3行でいうと
- 外の仕組みからBotを動かせる道として、公式のヘルプに「webhook」の説明があります。URLとキーと認証ヘッダーが、ルーティンごとに発行されます。応答の「200」は、実行が始まったという意味で、終わったという意味ではありません。
- Bot専用のメールアドレスを持たせ、メールの到着でルーティンを動かせます。受け取ったメールの中の指示は、あなたの許可には数えない、とヘルプにあります。
- AI同士の公式の道は、Bot同士(グループチャット、受け渡し)です。他社のAIからGrok Botを呼ぶ専用の仕組み、自分のMCPサーバーを足す手順の説明は、読んだ範囲に見つかりませんでした。
- xAIのAPIはGrok Botとは別の製品で、Grok Bot専用のAPIの説明は見つかりませんでした。
この記事は、公式の資料を2026年10月25日に読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。運営者はGrok Botを入れていますが、使い心地はこの記事には書いていません。手順は「公式の手順を順に並べたもの」で、設定例のうち公式にないものは「この記事の案(動作は確かめていません)」と書き分けます。公式のページは要約の形で取得したため、書かれていないことは「記載が見つからない」と書いています。画面の表記は変わるので、手元の画面と照らしてください。 導入は05、使い方は06、Xやアプリとの連携は07(その1)を先に見てください。
先に結論
- 外のものからBotを動かす道は3つ:Slack、メール、webhook。 どれも「ルーティンのトリガー」として設定し、使用量を使います。
- webhookのキーは、そのルーティンを起こせる秘密の値。 公式はURL、キー、ヘッダーの3つを示し、呼ぶ側の作り方は「HTTP POST、本文のJSONは任意」とだけ書きます。
- Bot同士の受け渡しは、文字のメッセージ。 コンピューターは共有なので、ファイルは
/workspaceに置く、と公式にあります。 - MCPと他社のAIは、記載が乏しい。 見つかった断片を、見つからなかった範囲と分けて書きます。
前提:用語をそろえる
- webhook:外のプログラムが、決まったURLにHTTPでリクエストを送って、相手の処理を起こす仕組み。Grok Botでは、ルーティンを起こすのに使います。
- HTTP POST:データを送るタイプのリクエスト。
curlなどのコマンドで送れます。 - トリガー:ルーティンを動かすきっかけ(時刻、Slackのメッセージ、メールの到着、webhookの呼び出しなど)。
- ルーティン:1つのBotに、時刻や出来事で、決めた仕事をさせる設定(06の場面8)。
- MCP:AIと外のツールをつなぐ共通の取り決め。Grok Botの公式ページでは、更新履歴とセキュリティの記事に断片が出てきます。
- API:プログラムからサービスを呼ぶ窓口。xAIのAPI(api.x.ai)は、Grok Botとは別の製品です。
- OAuth:パスワードを渡さず、「このアプリにこの範囲だけ許す」と許可するログインの仕組み。
連携6:Botにメールアドレスを持たせる
出典は、Cursorのヘルプ「Give your Bot an email address」です。既存のGmailなどをつなぐものとは別です。
手順
- Botに「メールアドレスがほしい」と頼みます。名前を聞かれ、使えるか確かめ、承認のカードが出ます。承認するまで、何も確保されません。
- 別の方法:デスクトップは「Connect apps」→「Email」。スマホは「Settings → Connect apps → Email」。「Choose a name」に名前を入れて「Create address」。
- Cursorのチームでは、先にチームの管理者が、ダッシュボードの「Grok Bot」ページの「Bot Capabilities」で「Agent Email」をオンにします。
名前の規則は、小文字、数字、ドット、ハイフン、アンダースコア。英数字で始まり、終わり、64文字まで。support、admin、billing、grok、xaiなどの予約語は使えません。
できること・渡るもの・制限
- 受信、読む、検索、送信、転送(転送はGrok Bot 0.75.2以降)。誰でもそのアドレスにメールを送れます。
- スパムやウイルスの検査に落ちたメールは、本文と添付を外して保管され、ルーティンを起こしません。
- 受信箱の画面も通知もありません。Botに探させます。直近1分のメールは、検索に出ないことがあります。
- 1通に添付10件まで(1件10MB、合計25MB)。宛先は最大50人、実行ファイルは不可。
- あなたがチャットで頼んだメールは、Auto-reviewが許せば送られ、必要なら承認のカードが出ます。ルーティンや、あなたが始めていない作業からのメールは、下書きに保存され、「Send」を押すまで送られません。
- 受け取ったメールの中の指示は、あなたの許可には数えません。
