3行でいうと
- オンデマンドのH100(SXM級)は、1GPU時間でRunPodとLambdaが3.99ドル、Azureが12.29ドルと、約3.1倍の差があります。
- 8GPU入りの機械は、機械ごとの値段を8で割って比べる必要があります。僕らの計算です。
- AWSのp5.48xlargeは55.04ドル/時間(US東部)、1GPUあたり6.88ドルです。
- 安い順は、GPUの種類や、ネットワーク、契約条件が同じとは限りません。
この記事では、まだ借りて確かめていません。この記事は公式の料金ページと、各社が公開している料金データを読んでまとめたものです。価格は、RunPod、Lambda、CoreWeave、Google Cloud、AzureのH100を2026年10月22日に読み直しました。AWSの大半の値とAzureのA100は10月22日には読み直せず、10月8日の確認のままです。クラウドの価格は変わることがあります。
先に結論
- 読んだ範囲で最も安いH100は、RunPodのPod(PCIe)の2.89ドル/GPU時間で、SXM同士ではRunPodのPodとLambdaが3.99ドルです。最も高いのはAzureのND96isr H100 v5(US東部)で、8GPUの98.32ドルを8で割った12.29ドルです。
- 大手クラウド(AWS、Google Cloud、Azure)は、GPU専門の事業者(Lambda、RunPod、CoreWeave)より高い傾向が表に出ています。ただし、料金に含まれるもの(CPU、メモリ、ネットワーク、保証など)が違うため、単純な優劣ではありません。
- スポット(いつでも止められる代わりに安い)の値段は、オンデマンドの半額以下の例が複数ありました。
見立てです。GPUの料金表は「GPU1枚の値段」ではなく「機械1台の値段」で書かれていることが多く、並べて比べるときに、いちばん間違えやすい点だと思います。
前提:用語と、比べ方のルール
- オンデマンドは、必要なときに借りて、使った時間だけ払う通常の方法です。
- スポットは、事業者の余っている枠を安く借りる方法です。事業者の都合で止められることがあります。
- GPU時間は、GPU1枚を1時間使う単位です。8GPUの機械を1時間借りれば、8 GPU時間分の値段です。
- コミット利用(予約)は、1年や3年といった期間を約束して、割引を受ける契約です。
- VRAMは、GPUに付いている専用メモリです。H100は80GB、H200は141GB、B200は180GB程度といった大きさで売られています(今回読んだ料金表の記載)。
- SXMは、GPU同士を高速でつなぐ形のGPUで、PCIeはもう少し一般的な接続です。
- 比べ方:機械ごとの値段が載っているものは、GPUの数で割って「GPU1枚あたり」にそろえました。割り算は僕らの計算です。
H100(80GB):1GPU時間あたり
| 事業者 | 商品・機械 | 機械1台の値段 | GPU1枚あたり | 読んだ場所 |
|---|---|---|---|---|
| RunPod | Pod H100 SXM | 3.99ドル | 3.99ドル | 公式料金ページ |
| RunPod | Pod H100 PCIe | 2.89ドル | 2.89ドル | 同上 |
| Lambda | H100 SXM(8GPU構成) | 3.99ドル/GPU | 3.99ドル | 公式料金ページ(構成の対応は10月22日に読めず) |
| Lambda | H100 SXM(1GPU構成) | 4.29ドル/GPU | 4.29ドル | 10月8日の値(10月22日は確認できず) |
| RunPod | Serverless H100 | 4.79ドル | 4.79ドル | 同上 |
| CoreWeave | HGX H100(8GPU) | 49.24ドル | 6.16ドル | 公式料金ページ(北米) |
| AWS | p5.48xlarge(8GPU、US東部) | 55.04ドル | 6.88ドル | AWSの公式料金データ(10月8日の値) |
| AWS | p5.4xlarge(1GPU、US東部) | 6.88ドル | 6.88ドル | 同上(10月8日の値) |
| Google Cloud | a3-highgpu-8g(8GPU) | 88.49ドル | 11.06ドル | 公式料金ページ |
| Google Cloud | a3-megagpu-8g(8GPU) | 93.40ドル | 11.68ドル | 同上 |
| Azure | ND96isr H100 v5(8GPU、US東部) | 98.32ドル | 12.29ドル | Azureの公式価格API |
注意点です。
- 事業者ごとに、機械に付くCPU、メモリ、保存領域、GPU同士の通信速度が違います。たとえばLambdaのH100 SXMの行は208 vCPU・1800GiBのメモリです(8GPU構成の値と読んでいます)。10月8日には1GPU構成が26 vCPU・225GiBと読みましたが、10月22日は確認できませんでした。
- Google Cloudの表は、地域を選ぶ画面になっていて、取得した内容からは、どの地域の値か確定できませんでした(地域一覧の先頭はアイオワ)。参考値として見てください。
- RunPodのページには「2026年10月8日更新」とあります。10月8日に僕らが読んだときは「9月27日更新」で、H100 SXMのPodは3.49ドルでした。今回のページでは値が3.99ドルに変わっています。更新の日付は10月8日のままなので、いつ変わったかは分かりません。
