3行でいうと
- 「重みを無償公開」は、読んだ時点(2026年10月24日)では「公開予定」です。 公式ブログは「完全なモデルの重みは2026年11月4日までに公開する」と書いています。Hugging Faceの公式組織ページには、Kimi-K3.1-Proはまだ載っていませんでした。K3.1 Proのライセンスは、公式の文書に書かれていません。
- 「2.8兆・活性化104億・MoE」は、K3のモデルカードにある数字です。 K3.1 Proの公式ブログは「3T級」とだけ書き、活性化パラメータもMoEの語も書いていません。ブログはK3.1 ProをK3の追加学習版と書いていますが、同じ構成かどうかの数字は、公式の文書では確認できていません。
- Terminal-Bench 4.0の65.7%は、Moonshot AI自身が、Claude-Codeのハーネスで評価した数字です。 GPT-6 Astra(58.2%)とClaude Opus 5.5(66.4%)は、各社のブログか公式リーダーボードで報告された最大値で、Moonshot AIが測ったものではありません。条件がそろっているとは書かれていないので、この記事では並べて優劣を言いません。紙面の「67%」は、公式の文書にも、僕らが読んだ報道(The Next Web、OrcaRouter)にも見つかりませんでした。
- API価格は、公式サイトの表示のとおりでした。 2026年10月24日に読んだプラットフォームのトップページに、K3.1 Pro 入力2.00ドル・出力10.00ドル、Highspeed 入力4.00ドル・出力20.00ドル(100万トークンあたり)とあります。料金ページの表は、取得結果では行が空で読めていません。
- サイバーの話は、公式ブログに専用の節があります。 言い方は「サイバー関連のデータを、学習の二つの段階から特定して除去した(公開重み版について)」です。「能力ごと削除」とは書かれておらず、データ除去がサイバー能力を下げる、という書き方です(内部モデルの予備的な実験が示唆、とあります)。社内の評価では、除去なしの途中の版が90.5%、最終版が81.0%と書かれています。
この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。この記事は、2026年10月24日に読んだ公開資料と報道の整理です。公式のページは要約の形で取得したため、「書かれていない」と言い切らず、「読んだ範囲では見つからなかった」と書いた所があります。引用は短く、意味を変えない範囲にしています。投資・法律の助言ではありません。ライセンスの解釈は、専門家に確認してください。
先に結論
- 「公開した」と「公開する」を分けて読みます。 紙面の一文の中に、「無償公開する」と「11月4日までに公開される」が両方あります。公式ブログは後者の言い方です。
- 紙面の2.8兆と104億は、K3.1 Proの公式ブログには書かれておらず、K3のモデルカードにある数字です。 公式ブログは、K3.1 ProをK3の追加学習版(post-trained version of Kimi K3)と書くので、構成が同じ可能性はありますが、数字そのものは書かれていません。
- ベンチの数字は、「誰が」「どの道具で」測ったかが先です。 自社が測った数字と、他社のブログから取った最大値を、一つの表に並べる書き方は、公式のブログも、脚注で出どころを書き分けています。
- 公式の文書に見つからなかった点があります。 「24日」という日付、「67%」、K3.1 Proのライセンス、K3.1 Proのモデルカードです。
- 他社の数字は、元の文書を読んでいません。 GPT-6 AstraとClaude Opus 5.5の数字は、Moonshot AIのブログが引いたものとして読んだだけで、OpenAIやAnthropicの文書では確かめていません。
前提:用語をそろえる
- オープンウェイト(紙面は「公開重み」):モデルの「重み」(学習済みの中身)をダウンロードできる形で出すことです。公開されても、使い方の条件はライセンスで決まります。
- MoE(混合エキスパート)とアクティブパラメータ:MoEは、たくさんの専門家(部分のネットワーク)を持ち、1トークンごとに一部だけを使う作りです。そのとき実際に使われるパラメータの数が、アクティブパラメータです。総パラメータとは別の数字です。
- コンテキストウィンドウ(コンテキスト長):一度に読ませられる量の上限です。
- Terminal-Bench:AIにターミナルの作業をさせて、できた割合を見るベンチマークです。数字は、使った道具(ハーネス)や設定で変わります。
- ハーネス:モデルを動かして評価するときの、実行環境と指示の枠組みです。紙面の「Claude-Code harness」は、評価に使われた枠組みの名前として公式ブログに出てきます。
- リーダーボード:評価の結果を並べた公式の表です。
- モデルカード:Hugging Faceなどで、モデルの作り、使い方、ライセンスを書いたページです。
