3行でいうと

  • 読んだ公式ページに、パソコン用のインストーラーやOSごとの手順は出てきません。シナリオは、公式ヘルプの手順ではブラウザの画面(Scenario Builder)で作ります。専用アプリの扱いは、後ろの表のとおり「読んでいない」ものがあります。
  • 準備の順番は、登録、組織の作成、アプリの「接続」、最初のシナリオ、です。組織を作るときのRegion(USかEU)は、あとから変えられません。
  • 接続は、アプリごとに作ります。GoogleとSlackは、画面の案内に従って「サインインして許可する」形です。AIモデルの会社(AnthropicやGoogle)の接続は、会社の画面で作ったAPIキーを貼る形です。
  • 外のAIアプリからMakeを呼ぶ準備は、プロフィールのAPI accessタブでトークンを作ることです。作った直後にしか全体を見られない、と公式ヘルプに書かれています。
  • 登録フォームの入力項目や、日本語の画面があるかは、読んだページで確認できていません。

この記事は、公式の資料を2026年10月25日に読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。

先に結論

前提:用語をそろえる

01と重なる用語(シナリオ、モジュール、トリガー、クレジット、組織、チーム)は、01を見てください。この記事で新しく出る用語だけ並べます。

たとえ話:建物の入館証

Makeを、いろいろな会社が入った大きなビルだと考えます。自分のアカウントは、ビルへの入館登録です。組織は、そのビルの中の自分の階で、階の場所(USかEU)は、入るときに決めると変えられません。接続は、「この部屋(GoogleやSlack)に出入りしてよい」と書かれた入館証で、部屋ごとに1枚作ります。APIトークンは、ビルの外から電話で用事を頼むときの合言葉です。これは僕らのたとえで、公式の表現ではありません。

手順0:入手と、OSごとの違い

公式ヘルプの手順は、ブラウザの画面でシナリオを作る前提で書かれていました。OSごとの違いについて、読んだ範囲でわかることを表にします。

対象 公式ページに書かれていたこと この記事で読んだこと
Windows、macOS、Linux(パソコン) 専用のインストーラーやインストール手順は、読んだページに出てきません ブラウザで開く手順だけ。対応するブラウザの一覧は、読んだ範囲に見つかりません
スマートフォン(iOS/Android) 「Make mobile app」と「Devices(モバイル端末をMakeのアカウントにつなぐ)」という言及があります 入れ方・使える機能は読んでいません。「Expand your scenario」の手順は、前提にモバイルアプリを挙げています
自社内のアプリやデータベース 「On-premise agent(社内のアプリやデータベースに届くようにする)」という言及があります 手順は読んでいません
VS Code APIキーの記事に、VS Codeの拡張機能の設定にMakeのAPIキーが要る、とあります 拡張機能の入れ方は読んでいません
外のAIアプリ(Claude、ChatGPTなど) Make側のサーバーにつなぐ形(07で扱う) Makeの側に入れるものはなく、AIアプリ側の設定です

この表の「読んでいません」は、機能がないという意味ではありません。必要になったら、公式ヘルプの該当ページで確かめてください。

手順1:アカウントを作る、サインインする

公式ヘルプの Get started のページには、アカウント作成の手順がありませんでした。最初のシナリオの手順(Step 3)に、サインインのためのURLとして https://www.make.com/en/register が出てきます。01で読んだトップページの「Try it free」も、同じ登録ページにつながると書かれていました。

  1. ブラウザで、公式サイト(https://www.make.com/en)を開きます。
  2. 「Try it free」から、登録の画面に進みます。
  3. 画面の案内に従って登録します。入力項目やメール確認の流れは、読んだページに書かれておらず、この記事では確認できていません。
  4. 登録後、ダッシュボード(メインの画面)が開きます。公式の手順では、ここから「Create a new scenario」を押してScenario Builderに入ります。

Freeプランは、クレジットカードの登録も期間の制限もないと公式のトップページに書かれている、と01で整理しました。

手順2:組織を作る

公式ヘルプの Organizations の記事に、手順があります。新しい組織はFreeプランで、「My Team」というチームが1つついた状態で始まる、とあります(登録時に組織が自動で作られるかは、読んだページでは確認できていません。すでに組織がある場合、次の手順は「別の組織を作る」場合のものです)。

