3行でいうと
- 言葉はそろっていません。 SpaceXAIは「Agentic Actions」、Anthropicの個人向け規約は「Actions」、MicrosoftのCopilot規約は「Tasks」と「Actions」、OpenAIのサービス条件は「dots and related agentic features」と呼びます。Googleの一般規約には、エージェントの節が見つかりませんでした。
- エージェントの行為に触れた文書は、ユーザーに責任を置いています。 ただし書き方は違います。「責任を負う」と書くもの、「単独で責任を負う」と書くもの、監督を求めるものがあります。会社の責任を書いた文は、読めた範囲では「免責」の方向でした。
- 上限の形は、おおむね「支払った額」か「固定額」の大きいほうです。 OpenAI個人向けは100ドル、Anthropic個人向けは100ドル、Googleは200ドル、SpaceXAIは100ドル(この4社は、いずれも「支払った額」とのどちらか大きいほう)、Microsoftは月額料金(無料なら10ドル)まででした。支払いが少ない人ほど、上限は小さくなります。
- 「人が承認する」は、規約より製品ページに書かれていることが多いです。 規約本体が各操作の承認を義務づけている例は、僕らが読んだ範囲では見つかりませんでした。製品ページは変わりやすい文書です。
- 読めていない所があります。 OpenAIとAnthropicの事業者向け契約、Microsoft Product Termsなどは読んでいません。
この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。この記事は、2026年10月22日に読んだ各社の公開ページの整理です。規約はWebFetchの要約を通して読んだ部分があり、引用は短く、意味を変えない範囲にしています。法律の助言ではありません。
先に結論
- 「任せる」前に、その操作を規約が何と呼び、だれの責任と書いているかを確かめます。 優劣を決める話ではありません。
- 上限は「会社の責任の天井」です。 天井が低いと、エージェントが起こした損害の穴埋めを、会社に求めにくいと読めます(実際にどうなるかは、地域の法律と契約次第で、専門家に確かめてください)。
- 承認の仕組みは、規約と製品ページの二層に分かれています。 製品ページに「確認する」とあっても、規約が「あなたの責任」と書いていれば、責任は動きません。
- 日付と改定の仕方を確かめます。 規約は、会社の側から変えられます。
前提:用語をそろえる
- AIエージェント:ユーザーに代わって、ブラウザや外部サービスを操作し、複数の手順を自分で進めるAIです。
- エージェント行為(Agentic Actions):SpaceXAIの規約の言葉で、Grokがユーザーに代わって自分で行う動作です。他社は、別の言葉を使います。
- 免責条項:問題が起きたときに、会社が責任を負わない範囲を書いた部分です。
- 賠償責任の上限:会社が負う賠償の最大額を決める条項です。「支払った額」や「固定額」で書かれます。
- 補償条項(インデムニティ):ユーザー(または会社)が、相手が第三者から請求されたときの費用や損害を引き受ける約束です。経営者が口にする「補償する」とは別のものです。
- 現状有姿(AS IS):品質や適合性を保証せず、「あるがまま」で提供する、という書き方です。
- 利用規約の改定条項:会社が規約を変えられる条件と、変更の知らせ方を書いた部分です。
- 人の承認:エージェントが操作する前に、人が内容を見て許可することです。
- コンピュータ操作(Computer Use):AIが画面を見て、クリックや入力をする使い方です。
- プロンプトインジェクション:読み込んだ文章やページに紛れた指示で、AIの動きを曲げる攻撃です。
- 最小権限:作業に必要な分の権限だけを渡す考え方です。
- 利用規約:サービスを使う条件を定めた文書です。
- 一次情報と二次情報:会社自身の規約やページが一次情報、それを伝える報道が二次情報です。この記事の表は、一次情報だけで作っています。
読み方の物差し
| 確かさ | 意味 | 見分け方 |
|---|---|---|
| 文書に書かれている | その文書に、その内容がある | 節や項目の名前を挙げられる |
| 書かれていない | 読んだ範囲の本文に、その内容がなかった | 項目や語が見つからない |
| 読めていない | ページが長い、別の文書にある、などで、僕らが読み切れていない | 読んだ範囲と読めなかった範囲を、そのつど書く |
