3行でいうと
- 整形に使うAIは、Superwhisper自前のS1-Language、Anthropic、OpenAI、Google、Groqのモデルから選べます(Pro)。自分のAPIキーを使うこともでき、その場合のデータの扱いは、そのキーの提供元との契約で決まる、と公式にあります。
- コーディングエージェントとの連携は、Claude Code、OpenCode、Codex、Cursor、Pi、Grok、DeepSeekの7つです。macOSのみで、Windowsにはまだありません。
- CLIとMCPサーバーもmacOSのみです。MCPで会議や履歴をAIアシスタントに読ませると、読ませた内容がそのAIの提供元に渡る、と公式が書いています。
- 公式のドキュメントの「Community projects」に、第三者が作ったMacrowhisper、Alfred用、Raycast用などが載っています。公式は「Superwhisperのチームが作ったものではなく、動作確認も保守もしない」という趣旨を書いています。
- 公開されているAPI(OpenAPI)は、組織の利用統計を取るためのもので、音声を送って文字を受け取るAPIではない、と読み取れました。
この記事は、公式の資料を2026年10月23日に読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。コマンド名や設定名は公式の表記を写しています。公式のページは要約の形で取得したため、「書かれていない」と言い切らず「読んだ範囲では見つからなかった」と書いています。
先に結論
- 「AIとつなぐ」には4つの層がある。 ①入力欄に話す(設定不要)、②整形のAIを選ぶ、③Superwhisperを他のAIから使えるようにする(コーディングエージェント、MCP)、④結果を他のアプリへ渡す(共有、Obsidianなど)。
- データが外へ出るのは、②のクラウドのAIと、③のMCPや連携。 ローカルのモデルだけなら、音声も文字も端末にとどまる、と公式にあります。③は、AIに読ませた内容が、そのAIの提供元へ行きます。
- コミュニティ製は、公式が動作確認も保守もしないと書いている。 使うなら、入れる前に中身と権限を確かめるのが無難です(見立て)。
- 音声文字起こしのAPIは、読んだ範囲では見つからなかった。 公開のOpenAPIは、利用統計の取得用です。
前提:用語をそろえる
- 言語モデル(Language Model):文字になった文章を整えるAI。Superwhisperでは、モードごとに選びます。
- BYOK(Bring Your Own Keys):自分で取得したAPIキーを設定して、その提供元のAIを直接使うこと。
- コーディングエージェント:Claude CodeやCodexのように、ターミナルなどでコードを書くAI。
- CLI:コマンドラインから操作するツール。Superwhisperでは
superwhisperというコマンドです。 - MCP(Model Context Protocol):AIアシスタントが、外のツールやデータを呼び出すための決まり。ここでは、Superwhisperの履歴や会議をAIに読ませる入口のこと。
- deep link(ディープリンク):
superwhisper://recordのような、アプリの操作を呼び出すリンク。 - Filesync:Macで、モードや設定を、同じライセンスのインストール間で同期する機能(04で扱います)。
たとえ話:「同じ秘書さんの、4つの窓口」
秘書に頼む入口が4つあります。①口で話しかける(入力欄に話す)、②清書の相談相手を選ぶ(言語モデル)、③他のAIが秘書の記録帳を見に来る(MCP、CLI)、④できた文書を別の人へ渡す(共有)。③は、記録帳を見たAIの会社へ、見せた内容が伝わる点に注意が要ります。
公式が用意しているもの
1. AIアプリの入力欄に話す(設定不要)
- 公式は、どのアプリでも同じ方法で話せる、と書いています。ChatGPTやClaudeなどの入力欄に話して入れることも、この方法にあたります(使えるアプリの一覧は、公式の資料にはありません)。
- Superモードは、使っているアプリに合わせて整える、と書かれています。
- データ:声のモデルと整形のモデルの選び方次第です(01、04を参照)。
2. 整形に使うAI(言語モデル)を選ぶ
公式の「Language」の一覧です(すべてPro)。
| 種類 | 公式の一覧に載っているもの |
|---|---|
| ローカル(Mac、Windows) | S1-mini(Superwhisper)。英語のみで、MessageモードとMailモードだけで動く。Windows ARMでは使えない |
| クラウド:Superwhisper | S1-Language(既定) |
| クラウド:Anthropic | Sonnet 5、Sonnet 4.6、Sonnet 4.5、Haiku 4.5 |
