3行でいうと
- 公式は、Stable Audio 3.0を、インストゥルメンタル(歌なし)の音楽と効果音のモデルと説明しています。聞き取れる歌声は作る目的ではない、と書かれています。
- 主な機能は、文章から作る、一部を作り直す(インペイント)、短い音を延ばす(継続)、手持ちの音を元に変える(audio-to-audio)です。
- Webアプリには、パートごとに作る「MULTI-TRACK」(公式はexperimentalと表示)や、会話で頼める「Producer chat」があります。
- 場面として公式が挙げているのは、動画や配信の音、ゲームやアプリの音、制作ソフトの中での素材づくり、自分の音源でのファインチューニング(モデルを自分用に少し調整すること。LoRA)などです。
- 使える長さや機能は、モデルとプランで違います。新しいWebアプリとプラグインはbetaと書かれています。
この記事は、公式の資料を2026年10月23日に読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。画面名、ボタン名、数字は公式の表記を写しています。公式ページは要約の形で取得したため、読めなかった所は「公式の資料では確認できていない」と書いています。引用は短くし、ほとんどは言い換えです。
先に結論
- 最初に覚える言葉は3つ。 「プロンプト」(文章の頼み方)、「インペイント」(一部を作り直す)、「audio-to-audio」(手持ちの音を元に変える)です。
- まず頼み方。 公式の「Stable Audio 3 Prompt Guide」は、ジャンル、楽器、雰囲気とエネルギー、テンポ(BPM)の順に書き、必要なら構成や音作りの細部を足す、という型を示しています。
- 歌は期待しない。 公式のガイドは、3.0は「主にインストゥルメンタル向け」で、聞き取れる歌声を作る目的ではないと書いています。
- 見立て(僕らの意見で、公式の推奨ではありません)。 最初は、短い長さで何度か作り、気に入った所だけ直す、という順番がクレジットの面でも安全です。
前提:用語をそろえる
- FULL MIX。 1本に混ぜ合わせた曲。Webアプリで4クレジット(公式のヘルプ)。
- MULTI-TRACK。 AIが編曲を考えて、パートごとのトラックに録る方式。6クレジット、公式がexperimentalと表示。
- STEMS(ステム)。 パートごとに分けた音。別の制作ソフトで混ぜ直すために使う、と公式が説明しています。
- ノイズレベル。 audio-to-audioで、元の音からどれだけ離れてよいかを決める値。音量ではなく、拡散(diffusion)の雑音のことだと、公式のガイドは説明しています。
- LoRA。 自分の音源でモデルを少し調整する方法。公式の発表は、SmallとMediumのドキュメントが公開されたと書いています。
たとえ話:スタジオに、疲れない演奏者がいる
Stable Audioを、頼んだとおりに何度でも演奏してくれる、疲れないバンドだと考えてみます。最初は「こんな雰囲気で」と一言頼み、気に入った演奏の「ここだけ録り直して」と頼み、手持ちの録音を渡して「この音色で弾き直して」と頼む。これが、文章から作る、インペイント、audio-to-audioに当たります。ただし、同じ頼み方でも毎回違う演奏になる、と公式のガイドが書いています。これは僕らのたとえで、公式の表現ではありません。
公式が挙げる主な機能
| 機能 | 公式の説明 | 公式のどこに書かれているか |
|---|---|---|
| 文章から音楽を作る | ジャンル、楽器、雰囲気、BPMを書く | Stable Audio 3 Prompt Guide |
| 文章から効果音・素材を作る | 音の出どころ、動き、響きを具体的に書く | 同上 |
| audio-to-audio | 元の音、任意の文章、任意のノイズレベル。0.3〜0.9を推奨 | 同上 |
| インペイント | 選んだ区間を作り直す | 同上、モデルカード |
| 継続(延長) | 音の終わりから続ける | 同上、モデルカード |
| MULTI-TRACK | パートごとにトラックを作る(experimental) | How to use Stable Audio |
| Producer chat | セッションを聞き取れる会話の窓。追加や再生成を頼める | How to use Stable Audio |
| テープ編集と効果 | REVERSE、STUTTER、FREEZE、切り貼り。効果は非破壊 | How to use Stable Audio、Tape Ops |
| 書き出し・共有 | MIXDOWN、STEMS、共有リンク | Tape Ops、Multitrack Editor |
| LoRA | 自分の音源での調整 | 3.0の発表(ドキュメントはSmallとMedium) |
頼み方のコツ(公式のPrompt Guideの要点)
- 時代、場所、録音のスタイルといった「手がかり」を添える。音楽がどんな場面で聞かれるかも書く。
- 「TrackType: Instrument」「TrackType: Music」「TrackType: SFX」「Format: Duo」「Genre: Funk」のようなタグで、出力の形を伝えられる。
- 効果音は、音の出どころ、鳴らし方、長さ、マイクと部屋の響きまで具体的に。
- インペイントでは、前後の音が結果に強く影響する。大きく変えたいときは、まず広めの区間を作り直し、あとで細かく直す。
- 結果は毎回変わる。同じ頼み方で同じ音を再現することは、公式のガイドは保証していません。
Stable Audio 2.5のガイドは、少し違う型を示しています。核となるのは「ジャンル、テンポ、雰囲気」で、書かないと結果が荒くなりやすい、と書かれています。題名を付ける、実在の地名を入れる、「長距離ドライブにぴったり」のように使う場面を書く、といった工夫も挙がっています。
場面ごとの使い方と、公式の根拠
| 場面 | 公式が書いていること | 公式のどこか |
|---|---|---|
| 動画・配信のBGM | 収益化したYouTube、Twitch、SNSの動画、広告、ポッドキャストで商用利用が許可されると説明 | Stable Audio Commercial & Usage Licensing |
| ゲーム・アプリの音 | ゲーム、アプリ、ソフトに組み込めると説明。Freeプランでも同じ | 同上 |
