3行でいうと

  • 手元に何も入れずに始めるなら、stableaudio.com でアカウントを作って(または既存アカウントでサインインして)使う入口があります。公式の入門ガイドは、サインインを最初の手順に置いています。
  • 自分のパソコンで公開モデルを動かす場合は、Hugging Faceでの「条件への同意」が先に要ります。公式のREADMEは、インストールに uv を使う手順を載せています。
  • DAWプラグイン(beta)は、stableaudio.com/plugin からインストーラーとモデルのファイルを取り、DAWでプラグインを再スキャンする流れです。公式ページ同士で、対応OSの書き方が違います。
  • APIを使うなら、platform.stability.ai でAPIキーを作ります。公式のヘルプは、キーを秘密に保つよう警告しています。
  • 公式に書かれていない所(Windows版プラグインの手順、モデルファイルの置き場所、Hugging Faceのログイン方法のコマンドなど)は、書かずに「確認できていない」と記しました。

この記事は、公式の資料を2026年10月25日に読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。

手順は「公式の手順を順に並べたもの」です。コマンドは、取得したページの要約から写したもので、改行や記号が崩れている可能性があります。実行する前に、必ず公式ページの原文と見比べてください。画面の表記は更新で変わるので、手元の画面と照らして読んでください。

先に結論

前提:用語をそろえる

どの入口から入れるか

入口 入れるもの 先に要るもの 公式の状態表記
Web 不要(ブラウザ) stableaudio.com のアカウント updated web app を beta と公式docsが記載
DAWプラグイン インストーラー+モデルのファイル DAW。クラウド生成にはアカウントでのログイン beta
公開モデルのローカル実行 stable-audio-3(または stable-audio-tools)、Python環境 Hugging Faceアカウントと条件への同意 公開重みはライセンス付き(01・04参照)
Platform API 不要(HTTPが送れる環境) platform.stability.ai のアカウントとAPIキー docsは /v2beta を現行のパスと記載

どれを選ぶかの判断は、01と03に書きました。ここでは入れ方だけを見ます。

手順A:Webで始める(stableaudio.com)

A-1 アカウントを作る・サインインする

公式の入門ガイド「Make your first mix with Stable Audio」の最初の手順です。

  1. ブラウザで stableaudio.com を開く。
  2. アカウントを作る、または既存のアカウントでサインインする。ガイドは「create an account or sign in」と書いています。
  3. 同ガイドは、この製品は early beta で、機能は experimental だとも書いています。

登録に使える方法(メール、Google など)、メール確認の有無、新規アカウントに付くクレジットの数は、今回読んだページでは確認できていません。01の「無料でどこまでか」を参照し、実際の画面で確かめてください。

A-2 最初に見る画面(Dashboard & Core Workspace)

公式のヘルプ「Dashboard & Core Workspace」は、画面を次のように説明しています。

場所 書かれていること
左のサイドバー Recent Generations(最近の生成。相対時刻つき)。左下に Credits Counter(残りクレジット、リアルタイム更新)
中央 プロンプトの入力欄。Sample Presets(Inspiration Cards)をクリックすると入力欄が埋まる。「shuffle samples」で別のカードに入れ替え
入力欄の下 Output Type(FULL MIX か STEMS)、Length Selector(0:30 LOOP、1:00 SHORT、1:30 SONG、3:00 EXT、AUTO)、実行ボタン START →

START → のショートカットは、macOSが ⌘ + Enter、Windows/Linuxが Ctrl + Enter と書かれています。

注意:別のヘルプ「How to use Stable Audio」は、出力の選択肢を FULL MIX と MULTI-TRACK と書き、長さを AUTO、0:30、1:00、1:30、3:00 と書いています。2つのヘルプで画面の呼び名が違う理由は、公式の資料では確認できていません。手元の画面にある表記が正です。

A-3 動いたかの確かめ方(Web)

