3行でいうと
- 管理の入口は3つに分かれています。Grok Business/Enterpriseは console.x.ai の「Grok Business」画面(ライセンスの購入、招待、割り当て)。The X Subscriptionのチームプランは grok.com/dashboard(Members、席、請求)。APIは console のチームと、別ホストの Management API です。どの入口で契約したかを、最初に確かめてください。
- SSO、SCIM、個人用ワークスペースの無効化、Organization(複数チームの束ね)は、公式のドキュメントではEnterprise向けと書かれています。Businessは月30ドル(1ユーザー)のセルフサービスで、SSOとSCIMは載っていません。
- データの扱いは、法人向けは学習に使わない、と公式が書いています。API側は既定で30日保存、ゼロデータ保持(ZDR)はチーム全体の設定で、入れると使えなくなる機能が多くあります。Enterpriseの規約には、保持、ZDR、個人データの扱いの条文があります。
- 公式が警告しているのは、SCIMの有効化が「very disruptive」(利用者のアクセスが大きく変わりうる)であること、ライセンスの取り消しは即時であること、チームの統合(Unify)は取り消せないこと、そして2026年10月30日にサインインのドメインが変わることです。社内のファイアウォールの許可リストを先に直してください。
この記事は、公式ドキュメントを2026年10月24日に読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。運営者はGrokを入れていますが、使い心地はこの記事には書いていません。メニュー名、設定のキー、コマンドは、公式のページに書かれていたとおりに写したか、その説明から短く組み立てたもので、動作確認はしていません。公式の文章は要約として取得したため、引用はせず言い換え、読み切れていない箇所は「確認できていない」と書きます。契約、法律、セキュリティの助言ではありません。契約の条文は原文で、必要なら専門家に確かめてください。
先に結論
- まず「どの入口の契約か」を確かめる。 console.x.ai の「Grok Business」画面(権限はTeam Read-Write、Billing Read-Write)と、grok.com/dashboard の「Members」(役割はMember、Admin)は、別の画面です。
- SSOとSCIMはEnterprise向け。 /organization のページで設定し、SSOは有効にすると組織全体で強制、SCIMは公式が「very disruptive」と警告しています。
- データ保護は3段で読む。 規約と発表(学習に使わない)、チーム全体のZDR(入れると使えない機能が多い)、Enterprise向けのVault(詳細は読んだ範囲では薄い)。
- 共有は Product Sharing で上限を決める。 Private、Team、Organization、Publicの4段階で、引き締めは即時に効きます。
- APIのチーム管理は、管理キーとキーごとのACL。 ただし各エンドポイントに必要な権限の表は、見つかりませんでした。
前提:用語をそろえる
- ライセンス(license)。 Grok Businessの画面で、人に割り当てる「使う権利」です。種類は、SuperGrok と SuperGrok Heavy の2つと、公式は書いています。購入した分は「available pool(使えるプール)」に入り、人に割り当てると、その人のチームワークスペースが使えます。
- 席(seat)。 The X Subscriptionのチームプランで使う言葉です。Free、Premium、Super、Ultraの席があり、各席は、同じ名前の個人プランと同じ使用量だと書かれています。
- ワークスペース。 grok.com で切り替える作業場所です。個人用(Personal Workspace)と、チーム用(Team Workspace)があります。チーム用はライセンスがないと開けません。別に、The X Subscriptionでは「1つのワークスペースが1つの購読と1つの請求」という意味でも使われます。
- チーム(team)。 consoleの中の単位です。APIキー、請求、ライセンスは、チームに結びつきます。Organization(組織) は、複数のチームを束ねる上位の単位で、Enterpriseだけです。
- Team Read-Write/Billing Read-Write。 consoleの権限の名前です。前者は招待とライセンスの割り当て、後者はライセンスの購入と解約に必要です。
- 管理キー(Management Key)。 Management APIを呼ぶための、APIキーとは別のキーです。
- ACL。 キーや役割に付ける「できること」の文字列です。たとえば
api-key:model:*です。 - ZDR(Zero Data Retention)。 プロンプトと出力をディスクに残さない、チーム全体の設定です。
- SSO、SCIM。 SSOは会社のIdPでログインさせる仕組み、SCIMはIdPのユーザーとグループを自動で同期する仕組みです。
全体の地図:入口は3つ(とEnterpriseの上位)
公式の目次(docs.x.ai の llms.txt)を読むと、法人向けの情報は、次のように分かれていました。
| 入口 | 管理する画面 | 何を管理するか | 公式のどこに書かれているか |
|---|---|---|---|
| Grok Business/Enterprise | console.x.ai の Grok Business | ライセンス、招待、共有ポリシー、コネクタ | docs.x.ai/grok/management、user-guide、connector-management |
| The X Subscription のチームプラン | grok.com/dashboard | Members、席、請求、追加使用の上限 | docs.x.ai/x-subscription/team-plans ほか |
| Organization(Enterprise) | console.x.ai/organization | ドメインの関連付け、SSO、SCIM、役割 | docs.x.ai/grok/organization |
| APIのチーム | console.x.ai と management-api.x.ai | APIキー、ACL、レート制限、ZDR、請求、監査ログ | docs.x.ai/developers 以下 |
| Grok Build(CLI)、Grok Bot | 設定ファイル、Cursorのダッシュボード | ログインの制限、サンドボックス、Botの管理 | docs.x.ai/build/enterprise、grok-bot |