| 素材集・サンプルパックの配布 | 単体の曲、ストックミュージック、サウンドライブラリ、サンプルパックとして配れると説明 | 同上 |
| 制作ソフトの中で素材を作る | 効果音、楽器、音の質感を、セッションを離れずに作れる。現時点は文章から生成のみ | Stable Audio DAW Plugin Guide |
| 曲の一部だけ差し替える | 区間を指定して再生成。Webでは「REPLACE SECTION」、拡張は「EXTEND」 | How to use Stable Audio |
| テンポとキーを手持ちの曲に合わせる | 「TEMPO + KEY」にファイルを付けると、結果がそのテンポとキーに合う。音そのものは生成には使われない | 同上(MULTI-TRACKのみ) |
| 音色を変える | 例として、バイオリンのフレーズをエレキギターに置き換え(ノイズレベル0.82) | Stable Audio 3 Prompt Guide |
| 短い音を長くする | 例として、3秒の鳥の声を100秒まで延ばす | 同上 |
| 自前のPCで動かす | 小さいモデルと中くらいのモデルは普通のパソコンで動く。実行にはライブラリを使う | stable-audio-3-medium モデルカード |
| 自分の音源で調整 | LoRAのドキュメントを公開 | 3.0の発表 |
どの場面も、公式が「こうすれば必ず仕上がる」と保証しているわけではありません。
長さと制限:公式の数字
- Stable Audio 3.0。 Small SFXは効果音向け。Smallは最長2分。Mediumは最長6分20秒(3.0の発表)。Largeは「約6分まで」と、Prompt Guideに書かれています(3.0の発表は、MediumとLargeは「6分を超える長さ」を作れると書き、Largeの上限の数字は載せていません)。
- Stable Audio 2.5。 最長3分(2.5のPrompt Guide)。
- Stable Audio Open 1.0。 最長47秒、ステレオ44.1kHz。歌声は上手く作れない、英語の説明で学習、音楽より効果音や環境音が得意、とモデルカードに書かれています。
- Webアプリの長さ選択。 ヘルプでは「AUTO、0:30、1:00、1:30、3:00」(How to use)。画面の説明が資料によって違うため、実際の画面で確かめてください(第1本)。
- Webアプリの限界。 1セッションに4トラック(How to use)。ただしMultitrack Editorのヘルプは最大11トラック。このため、どちらが最新かは確認できていません。
- 取り消し。 UNDO BOUNCEはbounce後1時間だけ、1段階だけ、と書かれています。
気をつけること
- 歌は目的外。 聞き取れる歌声は意図していない、と公式のガイドが書いています。歌詞を指示する機能は、読んだ範囲では見つかりませんでした。
- 特定のアーティスト名。 実在の人物を「〜風」と指名する文章は、生成の前に自動で止められる、と公式のヘルプが書いています。ジャンル、時代、楽器、テンポで言い換えるよう勧めています(詳しくは第4本)。
- 結果は毎回変わる。 同じ文章でも、同じ音にならない、と公式のガイドが書いています。気に入った音は、書き出しておくのが安全です(見立て)。
- betaとexperimental。 新しいWebアプリとDAWプラグインはbeta、MULTI-TRACKはexperimentalです。
- 未確認。 Webアプリのモデルについては、ヘルプ「Dashboard & Core Workspace」が「Stable Audio 3 の text-to-audio モデルで動く」と書いています(「How to use Stable Audio」にはモデル名がありません)。プロンプトの言語は、Stable Audio 3 Mediumのモデルカードに英語と書かれていますが、Webアプリで日本語の文章がどう扱われるかは、公式の資料では確認できていません。アップロードできる音の長さや形式、書き出しのファイル形式(WAVやMP3)も、公式の資料では確認できていません。
出典
- Stable Audio 3 Prompt Guide(Stability AI Knowledge Base、確認日 2026-10-23)
- Stable Audio 2.5 Prompt Guide(Stability AI Knowledge Base、確認日 2026-10-23)
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How to use Stable Audio(Stability AI Knowledge Base、確認日 2026-10-23)
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Dashboard & Core Workspace(Stability AI Knowledge Base、確認日 2026-10-24)
- Tape Ops, Transport & Master Bus Controls(Stability AI Knowledge Base、確認日 2026-10-23)
- Multitrack Editor & Session View(Stability AI Knowledge Base、確認日 2026-10-23)
- Stable Audio Commercial & Usage Licensing(Stability AI Knowledge Base、確認日 2026-10-23)
- Stable Audio DAW Plugin Guide(Stability AI Knowledge Base、確認日 2026-10-23)
- Stable Audio 3.0 の発表(Stability AI、5月20日付、確認日 2026-10-23)
- stable-audio-3-medium モデルカード(Stability AI、Hugging Face、確認日 2026-10-23)
- stable-audio-open-1.0 モデルカード(Stability AI、Hugging Face、確認日 2026-10-23)
- Stable Audio(Stability AI docs、確認日 2026-10-23)