3行でいうと
- AIが得意そうなのは「下書き」。回る順番のたたき台、持ち物リストの案、調べることの洗い出しなど。
- ChatGPT、Gemini、Claude、Copilotの4つとも無料で試せるが、使える回数や機能には上限がある。
- 営業時間、料金、予約、渡航先の安全、飛行機に持ち込めるものは、公式の窓口で確かめる。
「二泊三日で京都に行く。駅の近くで、歩く距離が短くなるように回りたい」。そんなとき、頭の中の希望を順番に並べ替えてくれる相手がいると、たしかに楽です。この記事では、ChatGPT、Gemini、Claude、Copilotの4つについて、旅行の計画に関わる部分を公式の文書から拾いました。
先にお断りします。この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。この記事は公式の文書を読んでまとめたものです。手順の中で「公式に書かれていること」と「僕らの考え」は分けました。僕らの考えは「見立てです。」で始めています。
先に結論
- AIが得意そうなのは「下書き」です。回る順番のたたき台、持ち物リストの案、出発前に調べることの洗い出しなどです。公式の説明も、そうした下書きの作業を想定しています。
- 4つとも、無料で試せる範囲があります。ただし、使える回数や機能には上限があり、その数字が公式ページに書かれていないものもあります。
- 営業時間、料金、予約、渡航先の安全、飛行機に持ち込めるもの。この種の情報は、AIの答えをそのまま信じず、公式の窓口で確かめる必要があります。AI会社自身の公式ページが、そう書いています。
使える道具の候補
旅行の計画に使えそうな4つを、公式ページで確かめた範囲で並べます。「旅行専用」をうたっているのはGeminiのブログだけで、ほかは「ふつうのAIチャット」としての説明です。
| 道具(運営) | 公式に書かれている、旅行に関わる点 | 確認元 |
|---|---|---|
| ChatGPT(OpenAI) | 無料でも、ウェブで最新の情報を調べる、ファイルや画像を送る、が使える | ChatGPT Free Tier FAQ |
| Gemini(Google) | Googleマップ、航空券、ホテルの情報をもとに旅程を作る、と公式ブログが説明。地区ごとにまとめた順路も作れる | Googleのブログ(2026年8月6日付) |
| Claude(Anthropic) | 無料プランに、ウェブ検索、記憶機能、プロジェクト機能(最大5つ)がある | Claudeの料金ページ |
| Copilot(Microsoft) | 無料の基本機能がある。ウェブを調べて、出典つきで要約すると説明 | Copilotの個人向けページ |
少しだけ補足します。
- ChatGPT:旅行の説明はありません。ふつうの会話として使う想定です。
- Gemini:公式ブログによると、旅行の相談では、行き先と日付のような基本の情報に加えて、「駅の近くの穴場の朝食の店」のような細かい希望も伝えられます。また、Gmailなどの情報を参照する「Personal Intelligence」という機能は、自分でオンにしたときだけ働くと書かれています。
- Claude:プロジェクト機能は、資料や会話をひとまとめにしておく入れ物です。無料プランは「最大5つ」と、料金ページの比較表にあります。旅行向けの説明は、見つかりませんでした。
- Copilot:旅行や旅程は、個人向けページに書かれていません。18歳以上が対象で、国によっては18歳未満や13歳以上でも使えると書かれています。機能は、地域・端末・ブラウザで違うことがあるとの注記があります。
最初の1回のやり方
画面の細かい操作は、各社の公式ページで確かめられた範囲が限られます。そこで、手順は「公式に書かれていること」から、無理なく言える範囲に絞りました。
- どれか1つを選びます。迷ったら、すでにアカウントを持っているものから始めてください。
- 行き先と日付を書きます。Geminiの公式ブログは、これが基本の情報だと説明しています。
- 希望を一つか二つ足します。ブログは、基本の情報に加えて、「駅の近くの穴場の朝食の店」のような細かい希望も、Geminiが踏まえる情報として挙げています。
- 「近い場所ごとにまとめて」と頼んでみます。公式ブログは、Geminiが地区ごとにまとめた順路を作れると説明しています。ほかのAIで同じ頼み方が通じるかは、確認できていません。
- 答えに出典のリンクがあれば、必ず開いて読みます。OpenAIの公式ヘルプは「出典のリンクを自分で開いて確かめる」ことを勧めています。AnthropicのヘルプもClaudeの出典を見直すよう書いています。GeminiのヘルプはSourcesというボタンから出典の一覧を開けると説明しています。ただし、出典が出ない答えもあります。
- 営業時間、料金、予約の条件は、お店や施設の公式サイトで確かめます。
見立てです。最初の1回は「予約」まで頼まず、「順番の案を3つ出して」と頼むくらいが安全だと思います。案どうしを見比べると、AIが何を前提にしたのかが見えるからです。
持ち物と注意点は、公式の窓口で確かめる
