3行でいうと
- トークンは、AIが文章を切り分けて数える単位です。1文字でも、1単語でも、単語の一部でもありえます。
- 開発者向けのAPIの料金は、トークンの数で決まります。AIに送る分(入力)と、書く分(出力)で単価が違います。
- 英語では1トークンは約4文字が目安です。日本語の数字は、読んだ公式ページでは確かめられませんでした。
- 画像や音声もトークンで数えます。AIが答える前の「思考」の分も、出力として請求されることがあります。
この記事は公式・一次資料を読んでまとめたものです。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。
先に結論
- トークンは、AIが文章を切り分けて数える単位です。1文字でも、1単語でも、単語の一部でもありえます。
- AIの料金(開発者向けのAPI)は、トークンの数で決まります。「100万トークンあたり○ドル」という書き方で、AIに送る分(入力)と、AIが書く分(出力)で単価が違います。
- 上限(コンテキストウィンドウ)も、トークンの数で決まります。こちらは次の記事で扱います。
- 日本語が何文字で何トークンになるかは、公式の文書で数字を確かめられませんでした。数えたいときは、各社の数える道具を使うのが確実です。
たとえ話:荷物を「箱」に詰めて、箱の数で運賃が決まる
宅配便を思い浮かべてください。荷物は、中身が何であれ、ふつうは大きさや重さで運賃が決まります。AIの場合、文章を「箱」に詰め直して、箱の数で料金と上限が決まる、と考えるとイメージしやすいです。
この箱がトークンです。箱の大きさは、一定ではありません。よく出てくる言葉は大きな1箱にまとまり、珍しい言葉は小さな箱に分かれます。だから、文字数を数えても、箱の数は正確には分かりません。
何を「1トークン」と数えるのか
各社の公式説明は、次のとおりです。
- Anthropic(Claudeの会社)の用語集:トークンは言語モデルの最小の単位で、単語、単語の一部、文字、バイト(コンピューターの最小の記録単位)に当たりうる。
- OpenAI(ChatGPTの会社)のヘルプ:トークンは、モデルが文章を処理する単位。1文字、単語の一部、1単語、句読点のどれにもなりうる。
どう切るかは、モデルごとに決まった方式(トークナイザー)で行われます。OpenAIは、切り方を見られるWeb上の道具「Tokenizer」を用意しています。
目安の数字:英語では「1トークンは約4文字」
| 会社 | 目安(英語の文章) | 確認元 |
|---|---|---|
| OpenAI | 1トークンは約4文字、約0.75単語。100トークンで約75単語 | OpenAIヘルプ「What are tokens and how to count them」 |
| Google(Gemini) | 1トークンは約4文字。100トークンで英語の60〜80単語 | Gemini API「Understand and count tokens」 |
| Anthropic(Claude) | 1トークンは約4文字、約0.75単語(料金ページ)。用語集では「約3.5文字」 | 料金ページ、用語集 |
同じ会社の中でも、ページによって数字が違っています(Anthropicの料金ページは4文字、用語集は3.5文字)。どちらも「目安」であり、料金ページは「言語や内容で変わる」と書いています。
日本語はどうなるか
OpenAIのヘルプは、他の言語では文字、単語、トークンの関係が異なりうると書いています。英語の目安をそのまま当てはめてはいけない、という意味です。ただし、日本語が何文字で1トークンになるのか、という数字は、僕らが読んだ公式ページには見つかりませんでした。
見立てです。日本語の文章は、英語と同じ感覚では見積もれない、と考えて、実際に数えたほうがよさそうです。
数えるにはどうするか
- Anthropic:トークン数を数えるAPIがあります。送る予定の内容を渡すと、入力のトークン数が返ってきます。使うのは無料です。ただし、数字は見積もりで、実際の使用量と少しずれることがあります。
- OpenAI:上のTokenizerのほか、プログラムから数えるtiktokenという道具が紹介されています。
- Google:送る前に入力を数える機能(count_tokens)があります。返事には、入力、出力、思考、キャッシュ、道具の使用に分けたトークン数も付きます。
Anthropicの文書には、数えた実例が載っています。
| 内容 | 入力トークン数 |
|---|---|
| システムの指示文+「Hello, Claude」 | 14 |
| 天気を調べる道具の定義が1つ付いた場合 | 403 |
| 画像1枚+文章 | 1,028 |
| PDF1つ+「この文書を要約して」 | 2,188 |
短い挨拶でも、道具の説明や画像が付くと、トークンは一気に増えます。
また、Anthropicの料金ページとトークン数のページは、Claude 4.7以降のモデルは新しいトークナイザーを使っていて、同じ文章でもトークンが約30%増える、と書いています。増え方は内容によります。モデルを替えたら、数え直してください。
画像や音声も数える
Googleの文書によると、Geminiでは、384ピクセル以下の画像は258トークン、それより大きい画像は768×768の区画ごとに258トークンです。音声は1秒32トークン、動画は標準の処理で1秒263トークンです。
料金とのつながり
