3行でいうと

  • 管理の入口は3つに分かれています。Grok Business/Enterpriseは console.x.ai の「Grok Business」画面(ライセンスの購入、招待、割り当て)。The X Subscriptionのチームプランは grok.com/dashboard(Members、席、請求)。APIは console のチームと、別ホストの Management API です。どの入口で契約したかを、最初に確かめてください。
  • SSO、SCIM、個人用ワークスペースの無効化、Organization(複数チームの束ね)は、公式のドキュメントではEnterprise向けと書かれています。Businessは月30ドル(1ユーザー)のセルフサービスで、SSOとSCIMは載っていません。
  • データの扱いは、法人向けは学習に使わない、と公式が書いています。API側は既定で30日保存、ゼロデータ保持(ZDR)はチーム全体の設定で、入れると使えなくなる機能が多くあります。Enterpriseの規約には、保持、ZDR、個人データの扱いの条文があります。
  • 公式が警告しているのは、SCIMの有効化が「very disruptive」(利用者のアクセスが大きく変わりうる)であること、ライセンスの取り消しは即時であること、チームの統合(Unify)は取り消せないこと、そして2026年10月30日にサインインのドメインが変わることです。社内のファイアウォールの許可リストを先に直してください。

この記事は、公式ドキュメントを2026年10月24日に読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。運営者はGrokを入れていますが、使い心地はこの記事には書いていません。メニュー名、設定のキー、コマンドは、公式のページに書かれていたとおりに写したか、その説明から短く組み立てたもので、動作確認はしていません。公式の文章は要約として取得したため、引用はせず言い換え、読み切れていない箇所は「確認できていない」と書きます。契約、法律、セキュリティの助言ではありません。契約の条文は原文で、必要なら専門家に確かめてください。

先に結論

前提:用語をそろえる

全体の地図:入口は3つ(とEnterpriseの上位)

公式の目次(docs.x.ai の llms.txt)を読むと、法人向けの情報は、次のように分かれていました。

入口 管理する画面 何を管理するか 公式のどこに書かれているか
Grok Business/Enterprise console.x.ai の Grok Business ライセンス、招待、共有ポリシー、コネクタ docs.x.ai/grok/management、user-guide、connector-management
The X Subscription のチームプラン grok.com/dashboard Members、席、請求、追加使用の上限 docs.x.ai/x-subscription/team-plans ほか
Organization(Enterprise) console.x.ai/organization ドメインの関連付け、SSO、SCIM、役割 docs.x.ai/grok/organization
APIのチーム console.x.ai と management-api.x.ai APIキー、ACL、レート制限、ZDR、請求、監査ログ docs.x.ai/developers 以下
Grok Build(CLI)、Grok Bot 設定ファイル、Cursorのダッシュボード ログインの制限、サンドボックス、Botの管理 docs.x.ai/build/enterprise、grok-bot

注意点を2つ書きます。

1つめ。Grok Businessの画面は、「Grok Business」「ライセンス」「SuperGrok/SuperGrok Heavy」という名前で書かれ、The X Subscriptionの画面は「Premium/Super/Ultraの席」「Member/Admin」という名前で書かれています。同じ「チームでGrokを使う」ことを、2つの体系で説明しています。The X Subscriptionのチームプランのページには、Grok Businessを払っていたチームは、切り替え(Unify)のときに解約され、使っていない日数が返金される、と書かれています。つまり、いまは過渡期です。

2つめ。Grok Botのチーム向けページは、管理の画面が「Cursorのダッシュボード」で、SCIM 2.0はEnterpriseだけ、1人のBotが1台のコンピューターを共有する、といった別の注意があります。この記事では扱いません。

プランの選び方:BusinessとEnterprise

公式の価格ページ(x.ai/grok/business)と、2025年12月30日の発表(x.ai/news/grok-business)を、確認日2026年10月24日に読んだ内容です。

項目 Grok Business Grok Enterprise
価格 1ユーザー月30ドル。「Create a Team」から始める 価格の表示なし。「Contact Sales」
始め方 セルフサービス 営業への問い合わせ
チームと席の管理、まとめて請求、ユーザー分析 あり あり
ロールベースのアクセス制御(RBAC) あり あり。さらに「カスタムRBAC」
学習に使わない あり あり
ドメインの認証と主張(Domain Verification and Claims) 一覧に載っている 一覧に載っている
SSO(カスタム)とディレクトリ同期(SCIM) 載っていない あり
高度なユーザーとアクセスの管理 載っていない あり
顧客管理の暗号鍵(CMEK)、アプリケーション層の暗号化、専用のデータ面 載っていない あり(Vaultとして)
導入支援と継続サポート 載っていない あり

