3行でいうと

  • 向きで分けると分かりやすくなります。①Orcaの中でAIエージェントを動かす、②エージェントがOrcaを操作する(Orca CLI、スキル、Orchestration、自動実行)、③MCPなどで外につなぐ。この記事は①②と、③のうちMCPを扱います。
  • エージェントの認証は、各CLIのログインをそのまま使います。Orca自体のログインは、エージェントの実行には要りません。
  • エージェントにOrcaの操作権限を渡すほど、できることが増えます。公式は、SSH先のホストのOrca CLIが、既定ではそのホストの範囲しか操作できず、設定で広げる形にしています。
  • Orchestrationは、リードのエージェントが、別のエージェントにタスクを割り当てる仕組みです。公式は「Experimental」と書いています。
  • MCPは、登録の場所だけが書かれています。登録の項目や、Orca自身がMCPサーバーになるかどうかは、読んだページには書かれていません。

この記事は、公式の資料を2026年10月25日に読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。運営者は Orca を入れていますが、使い心地はこの記事には書いていません。設定やコマンドは「公式ページの例を、取得した要約から並べたもの」と、「この記事で組んだ案(動作は確かめていません)」を、そのつど区別します。コマンドや、スキル・サービスの登録など、システムに何かを足す操作は、公式ページの原文を見て入力してください。

先に結論

前提:用語をそろえる

連携の地図

向き 連携 設定する場所(公式の表記) 運営するのは
① エージェントCLI(Claude Code、Codex、Cursor CLI、ほか) エージェントのcombobox、Settings → Agents 各エージェントの会社
① Claude Agent Teams Settings → Agents(既定は無効) Anthropic(エージェント側)
② Orca CLIとスキル Settings → General → Orca CLI、npx skills add など Stably, Inc.(スキルの配布元はGitHub)
② Orchestration Settings → Experimental Stably, Inc.
② 自動実行(automations) orca automations、アプリの「Automations」 Stably, Inc.
③ MCP Settings → Integrations(MCP) 登録先それぞれ
③ GitHub、GitLab、Bitbucket、Linear、Jira(その2=08で扱う) Settings → Integrations 各サービスの会社
③ Git操作のAI下書き(その2で扱う) Settings → Git & Source Control → Action recipes 使うエージェントの会社
④ SSH、Remote Orca Server(その2で扱う) Settings → SSH、Remote Orca Servers 自分のマシン
④ スマホ(その2で扱う) デスクトップのペアリング、Orca Relay Stably, Inc.

連携1:エージェントCLIをOrcaに接続する

手順

  1. エージェントのCLIを入れて、Orcaの外のターミナルで一度ログインします(05の手順0)。
  2. Orcaで、worktreeを作り、agent comboboxからエージェントを選びます。
  3. 設定の「Agents → Installed agents」で、見つかったCLIの有効・無効を切り替えられます(起動メニューに出すものを絞る)。
  4. 「Agents → Per-agent launch defaults」で、実行ファイルのパス・名前、コマンド、引数、環境変数を、エージェントごとに上書きできます。

エージェントごとの記載

エージェント 認証・つながり方(公式の記載) 注意
Claude Code ~/.claude を自動で読む。Orcaが複数のアカウントを持ち、ワンクリックで切り替え。ライブのセッション中も切り替えられる。共有のMCPサーバーのサインインは引き継がれる 起動時に、状態表示のためのステータス行フックがつく。使用量は、~/.claude のローカルの状態を読んでステータスバーに出す
Codex ~/.codex を読む。アカウントを切り替え(hot-swap)。「System default」はいつもの ~/.codex、追加のアカウントはOrcaのデータの下に別のhomeを持つ Orcaは、システムの ~/.codex/config.toml を変えない。新しい起動は有効なアカウントに従い、動いているセッションは、再起動まで元のhomeのまま
Cursor CLI PATH上のCLIを自動で見つける。ログインは、Cursor側 Orcaは、モデルの選択を上書きしない。Cursorのプランの使用量は、既存のサインインから、ステータスバーと「Settings → Accounts → Cursor」に出る
そのほか 一覧にあるものは組み込みの選択肢。Supported agentsのNotes欄に、「Deep integration」や「Auto-setup」と、状態・フックなどの機能の一覧が書かれ、エージェントごとに状態表示やフックの度合いが違う(公式は、決まった段階の表とは書いていません) 一覧にないCLIでも、ターミナルで動けば動く。手で名前を打つと、状態のしるしが出ないことがある

渡るデータ

権限

外し方

うまくいかないとき

症状 確認点(公式の記載)
起動しない Orcaの外の端末で動くか。PATHにあるか(Settings → Agents)。タブの「Restart」を押す
Codexの背景実行や、他のアプリから見たセッションが合わない 既定では、Codexのタブごとに裏のサーバーを分けます(Codex 0.157以降)。共有するなら、「Settings → Agents → Run each Codex terminal on its own server」をオフにするか、ORCA_CODEX_ISOLATE=0 を設定します。新しいターミナルから効きます
Codexで path must be shorter than SUN_LEN Orca v1.4.212以降へ更新(Troubleshooting)
WindowsでWSLのCodexを足したい アカウントの切り替えから追加。Orcaは、distroの中の ~/.local/share/orca/codex-accounts/<id>/home にhomeを作る。distroにCodexが入っていないと、追加の画面が、どのdistroにないかを知らせる

連携2:Claude Agent Teams

連携3:Orca CLIとスキル(エージェントにOrcaを操作させる)