| クラウド:OpenAI | GPT-5.6 Luna、GPT-5.4 mini、GPT-5.4 nano、GPT-5.2、GPT-5.1、GPT-5、GPT-5 mini、GPT-5 nano |
| クラウド:Google | Gemini 3.7 Flash、Gemini 3.5 Flash Lite、Gemini 3.0 Flash |
| クラウド:Groq | Llama 3.1 8B |
- 古いモデル(GPT-4.1、GPT-4o、Sonnet 4など)は、アプリの中で「deprecated(非推奨)」と表示される、と書かれています。
- 設定の「Show experimental models」をオンにすると、実験的なモデルが選択肢に加わります。会議では、別にローカルの言語モデル(Tiny Aya 3BとQwen 3.5 2B)が使えます。
- BYOK:Proでは、モードの設定で自分のAPIキーを設定できます。公式は、その場合のデータの扱いは、そのキーの提供元との契約が決める、と書いています。プライバシーポリシーには、キーを使うと、リクエストは直接その提供元へ行き、Superwhisperは内容を見ない、とあります。
- 企業向け:Enterpriseでは、管理者が組織の言語モデルを登録できます。Azure OpenAI、OpenAI互換のエンドポイント、自前のサーバー、Amazon Bedrockが挙がっています(声のモデルは登録できません)。
- データ:クラウドのモデルは、公式の説明では、結果を返すために処理され、契約上は保持されず、学習にも使われない、とあります。「提供元の消費者向けサービスを直接使う場合は、その提供元の規約」とも書かれています。
3. コーディングエージェントとの連携(macOSのみ)
- 公式は、Claude Code、OpenCode、Codex、Cursor、Pi、Grok、DeepSeekの7つに接続できる、と書いています。つないだあと、エージェントが入力を求めたり、1ターンを終えたりしたときにSuperwhisperが出て、声で答えられます。許可が要るツールの呼び出しも、声で承認・拒否できる、とあります。
- 入れ方は2通りです。アプリ内の「Settings → Configuration → Advanced settings → Agent Plugins」で「Install」を押す方法(公式はこの方法を先に案内し、ターミナルからも入れられると別の方法として書いています(ただしCursorだけは、アプリ内の画面からのみで、手動で入れるコマンドはまだない、とあります))と、ターミナルで公式サイトのインストール用スクリプトを実行する方法です。入れたあと、エージェントを再起動します。
- 入るもの:Claude Codeには
superwhisperというプラグインとMCPサーバー、OpenCodeには@superwhisper/opencode、Codexにはプラグイン、Piにはnpmの拡張、GrokとDeepSeekにはフック/プラグイン、とあります。Cursorはアプリ内の画面から入れる形で、中身は書かれていませんでした。 - ソースのリポジトリは、GitHubの
superultraincという組織にあります。公式のCommunity projectsのページは、同じ組織のリポジトリ superultrainc/superwhisper-download を「公式のリポジトリ」と説明しています。ただし、同じ組織にあるRaycast拡張などを「チームが作ったものではない」の一覧に入れているため、組織の位置づけは断定できません。利用規約とプライバシーポリシーは、運営会社を「SuperUltra, Inc.」と書いています。GitHubの組織名と似ていますが、公式がその組織の運営者を説明しているわけではなく、同一かは断定できません。 - 外すには:Claude Codeでは
/pluginで無効化・削除できます。外してもSuperwhisperのアプリ自体には影響しません。 - データ:この連携のページには、音声や文字が処理される場所の説明が、読んだ範囲では見つかりませんでした。エージェントとのやりとりは、そのエージェントの提供元の扱いになります(見立て)。
- 注意(見立て):声で「承認」できる仕組みは便利ですが、聞き間違いが許可の誤操作につながる可能性もあります。重要な操作は画面で確認するほうが安心です。
4. CLI(macOSのみ)
superwhisperというコマンドで、履歴の検索(search)、最近の文字起こし(history)、1件の表示(read)、会議の一覧と検索(meetings)、統計(stats)、全データの書き出し(export、jsonlかmarkdown)、語彙と置き換えの追加・削除(vocab、snippets)ができます。- アプリの操作(
record、start、stop、switch、transcribe)は、アプリが開いている必要があります。transcribe(ファイルの文字起こし)はProです。 - 入れ方は、公式サイトのインストール用スクリプトです。バイナリとチェックサムは、GitHubの
