3行でいうと

  • クラウド版は、n8nが毎日バックアップを取ると法務ページに書かれています。ただし、自分でダウンロードできるのは、ワークフローだけで、認証情報は含まれません(公式のドキュメント)。
  • 無料トライアルを使い終えて、アップグレードしなければ、インスタンスは削除されます。ワークフローをダウンロードできるのは、終了後90日間だけです。
  • セルフホストでは、バックアップも、更新も、安全対策も、自分の仕事です。特に、認証情報を暗号化する「鍵」を失うと、復元しても認証情報を読めない、と公式の説明から読めます。
  • 料金は、料金ページで「月あたり、年払い」の表示です。2026年10月23日の表示は、Starterが20€、Proが50€、Businessが667€、Enterpriseは「Contact Sales」でした。
  • 解約や削除は、規約で決まっています。年払いは「返金なし」、アカウントの無効化(deactivation)後の顧客データは「通常6か月後に削除」と書かれています。

この記事は、公式の資料を2026年10月23日に読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。画面名・メニュー名・コマンド・価格は公式の表記を写しています。公式ページは要約の形で取得したため、読めていない部分は「公式の資料では確認できていない」「読んだ範囲では見つからなかった」と書きます。僕らの見立て(おすすめ)は、必ず「見立て」と書いて事実と分けます。

先に結論

前提:用語をそろえる

たとえ話:レンタル倉庫と、自宅の物置

クラウド版は、レンタル倉庫のようなものです。倉庫の会社が毎日、全体の控えを取ってくれますが、荷物を取り出せるのは、会社が決めた窓口の形(ワークフローだけ)です。セルフホストは、自宅の物置です。何を入れても、どう取り出しても自由ですが、火事や盗難の備えは自分でします。鍵(暗号化キー)を無くすと、金庫(認証情報)の中身は読めません。これは僕らのたとえで、公式の表現ではありません。

クラウド版:保存と履歴

公式の「Manage your data」のページによると、次のとおりです。

プラン 保存する実行の最大数 ログの保持期間
Start(旧)と Starter 2,500 7日
Pro 25,000 30日
Enterprise 50,000 無制限

法務ページ(Security)は、次のように書いています。

公式のドキュメントの「Manage your data」には、データの物理的な場所と、自分で取れるバックアップ、データの削除、書き出しは、書かれていませんでした。

クラウド版:更新

公式の「Update your version」のページによると、バージョンを変えられるのはインスタンスのオーナーだけです。クラウドコンソールの「Instance settings」の「Updates」で、自動(更新の頻度と、更新してよい時間帯)か手動(「n8n version」のプルダウン)かを選びます。n8nは、安全のための修正を全員に届けるため、どの設定でも、少なくとも2週間に1回は更新する、と書かれています。経路は「Beta」(新しい版をすぐ受ける)と「Stable」(Betaで動いたあとの、より落ち着いた版。公式は重要な業務に勧める)があります。1回の更新で、約1〜2分、止まります。メジャーな更新やデータベースの移行を含むものは、元に戻せない、と警告されます。

クラウド版:ワークフローをダウンロードする

公式の「Download workflows」のページによると、次のとおりです。

  1. クラウドコンソールを開きます。
  2. サイドバーの「Export」で「Data export」のページを開きます。
  3. 「Workflow backups」の「Backup」のプルダウンで、バックアップを選びます。
  4. 「Download workflows」を押します。新しいタブに書き出しが開きます。

  5. 誰ができるか:インスタンスのオーナー。

  6. 含まれるもの:ワークフローだけ。認証情報は含まれません。
  7. できないとき:新しいインスタンスや、長く止まっていたインスタンスは、バックアップがないことがあります(「No backups available yet」)。PostgreSQLで運営されているインスタンスは、まだ書き出せず、「Export is unavailable for this instance」と出て、サポートへの問い合わせが案内されます。
  8. 近道:「Overview」ページの「Latest backup」のカードに「Download」があります。

セルフホスト:バックアップと復元

公式の「Back up and restore」のページは、次のように書いています。

取るもの

コマンドでの書き出し

n8n export:workflow --backup --output=backups/workflows/
n8n export:credentials --backup --output=backups/credentials/

