3行でいうと
- 公式の連携は、ファイルの出し入れが中心です。取り込めるのは MIDI、MP3、WAV。出せるのは MP3、MIDI、WAV、ステム、コードのテキストです(ヘルプ)。
- 公開APIや公式のMCPサーバーは、読んだ範囲では見つかりませんでした。利用許諾契約(EULA)は、非公開API(private APIs)の無断利用を禁じ、そうして作った曲はユーザーの所有でも許諾の対象でもない、と書いています。
- 曲を「AIの学習データにすること」は、EULAが別の契約なしには禁じています。逆に、アップロードしたインフルエンスは、AIVAがAIの学習に使える許諾を与える条項があります。
- 検索すると、「aiva mcp」という名前の第三者のツールが一覧サイトに出てきます。公式の資料には出てこず、中身は読んでいません。
この記事は、公式の資料を2026年10月23日に読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。公式のページは要約の形で取得したため、「書かれていない」は「読んだ範囲では見つからなかった」の意味です。デスクトップアプリのダウンロードページは、見出しと入口だけで、機能の説明が読めませんでした。
先に結論
- 公式が運営しているもの。 ①ブラウザ上のアプリ(取り込み、書き出し、Text-to-Harmony)、②デスクトップアプリ(macOS、Windows、Linux。中身は未確認)。公式サイトとヘルプの範囲では、APIやMCPの案内は読んだ範囲では見つかりませんでした。
- 公式が運営していないもの。 コミュニティ製のMCPなどが検索に出ますが、公式の資料の外です。使うなら、渡すログイン情報や素材の扱いを自分で確かめる必要があります(これは僕らの見立てです)。
- データの流れ。 アップロードしたMIDIは、AIVAがトラックごとに解析する、とヘルプにあります(音声の解析の説明は、読んだ範囲では見つかりませんでした)。素材は、EULAによると学習にも使える許諾の対象になります。支払いは決済業者の Stripe が扱います。曲やファイルのサーバーの場所は、読んだ範囲では書かれていませんでした。
- 文章のAIとの組み合わせ方。 公式が用意した仕組みではなく、人が間に入る形になります(下の「見立て」)。
前提:用語をそろえる
- API:プログラムから機能を呼び出す窓口です。AIVAの公式の資料には、公開されたAPIの案内が見つかりませんでした。
- MCP:AIのツールから外部のサービスを呼ぶための取り決めです。公式のMCPサーバーは、読んだ範囲では見つかりませんでした。
- インフルエンス(Influence):参考として渡すMIDIや音声です。
- ステム:楽器ごとに分けた音声ファイルです。
- DAW:音楽制作ソフトのことです。
たとえ話:「作曲家の助手は、手紙のやり取りが中心」
AIVAを作曲家の助手にたとえます。この助手は、電話(API)ではなく、紙の楽譜(MIDI)や録音(音声ファイル)を受け渡す形で他の人と仕事をします。ほかのAIに頼むときも、いったん自分が間に立って、紙を持っていく形になります。これは僕らのたとえで、公式の表現ではありません。
公式が運営するもの
1. 読み込み(取り込み)
| 機能 | 公式の説明 | どこに書かれているか |
|---|---|---|
| Upload an Influence | MIDI、MP3、WAV を渡し、似た特徴の曲を作る。音声は「1〜20分」、MIDIは8小節以上(100小節を超える部分は自動で切られる) | マニュアル、Upload Influence Guidelines |
| Import MIDI | 自分のMIDIを取り込み、ピアノロールエディターで編集する | マニュアル 1章 |
| 音声ファイルでスタイルを下書き | Style Designer の Harmony の各要素に音声をドラッグすると、合うパラメーターが自動で入る | マニュアル 2章 |
- 公式が勧める作り方。 MIDIは、パートごとにトラックを分け、打楽器はチャンネル10、プログラムチェンジとキーの情報を入れるとよい、と書かれています。MuseScore を高品質なMIDIの入手元として挙げています。これは公式が名前を挙げる外部のソフトで、運営は別です。
- 食い違い。 音声の長さについて、マニュアルは「60秒以上」、ガイドラインは「1〜20分」と書いています。
2. 書き出し
| 形式 | 公式の説明 | どこに書かれているか |
|---|---|---|
| MP3 | 音声 | ヘルプ「What formats can I download the music in?」、料金ページ |
| MIDI | orchestrated と reduced の2種類 | 同上 |
| WAV | 16ビット・48kHzの非圧縮。料金ページでは Pro の「高品質WAV」 | 同上 |
| ステム | 楽器ごとに分けた音声 | ヘルプ |
| コード | テキストでダウンロード | ヘルプ |
- プランとの対応。 料金ページは、FreeとStandardが MP3 と MIDI、Pro が全形式とWAV、と表示しています。ヘルプは形式を挙げるだけで、プランとの対応を書いていません(更新は2021年2月)。ステムがどのプランで出るかは、読んだ範囲では確かめられませんでした。
- 回数の上限。 料金ページは、ダウンロードを月3回(Free)、15回(Standard)、300回(Pro)と表示しています。
3. 文章からコードを作る(Text-to-Harmony)
- 何をするか。 コード進行の画面で、文章の指示から和音の並びを作る機能です(マニュアルの表記)。