| 製品ページの記述 | 規約ではなく、ヘルプや製品説明の記述 | 変更されやすく、契約の内容とは限らない |
一覧表:規約と方針の文書
セルは僕らの言い換えです。節の番号は、各社のページの表示にしたがいます。「書かれていない」は、読んだ範囲での話です。
| 文書 | ①エージェント行為の言葉 | ②責任の置き方 | ③賠償の上限 | ④決済と人の承認(規約の中) | ⑤最終更新・版 |
|---|---|---|---|---|---|
| OpenAI Terms of Use(個人向け) | 書かれていない | Input・Outputを含むContentの責任はユーザー | 直近12か月の支払額と100ドルの大きいほう | 決済は課金の話だけ。エージェント操作の承認の義務づけは書かれていない | 2026-01-01発効(前版へのリンクのURLに2024-12-11とある) |
| OpenAI Service Terms | 「dots and related agentic features」。定義はない | アクセス・権限・指示を決めるユーザーが、行為と共有内容の責任を負う(14節) | 金額は書かれていない。14節に免責・責任制限を結びつける文は、読んだ範囲では見つからなかった | 「You are responsible for transactions made on your behalf.」。各回の承認の義務づけは書かれていない | Updated 2026-10-16(発効日の記載なし) |
| Anthropic Consumer Terms | 「Actions」(ユーザーに代わるソフトウェア操作・データ処理など) | Inputsと、すべてのActionsの責任はユーザー(4節) | 直近6か月の支払額と100ドルの大きいほう(11節) | 決済の節は料金の話。承認の義務づけは書かれていない | 2025-10-08(版履歴あり) |
| Anthropic Commercial Terms | エージェント向けの定義は書かれていない | 出力が用途に合うか、人の確認が要るかは顧客が判断(D.3) | 直近12か月に払った料金。固定額は書かれていない。補償の義務は上限の対象外 | 書かれていない | 2025-06-17(同意・利用開始の早いほうで発効) |
| Anthropic Usage Policy | エージェントと、そのtools・browsers・connected systemsを通じた行為 | エージェントを作る人・動かす人が、方針への適合を確かめる | 方針の文書で、上限条項はない | 金融取引の専用条項は書かれていない。高リスクの推奨は、資格のある人の確認が要る | ページに「Effective」付きで2026-11-12と表示(読んだ日より後) |
| Google Terms of Service | エージェントの節は書かれていない | Googleは自社の規約違反にだけ責任を負う。事業者ユーザーには補償の義務がある | 200ドルと、直近12か月の料金の大きいほう。重過失・故意は除く | 書かれていない | 2026-07-30発効(米国版) |
| Gemini Apps Agentic Calling Additional Terms | 発信の代行(電話を代わりにかける機能) | AIの誤りから生じた結果について、Googleは責任を負わない、と書く(5節)。通信料はユーザー | 上限は書かれていない(一般規約を参照する文も見つからず) | 通話前の承認は書かれていない。通話の最初のAI開示が義務 | Last Modified 2026-09-24 |
| Microsoft Services Agreement | 自律的に判断・行動するAIサービスの使い方 | AIサービスの使用に関する第三者の請求は、ユーザーが単独で対応(14.s) | 月額料金(無料なら10ドル)までの直接損害(13節) | 法的・金銭的な権利に影響しうる自律的な動作には、適切な人の監督が要る(14.s.ix) | 公開2026-07-30、発効2026-09-30 |
| Microsoft Copilot Terms of Use | 「Tasks」と「Actions」 | 代行を依頼したユーザーが、その行為と結果の責任を単独で負う(節の位置は読めていない) | 金額は書かれていない。Services Agreementの12節(保証の否認)に触れる文がある | 購入は第三者の販売者との取引。承認の段階は書かれていない | Effective 2026-08-18 |