- モデル専用ライセンス:会社が自社のモデルのために作ったライセンスです。K3は「Kimi K3 License」です。
- Highspeed(高速版):同じモデルを、より速く返す提供の形です。K3.1 Proでは「K3.1 Pro Highspeed」です。
- 中間学習(mid-training)と強化学習(RL):大きな学習(事前学習)と、仕上げの学習の間に入る段階と、試行の結果で改善する段階です。公式ブログの「学習の二つの段階」は、この二つを指します。
- 量子化と推論エンジン:量子化は、重みを軽い数値の形にして、容量や計算を減らすことです。推論エンジンは、モデルを実際に動かすためのソフト(vLLMなど)です。
- ゼロデータ保持(ZDR):入力などを保存しない提供の形です。
- 一次情報と二次情報:会社自身の文書が一次情報、報道や整理が二次情報です。
読み方の物差し
| 確かさ | 意味 | 見分け方 |
|---|---|---|
| 文書に書かれている | Moonshot AIの公式のブログ、ドキュメント、料金の表示、Hugging Faceのカードなどに、その数字や文がある | 数字と場所を示せる |
| 報道だけがある | 報道が伝えているが、公式の文書には見当たらない | 報道の名前と日付がある |
| 書かれていない | 読んだ文書には、その言い方や項目がない | 文書の側に、その語がない |
| 確認できず | 僕らが探した範囲では見つけられなかった | 取得できなかった、またはそのページを読めていない |
紙面の数字を、元の文書と照らす
確かめた元資料:Moonshot AIの公式ブログ「Kimi K3.1 Pro」(日付の表示なし)、Kimi API Platformのトップページ・料金ページ・K3.1 Proのクイックスタート・文書の目次・更新履歴、kimi.comのトップページ、Hugging Faceの公式組織ページとモデル一覧、K3のモデルカードとLICENSE、GitHubの公式組織ページ、K3の発表ブログ、Terminal-Benchの公式サイト。報道は、The Next Webと、OrcaRouterの記事です。
| 紙面の言い方 | 元の文書に書かれていること | 確かさ |
|---|---|---|
| 24日に公開した | 公式ブログ、kimi.com、プラットフォームのページのどれにも、日付の表示がない。ブログの画像の保存先に「20261023」があるだけ。ブログ一覧のページには、読んだ時点で載っていなかった(読み込みが古い可能性もある)。報道は10月23日付で、OrcaRouterは日付が23日で本文は「24日に公開」と書く | 確認できず |
| 新系列の第一弾 | 公式ブログが「K3.1シリーズの最初のモデル」と書く。プラットフォームの説明も「K3.1系の最初」 | 文書に書かれている |
| 総パラメータ2.8兆 | K3.1 Proの公式ブログは「3T級(3T-class)」とだけ書く。2.8兆はK3のモデルカードとK3のブログにある | 書かれていない(K3.1 Pro)/文書に書かれている(K3) |
| 活性化104億、MoE構成 | K3のモデルカードに、活性化104B、MoE、896の専門家から16を選ぶ、とある。K3.1 Proのブログには、どちらの語もない | 書かれていない(K3.1 Pro)/文書に書かれている(K3) |
| コンテキスト長100万トークン | 公式ブログとクイックスタートに「1Mトークン」とある | 文書に書かれている |
| 高速版「K3.1 Pro Highspeed」も同時に用意 | 公式ブログに、K3.1 Pro Highspeedは速さが2〜3倍、とある。APIのIDは kimi-k3.1-pro-highspeed | 文書に書かれている |
| Terminal-Bench 4.0で最上位グループ | 公式ブログは、K3.1 Proが65.7%と書く。「最上位グループ」という言い方は、僕らが読んだ範囲のブログにはない | 数字は文書に書かれている/「最上位」の言い方は書かれていない |
| 計測元により67%/65.7% | 公式ブログに「67%」はない。紙面が出典とするArtificial Analysisなどのページは、僕らは読んでいない | 確認できず |
| GPT-6 Astra(58.2%)、Claude Opus 5.5(66.4%) | 公式ブログの表に載る数字。ただし脚注で、Moonshot AIが測ったものではなく、各社のブログか公式リーダーボードの最大値と読める。OpenAIとAnthropicの文書では確かめていない | 文書に書かれている(Moonshot AIの引用として)/各社の元の文書は確認できず |
| API価格は入力2ドル/出力10ドル(100万トークン) | プラットフォームのトップページの表示にある。日付は画面にない。料金ページの表は行が空で読めていない | 文書に書かれている(トップページ)/料金ページは確認できず |