Anthropicの料金ページ(2026年10月8日確認)は、料金を「MTokあたり」と書いています。MTokは、100万トークンのことです。単位はドルです。
- 入力:AIに送るもの(質問、指示文、資料、道具の説明など)
- 出力:AIが書くもの
出力は、入力より高く設定されています。同じ料金ページでは、一覧にある現行のモデルは、どれも出力が入力の5倍です。
例として、同じ料金ページの表から書き出します。
| モデル | 入力(100万トークンあたり) | 出力(100万トークンあたり) |
|---|---|---|
| Claude Haiku 5.5(入力10万トークン以下のとき) | $0.10 | $0.50 |
| Claude Sonnet 5.5 | $2 | $10 |
| Claude Opus 5.5 | $4 | $20 |
| Claude Fable 5.1 | $10 | $50 |
Googleの料金ページには、Gemini 3.5 Flash(標準)の有料枠で、入力が100万トークンあたり$1.50、出力(思考のトークンを含む)が$9.00という行があります。会社をまたいだ高い安いの比較は、この記事ではしません。モデルの性能も、機能も、違うからです。
計算してみる
Claude Sonnet 5.5で、入力1万トークン、出力1,000トークンだったとします。これは僕らの計算例で、公式の例ではありません。
- 入力:10,000 ÷ 1,000,000 × $2 = $0.02
- 出力:1,000 ÷ 1,000,000 × $10 = $0.01
- 合計:$0.03
1回の質問はとても安く見えます。ただし、会話が続くと、毎回の入力に、それまでの会話も含まれます(次の記事で説明します)。
見えないトークンにも注意
AnthropicとGoogleは、AIが答える前に考えるための「思考」のトークンを、出力として請求すると書いています。画面に見える文章より、請求されるトークンが多いことがあります。
また、同じ前置きを何度も送るときの割引(プロンプトキャッシュ)があります。Anthropicの文書によると、キャッシュを読み出す分は、多くのモデルで基本の入力価格の0.1倍です。一部のモデルは別の倍率になっています。
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ChatGPTやClaudeの月額プランではどうなるか
月額プランの画面では、ふつうトークンの数を意識しません。Anthropicのヘルプによると、利用の上限は、会話の長さや複雑さ、使う機能、モデルなどで決まります。利用上限についてのヘルプ記事(Usage limit best practices)には、トークンという言葉は出てきませんでした。内部でどう数えているかは、確認できていません。
気をつけること
- 数字は2026年10月8日に確認した時点のものです。料金とモデル名は変わります。
- 「1トークンは約4文字」は、英語の目安です。日本語の公式の数字は確かめられませんでした。
- 会社やモデルによって、トークナイザーが違います。同じ文章でも、数は同じではありません。
- 料金は、ドルでの表記です。税や為替は含めていません。
- Anthropicのキャッシュ料金の説明に、ページ内で食い違う記述(Claude Sonnet 5.5の読み出し倍率)がありました。ここでは細かい数字を書いていません。
- 計算例は僕らの計算で、実際の請求とは違う場合があります。
出典
- Pricing(Claude Platform Docs、Anthropic、2026年10月8日確認)
- Models overview(Claude Platform Docs、Anthropic、2026年10月8日確認)
- Token counting(Claude Platform Docs、Anthropic、2026年10月8日確認)
- Glossary(Claude Platform Docs、Anthropic、2026年10月8日確認)
- Prompt caching(Claude Platform Docs、Anthropic、2026年10月8日確認)
- Context windows(Claude Platform Docs、Anthropic、2026年10月8日確認)
- How do usage and length limits work?(Claude Help Center、Anthropic、2026年10月8日確認)
- What are tokens and how to count them?(OpenAI Help Center、2026年10月8日確認)
- Usage limit best practices(Claude Help Center、Anthropic、2026年10月8日確認)
- Concepts(OpenAI API Docs、2026年10月8日確認)
- Understand and count tokens(Gemini API Docs、Google、2026年10月8日確認)
- Gemini Developer API pricing(Google、2026年10月8日確認)
更新履歴
- 2026年10月25日 書き方を直しました。
- 前:運営者が使っていないと読める書き方 → いま:「この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません」。公式の資料を読んでまとめた記事で、使い心地は書いていない、という意味に直した
