3行でいうと
- 公式のトップページは、使い道として、個人のメモと日記、知識のまとめ(ナレッジベース)、プロジェクト管理、個人のウィキ、チームでの知識共有、公開(ウィキ、ドキュメント、デジタルガーデン)を挙げています。
- 中心の機能は、ノートをつなぐ「リンク」です。リンクをたどる「バックリンク」と、つながりを図にする「グラフビュー」が、最初から入っています。
- 最初から入っている機能(コアプラグイン)には、毎日の記録の「Daily notes」、ひな形の「Templates」、プロパティで表のように見る「Bases」、自由に配置する「Canvas」などがあります。
- Web上の記事は、公式の無料ブラウザ拡張「Web Clipper」で、Markdownとして自分のVaultに保存できます。ノートを公開するなら有料の「Publish」です。
この記事は、公式の資料を2026年10月23日に読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。運営者はObsidianを入れていますが、使い心地はこの記事には書いていません。メニュー名は公式の表記のとおりです。公式のページは要約の形で取得したため、読めていない細部があり、その箇所は「公式の資料では確認できていない」と書きました。
先に結論
- まず使うのは3つ。 ノートを書く、
[[でつなぐ、バックリンクで戻る、の3つです。これだけでObsidianの中心の使い方になります(公式ヘルプのLink notesに書かれた最初の手順)。 - あとから足す。 日記(Daily notes)、ひな形(Templates)、表のように見る(Bases)、図で考える(Canvas)は、必要になってからで構いません。コアプラグインは「Settings → Core plugins」で入り切りできると書かれています。
- Web記事を集めるなら Web Clipper。 保存先は自分のVaultで、内容はMarkdownです。
- 公開・同期・共同編集は有料の追加サービス。 04の記事で扱います。
前提:用語をそろえる
- バックリンク:「このノートにリンクしているノート」の一覧です。右サイドバーの「Backlinks」タブにあります。
- グラフビュー:ノートを丸(ノード)、リンクを線で描いた図です。
- プロパティ:ノートの先頭に書く、名前と値のメモ書きです(題名、日付、タグなど)。公式は、YAMLという形式で、2本の
---の間に書くと説明しています。 - コアプラグイン:Obsidianの公式チームが作って、アプリに入っている機能です。
- Bases:プロパティを使って、ノートを表やカードのように並べて見る機能です。
- Canvas:ノートや画像を自由に置いて線でつなぐ、広い作業スペースです。
たとえ話:付箋を貼った壁と、その壁の写真
付箋(ノート)を壁に貼って、毛糸(リンク)でつないでいくところを想像してください。毛糸をたどれば関係するメモにすぐ行けるのがリンクとバックリンクです。壁全体を引きで撮った写真がグラフビューです。壁を自由に模様替えして図にするのがCanvas、付箋を表にして並べ直すのがBasesに近いイメージです。これは僕らのたとえで、公式の表現ではありません。
場面ごとの使い方と、公式の根拠
| 場面 | できること | 公式のどこに書かれているか |
|---|---|---|
| ①メモを書いて、つなぐ | [[ で別のノートにリンクする。リンクの先がまだない場合も作れる |
ヘルプ「Link notes」「Internal links」 |
| ②つながりを見る | バックリンク、アウトゴーイングリンク、グラフビュー | ヘルプ「Link notes」、プラグイン一覧、「Graph view」 |
| ③毎日の記録をつける | 日付つきのノートをワンクリックで開く、ひな形を自動で入れる | ヘルプ「Daily notes」「Templates」 |
| ④ノートを表や一覧で整理する | プロパティを列にして、表、リスト、カード、カンバン、地図で見る | ヘルプ「Introduction to Bases」「Properties」 |
| ⑤図やアイデアマップで考える | ノート、画像、ウェブページを広い面に置いて線で結ぶ | ヘルプ「Canvas」 |
| ⑥Webの記事や論文を集める | ブラウザ拡張で、ページや強調した部分をVaultに保存する | ヘルプ「Introduction to Obsidian Web Clipper」、obsidian.md/clipper |
| ⑦他のアプリから引っ越す | 「Importer」プラグインでNotion、Evernoteなどから変換する | ヘルプ「Import notes」 |
| ⑧ノートをウェブで公開する | ウィキ、ドキュメント、デジタルガーデンとして公開する(有料) | ヘルプ「Introduction to Obsidian Publish」 |
| ⑨複数の端末や仲間と使う | 端末間の同期、共有Vault(最大20人。リアルタイムの同時編集は非対応。有料) | ヘルプ「Introduction to Obsidian Sync」 |
①②メモを書いて、つなぎ、見渡す
公式のLink notesのページに書かれている最初の手順です。
[[と打ち、ノート名の一部を入れてEnterを押すと、リンクが入ります。- リンクを
Ctrlを押しながらクリックする(MacはCmd)と、リンク先が開きます。 - まだないノートへのリンクは、薄い色で表示されます。同じ操作で、そのノートを作れます。
- 右サイドバーの「Backlinks」タブを開くと、そのノートを指している他のノートが「Linked mentions」に出ます。
- 「More options」から「Open linked view」、「Open local graph」と進むと、そのノートに近いノートだけの図が出ます。
Internal linksのページには、リンクの種類も整理されています。[[ノート名#見出し]] で見出しへ、[[ノート名#^識別子]] でブロック(段落や箇条書き1行など)へリンクできます。表示する文字を変えるには [[Example|Custom name]] と縦線を使い、別名は「エイリアス」で持てます。ただし、引用、コールアウト、表の中の一部へのリンクは対応しておらず、ブロック参照はObsidianの外では動かない、と書かれています。