| Microsoft Agent 365(ライセンス案内) | 書かれていない | 責任の文は書かれていない。ライセンスは、権限を委任したユーザーか、エージェントの所有者・責任者に紐づく | 書かれていない | 書かれていない | Learn:最終更新2026-08-20。ライセンスQ&Aは日付を読めていない |
| SpaceXAI(x.ai)Terms of Service | 「Agentic Actions」(Grokがユーザーに代わって自律的にとる動作) | ユーザーコンテンツとエージェント行為について、会社は責任を負わない、と書く(4節) | 支払額と100ドルの大きいほう。故意・重過失は除く | 例に「金融機関を含む」やり取りを挙げる。人の承認の義務づけは書かれていない | Last Updated 2026-10-12(前版へのリンクのURLに2026-09-11とある) |
一覧表:規約ではない層(ヘルプ、製品説明)
規約には承認の話が少ないので、各社のヘルプや製品説明を別に並べます。これらは変更されやすく、契約の内容とは限りません。
| ページ | 書かれていること(言い換え) | 日付の表示 |
|---|---|---|
| OpenAI「Introducing ChatGPT agent」 | 重い結果を伴う操作の前に許可を求める、と書く。メール送信は人の見守りが要る。銀行送金のような高リスクの依頼は断るよう訓練、とも書く。ページ自身が「古くなった投稿」と表示している | 2025-07-17公開 |
| OpenAI ヘルプ「Using cloud browser」 | 予約の確定や支払いなど、戻しにくい操作の前に、チャットで確認する。パスワードや決済情報はチャットに貼らない、とある。ログイン情報は安全なサインインの仕組みを通す | 「Updated: 5 hours ago」の相対表示だけ |
| OpenAI ヘルプ「Managing app permissions」 | 承認カードに、今回だけ許可・低リスクのみ許可・常に許可などの選択肢が出ることがある。購入や金融取引は、追加の確認が要ることがある例に入る(拒否される場合もある) | 「Updated: 20 days ago」の相対表示だけ |
| Anthropic「Claude in Chrome permissions guide」 | 権限モードは三つ(毎回承認、自動承認、承認なし)。購入と金融取引は、どのモードでも実行しない項目に挙がる。お金・メッセージ・重要なファイルを扱うときは、近くで見るか手動承認にする、とある | 2026-08-12 |
| Anthropic「Computer use tool」(開発者向け) | 金融取引の完了などは、人に確認させるよう勧める。複数手順がまとめて走る場合は、実行前に確認する、とある | 日付の記載なし(バージョン識別子のみ) |
| Anthropic「Claude Code security」 | 手動モードでは、ファイルの編集やコマンドの前に聞く。提案されたコードやコマンドを承認前に確かめるのはユーザー、とある | 日付の記載なし |
| Google「Manage your tasks & workflows」 | 通信の送信、データの変更、購入、フォーム送信の前に確認を求める設計、と書く。決済情報はチャットに入れず、自分でブラウザを操作して入れる。見守りが一番の安全策、とある。EEA、スイス、英国などでは使えない | 日付の記載なし |
| Gemini Apps Privacy Hub | 画面操作の自動化では注文や配車もできる。「自分の代わりにしたことの責任はあなたにある」趣旨の文。通話の前に、相手に伝える情報を確認して同意しないと発信されない、とある | Hub 2026-10-19、通知部分 2026-10-13 |
① OpenAI
読んだもの:Terms of Use(個人向け)、Service Terms、ChatGPT agentの紹介ページ、ヘルプ二本。EEA・スイス・英国の人は別のEU向け規約で、ChatGPT EnterpriseやAPIは別の事業者向け規約(Business Terms)です。後者は読めていません。
| 項目 | 確かさ | 内容 |
|---|---|---|
| Terms of Useにエージェントの定義 | 書かれていない | 代行や自動操作の項目は見つからなかった。自動・プログラムでのデータ抽出の禁止と、ブラウズなどの第三者の出力には別の規約が適用される、という文はある |
