3行でいうと

  • 公式が手順を書いているつなぎ方は、①Platform API(APIキー+HTTP)②DAWプラグイン(beta)③Hugging Face上の公開モデル(stable-audio-3、stable-audio-tools、diffusers)④Gradioの画面⑤LoRAです。
  • APIは非同期です。頼むと id が返り、結果は GET /v2beta/audio/results/{id} で受け取ります。結果は24時間保管され、頼んだときと同じAPIキーで取りに行く必要があります。
  • Stable Audio 3の生成を始めるエンドポイントのページは、読んだ範囲では見つかっていません。この記事では、そこは書いていません。
  • データの行き先は、動く場所で決まります。APIとWebはStability AIのクラウド、同梱モデルのプラグインと公開モデルのローカル実行は手元です。
  • 外し方(APIキーの削除、学習利用の設定、アンインストール)は、公式に書かれているものだけを書き、無いものは「記載が見つからない」としました。

この記事は、公式の資料を2026年10月25日に読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。

手順は「公式の手順を順に並べたもの」、設定例は「公式の例の写し」か「公式の記載に合わせて、この記事で組んだ例(動作は確かめていません)」と、そのつど区別しました。画面の表記は更新で変わるので、手元の画面と照らして読んでください。入れ方は05、使い方は06、全体像は03、データの扱いは04を参照してください。

先に結論

前提:用語をそろえる

つなぎ方1:Platform API

1-1 キーを作る(設定する画面)

05の手順Dを再掲します(公式ヘルプ「Where can I find my API Key?」)。

  1. platform.stability.ai にサインインするか登録する。
  2. 右上のプロフィールアイコンを押す。APIキーの一覧が既定で出る。
  3. 「+」でキーを作る。有効なキーは最大10個。
  4. 作ったキーを、シークレット管理の仕組みか環境変数に入れる。クライアント側のコード、公開リポジトリ、共有するスクリーンショットには出さない。

APIキーのページのURLは、docsに https://platform.stability.ai/dashboard/api-keys と書かれています。

1-2 共通のきまり(docsのAPI reference)

項目 書かれていること
ベースURL https://api.stability.ai。現行のエンドポイントは /v2beta の下
認証 Authorization ヘッダーにBearerでキーを送る。無い・誤りは 401
リクエストの形 生成・編集のエンドポイントは multipart/form-data。文字の項目はフォームの項目、音声や画像はファイルの項目
Acceptヘッダー audio/* なら音のファイルそのもの、application/json ならbase64とメタデータ(seed、finish_reason)
非同期 Stable Audio 3.0は、すぐ id を返す。結果は Fetch audio result で取る。202 は進行中、200 は完了
結果の保管 24時間。頼んだときと同じAPIキーで取る
レート制限 10秒に150リクエストまで。超えると 429 で、60秒ブロック。docsは、キーごとか全体かは書いていない。上限を上げたいときはサポートへ連絡、と書かれている
エラー 400 不正な値、401 キー、402 クレジット不足、403 内容の審査(moderation)、413 大きすぎる、422 処理できない入力、429 制限、500 サーバー。本文は id、name、errors
料金 Stable Audio 3.0とStable Audio 2.5が、どちらも1回8クレジット(0.08米ドル)。1クレジットは0.01米ドル(docsの料金ページ、確認日 2026-10-25)
新規アカウント 25クレジット。8クレジットの呼び出しが3回できる(同上)

1-3 結果を取る(Fetch audio result)

docsのページにあるエンドポイントです。

項目 内容
宛先 GET https://api.stability.ai/v2beta/audio/results/{id}
id 生成の識別子(64文字の文字列。パスに入れる)
ヘッダー(任意) accept(既定 audio/*、または application/json)、stability-client-id(アプリ名)、stability-client-user-id(利用者の識別子)、stability-client-version(アプリの版)。いずれも256文字まで
200 成功。応答ヘッダーに x-request-id、content-type、finish-reason(常に SUCCESS)、seed。中身は audio/mpeg か audio/wav の生のバイト、またはJSON(audio がbase64、seed、finish_reason)
202 まだ作業中。JSONで id と status: "in-progress"
404 生成が存在しない、または期限切れ
400 / 500 不正な値/サーバーの誤り(続くなら問い合わせ)

docsのサンプルは、Python、JavaScript、cURLで、どれも「Bearerを付けて accept: audio/* で取りに行き、202 ならもう一度、200 ならファイル(output.mp3)に保存」という分岐になっています。

この記事で組んだ例(上の表に合わせて組んだもの。動作は確かめていません)。<生成のid> は、生成を始めたときに返った値に置き換えます。

curl -H "Authorization: Bearer $STABILITY_API_KEY" \
     -H "Accept: audio/*" \
     -o output.audio \
     https://api.stability.ai/v2beta/audio/results/<生成のid>

1-4 生成を始める側(確認できていない部分)

1-5 外し方・止め方(API)