注意点を2つ書きます。
1つめ。Grok Businessの画面は、「Grok Business」「ライセンス」「SuperGrok/SuperGrok Heavy」という名前で書かれ、The X Subscriptionの画面は「Premium/Super/Ultraの席」「Member/Admin」という名前で書かれています。同じ「チームでGrokを使う」ことを、2つの体系で説明しています。The X Subscriptionのチームプランのページには、Grok Businessを払っていたチームは、切り替え(Unify)のときに解約され、使っていない日数が返金される、と書かれています。つまり、いまは過渡期です。
2つめ。Grok Botのチーム向けページは、管理の画面が「Cursorのダッシュボード」で、SCIM 2.0はEnterpriseだけ、1人のBotが1台のコンピューターを共有する、といった別の注意があります。この記事では扱いません。
プランの選び方:BusinessとEnterprise
公式の価格ページ(x.ai/grok/business)と、2025年12月30日の発表(x.ai/news/grok-business)を、確認日2026年10月24日に読んだ内容です。
| 項目 | Grok Business | Grok Enterprise |
|---|---|---|
| 価格 | 1ユーザー月30ドル。「Create a Team」から始める | 価格の表示なし。「Contact Sales」 |
| 始め方 | セルフサービス | 営業への問い合わせ |
| チームと席の管理、まとめて請求、ユーザー分析 | あり | あり |
| ロールベースのアクセス制御(RBAC) | あり | あり。さらに「カスタムRBAC」 |
| 学習に使わない | あり | あり |
| ドメインの認証と主張(Domain Verification and Claims) | 一覧に載っている | 一覧に載っている |
| SSO(カスタム)とディレクトリ同期(SCIM) | 載っていない | あり |
| 高度なユーザーとアクセスの管理 | 載っていない | あり |
| 顧客管理の暗号鍵(CMEK)、アプリケーション層の暗号化、専用のデータ面 | 載っていない | あり(Vaultとして) |
| 導入支援と継続サポート | 載っていない | あり |
この表は、公式の比較表の整理です。次の点は、読んだ範囲で食い違いや空白があります。
- 「Advanced audit and security controls」の置き場所。 価格ページは両方のプランの機能一覧に載せています。一方、2025年12月30日の発表は、Enterprise側の追加項目として書いています。どちらが正しいかは、確認できていません。
- 「Custom data retention」の置き場所。 価格ページは、両方のプランの機能一覧に「Custom data retention」を載せています。一方、ユーザーガイドは、カスタムの保持ポリシーはEnterprise向けと書いています。どちらが正しいかは、確認できていません。
- ドメインの認証。 価格ページは両プランの機能に載せていますが、Organizationのページ(docs.x.ai/grok/organization)は、ドメインの関連付けをEnterpriseの機能として書いています。そのページには、認証(DNSなど)の手順は書かれていませんでした。
- VaultがEnterprise専用か。 発表はEnterpriseの追加項目と書き、価格ページは「Enterprise専用」とは書いていません。
僕らの見立てです。 小さなチームで、SSOもSCIMも要らず、まず試したい場合は、Businessで足りるかどうかを、価格ページの比較表で見るのが近道です。IdPのグループで席を自動で配りたい、個人用ワークスペースを止めたい、といった要望が1つでもあるなら、Enterpriseの話になる、と読めます。ただし価格や条件は、営業との相談になります。
最初の10分でやること(Business)
公式のユーザーガイドと「License & User Management」のページに書かれている手順です。ここは、公式の記載を順に並べたもので、動作確認はしていません。
- console.x.ai にログインし、チームを選び、「Grok Business」の概要ページを開く。
- 請求の設定を先に確かめる。 公式は、中断を避けるために、チームの請求(Billing Settings)が正しく設定されているか確かめるよう書いています。
- 概要ページで、ライセンスの種類(SuperGrok か SuperGrok Heavy)と数を選び、必要なら支払いの情報を入れ、購入を確定する。買った分は、すぐ割り当てられるプールに入ります。
- 「Invite users to Grok Business」を押し、メールアドレスを入れ、招待に付けるライセンスの種類を選んで送る。空きのライセンスがあれば、承諾した時点で自動で割り当てられます。
- 招待の状況は、概要ページの「Pending invitations」で見られます。
- すでにチームにいる人に渡すときは、概要ページでその人を選び、使えるライセンスを選んで割り当てる。すぐ有効になります。
- 受け取った人は、grok.com で、画面左下のワークスペースの切り替えから、チーム用ワークスペースを選びます。
招待したのに割り当てが失敗する場合、公式の説明は、ライセンスが足りないことです。追加で買うか、使っていない人の分を取り消します。
ライセンスと席の管理:できることと注意
Grok Business(console.x.ai)
| 操作 | 手順の要点 | 必要な権限 | 注意(公式の記載) |
|---|---|---|---|
| 購入 | 概要ページで種類と数を選ぶ | Billing Read-Write | 請求設定の確認を先に |
| 招待 | 「Invite users to Grok Business」 | Team Read-Write | 招待された人は、チームワークスペースと、会話を共有できる基本の読み取り権限を得る |
| 割り当て | ユーザーを選んでライセンスを割り当てる | Team Read-Write | すぐ有効になる |
| 取り消し | 名前の横の「...」から「Unassign License」 | Team Read-Write | チームワークスペースが使えなくなる。個人用ワークスペースは残る。即時なので、影響を受けるユーザーに知らせる |
| 解約 | 種類と数を選んで解約を申請 | Billing Read-Write | 処理に数日かかることがある。対象なら返金は請求の手段に戻る |
公式は、これらの権限は通常チームの管理者だけが持つ、役割の設定は概要ページで調整できる、と書いています。権限がない人は、チームの管理者に頼む形です。
The X Subscriptionのチームプラン(grok.com/dashboard)