  1. 画面の右上の、自分の名前をクリックします。
  2. 「Profile」を選びます。
  3. 「Organizations」タブの「Create organization」を押します。
  4. ダイアログに入力します。
項目 公式の説明
Organization name 1〜128文字。先頭と末尾に空白は使えません
Region データを保存・処理するデータセンターの場所(USかEU)。作成後に変更できません
Timezone シナリオの実行予定や日付の読み取りに使われます
Country 実際にいる国。今のところMakeでは使われていません
Affiliate partner 任意。複数のアフィリエイトパートナーがチームにいる場合に設定できます
  1. 「Save」を押します。

複数の組織に入っている場合は、右上の自分の名前をクリックして、別の組織を選べます。

AIを使うときの「データがどこで処理されるか」は、Regionだけでは決まりません(手順6で触れます)。

手順3:ロールとメンバーの招待(1人で使うなら飛ばしてよい)

公式のOrganizationsの記事に、役割(ロール)が6つ書かれています。

ロール 公式の説明(言い換え)
Owner 全部できる。所有権の移転と組織の削除は、Ownerだけ
Admin 組織全体の設定、ユーザー、チーム、請求を管理。所有権の移転と組織の削除はできない
Member 組織の情報、ユーザー、クレジットの使用量などを見られる。チームの共有資源は、チーム内の役割による
Accountant 請求、支払い、クレジットの情報を見られる。変更はできない
App Developer アプリの導入と管理、エージェントや接続したシステムの作成と利用
Guest 組織の基本情報を見られる。おもに、接続の認証情報のお願い(credential request)を受ける

OwnerとAdminは、標準のチームすべてでチームの管理者の権限を暗黙に持つ、とあります。カスタムのロールもある、とあります。

招待の手順(OwnerかAdminだけ)は、次のとおりです。

  1. 左のサイドバーの「Org」をクリックします。
  2. 「Org Users」タブを開きます。
  3. 「Invite user」を押します。
  4. 「Email」「Name」「Team」(既定は My Team)「Role」を入れます。「Note」は任意です。
  5. 「Save」を押します。

招待は7日で期限が切れます。期限が切れたら、そのユーザーをいったん外して、もう一度招待する、と書かれています。ユーザーを外すには、「Org」の「Org Users」で、そのユーザーの「Role」列をクリックし、「Remove」から「Remove user」を押します。

チームを追加する手順は、Organizationsの記事には書かれておらず、別のTeamsの記事に任されています。その記事は読んでいません。

手順4:最初の画面で、場所を知る

公式の手順に出てくる画面の場所は、次のとおりです。公式に書かれていない場所(メニューの順番、アイコンの形)は、ここでは書きません。手元の画面と照らしてください。

やりたいこと 公式の手順に書かれた場所
シナリオを作る ダッシュボードの右上の「+ Create a new scenario」、または左サイドバーの「Scenarios」タブ
シナリオの名前を変える Scenario Builderの左上の「New scenario」をクリックして入力し、ツールバーの保存アイコンを押す
最初のモジュールを置く キャンバス中央の大きな「+」
実行の履歴を見る シナリオ一覧でシナリオをクリックし、「History」タブを開く
Webhookの待ち行列を見る 左サイドバーの「Webhooks」で選び、「Queue」タブを開く
MCPツールボックスを作る 左サイドバーの「MCP Toolboxes」→「Create」
組織のユーザーを見る 左サイドバーの「Org」→「Org Users」タブ
トークンを作る 右上の自分の名前→「Profile」→「API access」タブ

手順5:アプリの接続を作る(GoogleとSlackの例)

公式の「Create your first scenario」は、Googleスプレッドシートに行が増えたらSlackに知らせる、という例です。接続は、モジュールを置いたときに作ります。

Google(スプレッドシート)

  1. Scenario Builderで、キャンバス中央の「+」を押し、「Google Sheets」を探して選び、モジュール「Watch New Rows」を選びます。
  2. 接続の設定が出たら「Create a connection」を押します。
  3. 接続の名前を入れます(公式は、自分のGoogleアカウント名など、あとでわかる名前を例にしています)。
  4. 「Sign in with Google」を押します。
  5. Googleのサインインの窓で、アカウントを選びます。
  6. Makeに許可する内容が表示されます。確認して「Continue」を押します。