この表は、公式の比較表の整理です。次の点は、読んだ範囲で食い違いや空白があります。

僕らの見立てです。 小さなチームで、SSOもSCIMも要らず、まず試したい場合は、Businessで足りるかどうかを、価格ページの比較表で見るのが近道です。IdPのグループで席を自動で配りたい、個人用ワークスペースを止めたい、といった要望が1つでもあるなら、Enterpriseの話になる、と読めます。ただし価格や条件は、営業との相談になります。

最初の10分でやること(Business)

公式のユーザーガイドと「License & User Management」のページに書かれている手順です。ここは、公式の記載を順に並べたもので、動作確認はしていません。

  1. console.x.ai にログインし、チームを選び、「Grok Business」の概要ページを開く。
  2. 請求の設定を先に確かめる。 公式は、中断を避けるために、チームの請求(Billing Settings)が正しく設定されているか確かめるよう書いています。
  3. 概要ページで、ライセンスの種類(SuperGrok か SuperGrok Heavy)と数を選び、必要なら支払いの情報を入れ、購入を確定する。買った分は、すぐ割り当てられるプールに入ります。
  4. 「Invite users to Grok Business」を押し、メールアドレスを入れ、招待に付けるライセンスの種類を選んで送る。空きのライセンスがあれば、承諾した時点で自動で割り当てられます。
  5. 招待の状況は、概要ページの「Pending invitations」で見られます。
  6. すでにチームにいる人に渡すときは、概要ページでその人を選び、使えるライセンスを選んで割り当てる。すぐ有効になります。
  7. 受け取った人は、grok.com で、画面左下のワークスペースの切り替えから、チーム用ワークスペースを選びます。

招待したのに割り当てが失敗する場合、公式の説明は、ライセンスが足りないことです。追加で買うか、使っていない人の分を取り消します。

ライセンスと席の管理:できることと注意

Grok Business(console.x.ai)

操作 手順の要点 必要な権限 注意(公式の記載)
購入 概要ページで種類と数を選ぶ Billing Read-Write 請求設定の確認を先に
招待 「Invite users to Grok Business」 Team Read-Write 招待された人は、チームワークスペースと、会話を共有できる基本の読み取り権限を得る
割り当て ユーザーを選んでライセンスを割り当てる Team Read-Write すぐ有効になる
取り消し 名前の横の「...」から「Unassign License」 Team Read-Write チームワークスペースが使えなくなる。個人用ワークスペースは残る。即時なので、影響を受けるユーザーに知らせる
解約 種類と数を選んで解約を申請 Billing Read-Write 処理に数日かかることがある。対象なら返金は請求の手段に戻る

公式は、これらの権限は通常チームの管理者だけが持つ、役割の設定は概要ページで調整できる、と書いています。権限がない人は、チームの管理者に頼む形です。

The X Subscriptionのチームプラン(grok.com/dashboard)

公式の「Team plans, seats, and invites」のページに書かれている内容です。

落とし穴。 削除しても席は残る、つまり請求は続きます。「人を外した」ことと「支払いを止めた」ことは別の操作です。

統合(Unify)の警告

同じページに、チームの統合は「永久」で、サポートでも元に戻せない、と書かれています。統合を始められるのは、Cursorのチームのオーナーか管理者で、Grokのチームを持ち込む場合は、そのチームのオーナーか請求の管理者でもある必要があります。一般のメンバーは始められません。個人プランは、チームに入っても自動では解約されません。自分で解約する必要がある、とも書かれています。

共有ポリシー:Sharing & Retention

「License & User Management」のページに、console.x.ai の Sharing & Retention → Product Sharing で設定する、と書かれています。会話、プロジェクト、スキルのそれぞれに、別のポリシーを置きます。

レベル メンバーが共有できる範囲(公式の説明の整理)
Private そのリソースの共有はオフ
Team 個々のチームメイトと、自分のチームだけ。組織全体とチームをまたぐ共有はできない
Organization Teamの範囲に加え、チームをまたぐ共有と、組織全体への共有
Public Organizationの範囲に加え、誰でも開ける公開リンク(チームの外の人を含む)