公式の「Team plans, seats, and invites」のページに書かれている内容です。
- 役割は、招待のときに Member か Admin を選びます。席は Free、Premium、Super、Ultra で、チームの席として買えるのは、Premium、Super、Ultraです。Plusはチームでは使えません。
- 招待は、grok.com/dashboard の「Members」で「Invite」を押し、メールアドレス(コンマか改行で区切る)、Role、Seatを選んで「Send invites」。リンクをコピーして渡すこともできますが、Freeの席には使えません。
- 招待が承諾されると、空いている席があればそれを使い、なければ新しい席が買われて、請求期間の残りの日数ぶんが日割りで課金されます。
- メンバーの削除。 「Members」で「⋯」から「Remove from team」、「Remove access」。アクセスは即時に止まりますが、席はプランに残り、次の人が使えます。支払いを止めるには、「Billing & invoices」でプランのメニューから「Edit seats」、「Reduce seats」。減らした席は、請求期間の終わりに消えます。自分自身は削除できません。
- 席の変更。 アップグレードは即時で、差額を日割りで請求し、更新日は変わりません。ダウングレードは請求期間の終わりに効きます。保留中のダウングレードは、現在の席を選び直して「Keep」で取り消せます。Freeへの変更は即時ですが、有料の席はプランに残るので、「Reduce seats」が別に必要です。
- Xの特典。 メンバーがXの特典を受けるには、管理者がPremium以上の席を割り当て、かつ本人が自分のXアカウントをつなぐ必要がある、と書かれています。
落とし穴。 削除しても席は残る、つまり請求は続きます。「人を外した」ことと「支払いを止めた」ことは別の操作です。
統合(Unify)の警告
同じページに、チームの統合は「永久」で、サポートでも元に戻せない、と書かれています。統合を始められるのは、Cursorのチームのオーナーか管理者で、Grokのチームを持ち込む場合は、そのチームのオーナーか請求の管理者でもある必要があります。一般のメンバーは始められません。個人プランは、チームに入っても自動では解約されません。自分で解約する必要がある、とも書かれています。
共有ポリシー:Sharing & Retention
「License & User Management」のページに、console.x.ai の Sharing & Retention → Product Sharing で設定する、と書かれています。会話、プロジェクト、スキルのそれぞれに、別のポリシーを置きます。
| レベル | メンバーが共有できる範囲(公式の説明の整理) |
|---|---|
| Private | そのリソースの共有はオフ |
| Team | 個々のチームメイトと、自分のチームだけ。組織全体とチームをまたぐ共有はできない |
| Organization | Teamの範囲に加え、チームをまたぐ共有と、組織全体への共有 |
| Public | Organizationの範囲に加え、誰でも開ける公開リンク(チームの外の人を含む) |
- 公開リンクは会話だけです。プロジェクトとスキルは、Organizationまでです。
- 食い違いがあります。ユーザーガイドは「共有リンクはライセンスのあるチームメンバーだけが開ける」と書いており(前のガイド02にもそう書きました)、Publicレベルの説明(社外の人にも開ける公開リンク)と合いません。どちらが実際の動きかは確認できていません。
- 既定は、会話とプロジェクトが組織全体に共有できる状態、スキルはPrivateから、と書かれています。
- ポリシーを狭めると、すぐ効きます。メンバーはより広い共有を作れなくなり、すでにある共有も、新しい上限を超える範囲では、アクセスが制限されます。
使い方の見立て(僕らの見立てです)。 既定のままだと、会話とプロジェクトは組織全体まで共有できます。社外秘を扱うチームは、導入の初日に、まず会話をTeamに引き締めてから、必要なところだけ広げるほうが、あとから「広げすぎた共有」を回収するより楽だと読めます。引き締めが即時で効く、という公式の記載は、この順番を後押しします。
個人用ワークスペースと、保持の設定
- ユーザーガイドによると、組織がEnterpriseのライセンスで個人用ワークスペースを無効にしている場合、一部のユーザーには個人用ワークスペースが表示されません。有効にするか無効にするかを選べるのは、Enterpriseのプランです。
- チーム用ワークスペースのプライバシー保護は、SpaceXSIの企業向け規約に従う、と書かれています。
- Enterpriseの階層には、事業向けに合わせた保持ポリシー(custom retention policies)が含まれる、とあります。ただし、保持期間や設定画面の説明は、そのページにはありません。カスタムの保持の具体的な設定方法は、読んだ範囲では見つかりませんでした。
コネクタの管理
公式の「Connector Management」のページから、Business/Enterpriseの管理者の手順です。
- console.x.ai にログインし、チームを選び、Grok Business → Connectors を開く。
- + Add Connector を押し、サービスを選び、必要な設定を終える。Microsoftのサービスのように、管理者の同意(admin consent)が必要なものがあります。
- 追加すると、チームの利用可能なコネクタに並びます。メンバーは、各自のアカウントで grok.com/connectors から接続します。
- 自分のMCPサーバーを足す場合は、「+ Add Connector」で「Other」を選び、MCPサーバーのURLを入れて、必要な認証を済ませる。ローカルのマシンにあるサーバーは、公式の「Custom MCP Tunneling」のガイドを見るよう書かれています(そのガイドは読んでいません)。
管理の操作は、「Configure」(アクセス制御、許可するサイト、サービス固有の設定)と「Remove」の2つです。Removeは、コネクタをチームから外し、メンバーは接続も使用もできなくなり、関連づけられたインデックスのデータが消えることがある、と書かれています。追加と削除には Team Read-Write が必要です。SharePoint、OneDrive、Salesforceには、専用の手順のガイドがありますが、読んでいません。
読んだ範囲では見つからなかったこと。 有効と無効を切り替えるスイッチ、OAuthの詳しい仕組み、コネクタ経由のデータの保持の説明は、このページにはありませんでした。前のガイド(04)に書いたとおり、コネクタのデータの扱いは、別のページでも確認できていません。