僕らの計算です。オンデマンドのH100 SXM級の最安(3.99ドル)と最高(12.29ドル)の比は約3.1倍です。月730時間つけっぱなしにすると、3.99ドルなら約2,913ドル、12.29ドルなら約8,972ドルです。
H200・B200・A100
僕らの計算で、GPU1枚あたりにそろえました。
| GPU | RunPod | Lambda | CoreWeave | AWS | Google Cloud | Azure |
|---|---|---|---|---|---|---|
| H200(141GB) | 5.29ドル | 載っていない | 6.31ドル | 7.91ドル(p5en) | 10.60ドル(a3-ultragpu) | 確認できていません |
| B200(180GB) | 7.99ドル | 6.69ドル(8GPU) | 8.60ドル | 14.24ドル(p6-b200) | オンデマンドは「N/A」 | 確認できていません |
| A100 80GB | 1.79ドル | 2.79ドル(8GPU) | 2.70ドル | 3.43ドル(p4de) | 5.07ドル(a2-ultragpu-1g、1GPU)* | 4.10ドル(ND96amsr v4) |
*Googleの表は、GPU欄が「Nvidia A100」と書かれていて、メモリ容量の記載を確認できませんでした。
AWSのp6-b200は8GPUで113.93ドル、p5enは8GPUで63.296ドル、p4deは8GPUで27.447ドルです。AzureのND96amsr A100 v4は8GPUで32.77ドルです(US東部)。Googleのa4-highgpu-8g(B200)は、この表のオンデマンドの欄が「N/A」でした。
スポット・予約・クラスタの値段、大手の機械ごとの値段
スポット(GPU1枚あたり、僕らの計算)
| 事業者 | 商品 | 機械1台 | GPU1枚あたり |
|---|---|---|---|
| CoreWeave | HGX H100 スポット | 19.71ドル | 2.46ドル |
| CoreWeave | HGX B200 スポット | 34.11ドル | 4.26ドル |
| Azure | ND96isr H100 v5 スポット | 18.17ドル | 2.27ドル |
| Google Cloud | a3-highgpu-8g スポット | 50.19ドル | 6.27ドル |
| Google Cloud | a4-highgpu-8g スポット | 39.63ドル | 4.95ドル |
Googleの文書は、スポットの価格が1日に1回まで変わりうる、と書いています。ただし、同じ文書の別の箇所には「30日に1回まで」という記述もあり、食い違っています。止められることがある点は、どの事業者でも同じです。
予約・長期
- Lambdaは、B200・H100のクラスタ(16〜2,000以上のGPU、2週間〜1年)の価格を載せています。16GPUの場合、B200が9.86ドル(GPU1枚あたり/時間)です。H100は10月8日に6.16ドルと読みましたが、10月22日は表を読めず、確認できませんでした。より安い予約は、問い合わせとなっています。
- CoreWeaveは、予約でオンデマンドから「最大60%引き」と書いています。条件は問い合わせです。
- Googleには、コミット利用割引(1年・3年)の列があります。たとえばa3-highgpu-8gは、1年が61.38ドル、3年が38.86ドル(8GPUで1時間)です。
大手クラウドの機械ごとの値段(8GPU、1時間)
| 事業者 | 機械 | GPU | 値段 |
|---|---|---|---|
| AWS | p4d.24xlarge | A100 40GB×8 | 21.96ドル |
| AWS | p4de.24xlarge | A100 80GB×8 | 27.45ドル |
| AWS | p5.48xlarge | H100×8 | 55.04ドル |
| AWS | p5en.48xlarge | H200×8 | 63.30ドル |
| AWS | p6-b200.48xlarge | B200×8 | 113.93ドル |
| AWS | p6-b300.48xlarge | B300×8 | 142.42ドル |
| Azure | ND96isr H100 v5 | H100×8 | 98.32ドル |
| Azure | ND96amsr A100 v4 | A100 80GB×8 | 32.77ドル |
| Google Cloud | a3-ultragpu-8g | H200×8 | 84.81ドル |
AWSの値はUS東部(バージニア北部)、LinuxでOS以外の追加ソフトなしの共有マシンの値です。Azureの値は米国東部のLinuxの値です。
各社の読み方
- AWS:料金は機械ごとです。GPUの数は、機械の説明ページで確認しました(p5は8×H100で640GB、p5enは8×H200、p4dは8×A100 40GB、p4deは8×A100 80GB、p6-b200は8GPU)。p5.4xlargeはGPU1枚の機械です。
- Google Cloud:機械のタイプごとの値段です。料金の割引(スポット、コミット利用、DWSのFlex-startなど)の列が並びます。DWSの列(Flex-startとCalendar Mode)は、特別な借り方の値段で、この記事では詳しく読んでいません。
- Azure:価格の取得は、公式の価格API(地域とSKU名で検索)で読みました。H200の機械は、同じ方法では見つけられませんでした。