| Terms of Useの責任 | 文書に書かれている | Contentの責任はユーザー。出力は、使う前に正確さを自分で確かめる。人についての出力を、信用・雇用・住居・医療のような重い判断に使ってはならない。サービスは「AS IS」で、出力の利用は自己責任 |
| 補償 | 文書に書かれている | 事業者・組織の場合にだけ、第三者の請求から OpenAI を守る義務がある(個人は読んだ範囲に義務なし) |
| 上限 | 文書に書かれている | 間接・派生損害は対象外。総額は、請求の原因になったサービスに直近12か月で払った額と100ドルの大きいほう |
| Service Termsのエージェント | 文書に書かれている | 14節に、エージェント機能の責任、監督、購入と支払いがある。(a)は、アクセス・権限・指示を決めたユーザーが、行為と共有内容の責任を負う。(b)は、課題と結果に見合った監督(指示、限度、行為と連絡のレビュー)をする |
| Service Termsの購入と支払い | 文書に書かれている | (c)は、使うアカウントや支払い手段の許可を持つこと、代行された取引の責任、口座の見守りと誤りの速やかな報告を求める |
| Service Termsの語 | 書かれていない | 「Operator」「ChatGPT agent」「computer use」は、僕らが読んだ範囲の本文になかった |
| Service Termsの上限 | 書かれていない | 金額は書かれていない。14節に免責・責任制限を結びつける文は、読んだ範囲では見つからなかった |
| 規約の改定 | 文書に書かれている | 不利益が大きい変更は、30日前までにメールまたは製品内で知らせる。それ以外は、掲載時に有効。同意しないなら使用をやめる |
読み方の注意。Service Termsの「dots」という語は、僕らが読んだ範囲では定義されていませんでした。どの機能を指すかは、OpenAIの説明ページで確かめてください。ChatGPT agentの紹介ページには、承認のしくみが書かれていますが、責任をだれが負うかは書かれていません。
② Anthropic
読んだもの:Consumer Terms、Commercial Terms、Usage Policy、Claude in Chromeの権限ガイド、computer useのドキュメント、Claude Codeの安全のページ。
| 項目 | 確かさ | 内容 |
|---|---|---|
| Consumer Termsの定義 | 文書に書かれている | 4節で、サービスはユーザーに代わって、ソフトウェア操作やデータ処理などの「Actions」をとれる、と書く。Actionsは誤りがなく、意図どおりに動くとは限らない、とも書く |
| Consumer Termsの責任 | 文書に書かれている | 「You are responsible for all Inputs you submit to our Services and all Actions.」 |
| Consumer Termsの補償 | 文書に書かれている | 11節に、Anthropic側を守る義務がある。対象は、規約違反、サービスと資料の使用、フィードバック、サービスで作った製品など |
| Consumer Termsの上限 | 文書に書かれている | 間接・派生損害は対象外。総額は、請求の原因が最初に生じた前の6か月に払った額と100ドルの大きいほう |
| Consumer Termsの改定 | 文書に書かれている | 12節。会社の裁量で改定できる。掲載または通知の後に使い続ければ、受け入れたとみなされる |
| Commercial Terms | 文書に書かれている | エージェント向けの定義はない。D.3で、出力の適否と人のレビューの要否を判断するのは顧客。K.1で、Anthropicは第三者の知的財産の請求から顧客を守る(除外あり)。L.3で、総額は直近12か月の料金。補償の義務は上限の対象外。M.3で、更新は掲載または通知の30日後に有効、遡らない |
| Usage Policy | 文書に書かれている | agentsを作る・動かす人は、tools、browsers、connected systemsを通じた行為も含めて、方針に合わせる責任がある、という趣旨の文。高リスクの推奨は、資格のある人の確認が要る。「computer use」という語は読んだ範囲になかった |
| Usage Policyの日付 | 確認できず | ページには「Nov 12, 2026」と表示された。読んだ日(2026-10-22)より後の日付で、将来の発効日か表示の誤りか、僕らには判断できなかった |
