3行でいうと
- 公式サイトの製品は、Translator(テキスト・文書・画像の翻訳)、Write(文章の校正と言い換え)、Voice(会議と対面のリアルタイム音声翻訳)、API(開発者向け)に分かれています。公式のヘルプは、Translator、Voice、APIにそれぞれ別のプランがあり、Writeはそれらに足すアドオンだと説明しています。
- 無料版の上限は、料金ページ(2026年10月23日の表示)で、1人あたり月50,000文字のテキスト翻訳、月1件のファイル翻訳(最大5MB)、用語集1個(言語ペアごとに5語)、保存できる訳文1件です。
- 有料の個人向けは Individual(年払いの月額換算で €7.49)、チーム向けは Team(1人あたり €24.99)と Business(同 €49.99)、大きな組織向けは Enterprise(個別の料金)です。表示はユーロでした(取得時のページの国の選択は「ドイツ (EUR €)」)。日本からの表示で円になるかは、確認できていません。
- データの扱いは無料版と有料版で違うと、プライバシーポリシーに書かれています。無料版は、ニューラルネットワークの学習と改善のために、一定期間、内容が使われる。有料版は、永続的には保存されず、学習にも使われない、という書き方です。
- 日本語は、翻訳の言語にも、Writeの言語にも入っています。ただし、日本語の「です・ます」と「だ・である」の切り替え(plain と polite)は、公式のヘルプによると有料版(DeepL Pro)の機能です。
この記事は、公式の資料を2026年10月23日に読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。画面名やメニュー名は公式の表記を写しています。公式ページは要約の形で取得したため、読めていない部分は「公式の資料では確認できていない」「読んだ範囲では見つからなかった」と書き、引用は短くとどめています。
先に結論
- まずは無料の Translator(ブラウザ)で触るのが入口。 公式の Translator のページは、無料の翻訳(free translator)があると書き、有料プランには無料のお試しがあると書いています。
- 「DeepL」は1つの画面ではなく、製品の集まり。 翻訳、文章の改善、音声、API、Office などへの組み込みが、それぞれ別の入口とプランを持っています。自分が欲しいのはどれかを先に決めると迷いません。
- 無料版に入れる文章は、有料版と扱いが違う。 機密や個人情報を含む文章を入れる前に、プライバシーポリシーの「無料版」と「有料版」の節を読むのが先です(くわしくは04)。
- プランの名前は変わっている。 公式のヘルプは「プランの提供内容は最近変わった」と書き、古いプランを使っている人もいる、と説明しています。現在の姿は料金ページが基準です。
- APIは別アカウント。 公式のクイックスタートは、すでにDeepL Translatorのアカウントがあっても、APIには新しいアカウントが必要、と書いています。
前提:用語をそろえる
- DeepL Translator(翻訳):テキストや文書ファイル、画像を、別の言語に訳す製品です。ヘルプには、ウェブ、Windows・Macのデスクトップアプリ、Android・iOSのアプリ、Chrome・Edge・Firefoxの拡張機能、Microsoft 365との連携が並びます。
- DeepL Write(文章の改善):綴り、文法、句読点を直し、より自然な言い回しの候補を出す製品です。翻訳ではなく、同じ言語のなかで文章を整えます。
- DeepL Voice(音声):会議の通訳字幕や音声の通訳、対面での会話の通訳に使う製品です。
- DeepL API:開発者が、自分のアプリやシステムにDeepLの翻訳などを組み込むための窓口です。
- Pro(有料版):公式の文章では、有料の各プランをまとめて「DeepL Pro」と呼ぶことがあります。現在の料金ページのプラン名は Individual、Team、Business、Enterprise です。
- 用語集(glossary):「この単語はこう訳す」と決めておく機能です。
- MCP:AIアシスタントが外のツールを使うための共通の取り決めです(03で扱います)。
「DeepL」はどの製品か
