3行でいうと

  • つなぐ向きは、①外のツールをRaycastのAIに足す(MCPサーバー)、②Raycastの中のAIの「頭脳」を、自分の契約・キー・手元のモデル・OpenAI互換の窓口に替える、の2つに分けて書きます(③AIに読ませる手順書のSkillsは、その2(08)です)。
  • 設定は、ほとんどが「Settings → AI → Models & Providers」の中にあります。MCPは「Install MCP Server」のコマンドと、「Manage MCP Servers」です。公式のマニュアルでは、これらは「Pro Exclusive」の表示です。
  • 渡るデータの経路は、方式で違います。Claude/ChatGPTの契約は端末のClaude Code/Codex CLIから提供元へ直接、Anthropic・Google・OpenAIのAPIキーはRaycastのサーバー経由、OpenRouterとOllamaは直接、Custom Providersは端末から提供元へ直接です(公式の記載)。
  • MCPで、どのデータが外へ出るかは、公式のMCPのページには書かれていません。入れるサーバーの説明で確かめる必要があります。
  • 公式の資料に、JSONを貼り付けて入れる方法や、RaycastがMCPサーバーになる記述は、読んだ範囲では見つかりませんでした。

この記事は、公式の資料を2026年10月25日に読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。

先に結論

前提:用語をそろえる

連携の一覧(公式の記載の整理)

つなぐ相手 設定する場所 会話の文章が行く先(公式の記載) 請求
MCPサーバー 「Install MCP Server」、「Manage MCP Servers」 MCPのページには書かれていない(サーバーによる) MCPのページに記載なし
Claude(Claude Code経由) 「Settings → AI → Models & Providers → Local AI Subscriptions」 端末のClaude Codeから、Anthropicへ直接 Claudeの契約の枠
ChatGPT(Codex CLI経由) 同上 端末のCodex CLIから、OpenAIへ直接 ChatGPTの契約の枠
Anthropic、Google、OpenAIのAPIキー 「Models & Providers → API Keys」 Raycastのサーバー経由 各社のAPIの料金(キーの持ち主)
OpenRouterのAPIキー 同上 OpenRouterのサーバーへ直接 OpenRouterの料金
Ollama 「Models & Providers → Local Models」 端末内のOllamaサーバー モデルの処理はローカル。画像生成などの例外はRaycast AIのクレジットを使う
OpenAI互換の窓口 providers.yaml 端末から、設定した提供元のサーバーへ直接。Raycastのサーバーは通らない(Custom Providersのページ) 窓口側(クレジットを使うかのFAQは、答えの本文が読めなかった)
Skills SKILL.md を所定のフォルダーに置く(その2(08)の連携12) その2(08)を参照 モデル側

MCP、契約、キー、ローカルモデル、Custom Providersの各ページは、公式のマニュアルで「Pro Exclusive」の表示か、有料のRaycastプランが前提です(今回、Custom Providersの「Pro Exclusive」の表示は、あらためて確認できていません)。Bring Your Own Subscriptionは、「paid Raycast plan」が要る、とページが明記しています。

連携1:RaycastとMCPサーバー

1-1:先に知っておくこと(公式の記載)

1-2:人気のサーバーから入れる

  1. 「Settings」を開き、「MCP Servers」のタブを開きます。
  2. 並んだ提案(公式は、GitHub、Linear、PostHog、Shapeを例に挙げています)から選びます。
  3. OAuthで入るものは「Connect」、アクセストークンが必要なものは「Set Up」を押します。フォームは、あらかじめ入力されます。

提案の一覧に何が並ぶかは、変わることがあります。手元の画面と照らしてください。

1-3:フォームで入れる:手元で動かす方式(stdio)

  1. Root Searchで「Install MCP Server」を探して開きます。または、「Manage MCP Servers」の中の「Install New Server」を使います。
  2. フォームに次を入れます(公式の項目名)。
項目 入れるもの
Name & Icon 一覧とメンションに出る名前とアイコン
Transport 「Standard Input/Output」
Command 動かす実行ファイル(公式は npx や、実行ファイルのパスを例に挙げる)
Arguments 空白区切りの文字列か、JSONの配列
Environment キーと値の組(APIトークンなど)
Custom Instructions 任意。AIがそのサーバーをどう使うかの助言
Description 任意。詳細の欄に出る
  1. 「Install MCP Server」を押します(⌘↵ / Ctrl↵)。

