3行でいうと
- Docs MCP Server(
https://developers.deepl.com/mcp)は、翻訳をせず、開発者向けドキュメントを検索して読むだけの読み取り専用です。APIキーも認証も要りません。Claude Code、Claude Desktop、Cursor、VS Codeへの設定が、公式のページに載っています。 - プログラムから使うなら、APIキーを
Authorization: DeepL-Auth-Key ...ヘッダーで送ります。Proのプランの呼び出し先はhttps://api.deepl.com、無料はhttps://api-free.deepl.comです。キーはこの記事ではすべてプレースホルダです。 - 公式のPythonライブラリは
pip install --upgrade deepl、DeepL CLIは(ページの記載では)ソースから入れます。環境変数の名前が、ライブラリのCLI(DEEPL_AUTH_KEY)とDeepL CLI(DEEPL_API_KEY)で違います。 - CATツールには、認証キーを使います。対象のプランと、キーの場所が、ヘルプに書かれています。APIの記事とキーの場所のURLが違う書き方なので、併記します。
- 「外し方」は、公式に書かれている範囲が狭いです。APIキーを消す・作り直す画面、CATのキーの取り消しは、読んだページに記載が見つかりません。
この記事は、公式の資料を2026年10月25日に読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。手順は、公式の手順を順に並べたものです。設定例は、「公式の例の写し」か、「公式の記載に合わせて、この記事で組んだ例(動作は確かめていません)」と、そのつど書き分けます。画面の表記は変わるので、手元の画面と照らしてください。公式ページは要約の形で取得したため、読めていない部分は「公式で確認できていない」と書いています。
先に結論
- Docs MCP Server は「読ませる」ための窓口で、翻訳の窓口ではない。 翻訳をAIから使いたいときは、07のリモートMCPです。
- APIは、アカウントもキーも、ふだんのDeepLとは別。 クイックスタートは、すでにTranslatorのアカウントがあっても、APIには新しいアカウントが必要、と書いています。
- キーは鍵。 共有するコードに書かず、環境変数などから読む、と公式のREADMEが書いています。
- CLIは、公式の組織のGitHubにあるオープンソースだが、ページには「公式にサポートされる」とは書かれていない。
前提:用語をそろえる
- Docs MCP Server:AIコーディングツールが、DeepLの開発者向けドキュメントを検索して読むためのMCPサーバーです。
- APIキー:プログラムからDeepLを呼ぶための合言葉です。エンドポイント:呼び出す先のURLです。
- SDK:APIを呼びやすくする、公式のプログラムの部品です。CLI:ターミナルで打つコマンドのツールです。
- 環境変数:プログラムの外に、キーなどの値を置いておく仕組みです。
- CAT tool:翻訳の専門家向けの作業ソフト(memoQ、Trados Studio、Phrase TMSなど)です。
連携1:Docs MCP Server(AIコーディングツールにDeepLの開発者向けドキュメントを読ませる)
何か
開発者向けドキュメントの検索と閲覧だけをするMCPサーバーです。翻訳はしません。URLは https://developers.deepl.com/mcp で、APIキーも認証も要りません。機能は、キーワードでページを探して題名・断片・リンクを返す「検索」と、ページ全文を開く「読む」の2つです(正式なツール名は、ページに書かれていません)。
設定(公式のページの例の写し)
- Claude Code:次のコマンドを実行します。
claude mcp add --transport http deepl-docs https://developers.deepl.com/mcp
- Claude Desktop:「Settings > Connectors」で「Add custom connector」を押し、名前(ページの例は「DeepL Docs」)とURLを入れます。使うときは、チャットの添付アイコンから、そのコネクターを選んで有効にします。
- Cursor:コマンドパレットで「Open MCP Settings」を開き、