公式は、コマンドごとに別の出力先を使うよう書いています。Dockerでは、backups/ を、コンテナの外のフォルダとつながないと、残りません。このコマンドのバックアップには、ユーザーとロール、実行履歴とログ、変数、インスタンスの設定(暗号化キーを含む)が入りません。公式は、ワークフローと認証情報を別のインスタンスに移すには使えるが、インスタンス全体の復旧にはこれだけでは足りない、と書いています。

暗号化キー

認証情報は暗号化して保管されます。復元したデータベースや、暗号化された書き出しを読むには、config ファイルの鍵か、自分で決めた N8N_ENCRYPTION_KEY が要ります。

復元

更新の前は、まず全体のバックアップを、と書かれています。

セルフホスト:更新、安全、ライセンスキー

プランの違い:料金ページの表示のまま

n8nの料金ページ(https://n8n.io/pricing/)の、2026年10月23日の表示です。価格は「月あたり、年払い」の表示で、月払いの金額は、読んだ範囲では見つかりませんでした(月払いと年払いの切り替えはあり、「Annually (Save 17%)」と表示)。ページには「All plans include unlimited users & workflows and every integration」と書かれています。

プラン 表示された価格 月の実行回数 運営 そのほか(公式の表示)
Starter 20€/月(年払い) 2.5K(ステップは無制限) n8nが運営 共有プロジェクト1つ、同時実行5、Assistantクレジット1,600/月、モデルをAPIキーなしで使える、フォーラムのサポート
Pro 50€/月(年払い) 10K(ステップは無制限) n8nが運営 共有プロジェクト3つ、同時実行は最大50、Starterの内容に加え、7日分のinsights、Assistantクレジットは最大9,600/月、管理者ロール、ワークフロー履歴
Business 667€/月(年払い) 40K(ステップは無制限) セルフホストのみ(n8nが運営する版はウェイトリスト) 共有プロジェクト6つ、SSOとLDAP、30日分のinsights、複数の環境、キューモード、Gitのバージョン管理
Enterprise 「Contact Sales」 個別 n8nが運営、またはセルフホスト 共有プロジェクトは無制限、同時実行は200以上、365日分のinsights、外部の秘密情報の保管、ログのストリーミング、SLA付きの専任サポート

見立て:金額は、年払いの月あたりの表示なので、1年分を前払いする形になります。試す段階では、無料トライアルかCommunity版で足ります。本契約の前に、同時実行や実行回数が足りるかを、料金ページの比較表で確かめるのが無難と考えます。

実行の数え方と、超えたとき

実行の数は、本番の実行だけです(Schedule Triggerは1回ごと、Webhookは受け付けた1回ごと、手動実行とサブワークフローは数えない。02を参照)。Self-Serve Termsは、プランの上限を超えた場合、n8nがアカウントをアップグレードすることがあり、14日前の通知で異議を言える、と書いています(1.7)。

クレジットの決まり

解約、ダウングレード、削除(Self-Serve Termsなど)

公式の「Self-Serve Terms」(最終更新2026年8月28日)の記述は次のとおりです。この記事は規約の要約で、解釈の助言ではありません。

AI機能については、別の「AI Terms」があります。顧客がAIの出力に責任を持つこと、出力の正しさを自分で確かめてから使うこと、死亡や重い傷害、重大な法的責任につながりうる高リスクの用途を禁じること、が書かれています。

書き出す、持ち出す

消す

今日からできること

  1. クラウド版:トライアルを始めたら、終了日を控えます。続けないなら、終了前にワークフローをダウンロードします(終了後90日は取れますが、早い方が安全です)。
  2. セルフホスト:データの置き場所(ボリューム、データベース)と、暗号化キーの保管先を、最初に決めます。キーは、バックアップとは別の場所に控えます(「別の場所」は僕らの見立て)。
  3. 共有の前:JSONを渡す前に、認証情報の名前を確認します。
  4. 更新の前:全体のバックアップを取ります。

気をつけること

出典