グラフビューは、ノートが丸、リンクが線で、他のノートからのリンクが多いほど丸が大きくなる、と説明されています。全体の「global graph」と、いま開いているノートの近くだけの「local graph」があります。「Orphans」の切り替えで、どこともつながっていないノートも出せます。
③毎日の記録:Daily notes と Templates
- 「Daily notes」は、リボンのカレンダーのアイコンか、コマンドパレットの「Open today's daily note」で、今日の日付のノートを開きます。なければ作られます。標準では空で、名前は「YYYY-MM-DD」形式です。
- 設定は「New file location」「Date format」「Template file location」の3つです。
- 「Templates」は、先に「Template folder location」を決めてから、「Insert template」で挿入します。
{{title}}、{{date}}、{{time}}が使えると書かれています。 - Templatesのページには、Live Previewだと、引用符のない変数がプロパティの画面で書き換わることがある、という注意もあります。そのときは、ソースモードで編集するよう書かれています。
④表や一覧で整理する:プロパティとBases
- プロパティの型として、Text、List、Number、Checkbox、Date、Date & time、Tags が挙げられています。
- 「Bases」は、ノートとそのプロパティを、表のように見て、並べ替え、絞り込みをするコアプラグインです。データは、あくまで手元のMarkdownファイルとプロパティの中にある、と書かれています。
- 見せ方(ビュー)は、Table、List、Cards、Kanban、Map です(Mapは、別のプラグイン「Maps」を入れて使う、とプラグイン一覧に書かれています)。数式で計算した値を列にもできます。
- 保存は、
.baseというファイルか、ノートの中のコードブロックです。 - 更新履歴には、2026年10月5日のデスクトップ版1.14で、Basesにカンバン表示などが加わったと書かれていました。
⑤図で考える:Canvas
- 「Canvas」は、無限に広い2次元の作業面です。ノートや、リンク先、添付ファイル、ウェブページを並べて、つなげられます。
- 追加できるのは、テキストカード、Vaultの中のノート、画像・音声・PDFなどのメディア、ウェブページ(「Add web page」)、Basesのファイル、フォルダです。
- ファイルは
.canvas形式で、「open JSON Canvas format」という公開された形式で保存される、と書かれています。デスクトップでは「Export as image」でPNGにできます。
⑥Web記事を集める:Web Clipper
- 公式の説明では、無料のブラウザ拡張で、Webの内容をVaultに保存します。ページを「ハイライト」することもできます。トップの案内には「Web Clipper is free, open source.」とあります。
- 入手先は、Chrome ウェブストア(Chrome、Brave、Arc、Orionなど)、Firefox Add-Ons、Safari(macOS、iOS、iPadOS)、Edge Add-Onsと書かれています。
- 「Templates」で、記事、レシピ、論文など、サイトごとの保存形式を決め、URLで自動的にひな形を選ばせられます。保存先は、新しいノート、既存のノートの上か下、デイリーノートの上か下から選べます。
- 保存した内容は、自分のVaultにMarkdownとして入る、と書かれています。ハイライトと設定はJSONで書き出せます。
- AIに関わる機能「Interpreter」もありますが、データの行き先が変わるため、03の記事で扱います。
⑦引っ越し
公式ヘルプは、Importerプラグインで、Notion、Evernote、Apple Notes、Google Keep、Bearなどから取り込めると書いています。詳しい一覧は01の記事にあります。
⑧公開:Publish
選んだノートだけを「Publish」で公開できます。サイトの住所は publish.obsidian.md/(サイトID) の形です。公式ヘルプ自身も、Publishで動いていると書かれています。パスワード、独自ドメイン、SEOなどのページも用意されています。料金は04で扱います。
⑨同期と共同編集
Syncは、複数端末での同期、バージョン履歴、共有Vaultでの共有に対応する有料サービスです(公式ヘルプ「Introduction to Obsidian Sync」)。共有Vaultについては、公式ヘルプ「Collaborate on a shared vault」に、招待できるのはVaultの持ち主だけ、共同作業者は最大20人、各共同作業者に自分のSyncの有効な購読が要る、と書かれています。権限は細かく分けられず(公式は「まだ未対応」と書いています)、共同作業者は、招待以外は持ち主と同じ権限になります。リアルタイムの共同編集には対応しておらず、同じファイルを同時に編集した場合は同期のときに統合される、とも書かれています。
公式が挙げる、最初から入っている機能(抜粋)
公式のプラグイン一覧にある名前を、主なものだけ並べます(確認日2026-10-23)。
| 名前(公式の表記) | 公式の説明の要約 |
|---|---|
| Backlinks | ノートへのリンクと、リンクされていない言及を表示 |
| Bases | プロパティでファイルを並べ替え、絞り込み、編集するビューを作る |
| Canvas | 広い面にアイデアを配置 |
| Daily notes | 日付でノートを作って開く |
| File recovery | 一定間隔のスナップショットから作業を戻す |
| Graph view | ノート同士の関係を表示 |
| Quick switcher | キーボードでノートを検索、作成、開く |
| Search | Vault内のファイルを探す |
| Templates | あらかじめ決めた内容をノートに挿入 |
| Web viewer | 外部リンクをObsidianの中で開く |
| Workspaces | 画面の配置を保存して切り替える |
| Sync、Publish | 有料サービスの入り口(アカウントと購読が必要) |
ほかに、Importer(他アプリからの変換)とMaps(Basesの地図ビュー)が、「Obsidianチームが維持する別のプラグイン」として載っています。
