3行でいうと

  • Instagram、WhatsAppなどの中でAIに話しかけたいなら、入口は「Meta AI」。日本でも2025年11月から段階的に使えるようになっている。
  • 2026年に入り、Metaの中心は新しいモデル系列「Muse」に移っている。第1弾の「Muse Spark」は2026年4月に出た。10月12日には、さらに上の「Muse Wonder」が開発者向けに出ている。
  • 「自分の代わりに動くAI」のMuseは、2026年9月にアメリカで始まり(Metaの10月8日更新の記事ではアメリカとカナダ)、日本での提供は未定。
  • 「Llama」はダウンロードして使える公開型の系列。公式の一覧で確かめられた最新世代は、2025年4月のLlama 4。Metaの公開型の最新は、10月15日の「Muse Spark Open」。

先に言っておくと、この記事ではまだ、これらを自分で使って確かめていません。この記事は、公式の文書を読んでまとめたものです。僕らの考えは、段落の頭を「見立てです。」として、事実と分けています。

先に結論

名前の整理:会社、サービス、モデルは別のもの

同じ「Meta」の中に、種類の違う名前が混ざっています。先に分けておきます。

名前 種類 ひとことで
Meta AI アシスタント(サービス) Instagram、WhatsApp、Facebook、Messenger、ウェブ、AIグラスの中にいる、無料のAIアシスタント
Muse 個人向けAIエージェント(サービス) 頼んだ作業を、アプリを使って進めてくれるAI。専用のアプリとウェブサイトがある
Muse Spark AIモデル(頭脳) MetaのMuse系列の主力モデル。Meta AIやMuseの中で動く
Llama AIモデルの系列 ダウンロードして自分の環境で動かせる、公開型のモデル
Muse Wonder/Muse Wonder Full AIモデル(頭脳) 2026年10月12日に出た、Muse系でいちばん強いと説明されるモデル。開発者向けのAPIとMuse Codeで使える
Muse Glimmer AIモデル 2026年8月に公開された、ダウンロードできる軽めのモデル
Muse Spark Open AIモデル 2026年10月15日に公開された、ダウンロードできる大型モデル
Meta Superintelligence Labs 組織 Metaの中で、最先端のモデルを作る研究組織

「モデル」はAIの頭脳にあたる部分、「サービス」はそれを人が触れる形にしたものです。

Meta AIとは:Metaのアプリの中にいるAI

Meta AIの公式ページには、Meta AIは「無料の個人向けAIチャットボットでありアシスタント」で、アプリ、ウェブ、AIグラス、Metaのアプリの中で使える、と書かれています。質問、調べもの、買い物、作業の手伝いができる、という説明です。

2026年4月の発表(後で説明するMuse Sparkの発表)では、Meta AIのアプリとmeta.aiのウェブサイトに「Instant(すばやく答える)」と「Thinking(じっくり考える)」の2つのモードが入ったと書かれています。WhatsApp、Instagram、Facebook、Messenger、AIグラスにも、数週間かけて広げていく、という説明でした。5月12日の更新では、声での会話、カメラ映像の解析、買い物の機能が加わったとされています。

見立てです。Meta AIの強みは、性能よりも「いつも使っているアプリの中にある」ことだと思います。

日本での使い方

日本では、2025年11月25日(日本時間)から、Meta AIが段階的に提供されています。Metaの日本語の発表によると、使える場所は、Instagram、Facebook、Messenger、WhatsApp、そしてウェブサイトのmeta.aiです。「段階的」にしているのは、日本の文化や言い回しの理解を深めるためだ、と説明されています。発表では、世界で月に10億人以上がすでに使っている、とも書かれていました。

ここまでは確認できました。確認できていないのは次の点です。

Muse Spark:Meta Superintelligence Labsの最初のモデル

2026年4月8日、Metaは「Muse Spark」を発表しました。Metaの公式の説明では、Meta Superintelligence Labsから出た最初のモデルで、「これまででもっとも強力なモデル」です。文章と画像の両方を理解する「マルチモーダル」で、科学、数学、健康の質問、画像からのプログラム作成などが得意だとされています。健康の質問は、医師と協力して作ったと書かれています。

このとき、大きなモデルは「開発中」と書かれ、「将来のバージョンは公開(オープンソース)にする」という方針も示されました。

その後、バージョンが速いペースで上がっています。公式のブログで確かめられた流れは、7月9日にMuse Spark 1.1(開発者向けAPIの公開プレビュー)、8月20日に1.2、9月2日に1.3です。7月7日には、画像生成の「Muse Image」と動画生成の「Muse Video」も紹介されました。