Organization:ドメイン、SSO、SCIM(Enterprise)
公式の「Organization Management」のページです。console.x.ai/organization は、組織の管理者だけが開けます。組織のメンバーが作ったチームは、自動で組織にひもづき、ダッシュボードに出ます。
ドメインの関連付け
組織にメールのドメインを結びつけると、そのドメインのアドレスで登録またはログインした人は、自動で組織に関連づけられます。ダッシュボードの「Users」には、ドメインに関連づいたユーザーと、所属チーム、アクセスの状態が並びます。「Teams」には、関連づいたチームと、メンバー、大まかな使用量が出ます。公式は、これらの画面を、コンプライアンスの確認、使われていないアカウントの発見、増加の把握に使える、と書いています。
前のガイド(01)に書いたとおり、規約には、会社のメールで登録したアカウントが、組織のEnterpriseの購読にひもづき、管理者が監視や管理をすることがある、という趣旨の記載があります。従業員は、会社のメールで個人のGrokを使うと、会社の管理の対象になりうる、と読めます。
SSOの設定
/organizationのページで「Configure SSO」を押す。- 対応するIdPの一覧から選ぶ。
- IdPごとの手順に従い、設定、メタデータの交換、属性の対応づけをする。
- 保存して、SSOをテストする。
有効にすると、SSOは 組織全体で強制 され、ユーザーは次のアクセスからSSOでのログインが必要になります。ログインの入り口の細かい動き(ドメインのアドレスを入れたときの移り方など)は、読んだ範囲では確認できていません。公式は、混乱を減らすために、事前にユーザーに知らせるよう書いています。
SCIMの設定(5つの段階)
| 段階 | やること | 公式の記載の要点 |
|---|---|---|
| 1 | IdPでディレクトリ同期を設定 | 「Setup SCIM」を押し、IdPごとの手順に従う。アクセスの構造に合わせたIdPのグループを作る |
| 2 | 役割(role)を作る | 「Create Role」で、名前、スラッグ(一意の識別子)、説明(任意)。数の上限はない。ドラッグで優先順位を並べ替える。複数のグループに入る人は、優先度の高い役割が勝つ。Memberは常に最下位で、グループのない人の既定 |
| 3 | グループを役割に対応づける | 「Assign Groups」で sso.x.ai の管理ポータルが開く。「Configure role assignment」で、IdPのグループをSpaceXSIの役割に対応づける |
| 4 | 役割にチーム、権限、ライセンスを付ける | チーム:役割を1つ以上のconsoleチームに。権限:役割ごとにACL。ライセンス:役割にGrok Businessなどの製品ライセンスを |
| 5 | プレビューして有効化 | 有効化後の組織のプレビューで、役割の割り当て、権限、ライセンスを確認。「Activate」でSCIMが既定のプロビジョニングになる |
有効化のあとは、「Provisioning」タブで、役割の追加(Create Role)、優先順位の変更(Reorder Priority)、各役割のメニューからチーム、権限、ライセンスの更新ができます。
公式の警告。 SCIMは「very disruptive」で、ユーザーがリソースへのアクセスを得たり失ったりしうる。組織に知らせ、プレビューの段階で全部確かめてから有効化する、と書かれています。
僕らの見立てです。 SCIMは、「グループ → 役割 → チーム、ACL、ライセンス」という一本の線で、席を人の手でなくIdPのグループで決める形です。始める前に、グループの一覧と、どのグループにどのライセンスを付けるかを紙に書いておくと、段階2〜4で迷いません。高い順位に「全員が入るグループ」を置かないよう、気をつけたいところです。
読んだ範囲では見つからなかったこと。 ドメインの所有の確認(DNSなど)の手順、SSOの対応プロトコル(SAMLかOIDCか)の説明、SSOのテスト用のログインのやり方、SSOを有効にしたあとの緊急用の入口(ブレークグラス)の有無は、ページにありませんでした。Organizationのページは、監査(auditing)に、集中管理の利点として触れるだけでした。
サインインのドメインが変わる(2026年10月30日)
The X Subscriptionの「Sign-in domains」のページに、次のとおり書かれています。この記事の確認日(10月24日)から見て、あと6日です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 日付 | 2026年10月30日 |
| 許可しておくドメイン(推奨のワイルドカード) | *.spacex.ai、*.x.ai、*.grok.com、*.grokusercontent.com、*.grokipedia.com |
| ワイルドカードが使えない場合の最小の一覧 | accounts.x.ai、accounts.spacex.ai、auth.x.ai、auth.grok.com、auth.grokusercontent.com、auth.grokipedia.com、grok.com |
| Cursorにまだ必要 | *.cursor.sh、*.cursor-cdn.com、*.cursorapi.com、*.cursorvm.com |
- 社内のファイアウォールやプロキシの許可リストに、10月30日の前に足します。ブックマークや社内文書も直します。
accounts.spacex.aiかaccounts.x.aiがブロックされたままだと、移行のあと、ログインできません。- SSOのIdPの設定(OktaのタイルやACS URLなど)は、変えなくてよい、タイルはそのまま動く、と書かれています。すでにサインインしているセッションは維持され、強制ログアウトにはなりません。
- 既存のEnterpriseの顧客は、自動では新しい体系に移されません。プラン、席、請求、SSO、ユーザーのプロビジョニングは、そのまま続きます。統合できる組織は一部で、資格の確認や変更は、アカウントの担当に連絡する形です(「Enterprise account unification」のページ)。そのページには、統合の手順や期限は書かれていませんでした。
データ保護:何が、どこまで書かれているか
法人向けの約束(発表と規約)
- 2025年12月30日の発表は、「顧客のデータは学習に使わない」と書いています。転送中と保存中の暗号化への言及は、Vaultの説明の中にあります。Google Driveのコネクタは、Drive側の既存の権限を守り、見られるのは本人が見られるファイルだけ、とあります。
- Enterprise向けの利用規約(Terms of Service, Enterprise。2026年8月14日更新と表示)は、事業者向けのAPIと関連サービス(Grokを含む)の、18歳以上の事業顧客が対象です。次のような条文があります(条番号は規約の表示)。