持ち物の案をAIに出してもらうのは、よい使い方だと思います。ただし、飛行機に乗るなら、確認先は国土交通省と航空会社です。
- 国土交通省のページによると、航空機の安全のため、危険物は貨物としての輸送、機内への持込み、お預けが禁止されています(航空法第86条)。何が危険物にあたるかは、同省のページから別の解説に進めます。持込みやお預けができるかどうかの問い合わせは、利用する航空会社へ、とも書かれています。
- 日本を出発する国際線では、客室内に持ち込める液体物に量の制限があります。同省の資料には、容器は100ml以下で、1リットル以下のジッパー付きの透明なプラスチック袋に入れる、という趣旨の説明があります。資料には「平成27年10月1日現在」の日付があるので、最新の運用は航空会社か空港で確認してください。
行き先の安全は、外務省の「海外安全ホームページ」で見られます。トップページには、危険レベルが次のように示されています。
| レベル | 外務省の表記 |
|---|---|
| 1 | 十分注意してください。 |
| 2 | 不要不急の渡航は止めてください。 |
| 3 | 渡航は止めてください。(渡航中止勧告) |
| 4 | 退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告) |
外務省の「たびレジ」は、登録すると、旅先の大使館や総領事館から安全情報のメールが届く仕組みです。出発前に登録しておくと、現地で何かあったときの連絡が早くなる、と公式ページにあります。
無料でどこまで使えるか
| 道具 | 無料で書かれていること | 数字が公式にあるもの |
|---|---|---|
| ChatGPT | 日常のテキストの会話は、乱用を防ぐための制限つきで「制限なし」。ウェブ検索、ファイルや画像の送信も可。ただし、ファイルの送信・画像の作成・音声・データ分析には別の上限がある | ファイルの送信は1日3回まで(ファイルアップロードのヘルプに記載) |
| Gemini | AIプランなしでも使える。上限は「標準」で、5時間ごとに回復し、週の上限もある | 一度に読める量(コンテキストウィンドウ)は32,000トークン。有料のProなら100万トークン |
| Claude | 無料は$0。ウェブ検索、記憶、最大5つのプロジェクトが使える。調査用の「Research」は無料にない | 1日の回数は公式ページで確認できていません |
| Copilot | 無料の基本機能がある。有料のプランのほうが上限が高い、とのみ書かれている | 無料の上限の数字は書かれていません |
「トークン」は、AIが文章を数える単位です。目安として、Googleのヘルプには「100万トークンで約1,500ページのテキスト」とあります。32,000トークンは、そのおよそ30分の1です。旅行のガイドブック1冊をまるごと読ませるような使い方には、無料は向かないかもしれません。これは見立てです。
Geminiの無料で使える機能は、Googleのヘルプの表で確認しました。10月22日に読み直した表では、Canvas、アプリ連携、Deep Research、画像の生成が「プランなし」にも印があります。動画の生成、スケジュールされたアクションなどは、Plus、Pro、Ultraにあり、「プランなし」にはありません。「Tasks in Gemini」は、ProとUltraだけでした。10月8日には、Gemと「Gemini Spark」も表にあると読みましたが、10月22日の取り直しでは、この表にGemもGemini Sparkも載っていませんでした。Sparkが無料で使えるかは、現在は確認できていません。公式ブログ(2026年8月6日付)は、SparkがGmailを見張って旅程の文書をまとめる使い方を紹介しています。ブログは、どのプランに入っているかを書いていません。なお、ヘルプには、需要が高いときにDeep Researchが使えないことがある、との注意書きもあります。
Claudeの有料プランは、Proが年払いで月あたり$17(年$200を前払い)、月払いで$20と、料金ページにあります。料金ページには「表示の価格には税が含まれない」と書かれています(10月22日に確認)。通貨名は、ProとFreeでは「$」の表記のみで確認できていません。Maxなどほかのプランの金額は、この記事では扱っていません。いずれも2026年10月22日に読んだ内容で、変わることがあります。
よくある失敗
- もっともらしい嘘を信じる。OpenAIの公式ヘルプは、ChatGPTが「間違っていても自信ありげに聞こえる」ことがあり、存在しない出典を作る場合もあると書いています。Anthropicも同じ趣旨で、Claudeはもっともらしく見えて間違った答えを出すことがあり、1つの情報源として頼り切らないように、と説明しています。
- 古い情報で予定を立てる。Anthropicのヘルプは、Claudeが学習した時点より新しい出来事で混乱することがある、と書いています。ウェブ検索の結果を使うときは、出典の元のサイトも見るよう勧めています。