「Max」の推論モードとは、難しい問題で、より長く考えさせるための設定のことです。公式の発表では、1.3は1.2に比べて、プログラミングでの道具の呼び出しが約20%、使う文字量(トークン)が約25%減った、とされています。他社モデルとの比較表もあるそうですが、点数は読めた範囲に載っていませんでした。他社との優劣は、この記事では書きません。

画像生成については、公式の発表で、Muse Imageは、7月5日時点で「Arena」というランキングのテキストから画像、画像編集で2位、Muse Videoはテキストから動画で3位、とされています。これはMeta自身が出した順位です。

Muse Wonder:Metaが「いちばん強い」と説明するモデル

2026年10月12日、Metaは「Muse Wonder」と「Muse Wonder Full」を発表しました(13日に更新)。Metaは、Muse Sparkをもとにした「これまででもっとも強力なモデル」で、個人向けと仕事向けの作業を自分で進める力が強い、と説明しています。「Active Memory(大事な内容を会話をまたいで覚える)」と「Active Focus(難しい目標を失敗しても追い続ける)」が特徴とされています。

出し方は分かれています。Muse Wonderは、Meta Model APIとMuse Codeで使えます(開発者向けの文書では「プレビュー」)。Muse Wonder Fullは、Muse Codeの有料プラン(PowerまたはMaximum)の加入者向けです。Museの中では、「近いうちにMuse Wonderで動く」とされ、まず有料の加入者に広がる、とあります。日本での提供や、Meta AIアプリでの扱いは、確認できていません。性能は「最先端」と書かれていますが、点数と測り方は、僕らが読めた範囲には載っておらず、Meta自身の評価です。安全性の報告書は「近日公開」とされていました。

Muse:頼んだことを、代わりに進めるAI

2026年9月8日に始まった「Muse」は、答えるだけでなく、動くAIです。公式の説明では、メールの送信や旅行の手配のような日常の作業、長い目標のための計画づくり、ブラウザを開いてフォームに入力することなどができます。アプリを閉じたあとも作業を続け、大事な操作の前には承認を求める、とされています。

安全のしくみとして、公式のブログには、ユーザーごとに隔離されたクラウド上のコンピュータで動くこと、外部への操作は別の「Sentinel」というエージェントが許可を出すこと、した作業の記録をあとから見られることが書かれています。学習への利用は、オプトアウト(使わせない設定)ができるとされています。

始まったのは、アメリカのiOS、Android、そして muse.ai(ウェブ)です。Metaの英語の発表には、WhatsAppの中から直接話しかけることもできる、ともあります。Metaの日本語の発表には、「日本での提供については現時点で未定です。」と書かれています。2026年9月29日(10月8日更新)の中小企業向けの「Muse for Small Business」の記事には、Museは「アメリカとカナダで利用できる」とあり、この記事自体の対象国は書かれていません。

見立てです。Museは、日本の人にはまだ「ニュースとして知っておく」段階だと思います。

Llama:ダウンロードして使える、公開型のモデル

Llamaは、Metaが2023年から出してきた、モデルの「重み」を公開する系列です。「重み」とは、学習した結果が詰まったデータのことで、これが公開されていると、自分のパソコンや会社のサーバーで動かせます。「オープンウェイト」と呼ばれます。

Metaの公式リポジトリ(ソースの置き場所)にある一覧では、Llama 2(2023年7月)、Llama 3(2024年4月)、3.1(2024年7月)、3.2(2024年9月)、3.3(2024年12月)、Llama 4(2025年4月5日)の順でした。確かめられた最新世代は、Llama 4です。「Scout(有効17B、全体109B)」と「Maverick(有効17B、全体400B)」の2つがあり、一度に読める長さは、Scoutが1000万トークン、Maverickが100万トークンとされています。トークンとは、AIが文章を数える単位です。

Llama 4の公式のモデルカードには、対応言語として、アラビア語、英語、フランス語、ドイツ語、ヒンディー語、インドネシア語、イタリア語、ポルトガル語、スペイン語、タガログ語、タイ語、ベトナム語が挙げられていました。日本語は、この一覧にありません。

ライセンスの要点

Llama 4は、「Llama 4 Community License」という、Meta独自の許諾で公開されています。いわゆるオープンソースの標準ライセンスとは違います。公式の条文から読み取れた要点を、言い換えて書きます。