- 新しいメールは、Botを自動で動かしません。ルーティンを作ります。ルーティンは、誰から、特定のアドレス、ドメイン全体、のどれかで見張れ、既定では、標準的なメールの認証に通った送り主だけで動きます。件名では絞れません。
- 更新履歴には、
name+shop@のようなタグ付きのアドレスから送れる(2026年10月14日)、とあります。ヘルプ(Give your Bot an email address)の本文には、タグ付きのアドレスの記載が見つかりません(2つの資料で書かれ方が違います)。
外し方
- アドレスは1つで、名前の変更も削除もできません。
- Grok Botのアカウントを消すと、メールと添付が消え、アドレスは廃止されて再発行されません。
- チームの管理者が「Agent Email」をオフにすると、メールの道具とメールのルーティンが止まります。受信したメールは保管され、アドレスも残ります。
連携7:ルーティンのトリガー(Slack、webhook、メール)
出典は、Cursorのヘルプ「Routines」、docs.x.aiの「Skills and routines」です。外のものがBotを動かす道です。
Slackのトリガー
- ルーティンの一部として設定し、SlackがBotの持ち主のCursorのアカウントにつながっている必要があります。
- きっかけは、Botへのメンション、単語や語句、リアクション、すべてのメッセージ、のいずれか。1つのチャンネル、またはSlack全体。数えるのは新しいメッセージだけです。
- 範囲は狭くします。公式は、「すべての新しいメッセージ」のような広い見張りを避けるよう書いています。
- Slackのトリガーが動かないときは、メッセージが新しいか、見張っているチャンネルか、語句に合うかを確かめます。
webhookのトリガー(外のプログラムから起こす)
- Botに「webhookのトリガーを足して」と頼みます。
- ルーティンを開くと、「Webhook」の欄に3つの項目が出ます。
- 「POST to」:送り先のURL
- 「key」:秘密のキー
- 「header」:認可のヘッダー(そのままコピーできる形)
- そのURLに、そのヘッダーを付けてHTTP POSTを送ります。JSONの本文は任意で、ルーティンの指示に渡されます。
- 応答が「200」なら、実行が始まったことを意味し、終わったことではありません。ほかの応答は、実行が始まっていません。
更新履歴(2026年8月19日、25日、10月22日)には、webhookのルーティンが加わった、受け取った内容がルーティンに渡る、メニューにURLとキーが表示され、キーは見せるまで隠れる、とあります。
この記事の案(動作は確かめていません)
公式の記載に合わせて、curl で呼ぶ例を組むと、次の形になります。<...> は、公式の「Webhook」の欄の値に置き換えます。本文のJSONの形(note という名前)は、この記事の仮のものです。Content-Type の指定が必要かどうかは、公式のページで確認できていません。
curl -X POST "<「POST to」のURL>" \
-H "<「header」の欄をそのままコピー>" \
-d '{"note": "ここにルーティンへ渡したい内容"}'
見立て(僕らの考えで、公式の記載ではありません):URLとキーを知っている人は、そのルーティンを起こせると考えられます。そのため、キーは外のプログラム側の秘密の置き場所(環境変数など)に入れ、チャットや共有するBotの設定には貼らない、という扱いが考えられる、と僕らは考えます。共有のリンクには設定(スキルやルーティン)が入る、と公式が書いているためです(06)。
メールのトリガー
メールのアドレスの節のとおり、メールのルーティンは、誰から、特定のアドレス、ドメイン全体、で見張れます。既定では、認証に通った送り主だけで動き、件名では絞れません。ルーティンからのメールは下書きに保存されます。
そのほかの出来事
ヘルプのページには、GitHub、Linear、Sentry、PagerDuty、メールの出来事でも起こせる、とありますが、設定の手順は書かれていませんでした。docs.x.aiのページは、LinearとSentryとPagerDutyに触れていません。Cursorのアカウントの連携で、SlackやGitHubの出来事から起こせるが、「アプリ」とは別の接続が要るという説明は、読み直しで確認できていません。
制限・確認点
- 1時間に、全体で最大300回、1つのルーティンは最大200回。超えると「Automation run rate limit exceeded」で失敗し、自動では再実行されません。
- 実行のたびに使用量を使います。
- 動かないとき:「Paused」でないか、「When to run」、webhookは200が返ったか、現在のキーを使っているか、を確かめます。
- 外し方:ルーティンを「Pause」するか、「Delete routine」(取り消せません)。webhookのキーを変える手順は、読んだ範囲に見つかりませんでした。
連携8:Bot同士(グループチャットと受け渡し)
