3行でいうと

  • 公式の発表が書く主な機能は、会話、思考モード(深く考えてから答える)、100万トークンのコンテキスト、画像の理解、Web検索とページの取得、長い作業を任せるHarness(プレビュー版)です。
  • アプリとWebの画面に、いまどんなボタンやモードがあるかは、公式の資料では確認できていません。公式の2025年1月の発表は「Web検索」「Deep-Think」「ファイルのアップロード」を挙げていますが、これは当時の説明です。
  • 画像の理解は、APIでは「deepseek-flash」だけが対応し、「deepseek-v4-pro」は対応しない、と料金ページの表にあります。
  • 公式は、出力の誤りを前提にした注意を繰り返し書いています。出力は参考で、専門家の助言の代わりにしない、というのが規約とアルゴリズムの説明の共通点です。

この記事は、公式の資料を2026年10月23日に読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。運営者はDeepSeekを入れていますが、使い心地はこの記事には書いていません。画面名・モード名・モデル名・数値は公式の表記を写しています。公式のページは要約の形で取得したため、「書かれていない」と言い切らず「読んだ範囲では見つからなかった」と書いています。性能の数字(ベンチマーク)は、公式が自分で示したものなので、ここでは扱いません。

先に結論

前提:用語をそろえる

たとえ話:頭の回転が速い相談相手に、机と資料棚を貸す

DeepSeekを、頭の回転が速い相談相手だと考えてみます。ふつうの質問は「立ち話」です。思考モードは「メモ用紙を広げて、じっくり考えてもらう」ことです。100万トークンのコンテキストは「大きな机」で、分厚い資料を広げたまま話せます。検索は「図書館に調べに行ってもらう」こと、Harnessは「自分のパソコンの机を貸して、数時間の仕事を預ける」ことです。ただし相手は間違えることがあります。これは僕らのたとえで、公式の表現ではありません。

公式が挙げる主な機能

機能 公式の資料に書かれていること 書かれている場所 確かさ
会話(Web版・アプリ) 最新のV4に、chat.deepseek.comか公式アプリで話せる 2026年4月24日の発表 書かれている
思考モードと非思考モード 両方あり、思考が既定。強さは low、high、max 料金ページ、変更履歴(2026年8月13日) 書かれている
100万トークンのコンテキスト 1M。最大の出力は384K 料金ページ 書かれている(APIのモデルの表)
画像の理解 deepseek-flash は対応、deepseek-v4-pro は非対応。JPEG、PNG、GIF、WebP 料金ページ、Image Understandingのガイド 書かれている
JSON出力、ツール呼び出し 両モデルで対応 料金ページ 書かれている
チャットの前置き続き書き(Beta)、FIM補全(Beta) 前者は両モデル、FIMは非思考モードだけ 料金ページ 書かれている
Web検索とページの取得(API) 2026年10月17日に開始。DeepSeekが自前で作った検索 変更履歴、Search/Fetchのガイド 書かれている
上下文硬盘缓存(コンテキストのキャッシュ) 既定でオン。前と同じ文頭の部分を、安い料金で読み直す キャッシュのガイド 書かれている
ファイルのアップロード、共有リンク(Web版・アプリ) 入力として、ファイルと写真を挙げる。会話は、固有のURLで共有できる プライバシーポリシー 書かれている(画面の詳細は未確認)
長い作業を任せる(Harness) 文書の整理、表の分析、コード、定時のタスク、背景での実行 Harnessのページ 書かれている(プレビュー版)

場面ごとに:公式はどう書いているか

場面1:ふだんの質問、文章、相談(Web版・アプリ)

公式にはこう書かれている。 2026年4月24日のV4発表は、最新のV4に chat.deepseek.com か公式アプリで話せる、と書いています。2025年1月15日のアプリ発表は、メール、Google、Apple IDでのログイン、プラットフォームをまたぐチャット履歴の同期、Web検索、Deep-Thinkモード、テキスト抽出つきのファイルのアップロードを挙げていました(当時はV3)。

使い方の見立て。 最初は、機密でない質問(用語の説明、文章の言い換え、予定の整理)から試すのが安心です。保存先と学習の扱いは、01の「データはどこに置かれるか」を先に読んでください(これは僕らの見立てです)。

読めていない点。 いまのアプリとWebに、どんなボタンやモードがあるか。V4.1 Flashがアプリとwebで使えるか(2026年9月10日の発表は、これを書いていませんでした)。

場面2:難しい問題を、じっくり考えさせる(思考モード)