| 論点 | 規約に書かれていること(言い換え) | 条 |
|---|---|---|
| 学習 | ユーザーのコンテンツで基盤モデルやLLMを学習したり、新製品を開発したりしない、と書く。開示と顧客が管理する設定が前提 | 3.1 |
| 保持 | ユーザーのコンテンツは、やりとりやセッションの終了から30日以内に自動で削除。例外あり(注文書の条件、法的な要請、安全やコンプライアンスの必要) | 3.4 |
| ZDR | 内容は一時的にしか存在せず、推論の完了後1時間以内、または配信時のいずれか早いほうで削除。バックアップなし。顧客は必要なら自分でコピーを持つ。削除されたデータは、召喚状があっても出せない | 3.4 |
| 個人データとZDR | ZDRを選んだら、個人データはZDRが有効なAPIだけに通す。違反は重大な契約違反 | 11.2 |
| 医療情報 | 保護された医療情報には、BAAとZDRの利用が必要 | 11.1 |
| DPA | 個人データを送る場合、SpaceXSIは処理者で、DPAが自動で適用される | 11.1 |
| 管理者の責任 | 顧客は、許可したユーザーに責任を負い、認証情報の漏れを速やかに知らせ、ユーザーとの規約を同程度以上に保護的にする | 1.1、1.2、2 |
| 費用、更新、解約 | 支払いは請求書から30日以内、期間の初めに前払い、原則返金なし。初期の期間は1年で、30日前の書面の通知がなければ自動更新。15日以上の延滞はサービス停止の可能性。解約は30日前の通知で、前払いの未使用分の返金は限られた場合だけ | 5.1〜5.3、6.2、6.3 |
| SSO | 読んだ要約には出ていなかった(原文で確認) | - |
この規約が、セルフサービスで登録した小さなチームにも適用されるのか、読んだ要約では確かめられていません。個人データとZDRの条文の正確な範囲も同じです。原文で確かめてください。 なお、ユーザーガイドは、チーム用ワークスペースのプライバシー保護は「SpaceXSIの企業向けの利用規約に従う」と書いています。
APIのデータ:保存、ZDR、地域
API側の公式FAQ(Security)の内容です。前のガイド(05)にも書いた内容を、管理者の視点でまとめ直します。
| 項目 | 公式の記載 |
|---|---|
| 既定の保存 | APIのリクエストとレスポンスは30日間保存され、不正利用の疑いの確認に使われたあと、自動で削除。保存中は暗号化 |
| 学習 | 明示の許可なしに、APIの入力と出力で学習しない |
| ZDR | プロンプトと出力をディスクに残さない。チーム全体の設定で、キーごとではない。チームの管理者が、ConsoleのTeam Settingsで有効、無効にする |
| ZDRで使えなくなるもの | 状態を保存するResponses API、Files、Collections、Batch API、deferred completions、保存される画像と動画の出力、音声エージェントの履歴。キーごとのリクエストログも使えない |
| ZDRを入れる前に | 既存のFilesとCollectionsを先に削除する必要がある。消した内容は戻せない |
| ZDRの確認 | Team Settingsの「Active」バッジ、consoleの「ZDR」のチームバッジ、レスポンスヘッダー x-zero-data-retention |
| 地域 | 既定の https://api.x.ai は、処理する地域を保証しない。米国向けの https://us.api.x.ai/v1 は、リクエストの処理、推論、モデレーション、保存されるデータを米国内にとどめる。対象は grok-4.7 と grok-4.6 だけで、画像、動画、音声のAPIはなく、トークン価格は10%高い。Files、Collections、サーバー側のツール、そこまでのネットワーク経路は保証の対象外 |
| 監査ログ | チームの管理者は、ConsoleのAudit Logで、APIへのユーザーの操作を、イベントID、説明、ユーザー、日付の範囲で絞って見られる。ZDRのときは、リクエストの内容は含まれない |
公式のFAQは、ZDRを多くの顧客に勧めているわけではなく、使えなくなる機能が多い点を、はっきり書いています。Enterpriseの個別契約では、保持が別に決まることがある、ZDRの質問は sales@x.ai へ、とあります。
認証と、暗号化の高度な選択肢
- SOC 2。 API FAQは「SOC 2 Type 2」と書き、NDAを結べば trust.x.ai のTrust Centerを見られる、とします。価格ページは「SOC 2 compliance (Type I & II)」と書き、バッジに SOC 2 Type II、HIPAA、GDPR & CCPA を並べます。ただし、どのバッジがどのプランに当たるかは、価格ページに書かれていません。API FAQは、HIPAAの適合は主張せず、BAAは申請フォーム(x.ai/legal/baa)から求められる、とします。x.ai/security のページには、認証、暗号化、サブプロセッサの記載がありませんでした(脆弱性の報告先は HackerOne か vulnerabilities@x.ai)。
- Vault(Enterpriseの追加)。 発表と価格ページは、アプリケーション層の暗号化、顧客管理の暗号鍵(CMEK)、他の顧客から隔離された専用のデータ面、と書いています。鍵の管理の方法、対応するクラウド、データの置き場所は、読んだ範囲では書かれていません。
請求:誰がどこで何を見るか
Businessと、The X Subscriptionのチーム
- Grok Businessは、1ユーザー月30ドルです。ライセンスの購入と解約は Billing Read-Write の権限が必要です。解約の返金は、対象なら請求の手段に戻り、処理に数日かかることがあります。
- The X Subscriptionのチームは、Premium 30ドル、Super 100ドル、Ultra 200ドル(1席あたり月額、表示は2026年10月24日、税別)で、同じチームの中で席の種類を混ぜられます(例:Premium 3席とSuper 1席)。チーム向けの年払い価格は、公式のページには書かれていませんでした(Premium 300ドル、Super 1,000ドル、Ultra 2,000ドルという年払いの表示は、個人プランのものです)。チームには、請求の一本化、管理、使用状況の分析が付く、とあります。チームの席数の上限は、読んだ範囲では書かれていませんでした。
- 使用量は、各席が週ごとのプールを持ち、プールを超えた分が「Additional Usage」(追加使用)で、前払いのクレジットから払われます。チームの席は、ワークスペースの前払い残高を共有します。