mcp.jsonに次を足します。
{
"mcpServers": {
"deepl-docs": {
"url": "https://developers.deepl.com/mcp"
}
}
}
- VS Code:プロジェクトの直下に
.vscode/mcp.jsonを作り、次を書きます。
{
"servers": {
"deepl-docs": {
"type": "http",
"url": "https://developers.deepl.com/mcp"
}
}
}
- そのほかのクライアントは、URLを使い、リモートのサーバーの足し方は、そのクライアントの資料を見る、とページにあります。
- 全文は公式のページで確認してください。
渡るデータ、権限、外し方
- 渡るデータ:AIが検索する言葉と、返ってくるドキュメントの断片です。翻訳する文章は送りません。ログや保持についての記載は、ページにありません。
- 認証がないので、取り消す鍵もありません。
- 外し方:Claude Codeの
claude mcp addで足した設定を消すコマンドは、読んだページには書かれていません(コマンドの一覧は、Claude Codeの公式の資料で確認してください)。
連携2:API(自分のプログラムからDeepLを呼ぶ)
2-1 アカウントとキー(開発者向けドキュメント「Quickstart」)
- DeepLのプランのページ(
deepl.com/pro-apiの料金の欄)で、プランを選んで登録します。すでにDeepL Translatorのアカウントがあっても、APIには新しいアカウントが必要です。クイックスタートは、いまのアカウントからログアウトして、新しく作る、と書き、サポートの記事へのリンクを付けています。 - キーは、
deepl.com/your-account/keysに載っています。メニューの経路は、書かれていません。 - 呼び出す先は、Proのプランが
https://api.deepl.com、無料のプランがhttps://api-free.deepl.comです。
2-2 最初のリクエスト(公式の例の写し。キーの値はプレースホルダ)
POST /v2/translate HTTP/2
Host: api.deepl.com
Authorization: DeepL-Auth-Key [yourAuthKey]
User-Agent: YourApp/1.2.3
Content-Length: 45
Content-Type: application/json
{"text":["Hello, world!"],"target_lang":"DE"}
返ってくる例は、次のとおりです。
{
"translations": [
{
"detected_source_language": "EN",
"text": "Hallo, Welt!"
}
]
}
[yourAuthKey]は、自分のキーに置き換える場所です。ここに実際のキーを書いて公開しないでください。- ヘッダーは
Authorization: DeepL-Auth-Key <キー>、Content-Type: application/json、Content-Length、User-Agent(例にあるが、必須と書かれてはいない)です。 - 無料のプランでは、
Hostをapi-free.deepl.comにします。 - 本番では、キーをコードに書かず、環境変数に置く、とページが書いています。
2-3 公式のPythonライブラリ(GitHubのREADME)
- インストール:
pip install --upgrade deepl
- 動作条件:READMEは、Python 3.9から3.13でテストされている、
requestsのモジュール(2.32.4以上)が必要、と書いています。ライセンスはMITです。 - 最初の例(READMEの例の写し。キーの値はプレースホルダに替えました):
import deepl
auth_key = "YOUR_API_KEY" # Replace with your key
deepl_client = deepl.DeepLClient(auth_key)
result = deepl_client.translate_text("Hello, world!", target_lang="FR")
print(result.text) # "Bonjour, le monde !"