期待される結果:接続ができ、同じGoogle Sheetsを使う別のシナリオでも使える、と公式の手順にあります。

Slack

  1. キャンバスで、Slackのモジュール「Send a Message」を選びます。
  2. 「Create a connection」を押します。
  3. 「Connection type」で「Slack (user)」を選びます。
  4. 名前をつけるか、既定の名前のまま「Save」を押します。
  5. Slackのサインインの窓が開いたら、「Allow」を押します。複数のワークスペースがある場合は、使うチャンネルのあるワークスペースを選びます。

期待される結果:SlackのモジュールにSlackの接続が入ります。「Slack (user)」と並ぶほかの接続の種類は、読んだページに書かれていません。

接続の再認証・削除・置き換えの手順は、公式ヘルプのConnectionsの目次ページからは読み取れませんでした(個別の記事は読んでいません)。

手順6:AIの接続を用意する

MakeでAIを使う接続は、03で3種類(Make's AI Provider、自分のAIプロバイダーの接続、自動の接続)に分けて整理しました。ここでは、接続を作る画面の手順を、読んだページに沿って並べます。

Make's AI Provider(キーを用意しない)

公式の「Create your first AI agent」に、次のとおりあります。

Anthropic Claude(自分のAPIキーを貼る)

公式のアプリ資料(Apps Documentation)に、次の手順があります。

  1. AnthropicのClaudeコンソールにログインします。
  2. 画面左下の鍵のアイコンを押します。
  3. 「+ Create Key」を押し、ワークスペースを選び、キーの名前を入れて「Add」を押します。
  4. キーをコピーして、他人に見られない場所に控えます。あとからは見られない、と書かれています。「Close」を押します。
  5. Makeで、Anthropic Claudeのモジュールを置き、「Create a connection」を押します。
  6. 「Connection name」は任意です。「API Key」にキーを貼って「Save」を押し、求められたら認証します。

同じページの冒頭に「anthropic.com/earlyaccess でAPIの利用を申請する必要がある」という記載があります。古い記載の可能性がありますが、現在の扱いは、読んだ範囲では確認できていません。また、Free プランや試用では使えるモデルが限られる、とも書かれています。

「Simple Text Prompt」というモジュールは、接続もセットアップも要らない、とこのページにあります。

Google Gemini(AI Studioのキーを貼る)

  1. GoogleアカウントとGoogle Cloudプロジェクトを用意します(請求の要件は、このページに書かれていません)。
  2. Google AI Studioで「Get API key」→「Create API key」を押し、既存のプロジェクトを選ぶか、新しく作ります。プロジェクトを作る・選ぶには serviceusage.services.enable の権限が要り、無ければプロジェクトの所有者やIAM管理者に頼む、と書かれています。
  3. キーをコピーして、他人に見られない場所に控えます。
  4. Makeで、Google Gemini AIのモジュールを置き、「Create a connection」を押します。
  5. 「API key」の欄にキーを貼り、「Save」を押し、求められたら認証します。

「Simple text prompt」モジュールは、接続もAPIキーも要りません。

OpenAI

OpenAIのアプリ(モジュール)で接続を作る手順のページは、この記事では読めていません。読んだOpenAI関連のページは、MakeのMCPツールボックスをOpenAI側につなぐ手順で、向きが逆です(07で扱います)。

データがどこで処理されるか

公式ヘルプの「AI providers and data zones in Make」に、次のとおりあります。

手順7:外のAIから呼ぶ準備(APIトークンとスコープ)

外のAIアプリからMakeを呼ぶ方法は2つあります。OAuth(サインイン画面で許可)と、APIキー(トークン)です。OAuthは、トークンを作らずに、つなぐときの同意画面で組織とスコープを選びます(手順は07)。ここでは、トークンを作る手順を書きます。

トークンを作る

公式ヘルプ(API key)と、開発者向け資料(Connect using MCP token)の手順を合わせると、次のとおりです。2つの資料で、タブの名前が少し違います(ヘルプは「API access」タブの「Add token」、開発者向け資料は「API access」タブの「+ API token」)。手元の画面と照らしてください。