公式にはこう書かれている。 料金ページの表は、deepseek-flashもdeepseek-v4-proも、非思考モードと思考モードの両方に対応し、思考が既定と書いています。強さは、変更履歴(2026年8月13日)が low、high、max の3段階と書きます。Hugging Faceのモデルカードは、V4の2つのモデルに3つの推論モード(Non-think、Think High、Think Max)があるとし、Think Maxでは文脈を384Kトークン以上にするよう勧めています。V4の発表は、複雑なエージェントの作業には、思考モードのmaxを勧めています。

使い方の見立て。 思考モードは、その分トークンを多く使い、時間もかかるはずです(これは僕らの見立てで、料金の数値は04)。簡単な質問は非思考、算数やコードのデバッグのような難しい問題は思考、と分けると無駄が少なくなります。

場面3:長い資料を、まとめて読ませる(100万トークン)

公式にはこう書かれている。 料金ページの表で、どちらのモデルもコンテキスト長は1M、最大の出力は384Kです。V4の発表は、100万のコンテキストを公式サービスの標準にする、と書いています。

使い方の見立て。 長い契約書、会議の議事録の束、コードのリポジトリを、まとめて渡して質問する使い方が考えられます。ただし、実際にどれくらいの精度で読めるかは、公式の資料だけでは分かりません。重要な箇所は、自分で原文に当たってください。

場面4:画像やスクリーンショットを読ませる

公式にはこう書かれている。 画像の理解のガイドは、deepseek-flashが画像を文章と一緒に受け取り、画像の説明、スクリーンショットの文字の読み取り、グラフの分析などができる、と書いています。形式はJPEG、PNG、GIF、WebP。1リクエストの画像は最大600枚、1枚の上限は、base64かURLで32MiB、file_idで64MiB、などの制限があります。Chat Completionsの形式では、画像はユーザーのメッセージにだけ入れられ、システムやアシスタントのメッセージに入れると400エラーになります(Responses APIの形式では、ほかの置き場所も認められる、とガイドにあります)。

読めていない点。 アプリとWeb版で、画像をどう読ませるか。上のガイドは、APIの話です。

場面5:最新の情報を調べさせる(検索とページの取得)

公式にはこう書かれている。 2026年10月17日の変更履歴は、自前のSearch/Fetch APIの開始を書いています。ガイドによると、Searchはクエリに対する構造化された結果(題名、URL、要約など)を返し、Fetchは1つのページの内容をMarkdownで返します。どちらも成功したリクエスト1,000件あたり5元です(04)。対応するコーディングのツールでの使い方は、03にあります。

使い方の見立て。 検索の結果をAIに読ませて答えを組み立てさせる使い方(RAGと呼ばれます)の部品です。出典を自分で確かめる習慣は、検索つきでも同じです。

場面6:長い作業を預ける(DeepSeek Harness、プレビュー版)

公式にはこう書かれている。 Harnessのページは、文書の整理、表の分析、コードの作成ができ、成果物をプレビューして、会話で直していける、と書いています。自動化のプラグインを入れて、たとえば毎週金曜に週報をつくる、といった定時のタスクを設定できる、とも書いています。背景で作業を進め、進み具合を見られること、調べもののときに出典を表示することも書かれています。開発者向けには、ツール呼び出しや実行の問題を調べるための実行の軌跡の表示があります。

公式の注意。 ページは「プレビュー版」と書き、核心のプラグインと基本のAPIは今後も変わる、としています。公式のGitHubのリポジトリには、「THERE WILL BE COMPATIBILITY-BREAKING CHANGES」と書かれています。利用規約は、エージェントがやったこと(コマンドの実行、ファイルの変更、通信)を、利用者自身の行為として責任を負う、と書き、最小限の権限、隔離した環境、バックアップ、大事な変更の人間による確認を勧めています。

使い方の見立て。 まず、大事なファイルが入っていない練習用のフォルダで、小さな作業から試すのが安全です。

場面7:自分のパソコンやサーバーで動かす(オープンウェイト)

公式にはこう書かれている。 V4.1-Flash、V4-Proのモデルカードは、MITライセンスと書いています。V4-Proは総パラメータ1.6兆で、活性は490億。V4-Flashは総パラメータ2,840億、活性は130億(ここまではV4のモデルカード)。V4.1-Flashのモデルカードは、バックボーンのパラメータ5,520億、活性は入力の処理時に80億・出力時に160億と書き、コンテキストは最大100万トークンとしています(同じカードのファイル情報の欄には7,630億と出ており、カードはこの差を説明していません)。実行には、vLLM、SGLang、Docker、Transformersなどが挙げられています。詳細は03と04で扱います。

公式が書く注意:機能を使うときの前提

誤解されやすい点と、今日からできること

誤解されやすい点

今日からできること、避けたいこと

気をつけること

出典