| 重みを無償公開する/完全な重みは11月4日までに公開 | 公式ブログに「完全なモデルの重みは2026年11月4日までに公開」とある。読んだ時点で、Hugging FaceにK3.1 Proは載っていない。ライセンスの記載はK3.1 Proにない | 文書に書かれている(予定)/ライセンスは書かれていない |
| 学習の両段階からサイバー攻撃関連データを特定・除去 | 公式ブログに専用の節がある。「公開重み版について、サイバー関連のデータを学習の二つの段階から特定して除去した」と読める。ブログの別の節に「攻撃的なサイバー能力(offensive cyber capability)」の語があり、データ除去は「サイバー能力を意味のある程度下げる(reduces)」と書かれる。「能力を削除した」「能力がなくなった」とは書かれていない | 文書に書かれている(言い方は紙面と違う) |
| 紙面の「予測」の欄 | 公式の文書の確認対象ではないので、扱わない | 確認できず |
① 公開された日
- 公式の3か所(ブログ、kimi.com、プラットフォームのページ)に、公開日の表示は見つかりませんでした。ブログ一覧のページ(2026-07-16のK3が最新)にも、K3.1 Proは出ていませんでした。キャッシュで古い可能性があります。
- 公式ブログは、画像のファイル名に「20261023」を含みます。これは公開日を示すとは限りません。
- 報道では、The Next Webの記事が2026年10月23日18時19分(UTC)の掲載で、「金曜に発表」と書きます。これは日本時間で10月24日の午前3時19分にあたります(僕らの換算)。OrcaRouterの記事は、掲載日は23日で、本文に「24日に公開」と書いています。
- つまり、「24日」は、日本時間では合うかもしれませんが、公式の文書の側には日付が書かれておらず、報道の間でも23日と24日が混ざります。タイムゾーンの違いかもしれませんが、僕らは確かめられていません。
② 規模:2.8兆、活性化104億、MoE、100万トークン
| 項目 | K3.1 Proの公式ブログ | K3のモデルカード(Hugging Face) | 報道 |
|---|---|---|---|
| 総パラメータ | 「3T級のオープンウェイトのモデル」とだけ | 2.8T | The Next Web:K3.1 ProはK3の上に作られた、とだけ書き、数字は書かない。OrcaRouter:「2.8兆で、活性化はおよそ104B」と書き、「活性化の数が変わった証拠はない」と言う |
| 活性化パラメータ | 書かれていない | 1トークンあたり104B | 同上 |
| 構成 | MoEの語はない | MoE。896の専門家から16を選び、共有の専門家が2。全93層 | 同上 |
| コンテキスト長 | 1Mトークン | 1,048,576トークン | - |
- まとめ。紙面の「2.8兆・104億・MoE」は、K3の文書で確かめられる数字です。K3.1 Proについては、公式ブログが「3T級」と書くだけです。ブログはK3.1 ProをK3の追加学習版と書いていますが、同じ数字かは書かれていません。
- 公式のXの投稿は、取得できず、読めていません。ブログとAPIの文書には書かれていないので、根拠としては使いません。
- K3.1 ProのHugging Faceのモデルカードは、取得できませんでした。公式組織ページとモデル一覧に載っていないので、カードが出ていない可能性があります。
③ 高速版(Highspeed)
- 公式ブログは、「Kimi K3.1 Pro Highspeed」の速さを、K3.1 Proの2〜3倍と書きます。同じ知能と1Mトークンのコンテキストという説明は、プラットフォームのトップページにあります。
- APIのモデルIDは、
kimi-k3.1-proとkimi-k3.1-pro-highspeedです(K3.1 Proのクイックスタート)。 - 価格は、④の表のとおり、通常版の2倍です(キャッシュヒットの入力を除く)。
④ Terminal-Bench 4.0の65.7%:誰が、どの条件で測った数字か
公式ブログの脚注から読めたことです。
| 数字 | 脚注で読めたこと | 確かさ |
|---|---|---|
| K3.1 Proの65.7% | 「Kimi K3.1 Pro is evaluated with the Claude-Code harness.」と書く。Moonshot AIが、自分のブログで出した数字。同じブログの共通の脚注に、推論の強さ「max」、temperature 1.0、top-p 0.95とある。回数や再現の手順は、読んだ範囲では書かれていない | 文書に書かれている |
