3行でいうと

  • 扱うのは「Grok Bot」です。公式の説明では、Botは専用のクラウド上のコンピューターで動き、ブラウザ、コマンドライン、ファイルを使って、複数の手順にわたる仕事を進めます。ノートパソコンを閉じても動き続けると書かれています。
  • 使えるのは、macOS、Windows、Linuxのデスクトップアプリと、iPhone・iPad、Androidのアプリです。ただし、公式の資料同士で、Windows・Linux・Androidの書き方が少し違います(本文の表を見てください)。
  • ログインはCursorのアカウントです。「別のGrok Botのログインはない」と公式のドキュメントにあります。使う権利は、Cursorの有料プラン、Teamsプラン、またはSuperGrok系の購読を「リンク」する形などで得ます。
  • データについては、「クラウドへのデータ保存が必須で、Legacy Privacy Mode(古いプライバシーモード)では使えない」と公式に書かれています。Botを複数作っても、クラウドのコンピューターは1台を共有します。
  • 発表時(2026年8月11日)の公式の発表は「ベータ」と書いています。のちの公式ドキュメントには、ベータという言葉を使わないページもあります。この記事では、両方を書き分けます。

この記事は、公式の資料を2026年10月23日に読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。運営者はGrok Botを入れていますが、使い心地はこの記事には書いていません。画面名・ボタン名・金額は公式の表記を写しています。公式のページは要約の形で取得したため、「書かれていない」と言い切らず「読んだ範囲では見つからなかった」と書いています。ページによって更新日や書き方が違い、食い違う所があるので、その点も書き分けました。

先に結論

前提:用語をそろえる

たとえ話:「合鍵を預けた、在宅の事務スタッフ」

チャットのAIが「電話で相談できる専門家」だとすれば、Grok Botは「自分のパソコンを持った在宅スタッフに、仕事を頼む」感覚です。あなたは「この件を、このサイトとこの資料で調べて、報告書にして」と頼みます。スタッフは自分のパソコンで、ブラウザを開き、ファイルを作り、できあがったら声をかけます。メールを送る、お金を使う、といった取り返しのつかない操作の前には、「確認してよいですか」と戻ってきます。ただし、合鍵(ログイン情報)を預ける以上、何を預けるかは慎重に決める必要があります。これも僕らのたとえで、公式の表現ではありません。

どの製品か:同名の候補との切り分け

公式サイトを検索して、「Grok」の名前がつく候補を確認しました。notes.md にも同じ内容を書いています。

候補 公式の説明(読んだ範囲) このガイドで扱うか
Grok Bot(x.ai/bot) 「AI teammates you can give real work to」。Botが専用のコンピューターで仕事を進める。アプリはデスクトップとスマホ 扱う
X上のGrok(Xのヘルプ「About Grok」) Xに組み込まれたAIアシスタント。Xのアプリとウェブのナビゲーションバーにある、Grokのアイコンから開く 扱わない(別のガイド)
Xで「@bot」を付けて返信する使い方 Grok Botの公式ドキュメントに「Tag @bot on X」として載っている、Grok Botへの依頼の入口 扱う(03)
xAIのAPI(docs.x.ai) Grokのモデルを自分のアプリに組み込むためのツール。X Premiumの購読とは別の課金 03で、つなぎ方の1つとして短く扱う
Xで「@grok」と呼びかける使い方 読んだ範囲の公式ページに、説明が見つからなかった(Xのヘルプ「About Grok」は、ナビゲーションバーのアイコンから開く使い方を説明している) 扱わない
「Grok」の名前がつくコミュニティ製のボット(GitHubなどの有志の作品) 検索結果に出てきたが、中身は読んでいない。公式が運営するものではない 扱わない

見立て(僕らの考えで、公式の推奨ではありません):「Grok」「bot」という語は紛らわしいので、アプリの名前が「Grok Bot」で、Xでの呼び出しが「@bot」(「@grok」ではない)と覚えておくと、混ざりにくいと思います。公式のドキュメントには、「@grok」も付けた投稿には@botの返信がつかず、Botに依頼が届かない、と書かれています。なお、Xのヘルプ(About Grok)には、Grok BotをX Chatの中で連絡先のようにつないで使う入口も書かれています(Xのヘルプを読み直した範囲では、Grok Botは間違えることがある、依頼と提案された操作の確認は自分の責任、利用はCursorのプライバシーポリシーの対象でXの利用はXのプライバシーポリシーの対象、オプトアウトすれば学習には使われない、と書かれています。接続の画面の手順までは読めていません)。

運営と名前について:公式の書き方

どこで使えるか

公式の資料に出てくる入口を、確認日10月23日の時点で表にします。

入口 公式の資料に書かれていること 確かさ
macOS Apple siliconとIntel(FAQと入門、製品ページ) 書かれている
Windows FAQと入門はx64とArm64。製品ページは「Windows 10 and 11 (x64)」 書かれている(資料で範囲が違う)
Linux FAQは、x64とArm64の.deb、.rpm、AppImage。製品ページは「Debian and Ubuntu, x64 .deb」。入門には「More downloads」の下にある、とある 書かれている(資料で範囲が違う)
iPhone・iPad iOS 18以降、iPadOS 18以降(FAQ)。App Storeから 書かれている
Android FAQは「Android 9以降」。製品ページは「Coming soon」。モバイルのヘルプは、Google Playにある、と書く 資料で食い違う
X上で「@bot」 投稿に返信して頼む。Grokのアカウントに、Xのアカウントをつなぐ必要がある。一部の地域は未対応 書かれている
ウェブ(ブラウザだけで使う画面) 読んだ範囲では、ブラウザだけで使う形は見つからなかった 確認できず

アカウントとログイン

無料で、どこまで試せるか

どの契約で入るか(入口の整理)

公式の「Plans and billing」(日付の表示なし)と、FAQ(2026年9月29日更新)を読んだ範囲では、入口は次のとおりです。金額は04の表にまとめます。

データはどこに保存されるか(使い始める時点で知っておくこと)

最初に決めること:4つ

  1. どの契約で使うか。 すでにCursorかSuperGrokの契約があるなら、それを使うのが入口です。リンクは取り消せないので、とくにSuperGrokでは、先にアカウントを確かめてください。
  2. プライバシーの設定。 学習に使われるかどうかは、Cursorのアカウントのデータ設定に従います。仕事の資料を扱う前に、設定を見ておくのが安全だと思います(見立て)。
  3. 最初のBotに任せる仕事。 公式の入門は、名前、主な仕事1つ、働き方の説明を決める、としています。最初の依頼は、成果物、使う資料、制約、確認する点を書くとよい、とあります。「覚えておいて」と頼むと、長く残るルールになります。
  4. 共有のコンピューターに、何を置くか。 すべてのBotが1台を共有し、「Botを分けても安全の境界にはならない」と公式のドキュメントが書いています。他のBotに使わせたくないログインは、置かないようにします。

見立て(僕らの考えで、公式の推奨ではありません):最初の1本は、読むだけ・下書きまでで止まる仕事(調べものの報告書など)が、気楽に試せると思います。公式の使い方の記事も、送信や公開などの前で止まる形の例を並べています(02で扱います)。

気をつけること

出典