- CoreWeave:8GPU単位の機械の値段で、北米と欧州の表があります。GPU単価は「推論プラットフォームの顧客だけに適用」と注記されています。
- Lambda:GPU1枚あたりの値段で、1・2・4・8GPUの構成を選ぶ表示があります。10月8日には、H100は構成が小さいほど少し高いと読みましたが、10月22日は構成ごとの値段の差を読めず、確認できませんでした。税は別です。
- RunPod:Pod、Serverless、Clusterの3種類があり、1秒単位の表示に切り替えられます。
選ぶときの目安
見立てです。
- 短期の実験や、止められても困らない処理:専門事業者のオンデマンドや、スポットが候補だと思います。
- 社内の規定で大手クラウドを使う必要がある、あるいは他のサービス(保存、ネットワーク、認証)と一体で使いたい:値段の差を、周辺サービスとの連携の手間と比べて決めることになると思います。
- 長期に動かす:予約・コミット利用の割引を見積もりに入れる必要があります(Lambda、CoreWeave、Googleの表に割引の記載がある)。
よくあるつまずき
- 機械1台の値段をGPU1枚の値段と思う:8倍違います。
- 同じ「H100」でも、SXMとPCIe、1GPUと8GPUで条件が違う:表の値段は、同じ条件の比較ではありません。
- GPU以外の費用を見落とす:保存領域、外へ出すデータ通信、ネットワークの専用接続などは、今回の表に入っていません。
- 税:Lambdaは「別途、消費税などがかかる」と書いています。
- 在庫:料金表にあっても、いつでも借りられるとは限りません。読んだ範囲では、在庫の状況は確認できていません。
気をつけること
- この記事では、これらのサービスを借りて確かめていません。数字は公式ページと公式の料金データのとおりで、GPU1枚あたりの値は僕らの割り算です。
- 価格は、RunPod、Lambda、CoreWeave、Google Cloud、AzureのH100を2026年10月22日に読み直しました。AWSのp5en以外の値(p5、p6、p4の機械)とAzureのA100は、10月22日に公式の料金データを読み切れず、10月8日の確認のままです。クラウドの価格は変わることがあります。借りる前に、各社の最新のページを見てください。
- RunPodのPodの表は、「Community Cloud / Secure Cloud」の見出しの下に1つの値が並んでいて、どちらの値か読み取れませんでした。RunPodの1秒単位の課金表示は、10月22日には読み直していません。
- Lambdaのページは通貨を「$」とだけ書き、通貨名は明記されていませんでした。表は米ドルとして扱いました。
- AWSとAzureの値は、公式の料金データ(AWSの料金ページが読み込むデータ、Azureの価格API)から取りました。地域はUS東部だけです。他の地域は違います。
- Googleの表は、地域を確定できませんでした。
- CoreWeaveのGB200の項目に、ページ内で「GPU」と「CPU」の表記ゆれがありました。この記事では扱っていません。
- AWS、Azure、Lambda、CoreWeaveの課金の最小単位(秒単位か時間単位か)は、読んだ範囲で確認できていません。RunPodは1秒単位の表示があり、Googleは最初の1分が最小で、その後は1秒単位と書かれていました。
- 日本円の価格や、日本のリージョンの価格は、この記事では調べていません。
- GPUの性能(同じH100でも、構成やネットワークで実際の速さが変わる)は、この記事では比べていません。
出典
- Instances pricing(Lambda、2026年10月22日確認)
- GPU Cloud Pricing(Runpod、2026年10月22日確認)
- Pricing(CoreWeave、2026年10月22日確認)
- AWS料金データ(EC2 オンデマンド、US東部 Linux、AWS、2026年10月8日確認。10月22日はp5enのみ再確認)
- AWS Price List(AmazonEC2、us-east-1、AWS、2026年10月8日確認)
- Amazon EC2 P5 Instances(AWS、2026年10月22日確認)
- Amazon EC2 P6 Instances(AWS、2026年10月22日確認)
- Amazon EC2 P4 Instances(AWS、2026年10月22日確認)
- Accelerator-optimized VM Pricing(Google Cloud、2026年10月22日確認)
- GPU pricing(Compute Engine、Google Cloud、2026年10月22日確認)
- Azure Retail Prices API(Microsoft、2026年10月22日確認はND96isr H100 v5のみ。A100は10月8日の確認)
- ND H100 v5 size series(Azure Virtual Machines、Microsoft Learn、2026年10月22日確認)
- NDm A100 v4 size series(Azure Virtual Machines、Microsoft Learn、2026年10月22日確認)
更新履歴
- 2026年10月25日 書き方を直しました。
- 前:運営者がやっていないと読める書き方 → いま:主語を記事にして、「この記事は、実際にやって確かめた記録ではありません」と書きました。運営者が使っているものを、使っていないと読ませないための直しで、内容や数字は変えていません。