日本は、この例外には入っていません。ただ、会社で使うときは、最新の条文を自分で確かめてください。

Llamaのいま

見立てです。Metaの中心は、いまはMuseに移っているように見えます。公式のリポジトリに、Llama 4より新しい世代は見つかりませんでした。「llama.com」は、現在はMetaの開発者向けサイト(dev.meta.ai)に転送されます。Llamaの今後は、僕らは確認できていません。

ただ、公開型の方針をやめたとは書かれていません。2026年8月10日に公開された「Muse Glimmer」は、Apache 2.0(広く使われるオープンソースのライセンス)で出された約300億パラメータのモデルです。公式の説明では、24〜32GBのメモリで動かせるよう圧縮でき、100以上の言語で学習されています。Hugging Face(モデルの公開サイト)から入手でき、18歳未満の利用は想定していません。2026年10月2日の公式の記事にも、研究と安全のためにオープンウェイトのモデルを出していく、という方針が書かれています。

さらに、2026年10月15日には、Metaの研究ブログで「Muse Spark Open」が発表されました。公式の説明では、総パラメータが約8160億(そのうち実際に動くのは420億)、一度に読める長さは100万トークンの、重みを公開した大型モデルです。Hugging Faceのほか、Amazon SageMaker AI、Google Cloud Model Garden、Microsoft Foundryから入手できる、とあります。ライセンスは、Apache 2.0ではなく、Meta独自の「Muse Model License」(商用条件つき)です。条文から読み取れた要点は、社内での利用や、自社の製品の部品として使う場合は、売上の条件の対象外であること、モデルをAPIなどの形で他社に提供するサービスにする場合は、関連会社を合わせた総売上が、連続する12か月のどこかで2000万ドルを超える会社は先にMetaに知らせて別の契約を結ぶこと、製品に「Built with Muse Spark Open」と表示すること、などです。使い方の方針には、18歳未満向けではない、とも書かれています。日本語への対応や、日本での利用の可否は、確認できていません。

Meta Superintelligence Labsとは

2025年7月30日、マーク・ザッカーバーグ氏は「パーソナル・スーパーインテリジェンス(一人ひとりに寄り添う、とても賢いAI)」についての文章を公開しました。多くの人に届けたい、一方で何を公開するかは慎重に選ぶ、という内容です。Meta Superintelligence Labsは、その方針を進める組織です。僕らが読めた公式の発表では、2026年4月のMuse Sparkの発表で「最初のモデル」と紹介されていました。人事や投資額は、公式ページで確かめていないので書きません。

開発者向け:Meta Model API

自分のアプリにAIを入れたい人向けに、「Meta Model API」があります。APIとは、アプリから直接AIを呼び出す口のことです。公式の開発者サイト(dev.meta.ai)には、次のモデルがありました。

Muse Wonder(10月12日に追加)、Muse Spark(1.3、1.2、1.1)、Muse Image(画像の生成と編集)、Muse Voice Transcribe(音声の文字起こし)、SAM 3.1(画像や動画の中の物を切り出す)です。Muse GlimmerとMuse Spark Openはダウンロード用で、Meta Model APIでは使えません(Muse Spark Openは、他社のAPIサービスでも提供される、とMetaの研究ブログにあります)。

Muse Sparkの文脈の長さ(一度に扱える量)は、公式の説明で、約100万トークンです。呼び出し方は、OpenAIの道具と互換のある形だと、公式の案内に書かれています。ターミナル(文字で操作する画面)で動く、プログラミング用の「Muse Code」もあります。

利用できる地域は、確認できていません。ひとつの公式ブログには「公開プレビューはアメリカの開発者向け」とあり、別の公式ブログには「公開プレビューのグローバルな提供を広げる」とあります。日本から使えるかは、登録ページで確かめる必要があります。

:::

価格

2026年10月22日に確認した、公式ページの数字です。通貨はすべて米ドルで、税や日本円での金額は確認できていません。変わることがあります。

アプリ側:Meta AIは無料、Meta Oneは有料

Meta自身は、公式の発表で、Meta AIとアプリの基本の体験は「いつも無料で、それは変わらない」と書いています。2026年9月15日に始まった有料のサブスクリプション「Meta One」は、さらに多く使いたい人向けです。

プラン 月額(米ドル)
Instagram Plus 3.99
WhatsApp Plus 2.99
Facebook Plus 3.99
Core 7.99
Premium 19.99