Raycastは、設定を保存して、接続し、ツールの一覧を読み込みます。stdioのサーバーは、すぐ起動します(公式の記載)。

この記事の案(空欄の形。動作は確かめていません):

Name        : <サーバーの名前>
Transport   : Standard Input/Output
Command     : <サーバーの提供元が示す実行ファイル(例:npx)>
Arguments   : <サーバーの提供元が示す引数>
Environment : <必要なら、キー名 = 値>

公式のMCPのページには、具体的なサーバーのコマンドと引数の例が載っていませんでした。コマンドと引数は、使うサーバーの提供元の説明に従います。ここへ入れる文字列は、Raycastが手元で実行するものです。入れる前に、何を実行するかを、自分で確かめてください。

1-4:フォームで入れる:遠くのサーバー(HTTP、OAuthが動的)

  1. 「Install MCP Server」を開きます。
  2. 「Transport」で「HTTP」を選びます。
  3. 「URL」に、サーバーのMCPの窓口のURLを入れます。
  4. 必要なら「HTTP Headers」(キーと値)を足します。
  5. 「OAuth Type」で「Dynamic」を選びます。Raycastは、Dynamic Client RegistrationとPKCEで、自分を登録します(公式の記載)。
  6. 「Install MCP Server」を押します。
  7. 「Sign In」の案内が出たら、サインインして許可します。済むと、ツールが使えるようになります。

1-5:フォームで入れる:OAuthを自分で設定する(Static)

SlackのようにClient IDが必要なサービス向けです。公式は、一部のサービスがこれを求める、と書いています。

  1. 「OAuth Type」で「Static」を選びます。
  2. 「Client ID」を入れます(「Client Secret」と「Scopes」は、必要に応じて)。
  3. 「Callback Type」を選びます(HTTPSの折り返し先か、Raycastのアプリ)。
  4. 「Copy Callback URL」を押し、そのURLを、連携先のサービスにそのまま同じ形で登録します。
  5. 「Install MCP Server」を押し、「Sign In」に進みます。

公式は、折り返しのURLが、登録したものと一字違いなく一致している必要がある、と書いています。折り返しの種類を既存のサーバーで変えたときは、もう一度サインインが必要です。

1-6:使う

この記事の例(指示): 「@<サーバー名> 自分に割り当てられている未完了の項目を、一覧にしてください。」(サーバーの種類によって、使えるツールは違います。)

1-7:渡るデータ

区間 公式の記載
認証のトークン サーバーごとに暗号化して保存される
stdioのサーバー Raycastが手元で起動するプロセス。環境変数の値は、このプロセスに渡る
HTTPのサーバー 入れたURLと、ヘッダーに入れた値が、リクエストごとに送られる
AIに渡る文章やツールの結果 何がどこへ送られるかは、MCPのページに書かれていない

1-8:権限(承認)

公式は、MCPのツールは、AI Extensionsと同じ「Permissions」の設定に従うと書いています。既定では、読み取りだけのツールは聞かずに動き、それ以外は確認が出ます。

1-9:外し方

やりたいこと 公式の記載
一時的に止める 「Manage MCP Servers」で、「Stop」(再開は「Start」、「Restart」)
サインインだけ消す(HTTP) 「Logout」(「Logout Server」)。保存されたトークンが消え、サーバーは入ったまま
サーバーを消す 「Uninstall」
許可を取り消す 「Always allow」の分は、「See Allow List」か「Reset All」。サービス側でRaycastの許可を取り消す手順は、MCPのページに記載が見つからない

1-10:うまくいかないとき

症状 公式の記載から見る場所
状態が「Error」 「Manage MCP Servers」の状態表示と、詳細の欄に出る、サーバーの出力を見る
stdioのコマンドが見つからない コマンドが PATH に依存するなら、環境変数を変えたあとで、Raycastを再起動する
Static OAuthで戻ってこない 折り返しのURLが、連携先に登録したものと完全に一致しているか
折り返しの種類を変えた もう一度サインインする
状態を確かめ直したい 「Manage MCP Servers」のAction Panelにある「Refresh」「Restart」。効果の細かい説明は、ページに書かれていない

1-11:Storeの拡張機能が持ってくるMCPサーバー

公式は、Storeの拡張機能のなかに、自分のMCPサーバーを入れて接続するものがある、と書き、それは「Manage MCP Servers」に出る、としています。拡張機能を外すときの、MCPサーバーの扱いは、読んだページに記載が見つかりませんでした。

連携2:RaycastとClaude、ChatGPTの契約(Bring Your Own Subscription)

2-1:前提(公式の記載)

