この項目で混ざったもの

ハード側A11 Bionic(Neural Engine内蔵)ソフト側Face ID・Animoji・ARが利用

2017年9月12日、AppleはiPhone XとiPhone 8を発表し、プレスリリースで新しいチップ「A11 Bionic」を紹介しました。iPhone 8の発表記事は、A11 BionicをApple設計のチップとし、性能コア2つと高効率コア4つの計6コアのCPUと、Apple設計の3コアのGPUを統合していると書いています。高効率コア(電力をあまり使わないコア)は、前のチップA10 Fusionより70%速いとされています。

iPhone Xの発表記事には、A11 Bionicの中の「Neural Engine」の説明があります。2コア構成で、リアルタイムの処理のために毎秒最大6000億回の演算をするとされ、機械学習(データから規則を見つけて使う技術)、AR(現実の風景に映像を重ねる技術)のアプリ、3Dゲーム向けに作られたと書かれています。特定の機械学習のしくみ向けに設計された、という説明もあります。

ここで混ざったのは、機械学習の計算専用の回路を含むチップと、そのチップを使う機能です。記事によると、顔認証のFace IDは、A11 Bionicを使って顔を正確に地図のように捉えて認識します。Animoji(顔の動きに合わせて動くキャラクター)では、TrueDepthカメラがA11 Bionicと連携し、50以上の顔の筋肉の動きを捉えて分析すると書かれています。iPhone 8の記事では、ARについても、A11 Bionicが周囲の空間の追跡などを処理して支えるとされています。

iPhone Xの記事は、Apple設計のGPUが前の世代より最大30%速いグラフィックス性能を出すとも書いています。これらはAppleが自分で書いた性能の説明で、独立した検証ではありません。トランジスタ数など、チップの規模を示す数字は、確認した二つの記事には載っていませんでした。端末のチップにAI用の回路を持つ流れは、次の項目のM1で、Macにも広がります。

発表日
2017年9月12日
Neural Engine
2コア、毎秒最大6000億回の演算
CPU(iPhone 8の記事)
6コア(性能コア2、高効率コア4)
GPU
Apple設計の3コア(前世代より最大30%速いグラフィックス)

確認できていない点

  • A11 Bionicのトランジスタ数は、確認した二つの記事に書かれていなかった。
  • iPhone 8の発表記事には「Neural Engine」という名前が出てこない。この名前と6000億回の数字はiPhone Xの記事による。
  • Neural Engineを載せた理由についてのAppleの説明は、機械学習向けという以上のものは確認できなかった。
  • Face ID・Animoji・ARがNeural Engine自体を使うとは、確認した二つの記事に書かれていない(書かれているのはA11 Bionicがそれらを支えるという点)。

出典

2026年10月18日に、上の出典(会社・研究機関の公式の資料と原著論文)を読んで確かめました。製品の仕様や提供状況は変わることがあります。この記事は、製品を試した記録ではありません。

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