| 製品側の承認 | 製品ページの記述 | Claude in Chromeは、購入と金融取引を、どの権限モードでも実行しない項目に挙げる。「承認なし」のモードでは、自動の確認もない、と書く |
| computer useの文書 | 製品ページの記述 | 結果が大きい判断や、金融取引の完了などは、人に確認させるよう開発者に勧める。誤りが起きうるので、操作の記録を確かめるよう求める |
| Claude Code | 製品ページの記述 | 手動モードでは、編集やコマンドの前に聞く。自動モードでは、別のモデルが安全かどうかを判定する。提案の確認はユーザーの責任、とある |
読み方の注意。Anthropicは、個人向けと事業者向けで、上限の期間も補償の構造も違います。同じ会社でも、どの契約の下で使っているかで、読む文書が変わります。
③ Google
読んだもの:Google利用規約(米国版)、サービス別規約の一覧、Gemini Apps Agentic Calling Additional Terms、Gemini Apps Privacy Hub、Geminiヘルプの「tasks」ページ。Gemini Apps専用の規約ページは、一覧には見当たらず、一般の利用規約と禁止利用ポリシーが基本です。
| 項目 | 確かさ | 内容 |
|---|---|---|
| 一般規約のエージェントの節 | 書かれていない | AIエージェント専用の節はなかった。ジェイルブレイクやプロンプトインジェクションを禁じる文と、AI出力を別のモデルの開発に使うことの禁止がある |
| 一般規約の責任 | 文書に書かれている | Googleは、自社の規約違反にだけ責任を負う。逸失利益や間接損害などは対象外。サービスは「AS IS」 |
| 一般規約の上限 | 文書に書かれている | 200ドルと、直近12か月に払った料金の大きいほう。重過失・故意は上限の対象外 |
| 補償 | 文書に書かれている | 事業者ユーザーと組織にだけ、第三者の請求からGoogleを守る義務がある。消費者には適用されない |
| 発信の代行(agentic calling) | 文書に書かれている | 「Google isn't responsible for outcomes resulting from AI errors.」(5節)。すべての通話の頭に、AIであることの自動の開示が入る。個人用途に限る。通信料と、違法利用による第三者の請求は、ユーザーの負担 |
| 通話前の承認 | 書かれていない | 規約には、通話前の承認の段階は書かれていない。Privacy Hubには、通話前に相手へ伝える情報を確認して同意する必要がある、とある(製品ページの記述) |
| tasksのヘルプ | 製品ページの記述 | 購入などの前に確認を求める。決済情報はチャットに入れない。Googleの安全策は「見守りの代わりにならない」趣旨。法的・金銭的な責任の割り当ては、このページには書かれていない |
| 規約の改定 | 文書に書かれている | 重要な変更には、合理的な事前の通知と、確認の機会を与える。新機能や緊急の場合は例外。同意しなければ、使用をやめる |
読み方の注意。Googleの一般規約には、エージェントを名指しした責任の文が見つかりませんでした。エージェントの責任は、サービス別の追加規約と、ヘルプや通知の文に散らばっています。tasksのヘルプには、EEA、スイス、英国で使えない、という地域の条件もあります。
④ Microsoft
読んだもの:Microsoft Services Agreement(個人向け)、Copilot Terms of Use、Agent 365のLearn概要、Microsoftのライセンス案内ページ。事業者向けのProduct Termsや契約書は読めていません。Services Agreementは、前半と後半に分けて最後まで読みました。後半(仲裁など)には、AI専用の条項は見つかりませんでした。
| 項目 | 確かさ | 内容 |
|---|---|---|
| Services Agreementの自律的な動作 | 文書に書かれている | 14.s.ixは、人の法的・金銭的な権利に影響しうる場面で、自律的に判断・行動するAIサービスには、適切な人の監督が要る、と書く |
| Services Agreementの責任 | 文書に書かれている | 14.s.viiiは、AIサービスの使用に関する第三者の請求は、ユーザーが単独で対応する。14.s.iは、専門家の助言の代わりではない |