やりたいこと 公式に書かれていること
キーを削除する platform.stability.ai で右上のプロフィールアイコン、キー一覧の「X」を押す(ヘルプ「How to delete and/or cycle API keys」)
キーを入れ替える 「+」で新しいキーを作り、古いものを「X」で消す。複数あるときは、新しいキーだけになるまで繰り返す。ヘルプは「round-robin procedure」と呼ぶ
学習への利用を止める ヘルプ「Opt-out of Data Training for Platform API」は、platform.stability.ai/account/overview の「Platform API Data Training Preferences」で設定する、と書く。手順は1つだけで、範囲(どの内容・モデル・期間か)と、元に戻せるかは、ヘルプに書かれていない
結果を消す 非同期の結果は24時間で消える(docs)。それ以前に自分で消す操作は、記載が見つからない

1-6 うまくいかないとき(API)

症状 確認すること
401 Authorization: Bearer ... の形か。キーが削除されていないか
402 クレジット残高(platform.stability.ai/dashboard/billing)
403 内容の審査。実在の人物名を「〜風」と指名していないか(Webのヘルプでは、そうした文章は止められると説明)
413 / 422 ファイルの大きさと形式(上限は読んだ範囲に記載なし)
429 10秒に150回を超えていないか。60秒待つ
404(結果取得) 24時間を過ぎていないか。始めたときと同じキーか
結果が 202 のまま 作業中。待って再取得。長さが長いほど時間がかかる(Webのヘルプの説明。APIでの目安は未確認)

1-7 渡るデータ(API)

つなぎ方2:DAWプラグイン(beta)× 制作ソフト

05の手順Bで入れた後の、つながり方です。

項目 公式の説明(Plugin Guide、Abletonのヘルプ)
つなぐ相手 macOSのVST(Cubase、Reaper、Ableton)とAU(Logic Pro)。Windows版とAAX(Pro Tools)は今後。Abletonのヘルプはインストーラーを「macOSまたはWindows」用と書く
設定する画面 DAW側の設定(Abletonなら Settings/Preferences の「Plugins」タブ、「Rescan Plugins」)。プラグインの画面でのログイン
同梱モデル SA3 SFX、SA3 Medium。パソコン内で動く。ログイン不要
クラウドのモデル Stable Audio 3 Large。プラグイン内でログイン。Webと同じクレジットを使う(Stable Sessions API経由)
できること 文章から音(Text-to-Audio)のみ。インペイントとAudio-to-Audioは今後
渡るデータ 同梱モデルなら手元で完結。Largeなら入力がStability AIのクラウドへ
外し方 プラグインのアンインストール手順、ログアウト、モデルのファイルの消し方は、読んだページに記載が見つからない

DAWとプラグインの間で渡るもの。 stableaudio.com/plugin の説明(取得できた要約)には「プラグインに文章を入れ、出力をprintし、タイムラインへドラッグする」とあります。DAWのプロジェクトの内容(曲のデータ)がプラグインを通じてStability AIに送られる、という記載は見つかっていませんが、「送られない」とも書かれていません。確かめるなら、公式のプライバシーポリシーと、プラグインの画面を見てください。

Ableton以外のDAWの設定手順は、公式のStable Audioのページには書かれていません。

つなぎ方3:Hugging Face × stable-audio-3(Python・CLI)

「Stable Audio × Hugging Face」の組み合わせです。モデルのファイルはHugging Faceから取り、生成は手元で行います。

項目 内容
設定する場所 Hugging Faceのモデルのページで、条件に「Agree」を押す(モデルカード)。05の手順C-1
手順 05のC-2、C-3
書くもの(Python) StableAudioModel.from_pretrained("medium") でモデルを取り、model.generate(prompt=..., duration=...) で生成
モデルの名前(README) small-music、small-sfx、medium(Hugging Faceのリポジトリは stabilityai/stable-audio-3-small-music など)
渡るデータ 文章と音声は手元で処理。モデルのファイルを取るときだけ、Hugging Faceとの通信が起こる
ライセンス Stability AI Community License(モデルカード、README)。商用の条件はstability.ai/license(04参照)
外し方 同意の取り消し方法は、読んだページに記載が見つからない。取得済みのモデルのファイルは、自分のパソコンにあるものを自分で消す

モデルを調整する。 READMEは、LoRAを uv sync --extra lora の機能として挙げます。詳細は下の「つなぎ方6」です。

手元の最適化ランタイム。 READMEは、optimized/tflite(macOS、Linux、WindowsのCPU)、optimized/mlx(Apple Silicon)、optimized/tensorRT(NVIDIA GPUのLinux)というフォルダを挙げています。各手順は、今回は読んでいません。

つなぎ方4:Hugging Face × stable-audio-tools / diffusers(Stable Audio Open 1.0)

Stable Audio Open 1.0のモデルカードに、2つの動かし方が書かれています。コードは長いので、骨組みと決まりだけを写します。コードの全文は、モデルカードで確かめてください。