| GPT-6 Astraの58.2%、Claude Opus 5.5の66.4% | 残りの数字は、各社のブログか、公式のTerminal-Bench 4.0のリーダーボードに出た最大値、と脚注にある。つまりMoonshot AIが同じ条件で測った数字ではない | 文書に書かれている(引用として)/元の文書は確認できず |
| 「67%」 | Moonshot AIのブログ、プラットフォーム、報道(The Next Web、OrcaRouter)のどれにも見つからなかった。両方の報道(The Next Web、OrcaRouter)が書く数字は65.7%で、67%は出てこない | 確認できず |
| Terminal-Benchの公式サイト | 僕らが読んだ取得結果では、リーダーボードの行が空で、K3.1 Proや他社の数字は読めなかった | 確認できず |
- 「誰が測ったか」の答え。K3.1 Proの数字は、Moonshot AI自身が、Claude-Codeのハーネスで出した数字です。第三者の計測だと書く文は、公式の文書にはありません。報道も、The Next Webは「Moonshot AI自身の計測で、独立の確認はされていない」と書き、OrcaRouterは「提供元が報告した数字で、発表の時点で独立の再現はない」と書いています。
- 「他社と並べない」理由。他社の数字は、取り方(各社のブログの最大値、リーダーボードの最大値)が、K3.1 Proの数字の取り方と違います。ハーネスや設定がそろっているとは、文書に書かれていません。公式ブログ自身は、本文で「GPT-6 Astraの上、Claude Opus 5.5のわずかに下」と書いています。ただし、その比較が同じ条件のものとは書いていません。紙面の「上回る」「ほぼ横並び」は、そろった条件の比較とは言えないので、僕らは使いません。
- 別の脚注の例。ブログのTerminal-Bench Science 0.1の脚注は、DeepSeek-V4.1-Flash-1017について、自分たちの内部の再現が9.3だったため、古い版の15.7を使った、と書いています(要約で読んだ範囲)。同じ表の中でも、数字の出どころが混ざることがある、という例です。
- K3との比べ方。K3の発表ブログの脚注は、Terminal-Bench 2.1とKimi Codeのハーネスと書いていました。K3.1 Proは4.0とClaude-Codeのハーネスです。前のモデルと比べるときも、版と道具が違います。
- 結論は、「K3.1 Proが、他のモデルより賢いか」ではなく、「Moonshot AIが自分の道具で測った65.7%が、公式のブログにある」までです。
⑤ API価格
| モデル | 入力 | 出力 | キャッシュ書き込み | キャッシュヒット(入力) |
|---|---|---|---|---|
| K3.1 Pro | 2.00ドル | 10.00ドル | 2.00ドル | 0.20ドル |
| K3.1 Pro Highspeed | 4.00ドル | 20.00ドル | 4.00ドル | 0.20ドル |
| K3(参考) | 3.00ドル | 15.00ドル | 3.00ドル | 0.30ドル |
- 出どころは、Kimi API Platformのトップページ(platform.kimi.ai)の表示で、2026年10月24日に読みました。単位は、100万トークンあたりの米ドルです。画面に日付の表示はありません。
- 料金ページ(docs/pricing/chat)の表は、取得結果では行が空で、読めていません。ページの文には、K3系は1,048,576トークンのコンテキストで、キャッシュは自動、既定の保持は5分、とあります。K3.1 Proが「K3系」に含まれるかは、読み切れていません。
- K3.1 Proのクイックスタートには、価格の数字がなく、「コンテキストの長さによる段階はなく従量課金」と書かれ、料金ページが案内されています。
- クイックスタートには、利用の入口の条件として「合計1ドル以上のチャージで使える」とあり、思考は常にオン、推論の強さ(reasoning effort)の既定は「max」と書かれています。思考の分が請求にどう数えられるかは、読んでいません。
- 前の記事(Kimiのガイド「データ・プラン・やめるとき」)では、K3のAPI価格を入力3.00ドル・出力15.00ドルとしていました。今回の表のK3の行と同じです。
- 報道では、OrcaRouterが、2ドルと10ドルを、Kimiの料金ページの数字として伝えています。
⑥ 「重みを無償公開」とは、何がいつ公開されるのか
- 公式ブログの文。「Full model weights will be released by Nov 4, 2026.」と書かれています。K3.1 Proの発表と同時には、重みは出ていません。紙面の「無償公開する」のうち、「公開する」は、この予定の言い換えです。「無償」という語は、公式ブログには見つかりませんでした。
- 「完全な」の公式の文。「完全な(full)モデルの重み」と、公式ブログに書かれています。「完全」が何を指すか(ファイルの範囲、量子化の形など)は、書かれていません。