- 元の言語
source_langは省略でき、省略すると自動判定です。言語コードは大文字小文字を区別しません。EN-USやPT-BRのような地域の違いを使えます。 - 用語集は、
create_multilingual_glossary()に名前と、MultilingualGlossaryDictionaryEntries("EN", "DE", entries)のリストを渡して作ります。訳すときは、glossary=を渡し、このときsource_langが必須です。CSVから作るcreate_multilingual_glossary_from_csv()もあります。 - 文書の翻訳には
translate_document_from_filepath(input_path, output_path, target_lang="DE", formality="more")などが書かれています。アップロードの後の失敗はDocumentTranslationException(document_handleが復旧やサポートへの連絡に使える)、アップロード中の失敗はDeepLExceptionで受ける、とあります。全文は、READMEで確認してください。 - キーの扱い:READMEは、本番のコードにキーを直接書かず、設定ファイルか環境変数から読む、ソースコードを共有するときにキーを出さないよう注意する、と書いています。
- プロキシ:
DeepLClient(..., proxy="http://user:pass@host:port")のように指定できます。SSL証明書の検証を切るverify_ssl=Falseもあるとありますが、切る使い方の是非は、READMEには書かれていません。 - 匿名のプラットフォーム情報の送信は、
send_platform_info=Falseで止められます(READMEの記載)。 - READMEが書く、キーの環境変数は、READMEに付いているCLI用に
DEEPL_AUTH_KEYです。後に出るDeepL CLI(別のツール)のDEEPL_API_KEYとは名前が違います。 - ほかの公式のSDK(C#、Java、JavaScript、PHP、Ruby)は、03に一覧があります。この記事では、Python以外のREADMEは読んでいません。
2-4 DeepL CLI(開発者向けドキュメント「DeepL CLI」)
オープンソース(MITライセンス)のコマンドラインツールです。ページには、npmのパッケージとして公開されているとは書かれていません。ソースから入れます。
git clone https://github.com/DeepL/deepl-cli.git
cd deepl-cli
npm install
npm run build
npm link
deepl --version
- 前提:Node.js v18以上と、ネイティブの部品を作るためのビルドツール(macOSは Xcode Command Line Tools、Linuxは python3、make、gcc/g++、Windowsは Visual Studio Build Tools)。
- 認証の方法は3つ:
deepl init(対話の設定)、deepl auth set-key YOUR_API_KEY、環境変数export DEEPL_API_KEY=YOUR_API_KEY。ここも、キーの値はプレースホルダです。 - 主なコマンド(ページの一覧):
deepl translate、deepl translate --file、deepl document、deepl write、deepl voice、deepl watch、deepl glossary、deepl admin、deepl usage、deepl config。 - ページの例の写し(そのうち):
deepl translate "Hello, world!" --to es
deepl document translate report.pdf --to fr --output report-fr.pdf
- CIでの使い方のためのフラグ
--quietと--no-input、ローカルのキャッシュ(SQLite)、シェルの補完があります。 - ページに書かれていないこと:バージョンと更新の仕方、公式にサポートされるかどうか、無料と有料のどちらのエンドポイントを使うか、キャッシュの場所と消し方。
2-5 キーの外し方・守り方
- APIキーを消す・作り直す画面は、読んだページには書かれていません。キーの管理の機能(権限の範囲、費用の上限)は、03にまとめた更新履歴の記載があります。
- 認証方式の変更として、リリースノートは、キーを
DeepL-Auth-Keyヘッダーで送る形に一本化する、と書いていました(03)。古いサンプルを使うときは注意してください。
連携3:CATツール(memoQ、Trados Studio、Phrase TMS)
ヘルプ「Use authentication key for CAT tools」の内容です。
- 認証キーは、DeepLをCATツールの中で使えるようにする合言葉です。DeepLのプラグインを使います(CATツールの提供元が保守しています)。
- キーの場所:
app.deepl.com/your-accountの「Account」タブの「Authentication Key」。アカウントの概要のページからもコピーできる、とあります。APIの記事のdeepl.com/your-account/keysとは、書かれているURLが違います。同じ画面を指すのかは、読んだ範囲では書かれていません。手元の画面と照らしてください。 - 対象のプラン(ヘルプの記載):DeepL Pro Advanced、Ultimate、Enterprise、Team、Business、API Pro、Growth。2026年3月31日より前に買った Pro Advanced、Ultimate、Team、Businessと、DeepL for Enterprise には、有効なキーが含まれる、とあります。キーが含まれない契約では、API Growth が必要です。有効な購読がすでにあるアカウントには Growth を足せず、別のメールアドレスの新しいアカウントが要る、とあります。
- CATツールへのキーの入れ方は、プラグインごとの資料を見るよう書かれていて、この記事には書かれていません。ヘルプには、memoQ、Trados Studio、Phrase TMS の記事の題名があります(本文は読んでいません)。
- うまくいかないとき:有効なキーがあるのにエラーが出るときは、CATツールのプラグインを最新にします(ヘルプ)。
- キーの再発行・取り消し、複数の端末での使用の可否は、書かれていません。
渡るデータのまとめ
| 連携 | 文章の流れ | 公式の記載 | 書かれていないこと |
|---|---|---|---|
| Docs MCP Server | AIが検索する言葉 → DeepLのドキュメントのサーバー | 読み取り専用。翻訳の文章は送らない | ログ、保持 |
| API、Pythonライブラリ、CLI | 自分のプログラム → DeepL(api.deepl.com、無料は api-free.deepl.com) |
データの扱いは、プランで違う(04) | 無料のAPIと有料のAPIの区別は、04を参照 |
| CATツール | CATツールのプラグイン → DeepL | 記事には書かれていない | データの保持と学習への扱い |
つまずきと確認点
| つまずき | 公式の記載に沿った確認点 |
|---|---|
| APIが403を返す | 認証方式の変更(キーは DeepL-Auth-Key ヘッダーで送る)。地域のエンドポイント(api-us.deepl.com、api-jp.deepl.com)は、追加契約をした顧客だけ、と03にある |
| 無料のキーなのに通らない | 呼び出し先が api-free.deepl.com か確かめる(クイックスタート) |
| キーの場所が分からない | APIは deepl.com/your-account/keys(クイックスタート)。CATは app.deepl.com/your-account の「Account」タブ(ヘルプ) |
| 翻訳のアカウントでAPIが使えない | APIには新しいアカウントが必要(クイックスタート) |
deepl が見つからない(CLI) |
npm link まで済んだか、deepl --version で確かめる。ビルドツールの前提も確認する(ページ) |
| CATツールでエラー | プラグインを最新にする。キーが契約に含まれているか(上の「対象のプラン」)を確かめる |
外し方と取り消しの、書かれている範囲
| 連携 | 公式の記載 |
|---|---|
| Docs MCP Server | 認証なし。クライアント側で設定を消す方法は、DeepLのページには書かれていない |
| APIキー | 消す・作り直す画面は、読んだページには書かれていない |
| CATツール | キーの取り消し:記載が見つからない |
| CLI | アンインストールの記載は、読んだページには見つからない |
気をつけること
- この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。公式の資料を読んだ範囲です。
- 公式のページ同士で、書き方が違う所があります。キーの場所(
deepl.com/your-account/keysとapp.deepl.com/your-accountの「Account」タブ)です。同じ画面かどうかは書かれていません。どちらかに決めず、併記しました。 - プラン名に新旧が混ざっています。CATツールのヘルプの対象プランの一覧(Pro Advanced、Ultimate、Enterprise、Team、Business、API Pro、Growth)は、新旧の区別を付けていません。一方、ヘルプ「File formats」は、Pro Starter、Pro Advanced、Pro Ultimate、API Free、API Pro を「いまは購入できない古いプラン」の表に載せています。したがって、CATのヘルプの一覧の Pro Advanced、Ultimate、API Pro は、別のヘルプで旧プランとされている名前です。現在のプランとの対応は、料金ページ(01)で確かめてください。2026年3月31日より前の購入に関する記載が、API Pro を含むかどうかは、CATのヘルプからは読み取れません。
- 開発者向けドキュメントの、取得したページ(Quickstart、DeepL CLI、Docs MCP Server)には、AIエージェント向けの指示のような「Agent Instructions」のブロックが含まれていました(APIを使うこと、ヘッダー、再試行のルールなどの内容)。この記事は、それに従っていません。この記事の手順は、人が設定するものです。
- 開発者向けの「Alpha and beta features」には、試験的な機能の扱い(予告なく変更されることがある)が書かれています(03)。
- 読めなかったページはありません。ただし、CATツールごとのプラグインの記事、Python以外のSDKのREADMEは、この記事では取得していません。
- 規約やデータの扱いの解釈は、必要なら専門家や公式に確認してください。この記事は法律の助言ではありません。