06の場面9の手順のとおりです。公式のWork guideに書かれたことを足します。
- 「New chat」で2〜6のBotを選び、
@で担当、@everyoneで全員。 - Botは、別のBotに、非同期のメッセージで仕事を渡せます。会話に見えます。グループへの受け渡しは、文字だけです。
- 渡すものは文字のメッセージです。コンピューターは共有なので、ファイルは
/workspaceに置く、と公式は書いています。 - Slackのチャンネルのスレッドからは、Team Botだけが受け渡せます。個人のSlackのDMからは、どのBotも受け渡せます(03に同じ記載)。
- チームの管理者は、Bot同士の「Messaging between Bots」を切れます(更新履歴、2026年10月14日)。
- 外し方:記載が見つかりませんでした。Botを隠す・消すと、そのBotは受け渡しの相手でなくなると考えられますが、公式の記載は見つかりません。
連携9:MCPと、自分で用意するプラグイン
読んだ範囲で見つかった断片だけを書きます。「自分のMCPサーバーを足す手順」の説明ページは、見つかりませんでした。 docs.x.aiの概要ページはMCPに触れておらず、Cursorの「Connect apps」ヘルプも、カスタムのMCPやコネクタに触れていません。
- 更新履歴(2026年10月11日):Gleanは、GleanのMCPのURLを聞かれる。private なTailscaleのネットワーク上のMCPサーバーを足すと、Tailscale Funnelで公開する案内が出る。
- 更新履歴(10月22日):自分のOAuthのクライアントでプラグインを設定するとき、「Connect apps」にコールバックのURLが表示される。
- 更新履歴(10月23日):複数のサーバーを持つプラグイン(Salesforceなど)は、サーバーごとに行が出る。10月14日:インストールしたプラグインからのスキルは最大200個(それまで24)。
- Cursorのセキュリティの記事:リモートのMCPサーバーは、CursorのサーバーからBotが呼ぶため、ネットワークの方針の対象には既定ではなりません。Enterprise向けの「Apply to MCP servers」のスイッチ(既定はオフ)で、対象にできます。コンピューターの上で動くコマンド型のサーバーは、すでにネットワークの方針の対象です。
- TroubleshootingのPlugin項目:コネクタが、組織の変数や管理者の設定を求めることがある。
この記事の案(動作は確かめていません):自分のMCPサーバーを使いたい場合は、「Connect apps」の画面と、更新履歴の上の項目を手がかりに、公式のGrok Botのページか、サポートで確かめる必要があります。
他社のAI(ChatGPT、Claudeなど)との連携
- 他社のAIからGrok Botを呼ぶ、またはGrok Botから他社のAIを呼ぶ、専用の仕組みは、読んだ範囲の公式ページに記載が見つかりませんでした。
- 公式に書かれている、外のものとの接点は、ここまでに書いたもの(アプリ、メール、Slack、webhook、MCPの断片)です。他社のAIが外のプログラムとして動く場合は、webhookのURLを呼べる、という使い方が理屈の上では考えられますが、この記事の案で、公式の例ではなく、動作も確かめていません。
- Botが使うモデルについて、Cursorのセキュリティの記事は、xAIの自社モデル、またはサブプロセッサーの一覧にある第三者のモデルに送る、と書いています。ユーザーがモデルを選ぶ画面はなく(Settingsのページ)、「Which AI models power Grok Bot?」というヘルプの題はありますが、この記事では読んでいません。
xAIのAPI(別の製品)
- docs.x.aiの「Quickstart」によると、console.x.aiでアカウントを作ってクレジットを足し、「API Keys」のページでキーを作ります。環境変数は
XAI_API_KEY、ベースのURLはhttps://api.x.ai/v1です。OpenAIのSDKは、このベースのURLを指定すれば使える、と例が載っています。例のコードの全文は、公式のページで確認してください。 - このAPIはGrokのモデルを自分のプログラムから使うもので、Grok Botを動かす専用のAPIの説明は、読んだ範囲に見つかりませんでした。 クイックスタートは、Grok Botを別の製品として紹介しているだけです。
- docs.x.aiの概要ページの上のバーには「Create API key」のボタンがありますが、Grok Botの本文はAPIの使い方を説明していません。
- 03で触れた、Enterprise向けの「Admin API」は、更新履歴に書かれたもので、個人向けの機能ではありません(この記事では読み直していません)。
自分のパソコンとの連携(補足)