superultrainc/superwhisper-cli-releaseにある、と書かれています。 - データ:CLIは、アプリと同じ端末内のデータベースを読み、コマンドは端末の上で動きます。
5. MCPサーバー(macOSのみ)
superwhisper mcpで、標準入出力のMCPサーバーが動きます。履歴、録音、会議、モード、統計の検索と読み取り、語彙と置き換えの変更ができます。会議のツールとして、meetings、search_meetings、read_meetingが書かれています。ほかのツールの名前は、読んだ範囲では見つかりませんでした。- つなぎ方:アプリの「Meeting settings → Agents」でオンにする方法と、
superwhisper mcp install <app>の方法があります。<app>はclaude-code、codex(ChatGPTのデスクトップアプリでも使われる)、claude-desktop、cursorです。そのほかのMCP対応アプリには、設定を自分で書き込みます。 - 会議のページでは、対応アプリはClaude、ChatGPT、Cursor、Claude Code、Codex CLIと書かれています。AIは、会議の要約、やること、あなたの私的なメモ、参加者、文字起こしを、一覧・検索・読み取りでき、編集や削除はできない、とあります。
- データ:公式は「AIが読んだ会議の内容(文字起こしや私的なメモを含む)は、そのAIの提供元に、提供元の規約のもとで渡る。会議をMacの外へ出したくないなら、AIをつながないで」という趣旨を書いています。
6. 結果を他のアプリへ渡す(会議の共有)
- 会議のノートは、ドラッグすると、会議の名前が付いたMarkdownのファイルとして他のアプリに入ります。「Open in an app」では、Slack、Microsoft Teams、ChatGPT、Claude、Obsidian、Notion、メモ、Mail、Gmailなどへ送れます。
- 共有リンク:要約の文、題名、日付だけがアップロードされます。音声、文字起こし、私的なメモはMacに残ります。リンクは30日で期限が切れ、リンクを知っている人は誰でも見られます(Enterpriseでは、組織内のサインインを必須にもできます)。
- データ:コピーやドラッグで渡した先のアプリでは、そのアプリの規約が適用される、と公式にあります。
7. AIエージェントに、モードと語彙を整えてもらう
- 公式の「Optimizing Superwhisper with AI」には、CLIを入れたコーディングエージェントに、履歴を読ませて、語彙と置き換えを直し、新しいモードを作らせる手順があります。「Write for me」「Message」「Format selected text」の3つのモードを作る例です。
- エージェントが見るもの:直近の履歴(例では100件)、統計、既存のモード、語彙と置き換え、Superwhisperのフォルダ。変更の前に
settings.jsonをバックアップし、既存のモードには手を付けない、と書かれています。 - 毎週月曜の9時に自動で回す設定(launchd)の例も載っています。公式は「無人で動かすと、エージェントのツールが事前に許可される」と注意しています。
- データ:エージェントが読んだ履歴は、そのエージェントを動かすAIの提供元へ渡る可能性があります(見立て。このページは、データの行き先を説明していません)。
8. deep link(自動化の入口)
superwhisper://mode?key=…(モードの切り替え)、superwhisper://record(録音の開始・停止)、record/start、record/stop、settingsが書かれています。モードのkeyは、フォルダの中のJSONに書かれています。
9. 公開API(組織の統計)
- 公式のOpenAPIの定義は「Public API for accessing SuperWhisper organization data」で、ベースは
https://api.superwhisper.comです。使えるツールは、統計の次元、統計の要約、ページ分けされた統計の3つで、認証はベアラートークン(sk-sw-で始まる)です。 - 音声の送信や、文字起こしの取得のツールは、この定義にはありません。Enterpriseの管理画面に「API Tokens」の項目があるので、企業向けのAPIと考えられます(確かめきれていません)。
- データ:統計は、回数、時間、語数、処理時間などで、内容ではありません。
10. ファイルの出し入れ
- 取り込み:音声・動画ファイルの文字起こし(Pro)、語彙のCSVの取り込み。
- 書き出し:CLIの
export(全データをjsonlかmarkdownで)。アプリの履歴の画面には、書き出しの機能は、読んだ範囲では見つかりませんでした。
コミュニティ製・第三者製