CoreとPremiumでは、Meta AIでの画像や動画の生成などが多く使えるとされています。上限の具体的な数字は、公式の発表には書かれていませんでした。仕事や発信者向けの上位プラン(14.99ドルから499ドルから)もあります。公式の発表は「グローバルに」と書きつつ、「プラン、内容、価格、提供は、地域、アプリ、アカウントで違う場合がある」としています。日本の価格は確認できていません。

Muse(エージェント)については、公式の発表に「ほとんどの用途は無料で、もっと使いたい人にはサブスクリプションがある」とだけ書かれていました。個人向けのMuseの月額は、僕らが読めた公式ページでは確認できていません。

開発者側:100万トークンあたり

「トークン」はAIが文章を数える単位で、「100万トークンあたり」が基本の単位です。

モデル 入力 出力 入力(再利用分)
Muse Wonder(標準のみ。Contributor層なし) 4.00ドル 20.00ドル 0.20ドル
Muse Spark 1.3 / 1.2 / 1.1(標準) 1.25ドル 4.25ドル 0.15ドル
同 Contributor 層(1.3 と 1.2) 0.10ドル 0.20ドル 0.002ドル

そのほかの料金は、次の通りです。ウェブ検索を付ける場合は、1000回の検索あたり2.50ドル。Muse Imageは、画像1枚あたり0.01ドル。Muse Voice Transcribeは、音声1時間あたり0.18ドル。考える過程のトークンも、出力としてお金がかかる、と書かれています。

Contributor層は、公式のブログに「選ばれた国で利用でき、5時間ごとのトークン量で制限される」とありますが、何を意味するかの詳しい説明は読めていません。

月額の定額で使いたい人向けに、Muse Codeの定額プランもあります。Everyday(月5ドル、5時間に10〜50回のやりとり)、High(月15ドル、Everydayの5倍)、Power(月50ドル、Everydayの20倍)、Maximum(月200ドル、Everydayの80倍)です。Muse Wonder Fullは、PowerとMaximumの加入者向けで、100万トークンあたりの価格は見つかっていません。

LlamaとMuse Glimmerは、モデルのダウンロード自体は無料です。ただし、動かすパソコンやサーバーの費用は、自分で用意する必要があります。

どれを選ぶか

見立てです。使う人の目的で、こう分けるのがよさそうです。

  • 普段のSNSの中で、ちょっと聞きたい、画像を作りたい人は、日本でもすでに使えるMeta AIから。無料で試せます。
  • 作業を任せるAIが気になる人は、Muse。ただし、日本はまだ「未定」なので、いまは待つ段階です。
  • 開発者や、会社のIT担当の人は、Meta Model APIか、公開型のモデル(Muse Glimmer、Llama)を、ライセンスと使える地域を確かめたうえで選びます。社内で動かしたいなら、公開型モデルが候補になります。
  • 日本語の使いやすさを重視するなら、Llama 4の公式の対応言語に日本語がないことは頭に入れてください。Muse Glimmerの日本語の品質は、確かめていません。

気をつけること

  • この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。この記事は、公式の文書を読んでまとめたものです。
  • 2026年4月から10月にかけて次々に発表されていて、変化が速いです。この記事も古くなる可能性があります。
  • 2026年10月22日の再確認で足した・直した点は、Muse Wonder(10月12日)、Muse Spark Open(10月15日)、Muse Codeの定額プランの最上位(Maximum)、Museの提供国(アメリカとカナダの記載)、WhatsAppでの利用です。Meta AIの無料の扱い、Meta Oneの金額、Muse Sparkの料金、Llama 4の中身は、同じでした。
  • 日本での提供状況は、Meta AI(2025年11月、段階的)は確認できました。Muse(未定)も確認できました。それ以外、たとえばMuse Sparkの新機能やMeta Oneの日本の価格は、確認できていません。
  • 価格はすべて米ドルです。日本円での金額、消費税、為替は確認していません。Meta Oneの「から」の金額は、最低額を示しています。
  • Metaのヘルプページなど一部は、本文を読めませんでした。個人向けMuseの月額、Meta Oneの上限、Llama APIの変更の中身が、そうです。
  • 順位や性能の数字は、Meta自身の発表です。第三者が確かめたものではありません。
  • LlamaのライセンスはMeta独自のものです。会社で使う場合や、EUが関係する場合は、最新の原文を確かめてください。
  • AIの答えは、間違うことがあります。とくに健康や、お金に関わる作業は、AIに任せきりにしないでください。

出典

更新履歴

  • 2026年10月25日 書き方を直しました。
    • 前:運営者が使っていないと読める書き方 → いま:「この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません」。公式の資料を読んでまとめた記事で、使い心地は書いていない、という意味に直した