使い方の見立て(僕らの見立てです)。 既定のままだと、会話とプロジェクトは組織全体まで共有できます。社外秘を扱うチームは、導入の初日に、まず会話をTeamに引き締めてから、必要なところだけ広げるほうが、あとから「広げすぎた共有」を回収するより楽だと読めます。引き締めが即時で効く、という公式の記載は、この順番を後押しします。

個人用ワークスペースと、保持の設定

コネクタの管理

公式の「Connector Management」のページから、Business/Enterpriseの管理者の手順です。

  1. console.x.ai にログインし、チームを選び、Grok Business → Connectors を開く。
  2. + Add Connector を押し、サービスを選び、必要な設定を終える。Microsoftのサービスのように、管理者の同意(admin consent)が必要なものがあります。
  3. 追加すると、チームの利用可能なコネクタに並びます。メンバーは、各自のアカウントで grok.com/connectors から接続します。
  4. 自分のMCPサーバーを足す場合は、「+ Add Connector」で「Other」を選び、MCPサーバーのURLを入れて、必要な認証を済ませる。ローカルのマシンにあるサーバーは、公式の「Custom MCP Tunneling」のガイドを見るよう書かれています(そのガイドは読んでいません)。

管理の操作は、「Configure」(アクセス制御、許可するサイト、サービス固有の設定)と「Remove」の2つです。Removeは、コネクタをチームから外し、メンバーは接続も使用もできなくなり、関連づけられたインデックスのデータが消えることがある、と書かれています。追加と削除には Team Read-Write が必要です。SharePoint、OneDrive、Salesforceには、専用の手順のガイドがありますが、読んでいません。

読んだ範囲では見つからなかったこと。 有効と無効を切り替えるスイッチ、OAuthの詳しい仕組み、コネクタ経由のデータの保持の説明は、このページにはありませんでした。前のガイド(04)に書いたとおり、コネクタのデータの扱いは、別のページでも確認できていません。

Organization:ドメイン、SSO、SCIM(Enterprise)

公式の「Organization Management」のページです。console.x.ai/organization は、組織の管理者だけが開けます。組織のメンバーが作ったチームは、自動で組織にひもづき、ダッシュボードに出ます。

ドメインの関連付け

組織にメールのドメインを結びつけると、そのドメインのアドレスで登録またはログインした人は、自動で組織に関連づけられます。ダッシュボードの「Users」には、ドメインに関連づいたユーザーと、所属チーム、アクセスの状態が並びます。「Teams」には、関連づいたチームと、メンバー、大まかな使用量が出ます。公式は、これらの画面を、コンプライアンスの確認、使われていないアカウントの発見、増加の把握に使える、と書いています。

前のガイド(01)に書いたとおり、規約には、会社のメールで登録したアカウントが、組織のEnterpriseの購読にひもづき、管理者が監視や管理をすることがある、という趣旨の記載があります。従業員は、会社のメールで個人のGrokを使うと、会社の管理の対象になりうる、と読めます。

SSOの設定

  1. /organization のページで「Configure SSO」を押す。
  2. 対応するIdPの一覧から選ぶ。
  3. IdPごとの手順に従い、設定、メタデータの交換、属性の対応づけをする。
  4. 保存して、SSOをテストする。

有効にすると、SSOは 組織全体で強制 され、ユーザーは次のアクセスからSSOでのログインが必要になります。ログインの入り口の細かい動き(ドメインのアドレスを入れたときの移り方など)は、読んだ範囲では確認できていません。公式は、混乱を減らすために、事前にユーザーに知らせるよう書いています。

SCIMの設定(5つの段階)

段階 やること 公式の記載の要点
1 IdPでディレクトリ同期を設定 「Setup SCIM」を押し、IdPごとの手順に従う。アクセスの構造に合わせたIdPのグループを作る
2 役割(role)を作る 「Create Role」で、名前、スラッグ(一意の識別子)、説明(任意)。数の上限はない。ドラッグで優先順位を並べ替える。複数のグループに入る人は、優先度の高い役割が勝つ。Memberは常に最下位で、グループのない人の既定
3 グループを役割に対応づける 「Assign Groups」で sso.x.ai の管理ポータルが開く。「Configure role assignment」で、IdPのグループをSpaceXSIの役割に対応づける
4 役割にチーム、権限、ライセンスを付ける チーム:役割を1つ以上のconsoleチームに。権限:役割ごとにACL。ライセンス:役割にGrok Businessなどの製品ライセンスを
5 プレビューして有効化 有効化後の組織のプレビューで、役割の割り当て、権限、ライセンスを確認。「Activate」でSCIMが既定のプロビジョニングになる