公式が出す「ふだんの使い方の例」について
公式トップページの見出しには、「Links」の説明のほかに、「Your thoughts are yours.」「Your knowledge should last.」「Spark ideas.」「Sync securely.」「Publish instantly.」といった言葉が並びます。使い方の具体例(手順つき)は、読んだ範囲では、Link notes、Daily notes、Templates、Canvas、Publishの各ヘルプに散らばっていました。まとまった「業務別のレシピ」の形では、見つかりませんでした。
トップページに挙がっていた、コミュニティ製のプラグインの名前は、Calendar、Kanban、Dataview、Outliner、Tasks です。これらはコミュニティの作るもので、公式が運営するものではありません。AIの機能についても、トップページは触れていませんでした。
僕らの見立て(事実とは分けています)
- 初めての人は、まず「1つのVault、デイリーノート、リンク」だけで1週間使って、物足りなくなってからBasesやCanvasを足すと、機能の多さに迷いにくいと思います。
- 「タグとフォルダのどちらで整理するか」で悩む場面は多いはずですが、読んだ範囲の公式ページには、特定の整理法の推奨は見つかりませんでした。リンクとプロパティを使えば後から並べ替えられるので、最初の分類にこだわらなくてよいと僕らは考えます。
- ただし、これは僕らの考えで、公式の推奨ではありません。
誤解されやすい点と、今日からできること
誤解されやすい点
- グラフビューが主役ではない。 公式は、グラフを「関係を見る」ための機能として説明しています。使い込むほど意味が出る機能で、最初はリンクを増やす方が先です(これは僕らの見立てです)。
- Basesはデータベースそのものではない。 データは、手元のMarkdownファイルとプロパティの中にある、と公式は書いています。
- コアプラグインは全部がオンではない。 一部は初期状態でオフです。「Settings → Core plugins」で確かめます。
今日からできること
- 3つのノートを作り、
[[で互いにリンクする。 - 「Backlinks」を開いて、戻ってこられることを確かめる。
- 「Daily notes」をオンにし、今日のノートに1行書く。
- 興味が出たら、プロパティを足して、Basesで表にしてみる。
気をつけること
- この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。運営者はObsidianを入れていますが、使い心地はこの記事には書いていません。公式の資料を読んだ範囲です。
- 公式のページは要約の形で取得しました。Syncの共有Vaultの人数や権限は、公式ヘルプ「Collaborate on a shared vault」で確認しました(上の⑨)。
- コミュニティのプラグイン(Calendar、Dataviewなど)は、公式が運営するものではありません。入れる前に、03の記事の注意を読んでください。
- 機能や画面は更新で変わります。更新履歴には、2026年10月22日付で1.15.0の項目がありました(「catalyst」の印で、一般公開の印ではありませんでした)。
出典
- Home - Obsidian Help(Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Obsidian(トップページ、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Link notes(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Internal links(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Graph view(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Daily notes(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Templates(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Properties(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Introduction to Bases(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Canvas(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Plugins(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Introduction to Obsidian Web Clipper(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Web Clipper templates(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Obsidian Web Clipper(Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Import notes(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Introduction to Obsidian Publish(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Set up Obsidian Publish(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Introduction to Obsidian Sync(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Collaborate on a shared vault(Obsidian Help、Obsidian、確認日 2026-10-23)
- Changelog(Obsidian、確認日 2026-10-23)