- データの流れ。 入力した文章がどこで処理されるか、他のAIの会社のモデルを使うかは、読んだ範囲では書かれていませんでした。
4. デスクトップアプリ
- 公式の説明。 ダウンロードページの見出しは「Get AIVA's Desktop App」で、macOS、Windows、Linuxの入口があります。機能、料金、ブラウザ版との違い、データの保存場所、オフラインで使えるかは、読んだ範囲では見つかりませんでした。
5. 公式が告げている、これからのもの(Lyra)
- 公式ブログは、Lyraの派生として、旋律や参考音源から各パートを作る「arrangement co-pilot」、テンポラリートラック(仮の音楽)を使う作曲者向けのツール、音楽教育向けの応用を挙げています。
- ただし、いずれも「まだ一般には公開されていない」段階の説明です。使えるようになる時期は、読んだ範囲では見つかりませんでした。
公式が運営していないもの(第三者・コミュニティ製)
- MCPなど。 検索すると、「aiva mcp」という名前のMCPサーバーが、第三者のカタログサイトに載っていました。作者は第三者です。この記事では、中身を読んでいません。この音楽のAIVAのためのものかどうかも、確かめていません。出典にも載せていません。
- 見立て(僕らの意見で、公式の説明ではありません)。 公式が用意していない連携は、AIVAのログイン情報や素材を第三者に渡すことになる場合があります。EULAは、ボットや自動スクリプトで人間の操作を装うことと、非公開APIの無断利用を禁じています。公式が許す範囲に入るかどうかは、使う前に、EULAを自分で読んで確認するのが安全です。
- 公式が名前を挙げる外部のソフト。 Chordify.net(コード、キー、テンポを調べる)と MuseScore(MIDIの入手元)です。公式が「おすすめ」として挙げているだけで、運営は別です。
見立て:文章のAIと組み合わせるなら
以下は、公式の説明ではなく、僕らの見立てです。
- 文章のAIには、曲そのものではなく「注文書」を作らせる。 たとえば、場面の説明から、雰囲気、テンポ、コードの案を文章にしてもらいます。それを、AIVAの Text-to-Harmony や Settings に自分で入力します。
- AIVAで作った曲は、MIDIで書き出して、他のソフトやAIに渡す。 ただし、渡した先のサービスの規約には、公式の資料とは別のルールがあります。
- 他人の曲や声のデータを、AIに読ませて、AIVAに入れることは勧めません。 EULAは、アップロードする素材が第三者の権利を侵害しないことをユーザーに求めています。
データがどこへ流れるか
| 場面 | 流れる先 | 公式の説明 |
|---|---|---|
| 曲づくり | AIVAのサービス(運営は Aiva Technologies SARL) | 保存先のサーバーの場所は、読んだ範囲では書かれていない |
| インフルエンスのアップロード | AIVAが解析する(ヘルプに書かれているのはMIDIの解析。音声は説明なし) | EULA 5章は、AIの学習に使えるAIVAへの許諾を求める(04で詳しく) |
| 支払い | 決済業者 Stripe | プライバシーポリシー(2019年3月11日付)に、注文情報は自社のサーバーに保存しないとある |
| サイトの利用状況 | Google Analytics、Google reCaptcha | プライバシーポリシーに記載 |
| 書き出したファイル | 自分の手元 | 渡した先の規約は、別に確かめる必要がある |
気をつけること
- 公式のAPIやMCPは、読んだ範囲では見つかりませんでした。 あるかないかを断定はしません。公式サイトのProductとPricingのページは、API、DAW連携に触れていませんでした。なお、EULA 6章は、AIVAのAPIへのアクセスを望む場合は別の許諾契約の扱いになる、と書いています。
- ヘルプの更新が古いものがあります。 形式の説明は2021年2月の更新です。
- ステムとプランの対応が、読めていません。
- EULAの禁止事項に注意。 曲を機械学習の学習データにすること、大量のデータベースを作ること、プランの上限を回避することは、EULAが禁じています。
- 契約や権利の判断は、専門家にご相談ください。この記事は助言ではありません。
出典
- AIVA, the AI Music Generation Assistant(Aiva Technologies、確認日 2026-10-23)
- Product(Aiva Technologies、確認日 2026-10-23)
- Pricing(Aiva Technologies、確認日 2026-10-23)
- Get AIVA's Desktop App(Aiva Technologies、確認日 2026-10-23)
- AIVA End User License Agreement(Aiva Technologies、日付の記載なし、確認日 2026-10-23)
- AIVA privacy policy(Aiva Technologies、2019-03-11、確認日 2026-10-23)
- General User Manual(AIVA Helpdesk、2025-09-24、確認日 2026-10-23)
- Upload Influence Guidelines(AIVA Helpdesk、2021-11-03、確認日 2026-10-23)
- What formats can I download the music in?(AIVA Helpdesk、2021-02-18、確認日 2026-10-23)
- Introducing Lyra(AIVA Blog、日付の記載なし、確認日 2026-10-23)