有効化のあとは、「Provisioning」タブで、役割の追加(Create Role)、優先順位の変更(Reorder Priority)、各役割のメニューからチーム、権限、ライセンスの更新ができます。

公式の警告。 SCIMは「very disruptive」で、ユーザーがリソースへのアクセスを得たり失ったりしうる。組織に知らせ、プレビューの段階で全部確かめてから有効化する、と書かれています。

僕らの見立てです。 SCIMは、「グループ → 役割 → チーム、ACL、ライセンス」という一本の線で、席を人の手でなくIdPのグループで決める形です。始める前に、グループの一覧と、どのグループにどのライセンスを付けるかを紙に書いておくと、段階2〜4で迷いません。高い順位に「全員が入るグループ」を置かないよう、気をつけたいところです。

読んだ範囲では見つからなかったこと。 ドメインの所有の確認(DNSなど)の手順、SSOの対応プロトコル(SAMLかOIDCか)の説明、SSOのテスト用のログインのやり方、SSOを有効にしたあとの緊急用の入口(ブレークグラス)の有無は、ページにありませんでした。Organizationのページは、監査(auditing)に、集中管理の利点として触れるだけでした。

サインインのドメインが変わる(2026年10月30日)

The X Subscriptionの「Sign-in domains」のページに、次のとおり書かれています。この記事の確認日(10月24日)から見て、あと6日です。

項目 内容
日付 2026年10月30日
許可しておくドメイン(推奨のワイルドカード) *.spacex.ai、*.x.ai、*.grok.com、*.grokusercontent.com、*.grokipedia.com
ワイルドカードが使えない場合の最小の一覧 accounts.x.ai、accounts.spacex.ai、auth.x.ai、auth.grok.com、auth.grokusercontent.com、auth.grokipedia.com、grok.com
Cursorにまだ必要 *.cursor.sh、*.cursor-cdn.com、*.cursorapi.com、*.cursorvm.com

データ保護:何が、どこまで書かれているか

法人向けの約束(発表と規約)

論点 規約に書かれていること(言い換え) 条
学習 ユーザーのコンテンツで基盤モデルやLLMを学習したり、新製品を開発したりしない、と書く。開示と顧客が管理する設定が前提 3.1
保持 ユーザーのコンテンツは、やりとりやセッションの終了から30日以内に自動で削除。例外あり(注文書の条件、法的な要請、安全やコンプライアンスの必要) 3.4
ZDR 内容は一時的にしか存在せず、推論の完了後1時間以内、または配信時のいずれか早いほうで削除。バックアップなし。顧客は必要なら自分でコピーを持つ。削除されたデータは、召喚状があっても出せない 3.4
個人データとZDR ZDRを選んだら、個人データはZDRが有効なAPIだけに通す。違反は重大な契約違反 11.2
医療情報 保護された医療情報には、BAAとZDRの利用が必要 11.1
DPA 個人データを送る場合、SpaceXSIは処理者で、DPAが自動で適用される 11.1
管理者の責任 顧客は、許可したユーザーに責任を負い、認証情報の漏れを速やかに知らせ、ユーザーとの規約を同程度以上に保護的にする 1.1、1.2、2
費用、更新、解約 支払いは請求書から30日以内、期間の初めに前払い、原則返金なし。初期の期間は1年で、30日前の書面の通知がなければ自動更新。15日以上の延滞はサービス停止の可能性。解約は30日前の通知で、前払いの未使用分の返金は限られた場合だけ 5.1〜5.3、6.2、6.3
SSO 読んだ要約には出ていなかった(原文で確認) -

この規約が、セルフサービスで登録した小さなチームにも適用されるのか、読んだ要約では確かめられていません。個人データとZDRの条文の正確な範囲も同じです。原文で確かめてください。 なお、ユーザーガイドは、チーム用ワークスペースのプライバシー保護は「SpaceXSIの企業向けの利用規約に従う」と書いています。