- 個人情報を入れすぎる。Anthropicのヘルプは、クレジットカード番号や、ログインに使う情報などの共有に気をつけるよう書いています。見立てです。旅行なら、パスポート番号や予約番号も同じ扱いにするのが無難だと思います。
- 最後まで任せる。Googleの公式ブログは、Gemini Sparkでも、航空券の最終的な「予約」は自分で押す形になっていて、選ぶのは自分だと説明しています。
気をつけること
- この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません。この記事は公式の文書を読んでまとめたもので、手順は文書から組み立てた想定です。
- 無料の範囲や上限は、変わりやすいです。Geminiのヘルプ自身が「上限は予告なく変わることがある」と書いています。2026年10月8日に読み、出典欄に「2026年10月22日確認」とあるページは10月22日に読み直した内容です。Claudeのヘルプ2ページ(出典欄で10月8日確認のまま)は、10月22日には読み直していません。
- ChatGPTの無料の「ファイル送信1日3回」は、Free Tier FAQには数字がなく、ファイルアップロードのヘルプにありました。このヘルプは10月8日に2回、10月22日にも読んで同じ記載を確かめましたが、別の公式ページでの裏取りはできていません。
- Claudeの料金の通貨名は確認できていません。「$」の表記のみです。
- Geminiの「Personal Intelligence」が無料で使えるかは、確認できていません。公式ブログ(2026年8月6日付)は、自分でオンにする機能だと書いています。
- 国土交通省の液体物の資料は、平成27年の日付です。最新のルールは航空会社と空港で確認してください。モバイルバッテリーなど個別の品目の扱いは、この記事では調べていません。
- 外務省の危険レベルは変わります。出発の直前にも、海外安全ホームページで確かめてください。
- AIの答えは、間違うことがあります。日付、料金、営業時間、予約の条件は、自分の目で公式の情報と照らしてください。
出典
- ChatGPT Free Tier FAQ(OpenAI Help、2026年10月22日確認)
- File Uploads FAQ(OpenAI Help、2026年10月22日確認)
- Does ChatGPT tell the truth?(OpenAI Help、2026年10月22日確認)
- How Gemini plans such detailed vacation itineraries for you(Google、2026年8月6日付、2026年10月22日確認)
- Gemini Apps limits & upgrades for Google AI subscribers(Gemini Apps Help、2026年10月22日確認)
- Plans & pricing(Claude、2026年10月22日確認)
- Claude is providing incorrect or misleading responses. What's going on?(Claude Help Center、2026年10月8日確認)
- I would like to input sensitive data into my chats with Claude. Who can view my conversations?(Claude Help Center、2026年10月8日確認)
- Microsoft Copilot for individuals(Microsoft、2026年10月22日確認)
- 航空機での輸送に制限があるもの(危険物)について(国土交通省、2026年10月22日確認)
- 国際線の航空機客室内への液体物持込制限について(国土交通省、2026年10月22日確認)
- よくある質問(液体物持込制限)(国土交通省航空局、2026年10月22日確認)
- 外務省 海外安全ホームページ(外務省、2026年10月22日確認)
- たびレジ(外務省、2026年10月22日確認)
更新履歴
-
2026年10月25日 書き方を直しました。
- 前:運営者が使っていないと読める書き方 → いま:「この記事は、実際に使って確かめた記録ではありません」。公式の資料を読んでまとめた記事で、使い心地は書いていない、という意味に直した
-
2026年10月22日 公式の資料を読み直して、次の点を直しました。
- 前:GemとGemini Sparkが無料の表にあり、Sparkは有料だけ → いま:表にどちらも載らず、Sparkが無料かは未確認
- 前:Sparkの旅程まとめは、無料では使えない可能性が高い → いま:ブログはどのプランに入っているかを書いていない
- 前:動画生成などの記載なし → いま:動画の生成などはPlus、Pro、Ultraにあり、「プランなし」にはない
- 前:Claudeの料金の税は確認できていない → いま:「表示の価格には税が含まれない」と書かれている
- 前:Personal Intelligenceが無料かは未確認 → いま:未確認のまま。ブログは自分でオンにする機能と書いている