| Services Agreementの上限 | 文書に書かれている | 13節は、直接損害を、損害が起きた月のサービス料金まで(無料なら10ドル)に限る。逸失利益などは対象外 |
| Services Agreementの改定 | 文書に書かれている | 7.a。いつでも変えられる。変更後に使い続けると、受け入れたことになる。同意しないなら、使用をやめてアカウントを閉じる |
| Copilot規約の責任 | 文書に書かれている | 「you are solely responsible for those Actions and any results or consequences.」。ほかに「利用や信頼による結果について責任を負わない」趣旨の文と、ユーザーの補償義務がある |
| Copilotの購入 | 文書に書かれている | 商品は第三者の販売者が売り、発送する。Microsoftは代金の処理をしない。販売者との争いにMicrosoftは責任を負わない。購入前の承認の段階は書かれていない |
| Copilotの上限 | 書かれていない | 金額は書かれていない。Services Agreementの12節(保証の否認)に触れる文があるが、上限(13節)への直接の参照は取得結果にはなかった |
| Agent 365 | 文書に書かれている | ライセンスはユーザー単位で、代行権限(OBO)のエージェントは委任したユーザーに、自分の権限のエージェントは所有者・責任者に紐づく、という案内。「ライセンスのない人の活動は、Agent 365の保護の対象外」趣旨の文もある |
| Agent 365の責任・上限 | 書かれていない | Learnの概要とライセンス案内には、エージェントの行為の責任や賠償の上限の文は見つからなかった。案内ページは「ガイダンスで、ボリュームライセンス契約が優先する」趣旨で、契約本体は読めていない |
読み方の注意。Agent 365の「保護」が何を指すかは、僕らが読んだ範囲では、定義が読めていません。法的な保護なのか、管理機能の対象なのかは、契約本体で確かめる必要があります。
⑤ SpaceXAI(x.ai)
読んだもの:Terms of Service(Last Updated: October 12, 2026)。会社の自称はSpaceXSIです。
| 項目 | 確かさ | 内容 |
|---|---|---|
| 定義 | 文書に書かれている | 4節。サービスの機能で、Grokがユーザーに代わって自律的な動作をとれることがある。例は、ブラウジング、コードの実行、通信の送信、ファイルの変更、「金融機関を含む」第三者サービスとのやり取り |
| 会社の責任 | 文書に書かれている | 「We are not responsible for User Content or Agentic Actions.」。あわせて、エージェント行為の正確さ・安全性・合法性について、何も表明しない |
| ユーザーの責任 | 文書に書かれている | ユーザーは、指示したエージェント行為の責任を負い、責任を受け入れる。5節には、サービスの使用の影響について「solely responsible」とする文もある |
| 補償 | 文書に書かれている | 11節。サービスと出力の使用、入力、規約違反から生じる請求について、ユーザーが会社を守る。欧州の消費者には適用されない、と地域条項にある |
| 上限 | 文書に書かれている | 12節。支払額と100ドルの大きいほう。故意・重過失は例外。間接・懲罰的損害は対象外。不正アクセスと第三者の行為も、会社は責任を負わない。支払額の期間の限定は、読んだ要約では確かめられなかった |
| 決済と承認 | 書かれていない | 金融機関とのやり取りを例に挙げる以外に、金融の専用条項はない。エージェント行為の前の人の承認の義務づけも、書かれていない。13節で、規約違反のエージェント行為を、会社が無効にできる |
| 人の確認の言葉 | 文書に書かれている | 人の確認と監督を求める文は、出力の使用についてのもので、エージェント行為についてではない(要約を通した読みで、原文の確認を勧める) |
| 規約の改定 | 文書に書かれている | 改定の権利を留保する。変更後に使い続ければ、受け入れたことになる。実質的な変更では上部の日付を更新する、と書く |
| 日付の表示 | 文書に書かれている | 上部は「Last Updated」。15節の本文は「Effective」の日付に言及する。表示がずれているが、同じ日を指すかは確かめていない |