APIのデータ:保存、ZDR、地域

API側の公式FAQ(Security)の内容です。前のガイド(05)にも書いた内容を、管理者の視点でまとめ直します。

項目 公式の記載
既定の保存 APIのリクエストとレスポンスは30日間保存され、不正利用の疑いの確認に使われたあと、自動で削除。保存中は暗号化
学習 明示の許可なしに、APIの入力と出力で学習しない
ZDR プロンプトと出力をディスクに残さない。チーム全体の設定で、キーごとではない。チームの管理者が、ConsoleのTeam Settingsで有効、無効にする
ZDRで使えなくなるもの 状態を保存するResponses API、Files、Collections、Batch API、deferred completions、保存される画像と動画の出力、音声エージェントの履歴。キーごとのリクエストログも使えない
ZDRを入れる前に 既存のFilesとCollectionsを先に削除する必要がある。消した内容は戻せない
ZDRの確認 Team Settingsの「Active」バッジ、consoleの「ZDR」のチームバッジ、レスポンスヘッダー x-zero-data-retention
地域 既定の https://api.x.ai は、処理する地域を保証しない。米国向けの https://us.api.x.ai/v1 は、リクエストの処理、推論、モデレーション、保存されるデータを米国内にとどめる。対象は grok-4.7 と grok-4.6 だけで、画像、動画、音声のAPIはなく、トークン価格は10%高い。Files、Collections、サーバー側のツール、そこまでのネットワーク経路は保証の対象外
監査ログ チームの管理者は、ConsoleのAudit Logで、APIへのユーザーの操作を、イベントID、説明、ユーザー、日付の範囲で絞って見られる。ZDRのときは、リクエストの内容は含まれない

公式のFAQは、ZDRを多くの顧客に勧めているわけではなく、使えなくなる機能が多い点を、はっきり書いています。Enterpriseの個別契約では、保持が別に決まることがある、ZDRの質問は sales@x.ai へ、とあります。

認証と、暗号化の高度な選択肢

請求:誰がどこで何を見るか

Businessと、The X Subscriptionのチーム

APIの請求(前払いと後払い、ティア、費用の見方)は、前のガイド(03と05)に書きました。

APIのチーム管理:Management API

前のガイド(05)の末尾で触れたManagement APIを、チームの管理者の視点で、もう一段詳しく見ます。公式の「Using Management API」のガイドと、リファレンスの「Accounts and Authorization」「Billing Management」「Audit Logs」を読んでまとめました。

まず管理キーを作る

管理キーが有効かを確かめる、権限なしで呼べるエンドポイントが、公式のガイドにあります。

curl https://management-api.x.ai/auth/management-keys/validation \
    -H "Authorization: Bearer <Your Management API Key>"

レスポンスには、キーのID、名前、権限(ACL)、スコープ(SCOPE_TEAM か SCOPE_ORGANIZATION)、許可するIPの範囲(ipRanges)が含まれる、と書かれています。公式の例のキーは、チームのスコープで、team-token:endpoint:ListApiKeys のような権限を持っています。

チームでAPIキーを発行する(ACLとレート制限)

発行は、チームのIDを指定します。チームIDは、consoleのチーム設定のページで見つかる、と書かれています。公式のガイドの例は次のとおりです。

curl https://management-api.x.ai/auth/teams/{teamId}/api-keys \
    -X POST \
    -H "Authorization: Bearer <Your Management API Key>" \
    -d '{
            "name": "My API key",
            "acls": ["api-key:model:*", "api-key:endpoint:*"],
            "qps": 5,
            "qpm": 100,
            "tpm": null
        }'

更新(名前、レート制限など)は、PUT で、変える項目と fieldMask を送ります。公式の例は次のとおりです。

curl https://management-api.x.ai/auth/api-keys/{apiKeyId} \
    -X PUT \
    -H "Authorization: Bearer <Your Management API Key>" \
    -d '{
            "apiKey": {
                "qpm": 200
            },
            "fieldMask": "qpm"
        }'

削除は、取り消せません。

curl https://management-api.x.ai/auth/api-keys/{apiKeyId} \
    -X DELETE \
    -H "Authorization: Bearer <Your Management API Key>"