- 公開の予定の「期限」。書かれているのは「11月4日まで」です。何日に出るかは、書かれていません。
- 公開の確認。2026年10月24日に読んだHugging FaceのMoonshot AI公式組織ページ(モデル一覧19件)に、Kimi-K3.1-Proはありません。K3.1 Proのモデルページは取得できませんでした。GitHubの公式組織ページは、42件のうち10件しか表示されず、K3.1の項目は見えませんでした。
- K3の前例(参考)。K3の発表ブログは「7月27日までに完全な重みを公開」と書いていました。実際にHugging Faceへ載った日は、僕らは読めていません。K3.1 Proが同じ進み方をするとは、言えません。
- ライセンス。K3.1 Proのライセンスは、公式ブログにも、クイックスタートにも、書かれていません。K3.1 ProのHugging Faceのカードは、まだ読めません。
- K3のライセンス(参考。K3.1 Proに同じものが付くとは書かれていない)。K3のLICENSEの要約です。
- 重み、コード、文書を、無料で、使う・複製・改変・配布・販売できる、という許可があります。著作権表示と許可の文を残すことが条件です。
- モデルをAPIなどで第三者に提供する事業(MaaS)で、自社と関連会社の合計の売上が、連続12か月で2,000万ドルを超えると、商用の利用の前に、Moonshot AIと別の契約が要ります。
- 月間の利用者が1億人を超える、または月の売上が2,000万ドルを超える商用の製品は、画面に「Kimi K3」と目立つように表示します。
- 社内の利用と、Moonshot AIの公式の製品や認定された推論パートナー経由の利用には、上の二つは適用されません。
- 「現状のまま」の提供で、保証はありません。
- 「無償」は、使用料がかからない、という意味に近い言い方で、条件がないという意味ではありません。条件の読み方は、専門家に確認してください。
- 記事451では、K3のライセンスを、中国系の他のモデルのライセンスと並べています。
⑦ 「サイバー攻撃関連データを学習の両段階から除去」
公式ブログに、「サイバー関連のデータの特定と除去」という節があります。読めたことは次のとおりです。
- 言い方。「For the open-weight release of K3.1 Pro, we identified and removed cyber-related data from both training stages」(公開重み版について、サイバー関連のデータを、両方の学習の段階から特定して除去した)という趣旨です。
- 何を残したか。一般的なコーディングの課題は残した、と書かれています。
- 何のために。脆弱性の調査の性能が学習の拡大とともに上がり、原因をたどると、通常の中間学習のデータと、強化学習の課題の両方に、サイバー関連の内容が混ざっていた、と書かれています。内部のモデルでの予備的な実験で、除去しない場合は後の段階でサイバー能力が大きく上がることが示唆された、とあります。
- 社内の評価。xdev-bench-hardで、除去なしの途中の版が90.5%(pass@3)、最終のK3.1 Proが81.0%です。これはMoonshot AIの社内ベンチで、外部の確認は、読んだ範囲にありません。
- 公式の位置づけ。サイバー能力は、少なくとも3か月以上公開されている最先端の非公開モデルより後ろにある、と書かれています。別の文で、攻撃的なサイバー能力は設計上、自社の学習の流れで作れる水準より低い、とも書かれています。
- 紙面との違い。紙面の見出しは「サイバー能力は学習データごと削除」です。公式は「関連データを特定して除去した」と書き、データ除去でサイバー能力が下がるとは書きますが、能力がなくなったとは書かず、81.0%という数字も出しています。データの限定の語は「サイバー関連」で、紙面の「サイバー攻撃関連」とは言い方が違います(「攻撃的なサイバー能力」の語は別の文に出ます)。
- 適用の範囲。文は「公開重み版について」です。APIやアプリのK3.1 Proも同じ学習データか、僕らは読めていません。
- 報道では、The Next Webが「ハッキング関連の学習データを除いた」と書いています。
⑧ 自分のPCで動かせるか
- K3.1 Proのモデルカードが読めていないので、ハード、推論エンジン、量子化の条件は、読めていません。
- 参考に、K3のモデルカードには、推奨の推論エンジンとして、vLLM、SGLang、TokenSpeedが書かれ、重みはMXFP4(活性化はMXFP8)で、量子化を意識した学習によるもの、とあります。ハードウェアの要件と、ファイルの合計サイズは、カードに書かれていませんでした。
- K3.1 Proが同じ形式で出るか、同じ推論エンジンが使えるかは、書かれていません。「PCで動く/動かない」は、言えません。
共通する読み方