層を混ぜない。マスク氏がXで述べたという「SpaceXが補償する」は、報道(The Next Web)を通した発言で、記事440で扱いました。規約の今回読んだ範囲には、購入ミスの補償を定めた文は見つかりませんでした。発言は、この記事の表には入れていません。
更新日と改定条項を並べる
| 会社・文書 | 日付の表示 | 改定の仕方(言い換え) |
|---|---|---|
| OpenAI Terms of Use | 2026-01-01発効 | 不利益が大きい変更は30日前に通知。他は掲載時に有効 |
| OpenAI Service Terms | Updated 2026-10-16 | 通知の仕方は、読んだ範囲では確認できず |
| Anthropic Consumer Terms | 2025-10-08 | 会社の裁量で改定。使い続ければ受け入れ |
| Anthropic Commercial Terms | 2025-06-17 | 掲載・通知の30日後に有効(法令変更の場合は即時)。遡らない |
| Google Terms of Service | 2026-07-30発効 | 重要な変更は合理的な事前通知。例外あり |
| Microsoft Services Agreement | 2026-09-30発効 | いつでも変更。使い続ければ受け入れ |
| SpaceXAI Terms of Service | 2026-10-12更新 | 改定の権利を留保。使い続ければ受け入れ |
同じ「規約」でも、更新からほぼ1年以上たったもの(Anthropic Consumer、2025年10月。Commercialは2025年6月)と、数日前のもの(OpenAI Service Terms、SpaceXAI)があります。エージェントの機能は、この1年で増えたので、古い日付の規約が、新しい機能を想定していないことがありえます。これは僕らの見立てで、規約の文には書かれていません。
任せる前の、読み方チェックリスト
優劣の判定ではありません。「どこを確認してから任せるか」の一覧です。
- 自分の契約を特定します。 個人向けか事業者向けか。地域(EEA、英国、スイスなど)で別の規約になっていないか。同じ会社でも、読む文書が違います。
- 操作が規約でなんと呼ばれているかを探します。 「Actions」「Agentic Actions」「Tasks」などの語で、規約のページを検索します。語が見つからないときは、「規約が想定していない」可能性と、「別の追加規約にある」可能性の両方を考えます。
- 責任の置き方を確かめます。 「あなたが責任を負う」と書いているか、「会社は責任を負わない」と書いているか、何も書いていないか。僕らが読んだ範囲では、エージェントの行為に触れた規約の文は、多くがユーザーの責任を書いていました。
- 賠償の上限の金額と期間を確かめます。 支払額に連動するか、固定額か。月額か、6か月か、12か月か。無料または低額の利用では、上限が小さくなります。補償の義務や、重過失・故意などが、上限の対象外かも確かめます。
- 決済は、規約と製品ページの両方を確かめます。 規約が各操作の承認を義務づけているか。承認は製品ページの設計の話か。ページの日付が相対表示や空欄のものは、いつの記述か分かりません。
- 権限と金額を先に絞ります(最小権限)。 専用のカードや上限額、別のアカウント、手動承認のモードなど、規約の外で下げられる危険を下げます。承認を「常に許可」にする前に、その範囲を確かめます。
- 更新日と改定の仕方を確かめます。 使い続けるだけで受け入れになる規約が多いので、更新の知らせを受け取る手段を決めておきます。
- 発言や報道は、規約とは別の層です。 「補償する」という言葉は、規約に書かれて初めて、契約の話になります。出どころ(会社の文書か、報道か)を分けて読みます。
気をつけること
- 数字と文は、2026年10月22日に読んだページのものです。規約や製品ページは、その後に変わることがあります。
- 各ページはWebFetchの要約を通して読みました。引用のように見える英文も、要約ツールを通ったものなので、正確な文言は各社のページで確かめてください。節の番号も同様です。
- OpenAIとAnthropicの事業者向け契約(Business Terms、Enterpriseの契約など)、Googleの企業向け規約(Workspace、Gemini Enterpriseなど)、Microsoftの事業者向けProduct Termsやボリュームライセンス契約は、読めていません。事業者が使うときは、そちらが主な契約になります。