  1. 中央の入力欄に短い文章を入れるか、Inspiration Cardを1枚クリックする。
  2. 長さを 0:30 側の短いものにする。
  3. START → を押す。
  4. 公式のヘルプによれば、できた曲は「デッキ」に波形つきで並び、再生できる。左下(Credits Counter)の数字が減る。

クレジットの消費は、ヘルプによると FULL MIX の開始が4、MULTI-TRACK の開始が6(トラック数にかかわらず1回分)です。失敗した生成には課金されない、とも書かれています。

A-4 レガシーのアカウントの場合

公式のヘルプ「Legacy Subscribers & Existing Accounts」は、01で書いたとおり、2026年8月より前の登録者向けの扱いを説明しています。今回このページは読み直していません。該当する場合は01と、そのヘルプの原文を見てください。

手順B:DAWプラグインを入れる(beta)

B-1 公式が書いている範囲

公式のヘルプ「Stable Audio DAW Plugin Guide」の内容は次のとおりです。

対応OSについては、公式ページ同士で書き方が違います。

ページ 書いてあること
Stable Audio DAW Plugin Guide macOSのみ。Windowsは今後
Setting Up the Stable Audio Plugin in Ableton Live インストーラーは「macOSまたはWindows」用と記載
stableaudio.com/plugin(取得できた要約) 「Mac用」のVST3 / AUプラグインと記載

どれかに決めつけず、ダウンロードページに出ているインストーラーの種類で判断してください。

B-2 Ableton Liveの場合(公式ヘルプの手順)

公式ヘルプ「Setting Up the Stable Audio Plugin in Ableton Live」の手順を、順に並べます。

  1. ブラウザで stableaudio.com/plugin を開く。
  2. 自分のOS用のStable Audio Pluginインストーラーをダウンロードする(ヘルプはmacOSまたはWindowsと記載)。
  3. 同じページのモデルの一覧から、モデルのファイルを少なくとも1つダウンロードする。
  4. インストーラーを実行する。ヘルプによれば、VST3/AUのプラグインが、システムの標準のプラグイン置き場に入る。
  5. Ableton Liveを開く。
  6. 設定を開く(ヘルプの表記は「Settings」、macOSでは「Preferences」。ショートカットとして「Cmd + ,」と「Ctrl + ,」の両方が挙げられています。どちらがどのOS向けかは、取得した要約では確認できていません)。
  7. 左のメニューで「Plugins」タブを選ぶ。
  8. 「Rescan Plugins」を押す。プラグインの置き場所を自分で指定している場合は、代わりに「Use VST3 Custom Folder」を一度オフにして、またオンにする。
  9. オーディオトラックかMIDIトラックにStable Audioのプラグインを読み込む。ヘルプによれば、入れたモデルが自動で見つかる。

このヘルプで確認できていないこと:インストーラー実行の手順の「モデルを保存する」とは何をするのか、モデルのファイルをどこへ置くのか(ヘルプ自身が「save the model」と書きながら、置き場所を書いていません)、ログインの画面、システム要件、トラブルシューティング。

B-3 Ableton以外のDAW

Cubase、Reaper、Logic Proについては、Plugin Guideが対応形式(VST/AU)を挙げているだけで、各DAWでの設定手順は、読んだ範囲に書かれていません。一般には各DAWの「プラグインの再スキャン」にあたる操作が要るはずですが、これは公式のStable Audioのページには書かれておらず、この記事では手順にしません。各DAWの公式マニュアルを見てください。

B-4 動いたかの確かめ方(プラグイン)

stableaudio.com/plugin の説明(取得できた要約)は、使い方を「プラグインに文章を入れ、出力をprintし、タイムラインへドラッグする」と書いています。画面の部品の名前は、取得できた範囲では分かりませんでした。

  1. プラグインを読み込んだトラックで、プラグインの画面を開く。
  2. 同梱モデルを選ぶ(ログイン不要と、Plugin Guideに書かれている)。
  3. 短い文章を入れて生成し、音が出るか確かめる。

手順C:公開モデルを自分のパソコンで動かす

ここは入れる物が多いので、段階に分けます。公式のGitHubには、新しい stable-audio-3(推論と調整)と、研究用の stable-audio-tools の2つがあります。