- 「公開する」と「公開した」を分けます。予定は、日付つきの約束で、公開の事実ではありません。
- 数字は、どのモデルの文書にあるかを確かめます。同じ系列の前のモデルの数字が、新しいモデルの数字として広まることがあります。
- ベンチは、測った人と道具から読みます。自社のハーネスの数字と、他社のブログの最大値を並べたものは、条件のそろった比較ではありません。
- 公式の文に、言い方を戻します。「除去した」と「能力を消した」は、別の文です。
- 日付は、文書に書かれたものか、報道の日付かを分けます。
気をつけること
- 読んだ時点は2026年10月24日です。重みの公開、モデルカード、料金ページの表は、この後に変わる可能性があります。
- 公式のページは要約の形で取得しています。ブログの脚注と各節は、要約の中の引用と言い換えで読んだもので、全文を読み切ったとは言えません。
- 紙面が出典に挙げるArtificial AnalysisとUnite.AIの記事は、僕らは読んでいません(The Next Webは読みました)。「67%」の出どころは分かりません。
- OpenAIとAnthropicの文書は、読んでいません。GPT-6 AstraとClaude Opus 5.5の数字は、Moonshot AIの引用として載せています。
- 公式のXの投稿は、取得できませんでした。Terminal-Benchの公式サイトの行は読めませんでした。
- ライセンスの文は、K3のものです。K3.1 Proの条件は、公開後のカードとLICENSEで確かめてください。解釈は専門家に相談してください。
- 公式の文書には、企業の管理者がK3.1 Proを有効にする必要があること、APIでゼロデータ保持が使えることも書かれていました。条件の細部は読んでいません。入力するデータの扱いは、前の記事(記事451の「中国系AIの名前と使い分け」、Kimiのガイド「データ・プラン・やめるとき」)と、公式のポリシーで確かめてください。
- 前の記事:記事451(中国系AIの名前と使い分け)と、Kimiのガイド(「使い始める前に」「データ・プラン・やめるとき」)は、K3までの情報です。この記事は、K3.1 Proの発表の数字を元の文書に照らすことに絞っています。
- この記事は、投資の判断や、法的な助言ではありません。
- この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。
出典
- Kimi K3.1 Pro(Kimi/Moonshot AI、公式ブログ、日付の表示なし、確認日2026年10月24日)
- Kimi K3: Open Frontier Intelligence(Kimi、公式ブログ、2026年7月16日、確認日2026年10月24日)
- Kimi ブログ一覧(Kimi、確認日2026年10月24日)
- Kimi API Platform トップページ(Moonshot AI、価格の表示、日付の表示なし、確認日2026年10月24日)
- Pricing / Chat(Kimi API Platform、表は空で読めず、確認日2026年10月24日)
- Kimi K3.1 Pro Quickstart(Kimi API Platform、確認日2026年10月24日)
- Kimi API Platform 文書の目次(llms.txt、確認日2026年10月24日)
- Platform Changelog(Kimi API Platform、確認日2026年10月24日)
- Kimi(kimi.com トップページ、日付の表示なし、確認日2026年10月24日)
- moonshotai 組織ページとモデル一覧(Hugging Face、確認日2026年10月24日)
- Kimi-K3 モデルカード(moonshotai、Hugging Face、確認日2026年10月24日)
- Kimi K3 License(moonshotai、Hugging Face、確認日2026年10月24日)
- MoonshotAI 組織ページ(GitHub、確認日2026年10月24日)
- Terminal-Bench(公式サイト、行が空で読めず、確認日2026年10月24日)
- Moonshot releases Kimi K3.1 Pro and says it cut its hacking skills(The Next Web、2026年10月23日、報道)
- Kimi K3.1 Pro: $2/$10 Launch and a Tougher Benchmark Sheet(OrcaRouter、2026年10月23日、報道)
更新履歴
- 2026年10月25日 書き方を直しました。
- 前:運営者が使っていないと読める書き方 → いま:「この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません」。公式の資料を読んでまとめた記事で、使い心地は書いていない、という意味に直した