- Anthropic Usage Policyの日付(2026-11-12)は、ページの表示のままで、意味を確かめられていません。
- OpenAIのヘルプ二本は、日付が相対表示だけで、いつの記述かは確かめられませんでした。ChatGPT agentの紹介ページは、ページ自身が古くなったと表示しています。
- Googleのtasksヘルプは日付が見つからず、Copilot規約の「solely responsible」の節番号は読めていません。
- 「上限が低い」「責任がユーザーにある」ことが、実際にどう扱われるかは、地域の法律(消費者保護など)と契約の種類で変わります。免責の有効性は、規約に書いてあることだけでは決まりません。専門家に確かめてください。
- この記事は、法的な助言ではありません。優劣をつけるものでもありません。
- この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。
出典
- Terms of Use(OpenAI、2026年1月1日発効、2026年10月22日確認)
- Terms of Use(OpenAI、row版URL、2026年10月22日確認)
- Service Terms(OpenAI、2026年10月16日更新、2026年10月22日確認)
- Introducing ChatGPT agent(OpenAI、2025年7月17日、製品ページ)
- Using cloud browser in ChatGPT(OpenAI Help Center、製品ページ、2026年10月22日確認)
- Managing app permissions in ChatGPT(OpenAI Help Center、製品ページ、2026年10月22日確認)
- Consumer Terms of Service(Anthropic、2025年10月8日、2026年10月22日確認)
- Commercial Terms of Service(Anthropic、2025年6月17日、2026年10月22日確認)
- Usage Policy(Anthropic、ページ表示2026年11月12日、2026年10月22日確認)
- Claude in Chrome permissions guide(Anthropic Support、2026年8月12日、製品ページ)
- Computer use tool(Anthropic Platform docs、製品ページ、2026年10月22日確認)
- Security(Claude Code Docs、製品ページ、2026年10月22日確認)
- Google Terms of Service(Google、2026年7月30日発効、米国版)
- List of services & service-specific additional terms(Google、2026年10月22日確認)
- Gemini Apps Agentic Calling Additional Terms of Service(Google、2026年9月24日更新)
- Gemini Apps Privacy Hub(Google、2026年10月19日更新、製品ページ)
- Manage your tasks & workflows in Gemini Apps(Google Gemini Apps Help、製品ページ、日付の記載なし)
- Microsoft Services Agreement(Microsoft、2026年7月30日公開、2026年9月30日発効)
- Copilot Terms of Use(Microsoft、2026年8月18日発効)
- Microsoft Agent 365 overview(Microsoft Learn、2026年8月20日更新)
- Licensing Documents(Microsoft、Agent 365のライセンス案内、日付の記載を読めず)
- Terms of Service(SpaceXSI/x.ai、2026年10月12日更新、2026年10月22日確認)
更新履歴
- 2026年10月25日 書き方を直しました。
- 前:運営者が使っていないと読める書き方 → いま:「この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません」。公式の資料を読んでまとめた記事で、使い心地は書いていない、という意味に直した