C-0 動かすモデルを選ぶ

モデル READMEが書く動作環境 Hugging Faceのリポジトリ名(READMEより)
small-music CPUで可、GPU不要、最長120秒 stabilityai/stable-audio-3-small-music
small-sfx 同上 stabilityai/stable-audio-3-small-sfx
medium CUDA GPUが要る、最長380秒、Flash Attention 2が必要。H200で120秒の生成時、ピークVRAM約6.5GBと記載 stabilityai/stable-audio-3-medium
large このリポジトリでは使えない(APIのみ) なし

注意:Hugging Faceのモデルカード(Stable Audio 3 Medium)は、小さいモデルと中くらいのモデルが「consumer-grade hardware」で動くこと、MacBook Pro M4で数秒かかること、と書いています。READMEのMediumは「CUDA GPUとFlash Attention 2」と書いており、Apple Silicon向けには別に optimized/mlx を挙げています。両者の関係(Mediumをどの環境でどう動かすか)は、読んだページでは1つに決められませんでした。自分の環境の項目を、READMEの原文で確かめてください。

C-1 Hugging Faceで同意する

  1. Hugging Faceにログインする(アカウントがなければ、サインアップする)。
  2. 使いたいモデルのページ(例:huggingface.co/stabilityai/stable-audio-3-medium)を開く。
  3. 条件の文面を読み、「Agree」を押す。モデルカードによれば、これはライセンス条件とStability AIのプライバシーポリシーへの同意を含みます。Stable Audio 3 Mediumのカードは、文章を読み取る部品(T5Gemma)の条件として、Gemma Terms of Use(利用制限を含む)にも触れています。
  4. 他のモデルを使うなら、そのモデルのページでも同じことをする。

モデルカードのライセンスの書き方には揺れがあります。メタデータは「stable-audio-community」、本文はStability AI Community License、同意画面の文面からのリンクはStable Audio Open 1.0のライセンスです。商用利用の条件はstability.ai/licenseを見るよう案内されています。詳しくは04を参照してください。

ライブラリがモデルを取るときのHugging Faceへのログイン方法(トークンの設定など)は、stable-audio-3 のREADMEと stable-audio-tools のREADMEのどちらにもコマンドが書かれていませんでした。stable-audio-tools のREADMEは「Gradioを動かす前に、モデルの条件に同意すること」と書くだけです。

C-2 stable-audio-3 を入れる(READMEの手順)

公式READMEが使うのは uv です。必要なPythonのバージョンはREADMEに明記がなく、リポジトリに .python-version ファイルがあると読み取れる、という程度です。以下のコマンドは取得した要約からの写しです。

まず、リポジトリを取ります(READMEの冒頭の取得手順そのものは、取得した要約では確認できていないので、GitHubの「Code」ボタンの案内に従ってください)。そのフォルダで、次のどれかを実行します。

# Python APIだけ
uv sync

# Gradioの画面つき
uv sync --extra ui

# LoRA学習の機能つき
uv sync --extra lora

# 全部
uv sync --extra ui --extra lora

C-3 最初の1回を動かす(READMEの例)

コマンドラインから。 READMEのCLIの例です。

stable-audio --model small-music -p "lo-fi hip hop beat, 90 BPM" --duration 30 -o beat.wav

Pythonから。 次は、READMEとモデルカードの例と同じ呼び出しの形を、文章と秒数だけ変えて、この記事で組んだものです(READMEの例は duration=250、モデルカードの例は duration=180。動作は確かめていません)。

from stable_audio_3 import StableAudioModel

model = StableAudioModel.from_pretrained("medium")
audio = model.generate(
    prompt="lo-fi hip hop beat, 90 BPM",
    duration=30,
)

Gradioの画面で。 READMEの例です。

uv run python run_gradio.py --model medium

これでGradioの画面が立ち上がります。READMEは共有リンクが出ると書いています。外部に公開される可能性があるので、使う前に原文で確かめてください(stable-audio-tools 側の --share は「公開の共有リンクを作る」と説明されています)。