- 追加使用の上限(Spending cap)。 月ごとの上限は、個人プランとセルフサービスのチームプランで使えます。チームでは、管理者が、チーム全体に1つの上限を、固定額か、席あたりの額で決めます。上限に達すると、前払いの残高が残っていても、追加使用は止まります。残高を足しても上限は上がりません。アラートは使用を止めず、止めるには上限が必要です。既定の上限額は書かれていません。上限を決めなければ、上限はありません。
- 自動チャージ(Auto Top-up)。 残高がしきい値まで下がったときに、保存した支払い手段に課金する機能です。既定はオフで、The X Subscriptionに切り替えてもオンにはなりません。チームでは、管理者だけが設定を変えられます。しきい値、チャージ額、最低の購入額の数字は、ページに書かれていませんでした。前払いクレジットの有効期限も、読んだ範囲では見つかりませんでした。
- 請求書と返金。 The X Subscriptionの請求書はダッシュボードにあります。古い購読を解約したときの返金は、日割りで元の支払い手段に戻り、クレジットにはなりません。Apple App StoreやGoogle Playで買った購読は、それぞれで手続きが必要です。
- 払い方。 チームの支払い手段、請求書払い、ACH、電信送金は、支払い方法のページには書かれていませんでした。Enterpriseの規約には、カード、ACH、小切手、電信送金が出ます(5.2)。切り替えは、未払いの請求書があるあいだはできません。
APIの請求(前払いと後払い、ティア、費用の見方)は、前のガイド(03と05)に書きました。
APIのチーム管理:Management API
前のガイド(05)の末尾で触れたManagement APIを、チームの管理者の視点で、もう一段詳しく見ます。公式の「Using Management API」のガイドと、リファレンスの「Accounts and Authorization」「Billing Management」「Audit Logs」を読んでまとめました。
まず管理キーを作る
- ベースURLは
https://management-api.x.aiで、推論のAPI(api.x.ai)とは別です。 - 管理キーは、ConsoleのSettingsの「Management Keys」で作ります。通常のAPIキーとは別物です。作るには、アカウントに「Management Keys」の Read + Write の権限が必要で、見えない場合は、チームの管理者が有効にする、とリファレンスにあります。
- ヘッダーは
Authorization: Bearer <管理キー>です。
管理キーが有効かを確かめる、権限なしで呼べるエンドポイントが、公式のガイドにあります。
curl https://management-api.x.ai/auth/management-keys/validation \
-H "Authorization: Bearer <Your Management API Key>"
レスポンスには、キーのID、名前、権限(ACL)、スコープ(SCOPE_TEAM か SCOPE_ORGANIZATION)、許可するIPの範囲(ipRanges)が含まれる、と書かれています。公式の例のキーは、チームのスコープで、team-token:endpoint:ListApiKeys のような権限を持っています。
チームでAPIキーを発行する(ACLとレート制限)
発行は、チームのIDを指定します。チームIDは、consoleのチーム設定のページで見つかる、と書かれています。公式のガイドの例は次のとおりです。
curl https://management-api.x.ai/auth/teams/{teamId}/api-keys \
-X POST \
-H "Authorization: Bearer <Your Management API Key>" \
-d '{
"name": "My API key",
"acls": ["api-key:model:*", "api-key:endpoint:*"],
"qps": 5,
"qpm": 100,
"tpm": null
}'
- ACLがないキーは、何もできません。 リファレンスは、キーには既定でアクセスがなく、ACLなしでは全部のリクエストが失敗する、と書いています。
- ACLの形は、
api-key:endpoint:<エンドポイント名>とapi-key:model:<モデル名>です。*で全部です。エンドポイントの例はchat、embed、image、models、sample、tokenize、documentsです。使えるモデル名は、GET /auth/teams/{teamId}/modelsで、使えるエンドポイントのACLは、GET /auth/teams/{teamId}/endpointsで調べられます。 qps、qpm、tpmは、そのキーごとの上限です。tpmは、上限を超えたあとで新しいリクエストを断り、進行中のものは止めません。リファレンスは、tpmが厳密に上限を超えたときにだけ働く、とも書いています。expireTimeで有効期限を付けられます。- 返ってくる
apiKey(秘密の本体)は、作ったときだけ見えます。apiKeyIdは、更新と削除に使います。新しいキーは、すべてのクラスタに行き渡るまで少しかかることがあり、GET /auth/api-keys/{apiKeyId}/propagationで確かめられます。 - 一覧は、管理者はチームの全部のキーを、メンバーは自分のキーだけを見られる、と書かれています。
更新(名前、レート制限など)は、PUT で、変える項目と fieldMask を送ります。公式の例は次のとおりです。
curl https://management-api.x.ai/auth/api-keys/{apiKeyId} \
-X PUT \
-H "Authorization: Bearer <Your Management API Key>" \
-d '{
"apiKey": {
"qpm": 200
},
"fieldMask": "qpm"
}'
削除は、取り消せません。
curl https://management-api.x.ai/auth/api-keys/{apiKeyId} \
-X DELETE \
-H "Authorization: Bearer <Your Management API Key>"
シークレットのローテーション。 リファレンスには、POST /auth/api-keys/{apiKeyId}/rotate があります。本文の項目は、expireTime(新しいシークレットの期限。指定しなければ古いものを引き継ぐ)と、oldSecretExpireTime(古いシークレットが止まる時刻。期限切れでないキーでは既定で24時間後、最大で7日先まで)です。ただし、同じページの警告は、ローテーションで古いキーが「永久に無効になる」と書いており、oldSecretExpireTime の仕様と合いません。どちらが実際の動きかは、確認できていません。 本番のキーで試す前に、テスト用のキーで確かめるのが安全だと、僕らは見立てます。