  1. 画面右上の自分の名前(またはプロフィールのアイコン)をクリックし、「Profile」を選びます。
  2. 「API access」タブを開きます。
  3. 「Tokens」の下の「Add token」(または「+ API token」)を押します。
  4. 「Scopes」を選びます。MCPのツールとしてシナリオを使うなら mcp:use を含めます(開発者向け資料)。
  5. 「Label」に、あとでわかる名前を入れます。
  6. 「Add」を押します。
  7. 作られたキーをコピーして、他人に見られない場所に控えます。「全体を見られるのはこのときだけ」と書かれています。

後から、プロフィールの「API Access」タブで、作ったキーを見て管理できる、とあります。

スコープの考え方

開発者向け資料の「Make roles and API scopes」のページから読めた内容です。

スコープの例 公式の説明(言い換え)
scenarios:read シナリオとフォルダーの一覧、詳細、ログ、ブループリントの取得
scenarios:write シナリオの作成、更新、複製、有効化・無効化、削除
scenarios:run APIでシナリオを動かす
connections:read / connections:write 接続の一覧・閲覧 / 作成、更新、削除、確認
hooks:read / hooks:write Webhookの一覧と受信 / 作成、更新、削除、有効・無効の切り替え
datastores:read / datastores:write データストアとレコードの閲覧 / 変更
mcp:use 開発者向け資料のMCPトークンの手順に出る。シナリオをMCPのツールとして使えるようにする(スコープの一覧ページには載っていませんでした)

ページ内に、チームの変数のスコープの綴りが teams-variables:read と team-variables:write のように揃っていない箇所がある、とありました。スクリプトに書く前に、原文で綴りを確認してください。

最小の権限にする考え方(僕らの見立て):このページは「最小権限」とは書いていません。ただ、読むだけなら :read、動かすだけなら scenarios:run、変えるときだけ :write と、資源ごとに分かれているので、トークンに付けるスコープは、使う資源に絞れる作りだと僕らは読みました。

トークンの失効(revoke)や入れ替えの手順は、読んだページに書かれていません。開発者向け資料に「Managing API token」というページがあることは、目次でわかりましたが、中身は読んでいません。

手順8:動作の確かめ方

確かめること どう見るか 期待される結果
登録できたか ダッシュボードが開く 画面の右上に自分の名前が出る(公式の手順の前提)
組織ができたか 「Profile」→「Organizations」タブ 作った組織が一覧に出る。Regionは変えられない
接続ができたか モジュールの設定で接続を選べる GoogleやSlackの接続の名前が選べる
接続が動くか 「Run this module」で試す(06) 出力の吹き出しにデータが出る。公式は「1回の試しで1クレジット使う」と書く
トークンができたか 「API access」タブ ラベルが一覧に出る。キー全体は作った直後だけ見える
AIの接続が動くか AIのモジュールを「Run this module」で試す(06) モジュールの出力に、返ってきた文章が出る。トークンの使用量が出るモジュールがある(Simple Text Promptは公式が出力に出ると書く)

つまずきと直し方

こんなとき 公式の資料から読み取れる確かめ方
地域(Region)を間違えて作った 作成後に変更できないと公式にあります。別の組織を作り直すことになります(組織の削除はOwnerだけ、元に戻せない、と書かれています)
招待したのに相手が入れない 招待は7日で期限切れ。いったんユーザーを外して、もう一度招待します
Googleの許可の画面で止まる 公式の手順は、アカウントの選択と、許可内容の確認、「Continue」です。止まる原因は、読んだページには書かれていません
Slackの接続で目的のチャンネルが出ない 複数のワークスペースがあるときは、チャンネルのあるワークスペースを選ぶ、と公式の手順にあります
Claudeの接続で失敗する APIキーが正しいか、Anthropicのアカウント側の条件(APIの利用申請の記載があります)を確かめます。ページに書かれていない原因は、ここでは扱いません
トークンの全体が見えなくなった 作り直す、が公式の記載から読み取れる選択肢です。再表示の方法は書かれていません
トークンでAIから呼べない スコープに mcp:use が入っているかを確かめます(開発者向け資料)。ほかの原因は07

気をつけること

出典