シークレットのローテーション。 リファレンスには、POST /auth/api-keys/{apiKeyId}/rotate があります。本文の項目は、expireTime(新しいシークレットの期限。指定しなければ古いものを引き継ぐ)と、oldSecretExpireTime(古いシークレットが止まる時刻。期限切れでないキーでは既定で24時間後、最大で7日先まで)です。ただし、同じページの警告は、ローテーションで古いキーが「永久に無効になる」と書いており、oldSecretExpireTime の仕様と合いません。どちらが実際の動きかは、確認できていません。 本番のキーで試す前に、テスト用のキーで確かめるのが安全だと、僕らは見立てます。

監査ログを取り出す

チームの設定、APIキー、メンバーシップ、その他の管理操作の変更が、監査のイベントになる、と公式のガイドに書かれています。

curl "https://management-api.x.ai/audit/teams/{teamId}/events?pageSize=10" \
    -H "Authorization: Bearer <Your Management API Key>"

請求の情報をAPIで見る

「Billing Management」のリファレンスのエンドポイントです。パスは /v1/billing/teams/{team_id}/... の形で、ベースURLは、Management APIのリファレンスに書かれた https://management-api.x.ai です。

公式のページに載っているのは、請求先の情報(/billing-info)、請求書の一覧(/invoices、金額は米ドルのセント)、支払い手段の一覧と既定の設定(追加と削除はconsoleで行う、とあります)、後払いの当期のプレビューと月ごとの上限(/postpaid/...)、前払いの残高と追加(/prepaid/...)、使用量の集計(POST /usage)です。

後払いの月ごとの上限は、公式のページでは、リクエストが desiredSoftSpendingLimit の val に "20000" を入れる形でした(単位は米ドルのセントなので200ドル)。リクエストの形は次のとおりです(ページの記述から書いたもので、curlの完全な例ではありません)。

{ "desiredSoftSpendingLimit": { "val": "20000" } }

Grok Build(CLI)の管理者設定

Grok BuildをチームのPCに配るなら、公式の「Enterprise deployments」のページに、ネットワーク、設定ファイル、ログインの制限、権限の固定が書かれています。このページは、ベータか正式版かを書いていません。

キー 働き
disable_api_key_auth = true IdPのログインを強制。xAIのAPIキーは、リクエストの時点でIdPのセッショントークンに置き換えられ、残った XAI_API_KEY でSSOを回避できない。第三者のBYOKのエンドポイントは対象外
force_login_team_uuid ログインを1つのチームUUID(またはその一覧)に限る。空の一覧は、全部のログインを拒否する。設定すると disable_api_key_auth も有効になる。条件に合わないセッションは消され、再ログインが必要

ページの説明から短く組み立てると、固定のファイルは次のような形になります。キーの置き場所(どのテーブルか)は上の説明のとおりですが、完全な公式の例ではなく、動作確認もしていません。

# /etc/grok/requirements.toml(説明から組み立てた形)
[grok_com_config]
disable_api_key_auth = true

[ui]
disable_bypass_permissions_mode = true

[sandbox]
profile = "workspace"

force_login_team_uuid の値の書き方(文字列か一覧か)の例は、読んだ要約には出ていないので、この例には入れていません。公式の原文で確かめてください。

ZDRは、チームやEnterpriseで有効にすると、Grok Buildにも適用される、とあります。ZDRのときのビデオの出力は、自分で用意した保存先が必要で、別ページに書かれています(読んでいません)。

展開の順序(僕らの整理です)

ここから先は、公式の記載を読んだうえでの僕らの整理で、見立てです。

  1. どの入口で契約しているかを確認する(console.x.ai のGrok Business、grok.com/dashboard、Enterpriseの担当)。
  2. 10月30日までに、サインインのドメインを許可リストに足す。
  3. 管理者の権限(Team/Billing Read-Write、Admin)を、最小の人数にする。
  4. 共有ポリシーを、最初にTeamに引き締める。
  5. 請求の設定、追加使用の上限、アラートを先に決める。
  6. 少人数に席を配って試し、取り消しの手順を一度通す(取り消しは即時、席は残る)。
  7. APIを使うなら、キーごとに最小のACL、レート制限、期限を付け、ZDRが必要かを決める。
  8. Enterpriseなら、SSOを試し、SCIMはプレビューを何度も読んでから有効化する。
  9. 契約の条文(保持、ZDR、個人データ、更新と解約)を、原文で、必要なら専門家と確認する。

気をつけること

出典