C-4 stable-audio-tools(研究用・Stable Audio Open 1.0 など)

READMEの要件は、PyTorch 2.5以上、開発用のPythonは3.10です。依存の管理には uv を recommend と書いています。手順の写しです。

git clone https://github.com/Stability-AI/stable-audio-tools.git
cd stable-audio-tools
uv sync
python3 ./run_gradio.py --pretrained-name stabilityai/stable-audio-open-1.0
フラグ 説明(READMEより)
--pretrained-name Hugging Faceのリポジトリ名。model.safetensors を model.ckpt より優先して読む
--model-config / --ckpt-path 手元のモデルを使うときの設定ファイルとチェックポイント
--share 公開の共有リンクを作る
--username / --password 画面にログインをかける(組で使う)
--model-half 重みを半精度にする

Stable Audio Open 1.0のモデルカードには、Pythonの例が2つあります(stable-audio-tools と diffusers)。diffusersの例では、pip install -U diffusers を実行するよう書かれ、soundfile も使います。長い例なので、コードは原文で確かめてください。Open 1.0は、最大47秒、ステレオ44.1kHz、英語の説明で学習、実際の歌声は作れない、とカードに書かれています。

手順D:Platform APIのキーを作る

公式のヘルプ「Where can I find my API Key?」の手順です。

  1. platform.stability.ai を開き、サインインするか登録する(ヘルプは、新規アカウントに25クレジットが付くと書いています)。
  2. 右上のプロフィールアイコンを押す。ヘルプによれば、既定でAPIキーの一覧が出る。
  3. 「+」のアイコンでキーを作る。有効なキーは最大10個まで、と書かれています。
  4. キーを削除・交換するときは、キーの横の「X」を押す。

ヘルプの警告は、キーをシークレット管理の仕組みか環境変数に置くこと、クライアント側のコード、公開リポジトリ、共有するスクリーンショットに出さないこと、です。

料金は、docsの料金ページ(確認日 2026-10-25)で、Stable Audio 3.0とStable Audio 2.5がどちらも1回8クレジットで、1クレジットが0.01米ドル(1回0.08米ドル)です。クレジットの購入は platform.stability.ai/dashboard/billing とあります。

呼び出し方は、07で扱います。

つまずきと直し方

症状 考えられること 確認すること(根拠)
モデルのファイルが取れない Hugging Faceで条件に同意していない モデルのページで「Agree」を押したか(モデルカード)
Mediumで動かない Flash Attention 2が入っていない、CUDA GPUがない READMEの「Mediumに必要」の項。uv sync で消える点にも注意
uv sync のあとで Flash Attention が消えた 普通の uv sync が、pyproject.toml にない物を外す uv sync --inexact(README)
画面の呼び名が資料と違う ヘルプ同士で表記が違う 手元の画面を正とし、資料は参考にする
プラグインが一覧に出ない DAW側の再スキャンが済んでいない Abletonなら「Rescan Plugins」(ヘルプ)。ほかのDAWは各マニュアル
プラグインのモデルが見つからない モデルのファイルが入っていない ヘルプは「少なくとも1つのモデルをダウンロードする」と書く。置き場所は未確認
APIが401を返す キーがない・誤り Authorization ヘッダーにBearerでキーを送る(docs)。07参照
APIが402を返す クレジット不足 docsのエラー一覧。購入先は billing ページ
生成を頼んだのに止められた 実在の人物名を「〜風」と指名した可能性 公式のヘルプ「Why Was My Prompt Flagged?」。ジャンル・時代・楽器・テンポで言い換える例が載っている

たとえ話:4つの入口は、4つの玄関

家にたとえると、Webは「受付のある店頭」、プラグインは「自分の作業机の上に置く道具」、ローカル実行は「材料を家に持ち帰って自分の台所で作る」、APIは「注文書を出して届けてもらう」です。どの玄関から入るかで、持ち物(アカウント、同意、キー)が変わります。

気をつけること

出典