最初に、どの製品の話かを確かめました。公式サイトの「About us」は、DeepLを「2017年にケルンで創業」した会社で、製品として DeepL Translator、DeepL API、DeepL Voice for Meetings、DeepL Voice for Conversations、DeepL apps and integrations を挙げ、ナビには DeepL Write も載っています。検索では、同じ名前の別の製品を示す公式の資料は見つかりませんでした。検索結果には、公式サイトの別ページ(出版向けの「DeepL Publisher」や、企業向けのAIエージェント「DeepL Agent」)も出ましたが、どちらも deepl.com の中のページで、Publisher のほうは中身を読んでいません。同名の別会社の製品を示す資料は見つかりませんでした(Agentについては、「気をつけること」で触れます)。このガイドが扱うのは、DeepLの Translator を中心に、Write、Voice、API です。
提供終了・改名・買収についての公式の記載は、読んだ範囲では見つかりませんでした。一方、プランの名前が変わったことは、公式のヘルプが書いています(先に結論を参照)。
どこで使えるか
| 入口 | 公式の説明 | 費用の表示 |
|---|---|---|
| ウェブ版 Translator | ブラウザで使う翻訳。テキストと文書ファイルを入れる | 無料版あり。有料プランは別 |
| デスクトップアプリ | Windows と Mac。翻訳、テキストの改善、用語集、ファイル翻訳、画面キャプチャ翻訳、アプリをまたぐショートカット | アプリは無料。有料プランでログインすると機能が増える、とヘルプにある |
| モバイルアプリ | Android と iOS(iPhone・iPad) | 同上 |
| ブラウザ拡張 | Chrome、Edge、Firefox | 拡張の導入は無料。プランに含まれる機能は緑の盾のマークで示される、とヘルプにある |
| Microsoft 365・Google | Word、Outlook、PowerPoint のアドイン。Google Docs、Slides、Gmail 向けの連携もヘルプに載る | アカウントが必要。無料でも使えるが、上限がある(Wordの記事) |
| API | 開発者向け。REST API と公式のライブラリ | 別の料金体系(04) |
DeepL Voice は、Microsoft Teams、Zoom Meetings、Google Meet でのオンライン会議と、iOS・Android・ウェブでの対面の会話に使える、と公式サイトは書いています。Voice 専用の料金は、料金ページに金額が出ていませんでした(Voice for Meetings は専用の購読が必要、とVoiceのページにあります)。ヘルプの「About DeepL Voice for Conversations」は、対面の Voice は営業経由の単独プラン、または Voice for Meetings Business に含まれると書き、iOS 17以降(アプリ 24.11以降)、Android 8.0以降(アプリ 24.13.1以降)を挙げています。有料の Translator プランには、1人あたり月30分のVoiceが含まれる、とヘルプにあります(04で扱います)。
公式サイトは、DeepL Translator の言語数を「100+ languages」と書き、ヘルプの言語一覧は114言語を挙げています。日本語は入っています。
アカウントを作る
- アカウントなしで使える入口があることは、ヘルプから分かります(Writeの記事に「アカウントなし」の上限の記載があり、翻訳履歴の記事にも「アカウントを持たない利用者」の扱いが書かれています)。ただし、無料版の登録の手順そのものや、ウェブ版を登録なしでどこまで使えるかは、今回読めていません。
- ブラウザ拡張のヘルプは、ログインはメールアドレスとパスワードで、会社がSSOを有効にしていれば「Continue with SSO」を使う、と書いています。
- アカウントの削除は、有効な購読があるとできません。先に解約が必要、とヘルプにあります(04)。
- 年齢の条件は、無料版の利用規約(deepl.com/en/terms-of-use)にも、有料版の利用規約(deepl.com/en/pro-license)の読めた範囲にも、最低年齢の記載は見つかりませんでした。有料版の規約は、事業として注文する場合は勤め先の組織が契約の相手になる、と書いています。
- 公式の「DeepL API」のクイックスタートは、すでにDeepL Translatorのアカウントがあっても、APIには新しいアカウントが必要と書いています。
無料でどこまでか
公式の料金ページ(deepl.com/en/pro と日本語ページ deepl.com/ja/pro)の「無料版」の欄を、表示のまま写します。2026年10月23日に確認しました。