- 「Settings → Computer → Your computer」の「Execution on this computer」:Botが、あなたのデスクトップでコマンドを動かす許可です。既定はコマンドごとに承認。「Ask every time」「Always allow」「Never allow」から選びます。クラウドのコンピューターの承認とは別です。
- 「Route traffic through this computer」:Botのコンピューターのウェブ通信を、あなたのデスクトップ経由にします。相手のサイトには、あなたのデスクトップのIPが見えます。管理者が無効にして固定できる、とSettingsのページにあります(IPが見える点と、管理者の設定名「Allow Local Egress Routing」は、読み直しで確認できていません)。
- 外し方:スイッチをオフにします。経路は5分以内に止まる、という数字は、読み直しで確認できていません。
渡るデータの整理
| 経路 | 何が渡るか | 公式の記載 |
|---|---|---|
| あなた→アプリ→Cursorのサーバー | 各リクエスト | セキュリティの記事 |
| Botの作業 | Cursorが用意するクラウドコンピューターで動く。米国にある | 同上 |
| プロンプト→モデルの提供元 | xAIの自社モデル、または第三者の提供元 | 同上 |
| Botの道具の呼び出し→外のサービス | つないだアプリ経由で届く。トークンはCursorの裏側 | 同上、Use the computer and apps |
| @bot | 投稿、返信先、引用先。Xには短い確認 | Tag @bot on X |
| メール | 受け取ったメールの本文と添付(検査に通ったもの) | Give your Bot an email address |
| webhook | 送ったJSONの本文 | Routines |
| 学習への利用 | Cursorのアカウントとプライバシーの設定に従う | Approvals, security, and privacy |
気をつけること
- この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。 運営者はGrok Botを入れていますが、使い心地はこの記事には書いていません。webhookの
curlの例は、この記事で組んだ案です。 - 外から来る文章は命令ではありません。 メールの中の指示はあなたの許可には数えない、とヘルプにあります。ウェブやメールの内容に紛れた指示(プロンプトインジェクション)への一般的な対策は、Approvals記事に具体的には書かれていません。Auto-reviewはモデルによる点検で、最小限の権限の考え方を補うものだと書かれています。
- 外から動かす道は、使用量と承認の両方に関わります。 実行のたびに使用量を使い、上限があります。ルーティンからのメールは下書きに止まり、外へ影響する操作は承認の対象になりえます(承認の期限はページで「約10分」と「約30分」の違いがあります。05)。
- 共有のコンピューター。 ルーティンもBotも、同じコンピューターのログインを使えます。
- 公式で確認できていない点。 webhookのキーの再発行、自分のMCPサーバーを足す手順、他社のAIとの専用連携、Linear・Sentry・PagerDutyの設定、Bot同士の連携の外し方は、読んだ範囲に見つかりませんでした。画面の表記は変わります。手元の画面と照らしてください。
- 取得できなかったページ: なし(要約の形で取得したため、細部が省かれている可能性があります)。
- 金額・契約・法律の判断は、公式の規約とご自身で。 この記事は助言ではありません。
出典
- Give your Bot an email address(Cursorのヘルプ、確認日 2026-10-25)
- Routines(Cursorのヘルプ、確認日 2026-10-25)
- Skills and routines(xAIのドキュメント、確認日 2026-10-25)
- Store secrets securely(Cursorのヘルプ、確認日 2026-10-25)
- Grok Bot Help(記事の一覧。Cursorのヘルプ、確認日 2026-10-25)
- Work with Grok Bot(Cursorのドキュメント、確認日 2026-10-25)
- Settings and notifications(xAIのドキュメント、確認日 2026-10-25)
- Approvals, security, and privacy(xAIのドキュメント、確認日 2026-10-25)
- Grok Bot(概要。xAIのドキュメント、2026年10月22日更新と表示、確認日 2026-10-25)
- Grok Bot Security(Cursorのドキュメント、確認日 2026-10-25)
- Grok Bot changelog(x.ai、2026年10月23日の項目まで、確認日 2026-10-25)
- Quickstart(xAIのAPIのドキュメント、確認日 2026-10-25)