監査ログを取り出す
チームの設定、APIキー、メンバーシップ、その他の管理操作の変更が、監査のイベントになる、と公式のガイドに書かれています。
curl "https://management-api.x.ai/audit/teams/{teamId}/events?pageSize=10" \
-H "Authorization: Bearer <Your Management API Key>"
- 絞り込みは、
eventFilter.userId、eventFilter.query(説明の全文検索)、eventFilter.eventId、eventTimeFrom、eventTimeTo(時刻の形式は、読んだ範囲ではページに明示がありませんでした)、並び順のorderBy(TIME_ASCENDINGかTIME_DESCENDING)です。次のページは、レスポンスのnextPageTokenをpageTokenに入れます。 - 各イベントは、時刻、ID、英語の自由な説明(例:「API key 'Production Key' was created」)、ユーザーの情報です。メールアドレスは、必ず入るとは限りません。
- 読んだ範囲では見つからなかったこと。 イベントの種類の一覧、ログの保持期間、呼ぶのに必要な権限は、ページに書かれていません。
請求の情報をAPIで見る
「Billing Management」のリファレンスのエンドポイントです。パスは /v1/billing/teams/{team_id}/... の形で、ベースURLは、Management APIのリファレンスに書かれた https://management-api.x.ai です。
公式のページに載っているのは、請求先の情報(/billing-info)、請求書の一覧(/invoices、金額は米ドルのセント)、支払い手段の一覧と既定の設定(追加と削除はconsoleで行う、とあります)、後払いの当期のプレビューと月ごとの上限(/postpaid/...)、前払いの残高と追加(/prepaid/...)、使用量の集計(POST /usage)です。
後払いの月ごとの上限は、公式のページでは、リクエストが desiredSoftSpendingLimit の val に "20000" を入れる形でした(単位は米ドルのセントなので200ドル)。リクエストの形は次のとおりです(ページの記述から書いたもので、curlの完全な例ではありません)。
{ "desiredSoftSpendingLimit": { "val": "20000" } }
- 前払いのクレジットは、いつも先に使われます。
- ページの食い違い(公式のページ内)。 税のIDの書き方が、請求先の例では
us_ein、支払い手段の例ではus-einです。列挙の綴りの誤り(FAILED_TO_GEMNERATE_INVOICE)は、原文のまま使うよう、ページに注記があります。請求書や使用量の取得に、ページ送りの説明はありません(使用量は、打ち切りをlimitReachedで知らせます)。 - 各エンドポイントに必要な権限(ACLや Billing Read-Write)は、請求のページには書かれていませんでした。
Grok Build(CLI)の管理者設定
Grok BuildをチームのPCに配るなら、公式の「Enterprise deployments」のページに、ネットワーク、設定ファイル、ログインの制限、権限の固定が書かれています。このページは、ベータか正式版かを書いていません。
- ネットワーク。 すべてHTTPS(443)。必須のホストは
cli-chat-proxy.grok.com、auth.x.ai、エンタープライズOIDCならIdPのドメインです。TLSは1.2か1.3だけで、無効にできず、TLSを検査するプロキシはそのCAをOSの信頼ストアに入れる必要があります。 - 設定ファイルの5層(弱い順)。
/etc/grok/managed_config.toml、~/.grok/managed_config.toml、~/.grok/config.toml、~/.grok/requirements.toml、/etc/grok/requirements.toml。requirements.tomlの値は「固定」され、下の層、リモートの設定、環境変数、ユーザーの設定で上書きできません。MDMやゴールデンイメージには、/etc/grok/に置く、とあります。 - ログインの制限。 次の項目は、
requirements.tomlの[grok_com_config]に置きます。
| キー | 働き |
|---|---|
disable_api_key_auth = true |
IdPのログインを強制。xAIのAPIキーは、リクエストの時点でIdPのセッショントークンに置き換えられ、残った XAI_API_KEY でSSOを回避できない。第三者のBYOKのエンドポイントは対象外 |
force_login_team_uuid |
ログインを1つのチームUUID(またはその一覧)に限る。空の一覧は、全部のログインを拒否する。設定すると disable_api_key_auth も有効になる。条件に合わないセッションは消され、再ログインが必要 |
- 危険なモードの固定。
[ui]のdisable_bypass_permissions_mode = trueで、--yolo、--permission-mode bypassPermissions、セッション中の切り替え、*や**のような何でも許可するルールを止められます。拒否のルールは働き続けます。この固定は、root所有の元(/etc/grok/requirements.tomlなど)から読まれたものだけが効き、~/.grok/requirements.tomlでは効きません。Claude CodeのdisableBypassPermissionsModeは、Grokには引き継がれません。 - 設定が効いているかは、
grok inspectで確かめます。
ページの説明から短く組み立てると、固定のファイルは次のような形になります。キーの置き場所(どのテーブルか)は上の説明のとおりですが、完全な公式の例ではなく、動作確認もしていません。
# /etc/grok/requirements.toml(説明から組み立てた形)
[grok_com_config]
disable_api_key_auth = true
[ui]
disable_bypass_permissions_mode = true
[sandbox]
profile = "workspace"
force_login_team_uuid の値の書き方(文字列か一覧か)の例は、読んだ要約には出ていないので、この例には入れていません。公式の原文で確かめてください。
ZDRは、チームやEnterpriseで有効にすると、Grok Buildにも適用される、とあります。ZDRのときのビデオの出力は、自分で用意した保存先が必要で、別ページに書かれています(読んでいません)。