| 項目 | 料金ページの表示(無料版) |
|---|---|
| テキスト翻訳 | 1人あたり月50,000文字 |
| ファイル翻訳 | 月1件。最大5MB |
| 用語集 | 1個。言語ペアごとに5語 |
| 保存できる訳文 | 1件 |
ほかの場所には、別の数字が書かれています。公式のヘルプは、Microsoft Wordのアドインでは、無料のアカウントで Translator が1日3,000文字、Write が1日2,000文字まで、と書いています。Writeのヘルプは、アカウントなしで一度に1,500文字まで、と書いています。数字が違うのは、入口(ウェブ、アドイン、Write)ごとに上限があるためと思われますが、その関係の説明は読めていません。実際の上限は、使う画面で確かめてください。
有料プランの比較は、次の表のとおりです(料金ページの表示。年払いの月額換算、税込、ユーロ表示)。
| プラン | 料金ページの表示 | 主な内容(表示のまま) |
|---|---|---|
| Individual | €7.49 / 月 | 月300,000文字、ファイル翻訳 月3件(各30MBまで)、用語集1個 |
| Team | €24.99 / ユーザー・月 | 1人あたり月1,000,000文字、ファイル翻訳 月20件、用語集5個、チーム管理 |
| Business | €49.99 / ユーザー・月 | 文字数は無制限(フェアユース)、ファイル翻訳 月100件、翻訳メモリ、SCIM(メンバーの追加・削除を自動で管理する仕組み) |
| Enterprise | 個別の料金 | 上限をカスタム、独自のキー(BYOK。自分の組織で管理する暗号化キーを使う仕組み)、専任チーム |
| Write Pro(アドオン) | €6.99 / ユーザー・月 | 文章の改善の有料版 |
料金ページには、Individual と Team に30日の無料トライアルがあり、いつでも解約できる、とも書かれています。ただし、有料版の利用規約の第6.2条は、無料トライアルの期間が終わると、トライアルの購読は自動で有料の購読に延長される、と書いています。続けたくなければ、期間内に解約が要ります(04)。月払いの金額は、今回取得できた本文には出ていませんでした。API の料金も同じで、取得できた本文には出ていません(04)。
データはどこにあるか
- 無料版と有料版で扱いが違う。 プライバシーポリシーは、無料版(Translator と Write)では、内容を「ニューラルネットワークとアルゴリズムの学習と改善のために」一定期間使う、と書いています。有料版(Translator Pro、API Pro、Write Pro)では、永続的には保存されず一時的に保持され、サービスの提供後に消され、品質の改善には使われない、と書いています。
- 無料版の注意書き。 同じポリシーは、無料版の利用規約では、機密情報や個人情報を含む文章の翻訳や改善はできない、と書いています(利用規約は「confidential or personal data」と書き、有料の購読の中でだけ認める、としています)。
- インフラ。 ヘルプの「DeepL infrastructure and data protection」は、ヨーロッパではDeepL自身のデータセンターとAmazon Web Services(AWS)を併用し、米国やアジア太平洋ではAWSのみを使う、と書いています。既定では、お客様の内容は別の地域で処理されることがある、とも書かれています。
- 2026年のAWSへの移行。 同じ記事は、既存のお客様に新しい条件を知らせ、承諾すると、DeepLが世界のAWSの任意のリージョンで内容を処理することがある、と書いています。データの所在地を選べる仕組み(データレジデンシー)は、営業経由の一部のプランに限られます。個人の無料版や Individual で選べるかは、読んだ範囲では見つかりませんでした(くわしくは04)。
- 認証。 ヘルプは、ISO 27001とSOC 2 Type IIの認証を取得していると書いています。
- 履歴。 デスクトップとモバイルのアプリの「翻訳履歴」は、端末の中に保存され、DeepLのサーバーには置かれない、とヘルプにあります(04)。
最初に決めること
僕らの見立てで、最初に決めたいことを順に並べます。これは公式の手順ではありません。
- 何をしたいのか。 訳したいのか、自分の文章を整えたいのか、会議で使いたいのか、アプリに組み込みたいのか。ここで入口が変わります。
- 入れる文章に、機密や個人情報があるか。 あるなら、無料版を使う前に、プライバシーポリシーの無料版の節を読み、有料版の扱いと比べるのが安心です(見立て)。
