper.app の中の recordings、iOSはアプリの中です。

場面6:自分の型を作る(カスタムモード)

公式の「Creating a Custom Mode」の内容です。公式のページには番号つきの手順はなく、エディタの項目の説明が中心です。順に並べます。

  1. 「Modes」で「Create mode」を押し、「Preset」で「Custom」を選びます(公式の「Optimizing」のページの書き方)。
  2. 「Custom instructions」の欄に、毎回のディクテーションにAIが行う変換を、自然な言葉で書きます。初期は空で、空のままだと予想外の結果になることがある、と公式が警告しています。
  3. 「Context」の行の3つのチェックボックス(「Application」「Copied text」「Selected text」)を、必要なら選びます。Proが必要です。
  4. 「Examples」で「Add example」を押し、「Spoken input」(話した例)と「AI Output」(その出力)の組を足します。公式のページは、2〜3個の例を添えるよう書いています。
  5. 話して確かめ、結果が違うなら指示を直します。

指示の中で使う呼び名(公式)

「User Message」(あなたの話した文)、「Application Context」、「Selected Text」、「Clipboard Context」。

公式の例の指示(短いものの写し)

公式のコツ

この記事の例(動作は確かめていません)

公式の書き方(役割、条件、呼び名の使い方)に合わせて、この記事で組んだ指示です。

あなたは、話し言葉を議事メモの箇条書きに直す担当です。
User Message は、話した内容を文字にしたものです。
- 言いよどみを取り、1項目を1行にする。
- 決まったことと、やることを分ける。
- 元の話にない内容は足さない。

「Examples」には、「話した例」と「出力」の組を、2〜3個入れます。日本語での動きは、公式の資料では確認できていません。

組み込みモードの指示を写して、調整する(公式の「Customizing Built-In Modes」)

上級者向けの手順です。写したモードは、元のモードが更新されても、更新されません。

  1. 直したい組み込みモードで新しいモードを作り、「This is a test」のような短い録音をして、AIの処理まで済ませます。
  2. 「Home」の「Recent recordings」の下の「See all」で履歴を開き、その録音を開き、「info」アイコン(Show info)を押します。プロンプトが出ます。「Show more」で全文を出し、全部コピーして、テキストエディタに貼ります。
  3. 「Instructions」の見出しの下の内容を取り出します(「User Message」は除く)。良い例と悪い例があれば、それも控えます。
  4. 新しいカスタムモードを作り、指示と例を貼って、調整します。

場面7:音声や動画のファイルを文字にする(Pro)

公式の「File transcription」の手順です。無料の場合は、メニューの「Transcribe File...」に、ロックのアイコンが付きます。

Mac:メニューバーから 1. 使いたいモードが有効か確かめます。 2. メニューバーのアイコンをクリックします。 3. 「Transcribe File...」を選び、音声か動画のファイルを選びます。

Mac:Finderから:ファイルを右クリックして「Open With → Superwhisper」。一覧にないときは「Other」でアプリを選びます。

Mac:ターミナルから:

open /path/to/your/audiofile.mp3 -a superwhisper

CLIを入れている場合は superwhisper transcribe /path/to/your/audiofile.mp3 もあります(07)。

Windows:トレイのアイコンから「Transcribe File」。またはファイルを右クリックして「Transcribe with Superwhisper」(Windows 11では「Show more options」の中)、または「Open with → Superwhisper」。

場面8:システム音声や話者の分離(Pro)

公式の「Intro to Modes」の「Advanced settings」(モードのエディタの下)にある項目です。

場面9:会議を録音する(Mac)

公式の「Record a meeting」の手順です。事前に、会議の設定(Meetingsのセットアップ)を済ませておきます。データや同意に関する公式の記述は、01を参照してください。

  1. 録音の始め方は3通りです。「Meeting detected」の提案の「Record」を押す/カレンダーのリマインダーの「Join & Record」か「Record」を押す/「Meetings」のタブで「+」を押す(他のアプリや対面の会議向け)。
  2. 会議は、「Meetings」タブの「Happening now」に出ます。Meetingsにキーボードショートカットは、ない、と公式にあります。
  3. 録音中:「Transcript」で、リアルタイムの文字起こしを出し入れ。「Search transcript or speakers」で検索。メモは自分のMacにだけ残り、共有リンクには含まれません。話者は「Speaker 1」などで出て、「Assign speakers」で名前を付けます(2人に同じ名前を付けると統合されます)。「Pause recording」、「Resume recording」で一時停止と再開。「Cmd-M」で、録音しながら小さくします。
  4. 終わらせる:「End recording」を押して確認する。要約が、すぐに始まります。通話が終わると「Meeting ending in 9s」が出ます。
  5. 破棄:「Discard this recording」→「Discard recording」。音声と文字起こしが、完全に消えます。
  6. 過去の会議:「Meetings」タブに、日ごとに新しい順で並びます。「…」のメニューで「Copy summary」「Copy transcript」「Recording info」「Delete recording」。検索は、題名、要約、メモ、出席者、話者が対象で、with:、speaker:、template:、on:、after:/before:、duration: の絞り込みがあります。

最初の1時間でやる順番(この記事の案)

ここは公式の手順ではなく、この記事で組んだ並べ方です。

分 やること 参照
0〜10 入れて、権限を出し、最初のMessageモードで話して入れる 05
10〜20 「History」を開き、いまの録音の「音声」「文字起こし」「AIの結果」を見る。「Cancel」と「esc」も試す 場面1、5
20〜30 Voice to Textのモードを足し、同じ文をMessageと比べる。モードの切り替えを試す 場面2、3
30〜40 誤認識された語を、語彙か置き換えに入れる 場面4
40〜50 自分の型を、カスタムモードの短い指示で作る 場面6
50〜60 録音ファイルが手元にあれば、文字起こしを試す(Pro)。設定のフォルダを控える 場面7、05

気をつけること

出典