4-1 stable-audio-tools で動かす

4-2 diffusers で動かす

つなぎ方5:Gradioの画面(ブラウザから操作する)

stable-audio-tools のREADMEのフラグです。

python3 ./run_gradio.py --pretrained-name stabilityai/stable-audio-open-1.0
フラグ 説明 渡るデータへの影響
--share 公開の共有リンクを作る 画面が外部から開ける状態になる可能性があるため、READMEの原文で意味を確かめてから使う
--username / --password 画面にログインをかける(組で使う) 画面にログインをかける設定。READMEは「組で使う」とだけ書く
--model-half 重みを半精度にする なし

stable-audio-3 のREADMEにも、uv run python run_gradio.py --model medium という画面の起動例があり、「shareable link」が出ると書かれています。外から開けるリンクは、他人が生成を動かせる可能性があるため、使う前に必ず原文で意味を確かめてください。

つなぎ方6:LoRA(自分の音源で調整)

公式の docs/workflows/lora.md の要点です。

  1. uv sync --extra lora で機能を入れる。
  2. 音声と説明文のセットを置いたフォルダを用意する(目安は20〜50クリップ以上)。
  3. 学習を実行する:
uv run python scripts/train_lora.py --model medium-base --data_dir ./my_data --rank 16 --adapter_type dora-rows --steps 1000
  1. 出力:.safetensors(50〜200MB程度)。lora_config がファイルのメタデータに入っているため、推論のときに設定が自動で適用される、と書かれています。
  2. 使う:Gradioなら --lora-ckpt-path lora.safetensors(複数の場合は並べて渡す)。Pythonなら set_lora_strength(model, 0.5)。CLIの --lora-ckpt-path と --lora-strength は、docs/workflows/lora.md ではなくメインのREADMEのCLI例に載っています(lora.mdは、推論用の別のCLIは書いていないと読み取れます)。
  3. 強さの調整:Gradioの画面に、LoRAごとのDiffusion Transformer strength(既定1.0、範囲0.0〜10.0)、Conditioner strength、Interval、Layer filterがあります。

  4. 必要なGPUメモリの目安は、mediumで約6.5GB(省メモリ設定で約5.5GB)、smallで約2.5GB(同約2GB)と書かれています。

  5. ページには、表の既定値と本文の既定値が合わない所、コマンドの項目名の一部が表に無い所、学習と推論で項目の書き方(アンダースコアとハイフン)が違う所があります。コマンドは原文で確かめてください。
  6. 渡るデータ:自分の音源は手元の学習に使われ、外には出ない、というのは、手元で動かす限りの話です。3.0の発表には、エンタープライズのライセンスを持つ組織には、調整の支援が付くと書かれています。

つなぎ方7:Webアプリの中のProducer chat

Webアプリの中に組み込まれたAIです。外部のAIを呼ぶ設定ではありません。

項目 公式のヘルプ(How to use)
どこにあるか デッキの横のパネル
何ができるか 変更を普通の言葉で頼む。答えるか、操作(追加、再生成、アレンジの作成)を始める
費用 始まった操作は、ボタンを押したときと同じクレジット。質問だけなら生成は起こらない
渡るデータ 入力した文章とセッションはStability AIのクラウドで扱われる(04参照)。この窓で使われているモデルの名前は、読んだページに記載が見つからない

パートナー・外部サービス

名前 公式ページに書かれていること この記事で読んだか
Arm、Comfy、fal、WPP、Replicate 製品ページが、リンクつきのパートナーとして挙げる。何をするかの説明はそのページにない 各社のページは読んでいない
ComfyUI 3.0の発表が、パートナー・プラットフォームの例として挙げる(「and other platforms」)。発表ページに、falやReplicateの記載は見当たらない 手順は読んでいない
Make.com、Zapier、n8n Stability AIのKnowledge Baseの「Integrations」に、Stability AIとの連携の記事が3本ある。一覧の段階では、Stable Audioの記載は無い 記事の本文は読んでいない

そのため、これらの会社のサービスでStable Audioを使うときの設定画面、料金、データの扱いは、この記事では書けません。各社のページで確かめてください。

AIとAIをつなぐときの考え方(この記事の見立て)

公式の手順ではなく、この記事の見立てです。

渡るデータのまとめ

つなぎ方 入力の行き先 根拠
Platform API Stability AIのクラウド docs、プライバシーポリシー
Webアプリ(Producer chat含む) Stability AIのクラウド ヘルプ、規約
プラグイン(SA3 SFX、SA3 Medium) 手元のパソコン Plugin Guide(ログイン不要と記載)
プラグイン(Large) Stability AIのクラウド Plugin Guide(ログインが要る)
stable-audio-3/stable-audio-tools/diffusers 手元の機械 モデルカード、README(モデル取得時のみHugging Faceと通信)
パートナー経由 各社 この記事では未確認

気をつけること

出典