2-2:設定の手順(公式の順)

  1. 「Settings → AI → Models & Providers」を開きます。
  2. 「Local AI Subscriptions」の項で、「Enable Local AI Subscriptions」をオンにします。
  3. CLIが未導入なら、入れます。公式のページは、Claude Codeの公式ドキュメントとCodex CLIの公式ドキュメントにリンクしています(そのリンク先は、今回は読んでいません)。
  4. ターミナルでサインインします。
  5. Claude:claude を実行し、中で /login と入力します。
  6. ChatGPT:codex login を実行し、ChatGPTのアカウントでサインインします。
  7. Raycastで、「Claude Account」または「ChatGPT Account」の行に、アカウントとプランが出ているか確かめます。出ていなければ、その行の更新の操作を使います。

2-3:使う

AI Chat、Quick AI、AI Commandsのモデル選択を開き、「Claude Subscription」または「ChatGPT Subscription」の下から選びます。

2-4:渡るデータと権限

2-5:上限と使用量

2-6:外し方

2-7:うまくいかないとき

症状 公式の記載
CLIを見つけられない Raycastは、PATH、Homebrew、npmのグローバルのフォルダー、CodexやChatGPTのデスクトップアプリを探します。別の場所に入れたなら、PATH に足して、Raycastを再起動します
設定に「未導入」「サインインが必要」と出る ページにこれらの項目はあるが、直し方の本文は読めなかった
「This account doesn't include a supported subscription」 同上
「This version is incompatible with Raycast's local subscription protocol」 同上

連携3:RaycastとAPIキー(Bring Your Own Key)

3-1:手順(公式の順)

  1. 「Settings → AI → Models & Providers」を開きます。
  2. 「API Keys」の項で、追加の操作を押します。
  3. 提供元を選びます(Anthropic、Google、OpenAI、OpenRouter)。
  4. 「API Key」の欄にキーを貼り、「Verify」を押します。Raycastが、提供元でキーが使えるかを確かめます。
  5. 確認できたら「Save」を押します。

キーが未取得なら、「Manage in [Provider] Console」のボタンが、提供元のキーのページを開きます。公式のページが挙げる取得先は、console.anthropic.com/settings/keys、aistudio.google.com/apikey、platform.openai.com/api-keys、openrouter.ai/settings/keys です。1社につき1つのキーです。

3-2:選べるモデルと経路

3-3:請求

会話は、キーに結びついた料金で処理され、Raycast AIの上限ではなくなります。提供元の通常の料金です。画像生成などのRaycastのサーバーで動く機能は、Raycast AIのクレジットを使います。公式は、予期しない請求を避けるため、提供元のコンソールを見るよう書いています。

3-4:外し方

FAQの見出しにある「鍵の確認が通らない」「モデルが出ない」「Raycast AIが使われ続ける」「BYOKをやめる」の答えは、読んだ範囲では本文がありませんでした。

連携4:RaycastとOllama、LM Studio

4-1:Ollamaを使う(Local Models)

  1. Ollamaのアプリを入れます(ollama.com/download)。または、「Settings → AI → Models & Providers → Local Models」の「Install Ollama app」を押します。
  2. 「Models & Providers」の「Local Models」の項を開きます。
  3. 「Install Ollama Model」に、モデルの名前を入れて「Install」を押します。「Model Library」で、ollama.comのモデルを探せます。
  4. ダウンロードが終わると、モデル選択の「Local」の項に出ます。

ollama pull で入れたモデルは、自動で見つかります。出ないときは「Sync Models」です。ローカルのモデルを使うとき、RaycastがOllamaのサーバーを起動します。

4-2:渡るデータ

4-3:できないこと

ローカルのモデルは、「Extension AI API」と「Emoji Search」を動かしません。速さや賢さの評価値は出ません。性能は手元の機材とモデルの大きさ次第、と公式は書いています。必要な機材の条件は、そのページにありません。

4-4:外し方

「Settings → AI → Models & Providers → Manage Models」で、ローカルモデルのオプションから「Delete Model」を選び、確認します。ディスクからダウンロードしたものが消えます。消さずに使わないだけなら、「Manage Models」でチェックを外します。

4-5:LM Studioなど

公式のCustom Providersのページは、例のタブとして、LM Studioを挙げています(連携5)。ただし、そのYAMLは読めていません。Local Modelsのページには、「LM Studioなどの手元のサーバーを、Ollamaの代わりに使えるか」というFAQの見出しがありますが、答えの本文は読めませんでした。