公式の「Community projects」に載っているものです(このページには、公式のダウンロード用リポジトリも同じ一覧に並んでいますが、下の表には入れていません)。公式は、これらを「Superwhisperのチームが作ったものではない」「公式は確認も保守もしておらず、自己責任で」という趣旨で紹介しています。
| 名前 | 公式の説明 |
|---|---|
| Macrowhisper | 録音のフォルダを見張り、文字起こしが終わったときに、文字の挿入、リンクを開く、シェルスクリプト、AppleScript、ショートカットの実行などを行う |
| Superwhisper for Alfred | Alfredから、録音の開始・停止、モードの切り替え、履歴の検索をする |
| Superwhisper for Raycast | Raycastの拡張機能。モードの切り替え、録音の開始・停止、設定を開く |
| Superwhisper Recording Analysis | 文字起こしのデータを分析する(音量、よく使う時間帯、打つのと比べた節約の時間など)Pythonのツール。AIによる要約もできる |
| Superwhisper Prompts | モード用のプロンプトの集まり |
| Documentation | 公式ドキュメントの修正を提案するためのリポジトリ |
- 僕らは、これらの中身を読んでいません。データがどこへ流れるか(たとえば分析ツールのAI要約)は、公式の資料には書かれていません。
- 見立て:自動で何かを実行するもの(Macrowhisperなど)は、権限が強くなります。入れる前に、何を実行するかを確かめるのが無難です。
どうつなぐと有意義か(見立て)
- まずは①だけ。 入力欄に話すだけで、AIとのやりとりは楽になります。
- 整形のAIは、内容に応じて選ぶ。 見られて困らない内容ならクラウド、そうでなければ整形なしのモードやローカル、という使い分けが考えられます。
- MCPやエージェント連携は、メリットとデータの行き先をセットで。 会議の中身を読ませる場合、そのAIの提供元の設定(学習に使うか、保存するか)を、先に確かめてください。
- 自動化は、小さく始める。 deep linkやCLIは、手動で効果を見てから、スケジュール実行を考えるほうが安全です。
気をつけること
- この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。公式のページを要約の形で読んだ範囲です。
- コーディングエージェントの連携のページは、データの行き先を説明していません。リポジトリの組織の位置づけは、公式のページの書き方からは断定できません。
- MCPのツールの全部の名前、各AIアプリへの権限の細かい範囲は、読んだ範囲では見つかりませんでした。
- 利用規約には、バックエンドのサービスを「無人運転やバッチ」で自動利用することを禁じる趣旨の文があります。CLIやスケジュール実行が、これに当たるかどうかは、書かれていません。
- 音声や文字を第三者のAIへ渡す場合の、各社の規約・保持の扱いは、各社の資料で確認してください。この記事は法律の助言ではありません。
出典
- Language models(Superwhisper、確認日 2026-10-23)
- Sensitive Data Best Practices(Superwhisper、確認日 2026-10-23)
- Coding agents(Superwhisper、確認日 2026-10-23)
- CLI and MCP server(Superwhisper、確認日 2026-10-23)
- Private and offline meetings(Superwhisper、確認日 2026-10-23)
- Share meetings and ask an agent(Superwhisper、確認日 2026-10-23)
- Optimizing Superwhisper with AI(Superwhisper、確認日 2026-10-23)
- Switching Modes(Superwhisper、確認日 2026-10-23)
- Community projects(Superwhisper、確認日 2026-10-23)
- Enterprise Configuration & Models(Superwhisper、確認日 2026-10-23)
- OpenAPI spec(Superwhisper、確認日 2026-10-23)
- File transcription(Superwhisper、確認日 2026-10-23)
- Vocabulary(Superwhisper、確認日 2026-10-23)
- Privacy Policy(Superwhisper、2026年10月8日更新と表示、確認日 2026-10-23)
- Terms of Service(Superwhisper、2026年6月更新と表示、確認日 2026-10-23)