- 1人か、チームか。 用語集の数、ファイル翻訳の件数、管理機能は、Individual と Team でちがいます。
- 日本語の「文体」にこだわるか。 「です・ます」と「だ・である」の指定は、有料版の機能です(02)。
- AIアシスタントから使いたいか。 ClaudeやChatGPTなどから呼び出す公式のコネクターがあります(03)。
気をつけること
- この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。公式の資料を読んだ範囲です。
- 料金ページはユーロ表示で、税込みでした(取得時の国の選択は「ドイツ (EUR €)」。日本語ページでも同じ表示でした)。日本からの表示は確認できていません。料金は変わりやすいので、申し込む前に公式の画面で確かめてください。
- プランの名前は変わっています。ヘルプの記事の中には、古いプラン名(Pro Starter、Advanced、Ultimate、Classic など)が出てくるものがあります。ヘルプの記事によって、現在のプラン名と古い名前が混ざっています。
- 公式のページ同士で、数字が合わない所があります。たとえば、API の無料プランは、ヘルプでは「販売終了」、開発者向けドキュメントとGitHubのREADMEでは今も無料の枠として書かれています(03、04で扱います)。
- 「DeepL Agent」(企業向けのAIエージェント)は、2025年9月3日の公式プレスリリースで、一部の顧客向けのベータとして発表され、2025年11月5日の公式プレスリリースでは「generally available」(一般提供)と書かれています。このガイドでは扱いません。
- 規約やデータの扱いの解釈は、必要なら専門家や公式に確認してください。この記事は法律の助言ではありません。
出典
- DeepL Translator(DeepL、確認日 2026-10-23)
- DeepL Write(DeepL、確認日 2026-10-23)
- DeepL Voice(DeepL、確認日 2026-10-23)
- DeepL Pro 料金ページ(DeepL、確認日 2026-10-23)
- DeepL Pro 料金ページ・日本語(DeepL、確認日 2026-10-23)
- DeepL Pro 料金ページ・文字数の欄(DeepL、確認日 2026-10-23)
- About us(DeepL、確認日 2026-10-23)
- プライバシーポリシー(DeepL、確認日 2026-10-23)
- DeepL Agentの発表(プレスリリース、2025年9月3日、DeepL、確認日 2026-10-23)
- DeepLの新製品発表(プレスリリース、2025年11月5日、DeepL、確認日 2026-10-23)
- About DeepL Translator(DeepL ヘルプ、確認日 2026-10-23)
- DeepL Translator languages(DeepL ヘルプ、確認日 2026-10-23)
- About DeepL plans(DeepL ヘルプ、確認日 2026-10-23)
- About DeepL Write(DeepL ヘルプ、確認日 2026-10-23)
- About DeepL desktop apps(DeepL ヘルプ、確認日 2026-10-23)
- Get started: DeepL browser extensions(DeepL ヘルプ、確認日 2026-10-23)
- Get started: DeepL for Microsoft Word(DeepL ヘルプ、確認日 2026-10-23)
- DeepL infrastructure and data protection(DeepL ヘルプ、確認日 2026-10-23)
- About the translation history feature(DeepL ヘルプ、確認日 2026-10-23)
- Quickstart(DeepL API ドキュメント、確認日 2026-10-23)
- DeepL Terms and Conditions: DeepL Translator (free)(DeepL、確認日 2026-10-24)
- DeepL Terms and Conditions: DeepL Pro(DeepL、確認日 2026-10-24)
- About DeepL Voice for Conversations(DeepL ヘルプ、確認日 2026-10-24)