僕らの見立て(事実とは別):手元のサーバーをつなぐ入口は、Custom Providersになりそうです。公式の答えは確認できていません。

連携5:Raycastと、OpenAI互換の窓口(Custom Providers)

公式の例に挙がっているのは、Vercel AI Gateway、LiteLLM Proxy、AWS Bedrock、LM Studio、OpenClaw、Hermes Agentです。

5-1:手順(公式の順)

  1. 「Settings → AI → Models & Providers」を開き、「Custom Providers」まで下げて、「Reveal Providers Config」を押します。
  2. 同じフォルダーにある providers.template.yaml を、providers.yaml という名前でコピーします。
  3. providers.yaml に、提供元とモデルを書きます。テンプレートには4つのツールを有効にする tools の塊があるので、要らなければ消します。
  4. 保存します。Raycastはファイルの変更を見張っているので、再起動は要りません。

ファイルの場所は、MacもWindowsも、ユーザーフォルダーの ~/.config/raycast/ai/providers.yaml です。読み込めないときは、「Providers Config」の横に「Invalid providers.yaml」のバッジが出ます。すでに読み込んだモデルは動き続けます。

5-2:書き方の例

次は、公式のページの例のキー名と構造に合わせて、この記事で組んだ例です。動作は確かめていません。値は、置き換える前提の文字列です。全文は公式ページで確認してください。

providers:
  - id: my_provider
    name: My Provider
    base_url: https://api.example.com/v1
    api_keys:
      my_provider: YOUR_API_KEY
    models:
      - id: my-model-id
        name: My Model
        provider: my_provider
        description: 短い説明
        context: 200000
        abilities:
          temperature:
            supported: true
          vision:
            supported: false
          system_message:
            supported: true
          tools:
            supported: true
          reasoning_effort:
            supported: false

5-3:キーの意味(公式の記載)

項目 意味
id、name(提供元) 必須。識別子と、Raycastに出る名前
base_url 必須。OpenAI互換の窓口のURL。/chat/completions は含めない
api_keys 任意。キーの別名と値の組。認証が要らない窓口では省く
additional_parameters 任意。すべての /chat/completions に足す項目
include_user_email 任意。true で、Raycastのメールアドレスを X-User-Email ヘッダーで送る
models 必須。登録するモデル
id(モデル) 窓口のAPIが求めるIDと一致させる
provider(モデル) どのキーの別名を使うか。省くと最初のキー
context 文脈の長さ(トークン)
abilities temperature、vision、system_message、tools、reasoning_effort ごとに supported: true/false

省いた場合の扱いは、システムメッセージと温度は対応、ツールと画像は非対応、と公式は書いています。対応していない能力を「true」と書くと、失敗することがあります。ツールの対応は、AI Extensionsとツールを使うのに要ります。

5-4:外部の検索サービスを足す tools の塊(任意)

web_search、read_page、search_images、chart の4つが書けます。公式のページが挙げる提供元は、次のとおりです。

ツール 提供元の候補(公式の記載)
web_search raycast、custom、tavily、exa、firecrawl、brave、perplexity
read_page raycast、custom、tavily、exa、firecrawl、jina
search_images、chart raycast のみ

公式のページの短い例は、次の形です(取得した要約の写しです。字下げやコメントは、公式ページで確かめてください)。

tools:
  web_search: raycast            # shorthand
  read_page:                     # object form
    provider: tavily
    api_key: TAVILY_KEY

5-5:渡るデータ・外し方

組み合わせの例(この記事の案。公式の手順ではありません)

次は、公式の記載を組み合わせたときの、並べ方の案です。動作は確かめていません。

目的 組み合わせ 先に確かめること
手元のモデルで文章を直す Local Models(Ollama)+AI Commands AI Commandsでモデルを選べるか(AI Commandsのページに「Model」欄の記載あり)。Quick Fixは別(Raycast AI)
契約のClaudeでAI Chatを使う Bring Your Own Subscription Claude Codeのサインインと、上限の扱い
課題管理とAIをつなぐ MCP(HTTP、OAuth)+AI Chat 承認の設定を「Ask」にして、AIが呼ぶツールを見る。サーバーの説明で、データの流れを確かめる
社内の窓口を使う Custom Providers base_url、鍵の置き場、abilities の宣言

公式の資料で確認できなかったこと

気をつけること

続きは、その2(08)に、deeplink、Script Commands、Apple Shortcuts、拡張機能からのAI呼び出し、Skillsがあります。

出典