展開の順序(僕らの整理です)
ここから先は、公式の記載を読んだうえでの僕らの整理で、見立てです。
- どの入口で契約しているかを確認する(console.x.ai のGrok Business、grok.com/dashboard、Enterpriseの担当)。
- 10月30日までに、サインインのドメインを許可リストに足す。
- 管理者の権限(Team/Billing Read-Write、Admin)を、最小の人数にする。
- 共有ポリシーを、最初にTeamに引き締める。
- 請求の設定、追加使用の上限、アラートを先に決める。
- 少人数に席を配って試し、取り消しの手順を一度通す(取り消しは即時、席は残る)。
- APIを使うなら、キーごとに最小のACL、レート制限、期限を付け、ZDRが必要かを決める。
- Enterpriseなら、SSOを試し、SCIMはプレビューを何度も読んでから有効化する。
- 契約の条文(保持、ZDR、個人データ、更新と解約)を、原文で、必要なら専門家と確認する。
気をつけること
- この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。運営者はGrokを入れていますが、使い心地はこの記事には書いていません。コマンド、JSON、TOMLは、公式の例を写したか、説明から短く組み立てたものです。上限、画面名、権限の名前は、更新で変わりやすい点です。
- いまはGrok Business(console.x.ai)とThe X Subscription(grok.com/dashboard)の過渡期で、同じ作業の説明が2か所にあります。
- 2026年10月30日にサインインのドメインが変わります。許可リストを直さないとログインできなくなる、と公式が書いています。
- SCIMの有効化は、公式が「very disruptive」と警告しています。SSOは有効にすると組織全体で強制されます。
- ライセンスの取り消しは即時、席を外しても支払いは別に止める必要があり、チームの統合は元に戻せません。ZDRは、入れる前にFilesとCollectionsの削除が必要で、消した内容は戻せません。
- 公式のページ間に食い違いがあります(Custom data retentionのプランの扱い、共有リンクの範囲、価格ページと発表での「Advanced audit and security controls」の置き場所、SOC 2の表記、キーのローテーションの警告と仕様、税IDの書き方)。どちらが正しいかは確認できていません。
- 読めなかった、または読んでいないもの。console.x.ai の画面そのもの(取得に失敗)、ユーザーガイドの別URL(取得に失敗)、Trust Center(NDAが必要)、DPA、BAA、サブプロセッサの一覧、Enterpriseの個別のFAQ、Vaultの技術的な説明、Custom MCP Tunneling、SharePointやSalesforceの管理者向け手順。
- 法律、契約、セキュリティの助言ではありません。契約や規約は、原文で、必要なら専門家に確かめてください。
出典
- Introducing Grok Business and Grok Enterprise(x.ai、2025年12月30日、確認日2026-10-24)
- Grok Business and Enterprise(x.ai、日付の表示なし、確認日2026-10-24)
- Business & Enterprise:ユーザーガイド(docs.x.ai、日付の表示なし、確認日2026-10-24)
- License & User Management(docs.x.ai、日付の表示なし、確認日2026-10-24)
- Connector Management(docs.x.ai、日付の表示なし、確認日2026-10-24)
- Organization Management(docs.x.ai、日付の表示なし、確認日2026-10-24)
- Team plans, seats, and invites(docs.x.ai、日付の表示なし、確認日2026-10-24)
- Enterprise account unification(docs.x.ai、日付の表示なし、確認日2026-10-24)
- Sign-in(docs.x.ai、日付の表示なし、確認日2026-10-24)
- Sign-in domains(docs.x.ai、日付の表示なし、確認日2026-10-24)
- Plans and usage(docs.x.ai、日付の表示なし、確認日2026-10-24)
- Spending caps and alerts(docs.x.ai、日付の表示なし、確認日2026-10-24)
- Prepaid balance and automatic top-ups(docs.x.ai、日付の表示なし、確認日2026-10-24)
- Extra usage credits and top-ups(docs.x.ai、日付の表示なし、確認日2026-10-24)
- Invoices & Refunds(docs.x.ai、日付の表示なし、確認日2026-10-24)
- Payment methods(docs.x.ai、日付の表示なし、確認日2026-10-24)
- Terms of Service, Enterprise(x.ai、2026年8月14日更新と表示、確認日2026-10-24)
- FAQ:Security(docs.x.ai、日付の表示なし、確認日2026-10-24)
- Trust & Security(x.ai、日付の表示なし、確認日2026-10-24)
- Management API Guide(docs.x.ai、日付の表示なし、確認日2026-10-24)
- Management API(リファレンスの概要、docs.x.ai、確認日2026-10-24)
- Management API:Accounts and Authorization(docs.x.ai、確認日2026-10-24)
- Management API:Billing Management(docs.x.ai、確認日2026-10-24)
- Management API:Audit Logs(docs.x.ai、確認日2026-10-24)
- Grok Build:Enterprise deployments(docs.x.ai、日付の表示なし、確認日2026-10-24)
- Grok Bot:Teams and enterprises(docs.x.ai、日付の表示なし、確認日2026-10-24)
- Grok Bot:Identity and access(docs.x.ai、日付の表示なし、確認日2026-10-24)
- docs.x.ai llms.txt(目次、docs.x.ai、確認日2026-10-24)