3-A:Orca CLIを登録する

  1. 「Settings → General → Orca CLI」で登録します(CLI referenceは、「Settings → Experimental → CLI」と書いており、表記が食い違います。手元の画面で確かめます)。
  2. 確認:
command -v orca
orca status --json
  1. CLIは、動いているOrcaのアプリを操作します。Orcaは、端末のPATHの先頭に自分の orca を置き、古い別のインストールより優先する、と書かれています。
  2. Linuxのコマンド名は orca-ide です(Installページ)。

CLIのコマンド群(CLI referenceの目次から。詳細はそのページで確認):orca repo、orca worktree、orca agent launch、orca terminal、orca linear、orca automations、orca environment、orca skills、orca account、orca artifacts、orca computer、orca emulator、orca orchestration、ブラウザの操作(goto、snapshot、click など)。orca github の群は、そのページには見当たらない、と取得できました。

CLI overviewが載せている例(要約から並べたもの。全文は公式ページで確認):

orca worktree create --repo id:<repoId> --name my-task --issue 123 --json
orca terminal send --text "continue" --enter --json
orca terminal wait --for tui-idle --timeout-ms 30000 --json
orca goto --url https://example.com --json

3-B:スキルを入れる

公式の「Orca skills registry & MCP」の記載です。

スキル 用途
orca-cli worktree、ターミナル、ファイル、自動実行、組み込みブラウザ
orchestration 複数エージェントのRun、タスク、監督つきのワーカー、メッセージ、ゲート
computer-use アクセシビリティの情報による、デスクトップアプリの操作
orca-linear orca linear によるLinearのチケットの読み書き
orca-emulator、orca-emulator-android iOSシミュレーター、Androidのエミュレーターや実機(adb)
orca-per-workspace-env worktreeごとの環境の設定(orca.yaml)

標準のエージェント設定では、通常 orca-cli、computer-use、orchestration が入る、と書かれています。入れ方の例(公式ページの例。実行前に原文で確認し、--dry-run を使うと、実行する内容を先に見られます):

npx skills add https://github.com/stablyai/orca --skill <name> --global
orca skills install --skill orca-cli --agent claude-code,codex
orca skills install --all --dry-run

3-C:エージェントに何が渡るか、何ができるか

3-D:外し方

3-E:うまくいかないとき

症状 確認点
orca が見つからない 登録の有無。macOSは ~/.local/bin がPATHにあるか。Windowsは、新しい端末を開く(一般論)
コマンドは動くが、アプリに届かない Orcaのアプリが起動しているか。orca status --json
ブラウザ操作で browser_no_tab 今のworktreeにタブがない。orca tab create --url ...
スキルの更新が「Skipped」「Needs attention」 ページに、元の登録がない、そのまま書き換えられないコピー、などが理由として出る、と書かれている

連携4:Orchestration(リードのエージェントが、別のエージェントに仕事を渡す)

これは「AI同士の連携」にいちばん近い、公式の仕組みです。公式は、「Experimental」と書いています。

設定

  1. 「Settings → Experimental」でOrchestrationをオンにします(Orchestrationのページの記載です。Settings referenceのExperimentalの一覧には、Orchestrationの項目が載っていません。手元の画面と照らして確かめてください)。
  2. orca status --json で、ランタイムが動いていることを確かめます。
  3. エージェントに、orchestration スキルを入れます(3-B)。公式は、エージェントが orca skills get orchestration --full で現在のフラグを読むよう書いています。

流れ(公式のページに書かれた順)

  1. リードのエージェントが、Runを作り、目的をTaskに分けます。
  2. Taskごとに、worker-start でワーカーを起動します。エージェントは、例として claude、codex、cursor、opencode、muse、antigravity が挙がっています。worktreeは、current(いまの)か、new-child(新しい子)です。ページには、ほかに new-top-level(--on を使う連合の起動だけ)も載っています。
  3. ワーカーは、前置きの指示で、worker_done を必ず1回送ること、長い作業のあいだ heartbeat を送ること、止まる質問は ask で聞くことを伝えられます。
  4. リードは、check --wait で待ち、届いたメッセージを処理して、確認(ack)します。
  5. 作業を止める質問は、「decision gate」(判断のゲート)にします。
  6. worker_done を受けたら、ワーカーを解放するか、同じターミナルを次の依頼に使います。

コマンドの例(公式ページの例を、要約から並べたもの。全文と最新のフラグは、公式ページと orca skills get orchestration --full で確認):

orca orchestration run-create --objective "Split checkout QA and summarize blockers" --json
orca orchestration task-create --spec "Audit billing settings for mobile layout" --task-title "Billing audit" --json
orca orchestration worker-start --task <taskId> --worktree current --agent codex --json
orca orchestration check --wait --types worker_done,escalation,question --timeout-ms 900000 --json

この記事の案:リードにClaude Code、ワーカーにCodex

下は、この記事で組んだ案です。公式の例そのものではなく、動作は確かめていません。

  1. 設定でOrchestrationをオンにし、両方のエージェントに orchestration スキルを入れる。
  2. Claude Codeのworktreeを開き、リードに、次のような依頼を出す(この記事の例)。
orchestration スキルを読んで、次の作業を2つのタスクに分けて。タスク1は設定画面のレイアウト確認、タスク2は請求画面のレイアウト確認。それぞれ codex のワーカーに渡して、worker_done が来たら結果を短くまとめて。
  1. ワーカーのworktreeを、リードが選ぶので、そのとき「現在のworktree」を使うか、新しい子を作るかを、依頼の中で指定する。
  2. 流れの途中で、リードが「判断のゲート」を出したら、画面かCLI(orca orchestration gate-resolve)で答える。

渡るデータと権限

止め方、直し方

連携5:自動実行(automations)

連携6:MCPサーバーを登録する

公式に書かれていること

渡るデータと外し方

気をつけること

出典