3行でいうと

  • 点数は投票から推定した「勝率の差」。差が小さければ、順位が違っても勝率はほぼ五分五分
  • 順位の幅(信頼区間)が重なっていれば、順位の違いは確かではない
  • 長さや見出し・太字・箇条書きの影響を取り除く「スタイル制御」がある。ただ、観察による補正で限界もある

この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。この記事は公式の文書や論文を読んでまとめたものです。

先に結論

前提:Arenaとは

点数の仕組み

Eloから、Bradley-Terryへ

勝率に直して読む

一般的なElo式では、点数の差が400点で、強い側の期待される成績が弱い側の10倍(約0.91対0.09)になります(Wikipediaの解説による)。ただし、Arenaの論文と公式ページには、この「400」の尺度の定義が書かれていませんでした。Arenaの表示点数が同じ尺度かどうかは、確認できていません。

そのうえで、一般的な式で計算した例です(僕らの計算です)。

点数の差 強い側の期待される勝率
20点 約53%
50点 約57%
100点 約64%
400点 約91%

見立てです。点数の差が数十点なら、同じ質問を100回出して、強いほうが選ばれるのは50数回、ということになります。1位と2位の差が10点前後のときに「勝った」と言い切るのは、難しいと思います。

信頼区間:順位の幅

長さや見た目の偏り:スタイル制御

見立てです。長く丁寧な答えが好まれるのは、人間の評価としては自然ですが、「短くても正確な答え」が必要な用途には、順位がそのまま当てはまらない可能性があります。自分の用途に近い分野別の順位があれば、そちらを見たほうがよいと思います。

運営の方針と、外部からの批判

方針(公式の「Leaderboard Policy」、2024年3月2日公開、2026年9月1日更新)

批判:「The Leaderboard Illusion」(2025年)

どちらの主張が正しいかは、僕らには判断できません。両方の原文があり、数字の食い違いは、測る範囲や前提の違いによる可能性があります。

同意率の数字と、データの集め方

論文(2024年)は、集めた投票の信頼性を、専門家との同意率で確かめています。

  • 群衆の利用者と専門家の同意率は72〜83%と記載されています。たとえば、Llama-2-13bでは群衆と専門家1が72.8%、専門家2が77.8%。GPT-3.5-Turboでは、専門家1が73.8%、専門家2が83.1%でした。
  • 専門家どうしの同意率は79.4%と89.8%でした。つまり、人の判断自体にも、一定のばらつきがあります。
  • 質問から、モデル名や会社名を含む会話をキーワードで除きます。安全でない内容は、OpenAIのモデレーションAPI(不適切な内容を検出する仕組み)で見つけます。
  • 異常な利用者を、p値に基づく方法で見つける仕組みも書かれています。

公式の「How Arena Works」ページには、投票が公開の順位表に反映され、一部のフィードバックがモデルの開発者に渡ることが書かれています。

選び方・判断の基準

見立てです。僕らの整理です。

よくあるつまずき

見立てです。公式資料を読んで、読み違えやすいと思った点を挙げます。

気をつけること

出典

更新履歴