この項目で混ざったもの
ハード側機械本体の料金とは別立てになったソフト側プログラムやサービスに別料金がついた
IBMが公開している歴史ページの1969年の項に、新しいマーケティング方針(売り方の方針)が載っています。要点は、システムエンジニアリングの作業の大半、これから出す計算機のプログラム、顧客向けの教育コースについて、機械とは別に料金を請求するようになった、ということです。この方針は一般に「アンバンドリング」(抱き合わせの解消)と呼ばれ、同じページにも、この言葉が使われています。同じ年の項には、NASAへのコンピュータと人員の提供や、小規模事業者向けのSystem/3の発表も並んでいます。
この項目で起きたのは、混ざるというより、切り離されたことです。ページの書き方では、機械(ハード)とは別に、プログラムやシステムエンジニアリング、教育コースに料金がつくようになりました。機械を買う人は、機械の代金と、プログラムや教育の代金を、それぞれ別のものとして見ることになります。ハードの値段とソフトの値段が別になったことで、ソフトウェアが一つの商品として扱われるようになった、と読めます。ただし、これは売り方と料金の話で、機械の中でハードとソフトが動く仕組みそのものが変わったという話ではありません。
その後について、IBMのページは、この「アンバンドリング」が、数十億ドル規模のソフトウェア・サービス産業を生んだ、と説明しています。IBMの外の会社が、機械とは別にソフトウェアやサービスを売る余地ができたという意味だと考えられますが、ページにはそこまで詳しい説明はありません。
なお、この方針の理由については、取得できた公式ページには説明がありませんでした。アメリカの独占禁止の動きとの関係についても、ページには書かれていないので、ここでは触れません。ひとつ前の項目のSystem/360で、IBMは自分で「ハードとソフトを切り分けた」と説明していました。値段の上でもその切り分けが進んだのが、この1969年の方針だった、というのは僕らの見立てです。
- 年
- 1969年(IBMの歴史ページの1969年の項)
- 別料金になったもの
- システムエンジニアリングの大半、今後のコンピュータプログラム、顧客向け教育コース
- IBMのページの説明
- 数十億ドル規模のソフトウェア・サービス産業を生んだ
確認できていない点
- 発表の正確な日付(月日)は、取得できた公式ページに書かれていませんでした。
- 個々の製品の値段、すでに出ていたプログラムの扱いは確かめられませんでした。
- この方針を採った理由と、独占禁止の動きとの関係は、公式ページに説明がありません。
- IBMが公開している歴史ページの内容は、取得時に要約されたものを読んでおり、原文の全文は確認していません。
出典
2026年10月18日に、上の出典(会社・研究機関の公式の資料と原著論文)を読んで確かめました。製品の仕様や提供状況は変わることがあります。この記事は、製品を試した記録ではありません。